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Principles of Neural
Science
Chapter 17
The Anatomical Organization of the
Central Nervous System
澤 繁実
短純な動きでさえ多くの脳部位を使用している.
前運動野
視覚野
扁桃核
視床下部
運動野
後頭頂葉
大脳基底核
海馬
小脳
脳幹の核
脊髄
視覚野(visual cortex)
ボールを識別,大きさ,方向,
速度を判定.
前運動野(premotor cortex)
運動計画
扁桃核(amygdala)
心拍,呼吸やその他の恒常
的なメカニズムを運動に応じ
て調整する.動機付けるため
海馬も活性させる.
運動野(motor cortex)
四肢の筋肉を活性・抑制,
信号送信
大脳基底核(basal ganglia)
運動パターンを開始に関係,
小脳(cerebellum)
末梢神経からの自己受容的
情報から動きの調整
後頭頂葉(posterior parietal
cortex)
どこに自分がいるのかと,ラ
ケットを持つ腕の位置関係
脳幹(brain stem)の核
(nuclei)
心拍・呼吸・覚醒
海馬(hippocampus)
後でその動きを思い起こせ
るようにその運動の細部を記
憶
Figure 17- 1
3つの軸で考える中枢神経系
平行面
冠状面
矢状面
Figure 17- 3
3つの軸で考える中枢神経系
背側
尾側
吻側
腹側
外側
内側
外側
背側
尾側
吻側
吻側
腹側
腹側
背側
尾側
Figure 17- 3
中枢神経系主要部位
大脳皮質
大脳皮質
脳幹
小脳
脊髄
間脳
中脳
橋
延髄
脳幹
小脳
脊髄
Figure 17- 2
脊髄(spinal cord)
大脳皮質
脳幹
小脳
脊髄
中枢神経系の最尾側(caudal)に位置し,もっ
と単純な部分である.頭蓋骨の付け根から第1
腰椎(first lumbar vertebra)まであり,胴体と四
肢の皮膚,関節,筋肉から感覚情報を受け取
る.そして,随意運動(voluntary movement)と
反射運動(reflex movement)の両方に寄与す
る運動神経(motor neurons)を含む.
脊髄内は灰白質(gray mutter)とその周りの
白質(white matter)に分けることができる.灰
白質(gray mutter)は神経細胞の細胞体含ん
でおり,その形は水平(horizontal)面でみると
英字のHに見えるため,飛び出した部分は後
角(dosal horn)とか前角(ventral horn) と呼
ばれている.後角(dosal horn)は末梢からの感
覚リレーニューロンを含んでおり,一方前角
(ventral horn)は特定の筋肉を動かす運動神
第1腰椎(first lumbar vertebra) 経核(motor neclei)を含んでいる.白質(white
matter)は縦方向にミエリン化(髄鞘化)された
軸策(axon)である.
脳幹(brain stem)
脳幹(brain stem)の
感覚入力と運動出力
は12の脳神経
(cranial nerves)に
よって運ばれ,頭,首,
顔面を扱う.
延髄(medulla)
延髄(medulla)の神
経集団は血圧や呼吸
に関係する.また,味
覚,聴覚,バランスの
調整,首や顔面の筋
制御を行う神経集団
も含んでいる.
橋(pons)
橋(pons)の腹側
(ventral)部に大脳皮質
(cerebral cortex)から小
脳(cerebellum)への感
覚や運動に関わる情報
をリレーする多量の
pontine nucleiと呼ばれ
る神経集団がある.背側
(dorsal)部には呼吸,味
覚,睡眠に関わる構造を
持っている.
中脳(midbrain)
中脳(midbrain)は脳幹
の最も小さい部位
小脳(cerebellum)と大
脳基底核(basal
ganglia),大脳半球
(cerebral hemisphere)
を結びつける重要な神経
細胞がある.
中脳内の核である黒質
(substantia nigra)は随
意運動(voluntary
movement)の調節に関
わる大脳基底核(basal
ganglia)の部位への重
要な入力を与える
間脳(diencephalon)
間脳(diencephalon)は視床(thalamus)
と視床下部(hypothalamus)から構成
間脳(diencephalon)は網様体
(reticular formation)を持っており,
注意(attention)や意識
(consciousness)に影響
視床は単なる中継点ではなく
ゲーティングや調整を行う.
