Transcript 第3回(5月2日)
統計学
第3回
西山
第2回のまとめ
確率分布=決まっている分布の
形
期待値とは平均計算
平均=合計÷個数から卒業!
平均=割合×値の合計
同じ平均値でも
同じ分散や標準偏差でも
XとEX
S とV X
2
SとSDX
練習問題【1】
表の出る確率が0.4であるコインを
使って、賭け金を1000円にしてする
と、どうなる?
平均
利得
-1000
1000
-200
偏差
二乗偏差
確率
-800
640000
0.6
1200
1440000
0.4
0
960000
↓
分散=
960000
標準偏差= 979.7959
利得
-1000
1000
確率
0.6
0.4
E X 0.6 1000 0.4 1000 200
V X 0.6 {1000 (200 )}2 0.4 {1000 (200 )}2 960000
SD X 960000 979.8
練習問題【2】
変数Xの分布は以下に示すとおりである。設問に答えなさい。
値(X)
0
1
確率(P)
0.3
0.7
1. Xの確率分布図を描きなさい
2. Xの平均値E[X]と分散V[X]、標準偏差SD[X]を
求めなさい
練習問題【2】の解答
確率分布図を描くのは非常に容易なので省略。横
軸をX、縦軸をPとして棒グラフを描けばよい
まず平均値は
EX 0.3 0 0.7 1 0.7
分散は公式を使う
E X 2 0.3 0 2 0.7 12 0.7
V X E X 2 EX 0.7 0.7 2 0.7 0.3
2
SDX 0.21 0.46
練習問題【3】
(1)さいころを6回振ったところ、
1、2、6、6、1、2
となった。平均と分散、標準偏差を求めなさい。平均計算=値×
割合の合計、によっても同じ平均値と標準偏差が得られることを
確かめなさい。
(2)正しいサイコロを振るときに出る目の数をXと置く。E[X]と
V[X]、SD[X]を求めなさい。
こうすればできます
平均=値×割合の合計
割合は確率的に考える時
と、実際のデータを見る
時とで違いますね。まず
確率的にいきましょう。実
際のデータでは?
値
割合
1
1/6
2/6
2
1/6
2/6
3
1/6
4
1/6
5
1/6
6
1/6
2/6
確率的な計算は教科
書69~70ページを見
てください
練習問題【3】
の解答
E X 3 .5
確率的には
V X 2.92
SD X 1.71
データの平均
X 1
2
2
2 18
2 6
3
6
6
6 6
S 2 1 3
2
データの分散
S 2.16
2
2
2 28
2
2
2 3 6 3
4.67
6
6
6
6
第3回目の目標
1.
2.
3.
EとVの基本公式
平均値の性質
分散や標準偏差の性質
教科書: 第2章の頁73~75
ゲタの公式―平均値
変数Xにゲタをはかせれば平均も同様にゲタをはく
EaX b aE X b
例:
正しいサイコロを振って出る目の数を2倍した値
の平均値を求めなさい.
上の式が常に成り立つことを示しなさい.
公式は常に成り立ちます
値
確率
X1
P1
X2
P2
:
:
Xn
Pn
期待値の定義か
ら結論が得られ
ます
EaX b aE X b
ゲタの公式―ばらつき
一定の数を足しても、ばらつきは変わらない.一定の数を掛ける
と、同じだけばらつきも変わる.なお、ばらつきとは標準偏差の
こと.
V aX b a V X
2
SDaX b a SDX
例:
正しいサイコロを振って出る目に2を加えた値を考える。
この値の分散・標準偏差はいくらか?
上の式を証明しなさい.
合計の公式―平均
合計の平均は平均の合計である.
EX Y EX EY
例:
二つの正しいサイコロを振ったときの目の数の和は
平均いくらか?
データについて同じ問題を考えよ.
合計の公式―ばらつき
≪合計の分散は分散の合計≫になるとは限らない!
一般には、合計の分散がどうなるか分からない.
英語
高い
普通
低い
数学
高い
普通
低い
合計点
極めて高い
普通
極めて低い
分散上昇
XとYが独立なら、
英語
高い
普通
低い
数学
低い
普通
高い
合計点
普通
普通
普通
分散縮小
V X Y V X V Y
分散=二乗の平均-平均の二乗
この公式も頻繁に利用します.
EX
V X E X
2
2
もちろんデータについても同じ関係があります.
N
1
2
2
2
S X X
N i 1
問題:
1. 「分散=二乗偏差の期待(平均)値」を式で表現しなさい.
2. 上の公式(水色部分)を証明しなさい.