第5回(4月28日)

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Transcript 第5回(4月28日)

数理統計学
第4回
西山
データの分布と確率分布
データの分布 VS 理屈の分布
ヒストグラム
確率分布
分布の中心と広がり
平均と標準偏差
サイコロの目の確率分布
確率分布と期待値のまとめ
1. データの分布と確率分布との意味の違い
2. どちらも分布だから、分布の中心(=平均値)と分布の
広がり(標準偏差)で特徴をとらえる
3. 平均値=合計÷個数はあまりに幼稚。本当の定義は
平均値=割合×値の合計
4. 割合として確率を指定したときの平均値を数学的期待
値という。
数学的期待値=確率×値の合計
二乗偏差の期待値をとると分散になる。
理解度チェッククイズ
変数Xの分布は以下に示すとおりである。設問に答えなさい。
値(X)
0
1
確率(P)
0.3
0.7
1. Xの確率分布図を描きなさい
2. Xの平均値E[X]と分散V[X]、標準偏差SD[X]を
求めなさい
解答
確率分布図を描くのは非常に容易なので省略。横軸をX、縦軸をP
として棒グラフを描けばよい
まず平均値は
EX   0.3  0  0.7  1  0.7
分散は公式を使う
 
E X 2  0.3  0 2  0.7 12  0.7
 
 V X   E X 2  EX 2  0.7  0.7 2  0.7  0.3
 SDX   0.21  0.46
練習問題
Xは、正しいさいころを振って、6の目が出れば1、他の目が
出れば0という値をとる。
1. Xは確率変数ですか。
2. Xがとる値について確率分布を表にしなさい。
3. E[X]とV[X]、SD[X]を求めなさい。
練習問題
サイコロを振って出る目の数をXとする。E[X]とV[X]
、SD[X]の値を確認したうえで、以下の設問に答え
なさい。
1. Y=X+3のように変数Yを定義します。Yは確率
変数ですか?
2. 確率変数であると思うなら、平均値E[Y]を求め
なさい。
3. 次に、V[Y]とSD[Y]を求めなさい。
ゲタの公式、合計の公式、…
1.
2.
3.
EとVの基本公式
平均値の性質
分散や標準偏差の性質
教科書: 第2章の頁73~75
ゲタの公式―平均値
基本公式は73ページ
変数Xにゲタをはかせれば平均も同様にゲタをはく
EaX  b  aE X   b
例:
正しいサイコロを振って出る目の数Xを2倍した値の平均値を求
めなさい.
上の式が常に成り立つことを示しなさい.
ゲタの公式―ばらつき
Xに一定の数を足しても、ばらつきは変わらない.一定の数
を掛けると、同じだけばらつきも変わる.なお、ばらつきとは
標準偏差のこと.
V aX  b  a 2V X 
SDaX  b  a SDX 
例:
正しいサイコロを振って出る目に2を加えた値を考える。この値の標準偏
差と分散はいくらか?
上の式を証明しなさい
.
合計の公式―平均
合計の平均は平均の合計である.
EX  Y   EX   EY 
例:
二つの正しいサイコロを振ったときの目の数の和は平均い
くらか?
データについて同じ問題を考えよ.
合計の公式―ばらつき
合計の分散は分散の合計になるとは限らない!
XとYが独立なら、
V X  Y   V X   V Y 
では2個のサイ
コロの目の和
の分散は?
一般には、合計の分散がどうなるか分からない.
英語
高い
普通
低い
数学
高い
普通
低い
分散上昇
合計点
極めて高い
普通
極めて低い
英語
高い
普通
低い
数学
低い
普通
高い
分散縮小
合計点
普通
普通
普通
分散=二乗の平均-平均の二乗
この公式も頻繁に利用します.
   EX 
V X   E X
2
2
もちろんデータについても同じ関係があります.
N
1
2
2
2
S   X  X 
N i 1
ここまで
(4月28日)
問題:
1. 「分散=二乗偏差の期待(平均)値」を式で表現しなさい.
2. 上の公式(水色部分)を証明しなさい.
練習問題
1.E[X]=2、V[X]=4のとき、Y=3X+1とするとYの平均と標準偏差はいくらに
なりますか.
2.E[X]=2、V[X]=2のときE
X を求めなさい.
2
3.互いに独立な確率変数XとYについて、E[X]=1、V[X]=9、および
E[Y]=-1、V[Y]=16がわかっている.このとき、

E X  Y 
25
の値を求めなさい.
2
