二次元解析モデルを用いた 都市型浸水対策の一事例

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Transcript 二次元解析モデルを用いた 都市型浸水対策の一事例

柏市下水道事業経営委員会(第3回)資料
柏市の下水道事業の
課題と今後の施策
平成27年2月18日
柏市土木部下水道経営課
下水道公式キャラクター
れんこちゃん
目 次
1.下水道経営計画策定の目的
2.経営委員会での審議内容
3.柏市下水道事業の課題と基本方針
1/22
1.下水道経営計画策定の目的
策定の背景
公営企業会計の適用の推進について(総務省)
高度経済成長期に集中的に施設・設備
を整備
人口減少等に伴い料金収入が減少
老朽化に伴い更新投資が急激に増大
今後、経営環境は厳しさを増す
下水道サービスを将来にわたり安定的に提供するために…
◆中長期的な視点に立った計画的な経営基盤の強化
◆財政マネジメントの向上
が必要
2/22
1.下水道経営計画策定の目的
柏市下水道中長期経営計画策定の目的
目的:下水道サービスを将来にわたり安定的に提供する
中長期的な視点に立った計画的な経営基盤の強化に向けて
 下水道事業の中長期的な目標を設定
 目標達成に向けて必要な事業計画を立案
 事業の基盤となる財源確保の方法を検討し財政計画を策定
財政マネジメントの向上に向けて
 企業会計の導入(平成26年度から導入済み)
 マネジメント方法(PDCA)の確立
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1.下水道経営計画策定の目的
柏市下水道中長期経営計画の構成
構成
Ⅰ 現状と課題
概要
柏市下水道の経営面、事業面の課題を抽出
する
Ⅱ 経営の基本方針
1 基本理念と基本方針
2 事業展開の方向性
基本理念、基本方針を示すとともに、「汚水対
策」、「雨水対策」、「経営基盤の強化」などの
施策について事業の方針を示す
Ⅲ 目標
経営、事業、市民サービスの目標を指標を用
いて設定する
Ⅳ 目標達成に向けた事業展開
快適、安全、環境、持続等の項目ごとに具体
的な事業内容、スケジュールを示す
Ⅴ 計画期間中の収支見通し
Ⅵ 計画の進行管理
財政シミュレーションによる、計画期間内の収
支の見通しを示す。
計画の進行管理の方法(PDCA)を示す
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2.経営委員会での審議内容
赤字:第3回委員会の審議事項
■全般
・中長期経営計画の構成及び内容の確認
■現状の課題
・抽出する課題・進め方の妥当性(不足がないかなど)
■経営の基本方針
・現状の課題を踏まえた基本理念,基本方針の妥当性
■目標
・目標の妥当性(指標が適切か,分かりやすいかなど)
■目標達成に向けた事業展開
・事業内容の妥当性や、下水道サービス向上に向けた方策の妥当性
・使用料の検討内容
■計画期間中の収支見通し
・目標,事業量,使用料収入などの妥当性
■計画の進行管理
・PDCAサイクルの妥当性
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3.柏市下水道事業の課題と基本方針
下水道事業のキーワード
快適
 トイレを水洗化して快適な生活環境を実現する
安心
 浸水を防ぐ
 地震発生時も下水道が使用できる
環境
 汚水を処理して川や沼の水質を保全する
 下水施設や発生する資源を利用して、創エネル
ギー、地球温暖化防止、省資源化に寄与する
持続
 永続的に下水道の役割を果たす
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3.柏市下水道事業の課題と基本方針
柏市下水道の施策体系
快適
汚水対策
雨水(浸水)対策
安心
地震対策
水環境の保全
環境
地域環境の保全
下水道施設の老朽化対策
持続
経営の健全化
市民との協働
アクションプランの策定
未普及地区の解消、北部区画整理事業の整備
雨水幹線整備、準用河川の整備
内水ハザードマップの公表
貯留・浸透施設の設置(一般会計)
下水道施設の耐震化
下水道BCPの策定と緊急時の適切な対応
(下水処理場の整備、運転)
手賀沼の汚濁負荷軽減
(省エネルギー)、創エネルギー
(下水汚泥のリサイクル)
ストックマネジメントの導入
適切な維持管理、更新改築
GIS台帳システムの運用
経営計画の策定、地方公営企業会計の導入
経費の削減、使用料収入の適正化(見直し)
技術力の維持
指標による事業評価
広報内容の充実、工事説明会の実施
環境教育の場づくり
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3.柏市下水道事業の課題と基本方針
快適 ○汚水対策
具体的施策
概要
現状・課題・今後の方針
アクションプラン 10箇年の整備計画を策定 未策定
の策定
し市民に公表
【方針】H27年度策定予定
普及率約90%、整備困難な区域を残す。
未 普 及 地 区 の 既存住宅地の下水道を整
【方針】市主導から地元要望を踏まえた整備
解消
備
に切り替え
中央地区(柏の葉キャンパ