視床下部は視床の腹側(ventral)
に位置し,成長や摂食,飲水,母性
行動を含む身体の機能に脳下垂
体(pituitary gland)のホルモン分泌
を用いて作用する.視床下部は行
動の開始や維持に関して機関が報
酬を得る脳の動機付けメカニズム
として重要である.
視床下部の一部である視交差上
核(suprachiasmatic nuclei)は概
日周期(circadian rhythms)に関わ
る.
小脳(cerebellum)
小脳(cerebellum)は橋(pons)に
覆い被さるように存在する.小脳の
神経細胞の数は大脳半球
(cerebral hemisphere)を含む脳の
どの部位よりも多い.それにもかか
わらず,神経細胞の種類は比較的
少なく,その結合関係もよく知られ
ている.
小脳(cerebellum)は脊髄(spinal
cord)からの体性感覚
(somatosensory)入力や大脳皮質
からの運動情報,耳の前庭器官
(vestibular organs)からのバランス
情報を受け取る.また,姿勢の維
持や頭や眼球運動の調整に重要
であり,筋の動きの調整や運動技
術の習得に関係している.
以前は,小脳(cerebellum)は運
動に関する機能だけだと考えられ
ていたが,fMRIなどの研究により,
言語や認知の機能にも関係してい
ることが明らかになった.
大脳半球(cerebral hemisphere)
大脳半球(cerebral
hemisphere)は感覚,
運動,認知機能,記
憶,感情に関係して
いる.2つの大脳半球
は脳梁(corpus
callosum)によってつ
ながっており,左右対
称な部位へ主要な繊
維は投射している.
トポグラフィカル
Penfield and Rasmussen 1950
Figure 20- 4
人間の大脳皮質
帯状回
中心溝
帯状溝
頭頂葉
前頭葉
頭頂葉
前頭葉
後頭葉
後頭葉
ルヴィウス溝
脳梁
鳥距溝
側頭葉
側頭葉
延髄
小脳
小脳
橋
延髄
脊髄
Figure 17- 4
大脳皮質内部
尾状核
帯状回
頭頂葉
脳室
鰓蓋
淡蒼球
側頭葉
島皮質
脳室
側頭葉
前頭葉
Figure 17- 5
人間の大脳皮質
帯状回
中心溝
帯状溝
頭頂葉
前頭葉
頭頂葉
前頭葉
後頭葉
後頭葉
ルヴィウス溝
脳梁
鳥距溝
側頭葉
側頭葉
延髄
小脳
小脳
橋
延髄
脊髄
Figure 17- 4
各染色法
細胞を染色することに
よってこのように見える.
ゴルジ染色(左)
細胞体と樹状突起
(dendrite)が見える.
ニスル染色法(中)
細胞体と近接した樹状突
起(dendrite)を見せる.
weigert染色(右)
ミエリン化された軸索を
染め上げてその分布状況
が確認できる.
Figure 17- 6
皮質各部位の特徴
前頭連合野
頭頂連合野
一次運動野
一次視覚野
一次視覚野(primary visual cortex)のよ
うな 感覚皮質はinternal granule cell
layer(Layer 4)が厚い傾向がある.
一次運動野(primary motor cortex)のよ
うな運動皮質ではLayer 4が薄く,Layer 5
の用な出力層が厚い.
Brodomann 1909年
分類の 47野
Figure 17- 7
大脳皮質
の投射
皮質-視床
皮質-何処か
いくつかは皮質-皮質
いくつかは 交連
皮質-皮質
交連
皮質-皮質
皮質下へ
いくつかは皮質-皮質
Figure 17- 8
皮質間の層投射関係
ascending もしくは feed-forward と呼ばれる投射は一般的に表層の層から始
まってLayer 4へと投射している.
descending や feedback と呼ばれる投射は一般的に深いそうで始まって
Layer 1 と6 で終わっている.
(Adapted from Felleman and Van Essen 1991.)
Figure 17- 9
投射・介在神経
サルの体性感覚野
(somatosensory
cortex)における投射
神経(projection
neurons) Pと介在神
経(interneurons) I を
ゴルジ染色し,異なっ
た焦点距離で見たも
の.左の方が錐体細
胞がよく見え,右は介
在神経(interneurons)が
よく見える.
