自治を回復し、まち、むらの課題を、まち・むらの力で解決する
Download
Report
Transcript 自治を回復し、まち、むらの課題を、まち・むらの力で解決する
自治を回復し、
まち・むらの課題を、
まち・むらの力で解決するために
- 協働の基礎を再確認する IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]
代表者 川北 秀人
http://blog.canpan.info/iihoe/
「協働が始まらない・進まない」現場の声
「協働って、何?」
「なぜ協働が必要なのか、わからない」
「どう始めれば良いのか、わからない」
「現場は進めたいのに、上司が・・・」
「当課には、協働できる事業はない」!
「それでなくても業務が多いのに・・・」
「どんな団体があるか、わからない」
「まともな団体を探す・選ぶには?」
「行政依存の住民を、どうやって?」
IIHOEって?
組織目的: 地球上のすべての生命にとって、
(1994年) 調和的で民主的な発展のために
社会事業家(課題・理想に挑むNPO・企業)の支援
隔月刊誌「NPOマネジメント」発行
育成・支援のための講座・研修
地域で活動する団体のマネジメント講座(年100件)
行政と市民団体がいっしょに協働を学ぶ研修(年40県市)
企業の社会責任(CSR)の戦略デザイン
ビジネスと市民生活を通じた環境問題の解決
2020年の地球への行動計画立案
専従3名+客員2名、東京(新川)、約4000万円
仲川市長のお話から(12年2月23日)
・全分野・全部署で、市民・企業・庁内横断の
連携不可欠
・多様化する課題・社会に、画一的でなく多様な対応を
→ 現場の熱心な取り組みの共有 & 盛り上げも大切
・現状が底、ここから右肩上がりへ
・行政という限られた組織の職員ではなく、
地域の中心機能
→地域の多様なパートナーの存在に気付き、
自ら動く&活かす
・大きな激動の中にあることをしっかり体感し、
地域に身をさらしていくことが大切
すべての部署で、協働を前提に!
・広報・広聴:広報配布、市政モニタリング
・総合政策:総合計画の評価
・人事:職員研修の企画・実施(八王子市)
・管財:表示改善(大阪市)、一口オーナー(熊本城)、避難所運営
・市民税:ふるさと納税、外国人向け広報(静岡県)
・生活保護:セーフティネット(岩手・青森 消費者信用生協)
・障碍者福祉:当事者団体(ピアカウンセリング)、就労支援
・高齢者福祉:健康増進、見守り・寄り合い
・保育園:病児保育(在宅・派遣型)
・環境:分別指導、再生・販売、温暖化防止、環境保全
・観光・文化:ガイド・ウェブサイト多言語化(留学生)
・都市整備・建設:アダプト、自転車管理、まち歩きプログラム
・学校:総合学習、体育・理科(実験)、授業クラブ
・病院:学習支援、災害対応・上下水道:水源保全、節水、廃食油回収
・選管:投票啓発 ・消防:救急啓発、自主防災組織:避難+避難所運営
田上・長崎市長のお話から(管理職研修)
協働は「発想」から!
一人芝居から、プロデューサーに!
事業・業務の執行段階だけでなく、連携・紹介でも成果に
「自然環境を守る・育てる」課の目的→市民はパートナー
特別なことじゃなく、日常・普段の仕事の進め方として
行政「だけ」で事業・予算→成果を大きくするために転換を
周囲の人びとが資源に見えてくる→誰に何ができるか
市民とコミュニケーションする力!
市民が求めるのは「普通の言葉で会話できる職員」
「制度の説明だけ!」、「自分の担当だけ!」、「コロコロ異動する
職員より、自分のほうが詳しい!」
「この申請に来たのはなぜか?」にまで遡ることで、より深い解決
や満足に結び付く
トラブルを減らす&市民の喜びを高める・増やす!
