3 - リスク工学専攻

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Transcript 3 - リスク工学専攻

都市計画実習
指導教員
鈴木勉
TA
西沢昴
スマートキャンパス班
越川知紘
香月秀仁
菊地康佑
桑原由貴
鈴木万裕
高野佳佑
野口宇宙
平井元貴
増田裕太郎
2014年最終発表
南北に5kmもある広大なキャンパス
およそ10,000台越える自転車利用
筑波大学は自転車大国
2
他大学と比較した筑波大学の自転車利用率
81.4%
77,3%
72,0%
筑波大学において自転車は
移動に欠かせないツールに!
67,1%
36,9% 36,5%
19,5%
13,6%
4,5%
H24 各大学の学生生活実態調査よりデータ引用
※広島大学はH23のものを使用
3
それにともなって
自転車問題も発生
写真
けれどそれで黙ってる大学じゃない!
3学周辺の駐輪問題の主な要因?
➀ ICタグが貼付されていない自転車
② 建物の出入口前、または点字ブロック上の駐輪
③ 駐輪スペース外での駐輪
駐輪問題を解消
快適な自転車利用環境
いいキャンパスライフ
オランダ フローニンゲンの街並み
(http://www.slowmobility.net/columns/world/2013-07-14_13-55/)
7
■3学駐輪場全数調査
<調査方法>
実施日時
2014年5月26日、27日、28日の3限
対象場所
3学駐輪場
調査項目
■自転車の種類
■ICタグの有無
■所属
■タグの発行年度
■不適切駐輪の有無
⇒駐輪されている自転車の所有情報の調査
自転車種別
1266(ママチャリ)
140(スポーツバイク)
45(バイク)
枠内外駐輪
発行年度
450
266
628
13年度
1002
14年度
枠内
枠外
調査対象範囲内における
日付
台数
5月26日(月)
1406台
5月27日(火)
1538台
5月28日(水)
1519台
駐輪可能容量は1665台…
実は駐輪場は足りている!?
所属別駐輪台数(3日間平均)
180
160
140
120
100
529
80
913
60
40
20
0
タグ有り
タグ無し
約37%も貼っていない!
所属別の駐輪台数が分かると言い難い…
3学エリアの駐輪場を
16のエリアに分けた。
3学エリアの北に位置する場所では
駐輪率は比較的低い。
3A棟、および天の川周辺における
駐輪率は比較的高い
ループ道路の近く・第3エリア北側等、
利用者の目線では見えづらい駐輪場の
利用率は低い
3A棟・天の川周辺の駐輪率はどうして高いのか?
・第3エリアにおける講義の多くは3A棟にて行われており、
駐輪しようとする人たちが講義棟の近くを好んで利用している
・3A棟近くには多くの“みなし駐輪場”が存在
他の駐輪率はどうして低いのか?
・講義の多くは3A棟で行われているため遠い
・駐輪場への出入り口が狭い等の不便がある
■放置自転車数調査
<調査方法>
実施日時
対象場所
調査方法
2014年5月30日(貼付)、6月6日(集計)
3学駐輪場
全ての自転車に目印となる紙の札を貼る
↓1週間後
札が剥がされていない放置自転車を集計
用紙の写真と用紙がついている自転車の写真
放置自転車数は…
221台!!