Figure 17- 10
GABA作動性
黒っぽい色で表示されている異
なった種類のGABA作動性のと明る
い灰色で表示されるおそらくGABA
作動性の神経細胞は,錐体細胞
(pyramidally cell=P)とspiny non
pyramidal cell (SNP)への異なった
投射関係を持っている.
chandelier cell (C)を含むGABA
作動性神経細胞は必ず他の神経細
胞の軸策(axon)部分に接続し,
large and small basket cell(LB,SB)
は主に他の神経細胞の細胞体に接
続している.double bouquet (DB)と
neurogliaform cell(NG)はGABA作
動性であると思われている.
(Adapted form Houser et al.
1986.)
Figure 17- 11
脳の各部位の切片
前頭葉
前頭葉
脳梁
前鰓蓋
尾状核
尾状核
被殻
脳室
脳梁
島皮質
(ぜんさいがい)
被殻
島皮質
側鰓蓋
側頭葉
淡蒼球
側頭葉
視床下部
扁桃体
嗅内野
側頭葉
頭頂葉
側頭葉
脳室
視床
島皮質
黒質
海馬
側頭葉
後頭葉
小脳
歯状核
Figure 17- 12
核(nuclei)
マカク猿の右半球を冠状
(coronal)面に切断し,ニスル
被殻
染色で神経細胞とグリア細胞
の細胞体を染め暗い灰色で
表示されている.
視床(thalamus)の外側膝状
体(lateral geniculate
nucleus)は層構造を持ってい
視床
る.他にも層構造を持った神
経細胞が海馬
(hippocampus)や側頭葉の
新皮質(neocortex)にも見ら
れる.
外側膝状体
尾状核(caudate nucleus)
や被殻(putamen),前障
(claustrum)のようなその他の
核(nuclei)はより均質である.
白く表示されている部位は白
質(white matter)と呼ばれる
部分で脳のある部位から次の
ところへ軸策(axon)を走らせ
ている染色されていない部分
である.
上側頭回
前障
下側頭回
尾状核
海馬
Figure 17- 13
外側膝状体(lateral geniculate nucleus)
外 側 膝 状 体 (lateral
geniculate nucleus)の
複雑さは人間の右半
球をニスル染色した冠
状(coronal)切断面
1
2
3
4
5
6
網 膜 (retina) か ら の
軸策(axon)は異なった
1~6の層へと投射して
いる.ここの1,2層は
3-6 層 の 小 細 胞
(parvocellular) と 比 べ
てより大きな大細胞
(magnocellular)である.
それぞれの層は投射
神 経 (projection
neurons) と 介 在 神 経
(interneurons) を そ れ
ぞれ持つ.
Figure 17- 14
調整システム
食欲やのどの渇き,睡眠の要求を満たすために
視床下部(hypothalamus)の感覚・調整システムは血液内のグルコース濃度を決定し,一度,
血糖の濃度が一定値を下回れば私たちは空腹を感じる.空腹を満たすことが知覚調整システ
ムの優先されるべき仕事となり,捕食者は環境から獲物の情報を視覚,聴覚,嗅覚を使って探
す.その際調整システムは捕食に関する刺激のセンサーに集中する.
生理学的満足は捕食成功に導いた行動を増強する.中脳(midbrain)内のドーパミン
(dopamine)作動性の調整システムは行動の報酬を扱っている.
ラットのリワードに関する脳内の部位に電極を指し,自らの脳に電気を流すレバーを自分た
ちで押すことができる.すると,ラットたちは摂食や飲水,性行動やその他の自然な報酬行動よ
りもそのレバーを押すことを好む.
注意(attention)選択や覚醒に脳幹(brain stem)内の調整システムが関与している.脳幹
(brain stem)の調整系神経細胞の小さな集団はノルアドレナリン(noradrenaline)とセロトニン
(serotonin)を含んでいる.そしてそれらの神経伝達物質は前脳(forebrain)への影響により覚
醒レベルを決定する.
注意(attention)と覚醒(arousal)に関するその他の調整神経細胞グループは大脳基底核
(basal ganglia)の真下にあるマイネルト神経節(basal nucleus of meynert)である.神経節
(basal nucleus)のコリン作動性神経細胞は新皮質(neocortex)の全ての部位に投射し,認知
や知覚処理の注意(attention)メカニズムに関係している.