竹山・堺市長のお話(区長・局長・部長&中堅職員対象)
・憲法が保障する地方自治(第94条)
・自然権としての基本的人権(ルソー)同様に
地域も自治を志向した時点で地域主権(×地方分権)
・他から干渉されない団体自治から住民自治へ
・「基礎自治体優先」「自助+補完性」「近接性」原則
(欧州自治憲章:公的責務は、市民に最も身近な地方
自治体が優先的に履行する)→民主主義の基本
→ 権限と財源は現場に!→手が届く都市内分権を
・人が人を支える社会、お任せ民主主義からの脱却
→ 強力なリーダー待望論は日本を滅ぼす
→ 自立=相互依存(inter-dependent 阪大 鷲田教授)
・ドライバーは市民。職員はナビゲーター。知るため現場へ
・見て見ぬふりしない、おせっかいな市職員に!
2020年の世界・日本は?
中国のGDPは、日本よりいくら多い?
原油、鉄、レアメタルなどの価格は?
日本の国民一人当たりGDPは何位?
日本の高齢者率は?
国債の残高は?
既存インフラの補修コストは?
橋:15m以上が15万か所!→20年には25%以上が50年経過!
施設:700㎢以上!→市町村管理が半数以上、30年以上が3割!
下水道:陥没は年5000か所以上!
道路、ダム、住宅、上水道、電力、鉄道、・・・
社会保障(医療・介護)費は、いくら増える?
消費税は、いくら必要?
延長線上で考えるな!
日本のGDPが世界に占める割合が最大だったのは?
2012年に日本のGDPが世界に占める割合は?
では、2017年には?
同年、中国のGDPは日本の何倍?
同年、ブラジルの1人当たりは、日本のいつと同じ?
それは、韓国のいつと同じ?
延長線上で考えるな!
日本のGDPが世界に占める割合が最大だったのは?
→ 1994年(18.1%)
2012年に日本のGDPが世界に占める割合は?
→ 8.4%(06年時点で8.8%)
では、2017年には?
→ 7.1%(1970年ごろ並み!) ≒ASEAN5+インド
同年、中国のGDPは日本の何倍?
→ 1.90倍(1人あたり$9,153 ≒日本の1980年!)
同年、ブラジルの1人当たりは、日本のいつと同じ?
→ 1986年($15,986)、 ロシア:$22,277≒88年
それは、韓国のいつと同じ?
→ 2005年・2009年、 インドネシア:$6,904≒91年
奈良市も、これまで20年と、これから20年は違う
1990年
計(千人)
0~14歳
15~64歳(A)
2000年
2010年
357.1 374.9 366.5
2020年
338.8
54.1
46.1
33.2
(生産人口)
26.2
▲43%
▲31%
252.3 260.9 231.2
305.1
▲16%
+2%
67.2
2030年
196.8
168.6
▲27%
▲8%
65歳~(B)
高齢者率
36.7
59.1
86.1
108.7
110.2
10.3%
14.8%
23.5%
+134%
32.1%
36.1%
+27%
A÷B
6.8人
4.4人
23.4
2.6人
39.4
1.8人
57.4
1.5人
70.9
+68%
+45%
+23%
75歳~
2020年の奈良市は?
高齢者率は? →32.1%(全国より15年早い)!
75歳以上は?→5.7万人(10年比45%増)!
個人所得税収は?
「現在」と「次」の稼ぎ頭業種を支える人材育成!
既存インフラの補修コストは?
人口の6分の1!
ヘルパーなど、福祉の担い手をどれだけ必要?
社会保障(医療・介護)費は、いくら増える?
生産人口は? → 14%減(00年比24%減)!
高齢者1人を支える生産人口は、わずか1.8人!
道路、橋、公営住宅、上下水道、庁舎・施設、・・・・
市債残高は、必要な歳入総額は、消費税率は?
奈良市の高齢者・後期高齢者のくらしは?
2000年
人口(千人)
高齢者
後期高齢者
世帯数
高齢者単身
2005年
2010年
2015年
2020年
374.9
59.1
23.4
370.1
71.9
31.1
366.5
86.1
39.4
352.0
101.8
47.9
338.8
108.7
57.4
6.2%
8.4%
10.8%
13.6%
17.0%
136.0
8.6
140.5
11.1
147.4
14.0
145.8
17.0
142.5
18.4
1.9+6.6
2.6+8.5
3.4+10.6
4.2+12.8
4.6+13.8
後期高齢者
単身
3.8
5.6
7.7
9.7
11.9
0.7+3.1
1.1+4.5
1.5+6.1
2.0+7.7
2.4+9.4
後期単身率
16.5%
18.2%
19.7%
20.4%
20.8%
高齢者夫婦
8.7
1.7
12.8%
11.6
2.9
16.2%
15.2
4.4
19.9%
18.8
5.8
24.6%
20.5
7.2
27.4%
後期 夫婦
高齢世帯率
市の財政はどう推移する?