北 部 区 画 整 理 ス駅周辺)と東地区(柏た
事業の整備
なか駅周辺)の下水道を
整備
区画整理事業の進捗にあわせて下水道整
備を行っている。整備率38.2%(H25現在)
【方針】中央地区は順次整備を進める一方、
東地区は除外地を考慮して整備
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3.柏市下水道事業の課題と基本方針
快適
○汚水対策
◆汚水人口普及率は約90%に達している。他都市と比べ
ても高い水準にある。
100
汚水人口普及率(H25)
80
60
未整備区域、普及率について補足説明
都市浸水対策達成率(H24)
40
20
0
柏
市
千
葉
市
松
戸
市
我
孫
子
市
流
山
市
船
橋
市
市
川
市
市
原
市
汚水人口普及率と都市浸水対策達成率
9/22
千
中
葉
核
県
市
平
平
均
均
出典:千葉県資料
3.柏市下水道事業の課題と基本方針
安心 ○雨水(浸水)対策
○地震対策
具体的施策
雨水幹線整備
概要
雨水排水施設を整備
現状・課題・今後の方針
浸水や冠水箇所を軽減させるため,雨水幹
線整備を実施している(50mm/hで整備)
【方針】浸水被害のうち,床上,店舗浸水箇
所を優先して整備を進める。
過去の豪雨時の浸水状
内水ハザードマ 況を公表し、事前準備に H24年に浸水被害状況を示した内水ハザー
ップの公表
より浸水被害を最小限に ドマップを作成し公表済み
抑える
大津川流域の市内小中学校等の敷地を活
貯留・浸透施設 浸透施設を設置し雨の流
用して実施している。(5基(校)実施済)
の設置
出量を低減(一般会計)
【方針】残り5基(校)/全10基(校)中整備予定
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3.柏市下水道事業の課題と基本方針
安心 ○雨水(浸水)対策
◆平成19年~平成25年に
おいて、約60箇所の床
上浸水が発生している。
(床下浸水、店舗浸水
は253件)
11/22
3.柏市下水道事業の課題と基本方針
安心
○雨水(浸水)対策
○地震対策
具体的施策
概要
現状・課題・今後の方針
下水道施設の
耐震化
(耐震補強工事
など)
下 水 道 BCP ( 業
務継続計画)の
策定、継続的実
施
管きょ、マンホールを耐震
化
(処理場は千葉県が対
策)
新設管については設計時に耐震診断をし整
備している
【方針】既設管は改築更新時に対応していく。
建物やポンプ等の施設は別途調査
被災時に下水道を早く使
未策定
えるように、復旧に向けた
【方針】H27策定予定
職員の行動計画を策定
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3.柏市下水道事業の課題と基本方針
環境
○水環境の保全
○地域環境の保全
具体的施策
現状・課題・今後の方針
概要
下水処理場の
県の終末処理場
整備、運転
県が実施
建設費・維持管理費は流域下水道関連市
(柏市含む)が負担
合流式下水道の改善など
手賀沼の汚濁
雨天時に合流区域の汚水が大堀川に混入
により、手賀沼に流入す
負荷軽減
【方針】合流区域の分流化を促進
る負荷を軽減する
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3.柏市下水道事業の課題と基本方針
環境
○水環境の保全
○地域環境の保全
具体的施策
省エネルギー
創エネルギー
概要
管路の下水熱を利用
下水汚泥のリサ
イクル
県の終末処理場
(資源化、燃料
化など)
現状・課題・今後の方針
実施していない
【方針】国や他市での事例を踏まえて柏市で
の活用を検討する
県が実施
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3.柏市下水道事業の課題と基本方針
○下水道施設の老朽化対策
持続 ○経営の健全化
○市民との協働
具体的施策
概要
現状・課題・今後の方針
施設の状況を把握し、そ
ストックマネジメ
未策定
の状況に応じた管路施設
【方針】H26~H27で計画を策定中
ント手法の導入
の管理を行う。
事後保全的な維持管理を実施している
適切な維持管理 点検・調査計画に基づき
【方針】H28以降、計画に沿って調査・点検を
維持管理を実施
(調査・点検)
実施
老朽化が進んでいる駅前地区の改築更新
適切な改築
施設の劣化状況を踏まえ、
をH23~H27で進めている。 (1.2km)
(更新・長寿命化 適切な手法により管きょ
【方針】調査・点検により管路の劣化状況を
)
をリニューアル
確認後に、優先度の高い管路から実施
H18から運用しており,現在は苦情等の履
GIS 台 帳 シ ス テ 下水道管路をデータベー
歴を入力している
ムの運用
ス化
【方針】運用方法の拡大を今後検討してゆく
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3.柏市下水道事業の課題と基本方針
○下水道施設の老朽化対策
持続
◆ 50年(管路の標準的な耐用年数)を経過した管は、現時点で約2.3㎞
◆ 今後急激に増加していく
1200
