宗教団体の環境活動

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Transcript 宗教団体の環境活動

宗教団体の環境活動
目次
1.動機
2.仮説提示1
企業の分析
宗教の分析
3.結論1
4.仮説提示2
各宗教団体の分析
5.結論2
1.動機
調査方法
先行文献の調査
宗教団体の活動の実態
キリスト
新宗教
その他
教
78
36
3
28
118
150
5
69
神社神道 伝統仏教
16
学術・文化
10
医療・福祉
平和・政治・市民
0
26
17
6
51
権
27
228
49
44
63
寄付・奉仕
3
61
16
3
10
地域
0
36
26
2
35
国際
0
10
0
0
3
環境
13
118
32
5
33
宗教
4
64
39
3
43
その他
73
739
355
71
335
合計
(資料)宗教情報データベースにみる宗教の社会貢献活動の整理報告(大正大学)
宗教団体の活動の実態
1%
寄付・奉仕
10%
6%
26%
宗教
6%
学術・文化
環境活動
6%
医療・福祉
平和・政治・市民権
1%
10%
国際
22%
13%
地域
環境
その他
(資料)宗教情報データベースにみる宗教の社会貢献活動の整理報告(大正大学)
2.仮説1
調査方法
先行文献調査
仮説
ステークホルダーからの要求に
よって環境活動への取り組み内容
に差が生じるのではないか?
企業側が環境問題に取り組む動
機
①法令による規制への対応
②企業の社会的責任を果たすため
③自社の企業イメージを向上させる
ため
④取引先からの要請
中小企業の
環境問題への取り組み状況
法律や条例に従うほか、自主的に環
境問題に取り組んでいる
23.1
37.3
従うべき法律や条例はないが、自主
的に環境問題に取り組んでいる
法律や条例に従って環境問題に取り
組んでいる
20.3
19.2
従うべき法律や条例はなく、環境問
題に取り組んでいない
 (資料)日本政策金融公庫総合研究所「中小企業による環境問題
への対応」
環境問題への取り組みを始めた動機
60
50
40
30
20
10
0
「グリーン調達」
55.4
39.1
22.9
22.2
環境問題への取り組み内容
45.0
40.0
35.0
30.0
25.0
20.0
15.0
10.0
5.0
0.0
42.7
29.9
25.0
20.1
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
環境問題に
取り組んだことによるメリット
41.9
40.5
21.1
11.0
10.7
企業の特徴
 営利目的である利害関係者=ステー
クホルダー(投資家・消費者・取引
先等)の存在
環境法による規制が多い
宗教団体が環境活動に取り組む動機
 教義によるもの
• イスラム団体では環境活動が教育と
活動の重要な一部となっている
• コミュニティー・レベルでも、イス
ラム的価値に根ざした環境改善活動
がさらに活発化している
(資料)インドネシアにおけるイスラームの教えに根ざした草の根の環境改善
運動に関する現地調査
イスラム教の環境活動
• イスラム団体では環境活動が教育と
活動の重要な一部となっている
• コミュニティー・レベルでも、イス
ラム的価値に根ざした環境改善活動
がさらに活発化している
(資料)インドネシアにおけるイスラームの教えに根ざした草の根の環境改善
運動に関する現地調査
違い
企業
宗教
 営利目的である
 利害関係者=ステー
クホルダー(投資
家・消費者・取引先
等)
 環境法による規制が
多い
 目的は様々
 利害関係者(信者の
み)
3.結論1
結論
 企業はステークホルダーの影響により
環境活動を行っている。
 宗教団体は団体側の教義によって環境
活動を行っている。
4.仮説2
調査方法
アンケート
現場調査
先行文献
アンケート・インタビューの方
法
アンケート
 5つの団体に、電話にてアンケートの回答
を依頼し、用紙を郵送した。
 結果、返送されたのは0通だった。
インタビュー
 アンケート結果から現場調査を行うことに
した。
 結果2団体のインタビューを行うことがで
仮説
教義の違いが活動に影響して
いるのでは?
仏教の環境活動
真宗大谷派
・「eco japan cup 2007」において、
「奨励
賞」を受賞
・環境問題に取り組む企業・団体に対
する認定資格である「KES(環境マネジ
メントシステム・スタンダード)」の取
得を目指している。
仏教の環境活動
真如苑
・「早朝奉仕」
各地域で行われている清掃活動への参
加などの奉仕活動あり、1970年より実
施されている全国約6000カ所の公共エ
リアで行われる清掃活動である。
キリスト教の教義
 ホワイトは、キリスト教が持つ人間と
自然の二元論を批判し、それが環境破
壊の一因になったと主張した。「自然
は、人間に仕える以外になんらの存在
理由もないというキリスト教の公理が
斥けられるまで、生態学上の危機は
いっそう深められつづけるであろう」
(資料)リン・ホワイト・ジュニアによる論文「今日の生態学的危機の歴史的源泉」
新宗教の環境活動
生長の家
近年創始された比較的新しい宗教
 国内にある64法人の布教施設(事業
のことを、古くからある宗教と区
環境マネジメントに関わる国
所)と2つの関係法人の合計66のすべ
際的な規格の一つです。
分するため新宗教と呼称されま
てでISO14001を取得(7年・宗教界世
す。
界初)
 海外事業所(アメリカ・ブラジル・台
湾)でもISO14001を取得
新宗教の環境活動
 炭素ゼロ運動
太陽光発電やチップボイラーなどを設
置、植樹、電気自動車・低公害車の導
入により、2011年には2996tまで削減。
これは取組開始年度の2002年(5941t)か
ら約50%。
新宗教の環境活動
二酸化炭素の排出量の相殺手
「天地一切のものに感謝せよ」との教えに
段として、2003年から15年間
基づき、"植物も、動物も、鉱物も、全てを
の契約で、東京電力株式会
神の生命・仏の生命の現れとして拝む"と
いう生長の家の生活信条に基づくもの
社、住友商事株式会社、三井
物産株式会社などから年間60
万kWhのグリーン電力を購入
実際の宗教団体の環境活動
仏教
自然水の利用を積極的に行う
など小規模な取組は行ってい
る。
実際の宗教団体の環境活動
キリスト教
リサイクル品を販売するなど
小規模な取り組みは行ってい
る。
違い
キリスト教
仏教
イスラム教
 教義として
自然環境を
重んじない
傾向にある
 積極的に取
り組む宗派
もある
 積極的に取
り組んでい
る
5.結論2
結論
それぞれの宗教の教義の違いに
よって顕著に環境活動への取り組
みにも違いが生じている。