06年度
歳入
市税(対 歳入)
個人(同)
法人(同)
固定資産(同)
公債(同)
歳出
職員給与
職員数
公債償還
公営事業繰入
国民健康保険
上下・簡易水道
介護保険
将来負担(対 税収)
地方債残高
支出予定
積立金
113,179
52,702(46%)
22,977(20%)
4,262( 3%)
19,266(17%)
11,874(10%)
110,496
20,689
2,928
16,152
7,151
1,518
5,292
172,862(3.3倍)
180,016
3,451
10,605
10年度
15年度?
130,064
生産人口
51,545(39%) 10年比 -8%
22,456(17%) 05年比 -14%
3,475( 2%)
→ 税収?
19,414(14%)
24,253(18%)
129,807
18,922(-8%)
2,676(-8%)
17,518
15,255
4,872
4,745
後期高齢者
10年比 +21%
05年比 +53%
→ 医療+介護?
医療86.9万円/年
×(4万人(10年)
+年2千人増)×1割
192,002(3.7倍) =34.8億円+
198,038(+10%) 毎年1.7億円増
2,539(-26%)
8,575(-19%)
まちの「サバイバル」力を
どう維持するか
まちの売上高トップ10は、どう変化したか?
10年前、現在、10年後のトップ10は同じか?
まちの競争力は、どう維持・向上するのか?
まちの競争力は、誰が支えるのか?
地場産業は、まちの競争力を高める力となるか?
変化の中で、資源を活かせる産業は何か?
子どもに、どんな仕事を「本気で就業体験」させるか?
まちの競争力を支えるために、行政は何をすべきか?
まちの競争力を支えるために、企業は何をすべきか?
くわしくは「NPOマネジメント」第29号「まちのマーケティング」参照
まちづくりは、誰のため? 何のため?
あいさつできる関係づくりのため
子どもたちの世代が誇りを持って
暮らし、働くため
20年で人口が半減した町で、小中学生が
農畜漁林業の生産・販売を体験し、町長
に提言する年50時間以上の町おこし授業
(北海道・浦幌町、「NPOマネジメント」第63号参照)
災害時などの安心のため
障碍者・高齢者のための「避難支援」と
「避難所の課題確認」訓練(別府市)
元気な地域は、人数ではなく姿勢が違う
自分が住み続ける地域の未来の
ために、本当に大切なことを
実現できるように、全力を尽くす。
出し惜しみしない
できないフリしない
あきらめない
「誰かがどうにかしてくれる」なんて
甘えない
雲南市の地域自主組織のすごさ
・「公民館」から「地域交流センター」へ
共益的な生涯学習から、公共サービスへ
・「小規模多機能」自治
合併による「行政機能の集中・効率化」を補う
「適地適作(策)」型の地域づくり
幼稚園放課後の預かり保育(海潮)
閉店された農協跡で産直市&100円喫茶(中野)
共通の「基本機能」と独自の「魅力づくり」
最小限の安全・安心をどう維持するか?
文化・伝統をどう残すか?
経済的な循環・競争力をどう維持するか?
真地(まーじ)団地自治会(那覇市)
・1981年開設の市営住宅、400世帯
・「車両部」で買物&観光支援!
・2011年度に「地域福祉部」新設!
「第1次福祉計画」(11-13年度):
見守り、活性化、運行、資金造成
・見守り:同棟の支援者、新聞・宅配も協力
・木曜:デイサービス(14-16時)
・金曜:「百金食堂」(100円昼食会)
・土曜:カラオケ!