120
各年の合計
80
800
60
600
40
50年以上経過した管
400
200
20
0
16/22
H20
H18
H16
H14
H12
H10
H08
H06
H04
H02
S63
S61
S59
S57
S55
S53
S51
S49
S47
S45
S43
S41
S39
S37
0
整備累計延長(㎞)
1000
整備の累計
S35
各年の整備延長(㎞)
100
3.柏市下水道事業の課題と基本方針
億円
○下水道施設の老朽化対策
持続
250
◆ 50年(管路の標準的な耐用年数)で管路の取り替えを行った場合、
以下のグラフのような取り替え費用が必要
◆ 特に昭和56年に受贈した管路の費用が突出する。
H26までに要した工事費
H27以降更新に要する改築費(50年で改築した場合)※
200
S56に受贈された箇所
の改築をどうするかが鍵
150
工
事
費
100
50
S35
S37
S39
S41
S43
S45
S47
S49
S51
S53
S55
S57
S59
S61
S63
H2
H4
H6
H8
H10
H12
H14
H16
H18
H20
H22
H24
H26
H28
H30
H32
H34
H36
H38
H40
H42
H44
H46
H48
H50
H52
H54
H56
H58
H60
H62
H64
H66
H68
H70
H72
H74
H76
H78
H80
H82
H84
H86
H88
H90
H92
H94
H96
H98
H100
H102
H104
H106
H108
H110
H112
H114
H116
H118
H120
H122
H124
0
市建設
受贈
更新1
更新2
※平成26年までは実際にかかった費用(当時の貨幣価値)
平成27年以降は現在価格(平成26年の貨幣価値)に換算した金額
例)S56年に167億円で工事したものは、H26の貨幣価値では物価上昇により208億円になります。
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3.柏市下水道事業の課題と基本方針
○下水道施設の老朽化対策
持続 ○経営の健全化
○市民との協働
具体的施策
概要
現状・課題・今後の方針
中長期の収支バランスが 策定中(H26~H27)
経営計画の策
取れた投資計画、財源計 【方針】H28より計画に沿って事業を実施、
定
画を策定
計画は継続的に見直し
地 方 公 営 企 業 地方公営企業会計を導
入
会計の導入
地方公営企業法財務規則を適用(H26年度)
H26年度から,井戸下水について検針徴収
業務の委託を行っている
経費の削減
【方針】施設管理委託等の長期継続契約に
よる経費削減を検討
3年毎に見直しを実施してきており、現使用
使用料収入の
投資計画に見合った使用 料はH24.5~
適正化
料収入の見直し
【方針】中長期経営計画策定の後、H28に使
(見直し)
用料の見直しを実施する予定
新技術の使用や外部委
託等ですることで建設コ
ストや経費を低減
職 員 の 技 術 力 職員の技術力の維持・向 専任職員制度の導入,外部講習に参加
の向上
上
【方針】今後も継続
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3.柏市下水道事業の課題と基本方針
持続
○下水道施設の老朽化対策
○経営の健全化
○市民との協働
具体的施策
概要
目標を数値化
指標による事業
他市との比較により課題
評価
を明確化
現状・課題・今後の方針
経費回収率等を事業年報に記載
【方針】経営指標により評価を行う予定
市のホームページや広報誌,ポスターを活
広 報 内 容 の 充 市民が知りたい情報を発 用した市民へのPR活動、プロモーションビ
信
実
デオ(浸水対策)を地元と協力して作成
【方針】年2回下水道広報紙を発行予定
工 事 説 明 会 の 事前に工事内容を市民に H22より実施
実施
説明
【方針】引き続き実施
環境教育の場づ 環境に関する知識を広げ 市民向け環境学習を実施
くり
る
【方針】工事見学会を今後も実施
19/22
3.柏市下水道事業の課題と基本方針
持続
○下水道施設の老朽化対策
○経営の健全化
○市民との協働
ポスターの掲示
工事説明会の模様
工事見学会の模様
啓発ビデオの作成
20/22
3.柏市下水道事業の課題と基本方針
施策の分類
快適
汚水対策
雨水(浸水)対策
安心
地震対策
環境
水環境の保全
地域環境の保
全
下水道施設の
老朽化対策
持続
経営の健全化
市民との協働
具体的施策
アクションプランの策定
未普及地区の解消
北部区画整理事業の整備
雨水幹線整備、準用河川等の整備
内水ハザードマップの公表
貯留・浸透施設の設置
下水道施設の耐震化
下水道BCPの策定、継続的実施
手賀沼の汚濁負荷軽減
緊急性
◎
◎
◎
◎
済
○
○
◎
○
創エネルギー
○
ストックマネジメント手法の導入
◎
適切な維持管理
◎
リニューアル
○
GIS台帳システムの運用
◎
経営計画の策定
◎
地方公営企業会計の導入
済
経費の削減、使用料収入の適正化
◎
職員の技術力の向上
○
指標による事業評価
◎
広報内容の充実21/22
◎