60人のお年寄りのために
77歳の看板娘が営むコンビニ「ノーソン」
(大分県中津市 旧・耶馬渓町)
・03年農協閉店、05年合併:「役場も店も遠くなる」
・農協から店舗を買い取り、日用品販売&お茶飲み
・調味料、菓子、種苗など300品目、年商400万円
・住民がつくった野菜・果物を市街地大型店に出荷
→ 年商400万!→耕作放棄地が相次いで畑に!
・中島さん「田舎には、仕事を探しに来る人じゃなく、
仕事をつくれる人に来てもらいたい」
独居高齢者のための
厳冬期限定共同住宅「のくとい館」
(岐阜県高山市)
・全14室、各室に台所・浴室完備、月額1万2千円
朝夕食は食堂で
・旧・教職員住宅を活用(08年12月)
・市社協の提案+国交省「新たな公」補助金で実現!
・「まちなかに暮らす息子と同居しても、
知り合いがいないけど、ここだと一日が早い」
自治会・町内会は、
行事を半減して、事業=福祉+経済を!
【現在】
親睦も安全も福祉も行事の連続。。
→地域の住民が気軽に付き合い、
日常生活に必要な情報交換や
安全確保などを行なうとともに、
地域生活をより快適にするため、
自主的・自発的に共同活動しな
がら、まちづくりを進める。
問題解決 (交通安全、防火・防災、
防犯・非行防止、資源回収)
生活充実 (福祉、青少年育成、
健康増進、祭礼・盆踊り、
運動会、文化祭など)
環境・設備維持 (清掃・整備、
集会所管理など)
広報・調整
【今後】
「小規模多機能」自治!
→行政機能の集約化を補い、
住民減少・高齢化などに伴い
必要性が高まる安全・安心の
確保のための「適地適作(策)」
型の地域づくりを進める。
共通の「基本機能」と
独自の「魅力づくり」
・最小限の安全・安心の維持
・文化・伝統の継承
・経済的な競争力の維持・向上
協働から総働へ
中長期の視点で、
地域を耕す意欲としくみ
協
NPO 働
当事者
事業者
金融機関
専門家
行政
総
働
学校
公共サービスを担う (教員+生徒)
行政
意欲とスキル
NPO
宇都宮市 まちづくり貢献企業認証項目(例示)
コンプライアンス
人づくり
「家庭の日」優待・啓発・実践
社員の「親力」向上(学校行事参加
促進、親子交流事業の実施)
学校教育・地域教育への協力(職場
体験・見学受け入れ) など
健康、福祉、文化、スポーツなどの
推進
ユニバーサルデザイン製品製造の
方針・実施 など
経済・産業の振興(工業団地活性化、
起業家育成、産学官連携 など)
観光の推進(おもてなし運動) など
長く働き続けられる職場(休業、時間、登用、
再雇用
安全・安心な職場(無災害、健康診断)
働きやすい職場(有給休暇消化、残業削減)
託児、ワーク・ライフ・バランス
高齢者・障碍者の雇用・定着 など
環境
活力あるまちづくり
地元雇用・取引、地産地消、地域ブランド など
雇用・労働
地域参画
NPOへの事業協力
災害時協力協定
渋滞対策
外国人インターンシップ受け入れ など
地元密着・地域志向
魅力あるまちづくり
計画(方針・目標)
実施(担当者・理解促進)
評価・改善(自己評価・開示)
協働のまちづくり
法令遵守、市税完納 など
CSRシステム
ECOうつのみや21など認証取得
研修、削減目標、開示
自然エネルギー、低燃費車、配慮製品、調達
緑化、里山保全 など
消費者・顧客対応
品質、食品衛生など認証取得
窓口設置・研修、苦情管理、情報セキュリティ
情報提供、広報啓発、
NPO: Not-for-Profit Organization
民間で公益かつ非営利の活動を継続する組織
民間: 官から独立し、依存しない運営
自発性・自律性が本質!
活動: 考える・話すだけでなく、行動して実現する
組織: 目的を共有するチーム
公益: 「共益・私益」=利己ではなく、利他
目的の共有が、責任の共有と、役割の分担を可能にする
「不特定多数」ではない!→求められ、開かれているか
非営利: 「営利」=収益を分配するのではなく、
社会に再投資する
「収益性の有無」ではなく、「収益の使途」の問題!
NPOも同好会も「市民活動団体」
事業や活動は、
何のため・
誰のため?
NPO
公益=利他
必要としている
こと・人のため
何を満たすために
ニーズ
事業・活動する? =求められること
必要な資源は
どうまかなう?
受益者負担も
求めつつ、不足は
寄付・助成・補助
など公費で補う
同好会
共益・私益=利己
「私たちだけ」
のため
ウォンツ
=したいこと
自費
事業の自立性?→対価と事業がめざす運営形態
必要な資金の負担
例
目指す運営形態
受益者・利用者からの
対価収入により、
収益が見込める。
(対価自立事業)
スポーツ・芸術文化活動
主婦・障碍者の起業
環境配慮製品・サービス
受益者・利用者から
対価も取れるが、
継続には外部からの
補助が必要。
(補助継続事業)
フリースクール
伝統文化財の維持・継承
里山保全
難アクセス地の公共交通
介護保険事業
市民による
事業経営の効率化を
進めつつ、行政からの
補助は続ける。
→補助の制度化必須!
基本的人権の保障上、
不可欠な事業であり、
受益者・利用者からの
対価による継続は困難。
(基本的人権保障事業)
ホームレスの緊急救援
子どもの電話相談
途上国への開発協力
DV被害者の支援
医療情報の翻訳・通訳
社会的な課題解決の
先駆者として市民が
先行しており、行政
サービスとして法制化
する必要あり。
→事業の制度化必須!
市民による
自主・単独事業へ
→立ち上げ期のみ支援
(リサイクル、有機農業など)
協働の目的は「自治の回復」であり、
「まち・むらの課題を、
まち・むらの力で解決する」ために行う
1+1>2が必須
だから協働は、
→ 持続する相乗効果が期待できるか?
そもそも、相互が「自働」しているか?
互いの強みを理解し、活かしているか?
だから失敗の3要因は、
「単年度」 、「思いつき」 、「官主導・依存」
「協働って、委託や補助とどう違うの?」
協働の手法として、委託も、補助もありえる。
まちのレストランにたとえると、
「行政がつくる定食を、食べるだけ市民」から
「行政と市民による共同経営」へ
営業時間は? 内装は? メニューは? 価格は? 材料は?
→ 「料理法」ではなく、「経営法」の問題
→ 仕様決定後に業務と責任を渡すのではなく、
ニーズ調査も仕様設計も実施も成果も協働で!
→ 「非協働的な委託・補助」から
「協働的な委託・補助」への転換を!
双方の当事者性と専門性が
重なり合わないと、協働は成立しない
できるチカラ
市民と行政の
当事者性
協働
↓
したい意欲
市民と行政の
専門性
市民参加の保障
続ける「意欲と力」を育てるプロセスなく始めると
必ずそのツケを払うことになる。
行政の誤解
「行政改革と住民参加から、協働が不可欠」?
行政改革
≠ 財政改革
コスト削減のために悪用しようという首長・議員が多い
しかし、海外の例からも、
行政・公共サービスの「クオリティ」と「スピード」を
向上すれば、その成果として「コスト」が削減する
行政改革の成果として、財政改革が実現する
「企業より安い委託先」「ボランティアだから当然」
責任を委ねるなら、予算と権限も委ねるのが当然!
地域の時間と力を奪い、育つ機会を失わせている!
指定管理者制度は、
本来の趣旨どおり導入されているか?
「今般の改正は、多様化する住民ニーズに
より効果的、効率的に対応するため、公の施設の管理に
民間の能力を活用しつつ、住民サービスの向上を図ると
ともに、経費の節減等を図ることを目的とする」
(総務省自治行政局長通知、03年7月)
→ 「多様化する住民ニーズ」の検討は?
「より効果的・効率的な対応」の定義は?
「住民サービスの向上」を実現しうる体制とは?
→ 文化会館の舞台スタッフOB団体への委託?
運営委員会による市民活動センター?
委託期間の途中で予算カット??
NPOの誤解
「継続するための資金 or 委託がほしい」?
国も自治体も、財政は良くならない
小渕内閣「緊急経済対策」での国公債増発分の償還!
しかも自治体財政健全化法 +09年度は税収以上の国債発行!
自治体でも「団塊の世代」が一斉に退職
その退職金の原資は?
インフラの補修→新設・管理より補修の財源確保を!
橋:15m以上が15万か所!
施設:700㎢以上!→市町村管理が半数以上、30年以上が3割!
下水道:陥没は年5000か所以上!
道路、ダム、住宅、上水道、電力、鉄道、・・・
行政のコストだけ下げて、権限はそのまま?
「官の効率化」・「官の肥大化」に協力するだけ!
ニーズ調査から監視まで、しくみ全体にしっかりかかわる!
協働を生み、育てるために、
行政の協働推進主管課がすべきこと
「なぜ協働が必要か」を定義し、
「どのように協働するか」の基本プロセスを決める
基本プロセスを普及・浸透する体制を整える
Q&A集、「推進員」制度、職員研修、「協働化テスト」・・・
基本プロセスを記録・検証し、改善を継続する
「協働推進ロードマップ」を総合計画に織り込む・・・
常設の評価制度、監視と改善の制度化・・・
市民と共有し、団体を育てる
「推進会議」、事業力を高める研修・・・
詳しくは、「NPOマネジメント」第48号参照
憲法89条を守るために
横浜コードは生まれた
憲法89条 公金その他の公の財産は、宗教上の組織
若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は
公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に
対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。
だから、横浜コード第5章は、
社会的公共性があること → その立証責任
公費濫用を防止すること → 報告・検証の義務
情報を公開すること
を求めている。
協働を生み、育てるために、
行政の各課がすべきこと
協働の戦略をつくる
NPOへの仕掛けを拡充する
「出会いの場」を制度化し、課題は事前に協議する
協働の専門性を高める
実施計画づくりの中で、3年後の展望も必ず立案・共有する
NPO側の継続的な改善のための自己投資を促す
月次の協議で中期展望を再確認し、制度上の課題を共有する
中期展望を実現する施策を立案し、制度の不備を修正する
終了する前に、成果の活用や次の段階の提案を共有する
担当の複数任命(異動対策)、部署間連携の強化
協働の継続性を高める
詳しくは、「NPOマネジメント」第49号参照
協働を生み、育てるために、
NPOがすべきこと
NPOのネットワークをつくる
協働の評価・監査に参加する
指針・条例の見直しを、市民参加で進める
協働のニーズ調査を、市民も行う
「出前講座」を活用する
審議会・委員会をフォローする
中間支援機関を強化する
職員研修にNPOも参加する
「合同お見合い」を開く
議員向けの連続勉強会を開く
詳しくは、「NPOマネジメント」第50号参照
奈良市 協働・総働推進ロードマップ
~2011
(H23)
0.意義・目標・基本ルール
・人口動態と課題の推移・見通し
・指針、目標、計画
・推進員制度(各課+自薦)
1.基盤づくり
・推進員によるQ&A+事例集制作
・団体の育成
・自主運営力:自己評価、会計、開示
・事業運営力:協働の重点課題の立案+試行
・団体からの提案募集
→エントリー&一覧化、合同お見合い
・各部・各課の協働モデル実施強化期間
→各部・各課で協働の実践or着手or相手先育成
・奈良市版 政策マーケティング+協働化テスト:
→「予算◇万円・継続○年以上は必須」など
→「重要性×有効度×協働意向」調査
(・議員向け研修)
2.実践の拡充
・
・
12
(H24)
13
(H25)
14
(H26)
団体の方は質問を、
市職員の方は「管理職に求めたいこと」を!
(団体の方)
(市職員)
協働推進課、
または講師への
ご質問
管理職に
求めたいこと
リスト
15:14までに書き上げて、
前方の舞台の上においてください
団体の方は質問を、
市職員の方は「管理職に求めたいこと」を!
(団体の方)
協働推進課、
または講師への
ご質問
(市職員)
管理職に
求めたいこと
リスト
ご所属・おなまえ
ご所属・おなまえ