実は駐輪場に止まってる自転車のうち15%も
放置自転車だったんです…。
総務課ヒアリングより
2013年度の
撤去台数は
1400台
<放置自転車撤去について>
放置自転車に
ラベルを貼る
各エリアごと
に集積
2ヶ月後
処分
2週間後
撤去するまでに時間・手間がかかる…
使わなくなった自転車を放置させないためには…
放置しないメリットがあれば…
それは…
デポジット制度
■アンケート調査
<調査方法>
実施日時
2014年6月2日 住まいと住居環境の計画(月5・6)
システム工学(月5)
2014年6月5日 社会工学フレッシュマンセミナー(木3)
都市計画原論(木5・6)
調査項目
■利用している自転車の種類
■故障や卒業・紛失した等の状況下でどのような行動を取るか
■ICタグの所有の有無
■ICタグによる取り締まり対象・措置の周知具合
■デポジット制度の支払い意思額
190のサンプルを得た
※デポジット制度の支払い意思額は97のサンプル
男女
54
学類別集計数
社工
工シス
国際
111
47
136
23
比文
社学
資源
3
知識
芸専
1
男
2
学年
1
11
女
74
50
1
55
1
2
3
4
取締り対象
措置
①
I Cタグが貼付されていない自転車
撤去、その2ヶ月後に処分
② 建物の出入口前または点字ブロック上の駐輪
その都度警告メール
③
駐輪スペース外での駐輪
3回目で警告メール
警告メールが3回発信された者は別途呼び出し注意
改善されない者は登録抹消、自転車・バイクの
学内使用が不可能に!
15%
35%
どちらも知っていた
取り締まり対象は知っていたが措置は
知らなかった
どちらも知らなかった
50%
ICycle制度の周知が
十分ではない!
どっちも知らない
対象はしってる
両方しってる
0%
10%
20%
30%
40%
ICタグ貼ってる
50%
60%
70%
80%
90%
100%
貼ってない
ICタグの有無とIcycle制度の認知にそんな特別な差がない
自転車が無くなって最初にすること
100
90
90
80
70
60
50
30
40
30
33
26
11
20
10
0
支援室に確認
学生生活課に確認
警察へ届け出
自転車購入
自転車を購入するということは・・・
今までの自転車を放置するということ
その他
所有自転車種類での自転車紛失時の対応の比較
その他
買う
警察
生活科
支援室
0%
10%
20%
30%
40%
50%
スポーツバイク
60%
70%
80%
90%
100%
ママチャリ
スポーツバイクは、
■無くなっても新しいものを買おうとしない
■ママチャリに比べて警察へ届け出る割合が高い
→価値が高いもの程大切に使用とする意識が高いと
言えるのではないか。
デポジット制度
いくらなら返しに来るか…
25
20
15
※標本数97
(うち「絶対に返還しない」を選択した7を除く。
10
5
0
※0円はデポジットとして不成立となるんで平均値、及び中央値の計算には除く
※30000円、40000円の回答は外れ値として考える
<計算結果>
サンプル数
平均値
平均値以下の値の数
中央値
中央値以下の値の数
97
2,895.5円
51
(全体の51.7%)
2,000円
51
(全体の51.7%)
■ICタグなし自転車移動作業
<調査目的>
自転車にICタグを貼らない理由をインタビューで調査。
<調査範囲>
第3エリア 粉クリ前駐輪場(地図)
<調査方法>
・2014年6月10日(火)15:15~19:00 実施
・ICタグの貼られていない自転車と放置自転車の用紙が貼られている自転
車を階段下に移動させる。(写真)
・自転車を取りにきた持ち主に対して、ICタグを貼らない理由・移動され
たことで感じたことを聞く。
主な回答
・ICタグ発行手続きが分からない
・ICタグを貼っていた自転車を盗難・紛失
・貼っても貼らなくても変わらない
・貼るのが面倒
・移動されても気にしない
ICタグが盗難された場合、再発行できることを知らない。 貼ることへのメリットを学生が感じていない。
ICタグによって自転車を探し出せることを知らない。
短い距離では移動されても罰にならない。
どこで発行手続きできるか
ICタグに関する情報の
周知不足
大学側の
規制の甘さ
問題点整理
調査をふまえた問題点整理
A : 学生の不適切駐輪に対する問題意識の低さ
B : 大学・学生間の情報共有の不足
C : 大学側の規制の甘さ
D : 駐輪場利用率の飽和
E : 放置自転車の多さ
① Twitterを用いた大学公認の意見箱
② フレセミで「学内問題発見!」
③ 不適切駐輪に対する規制の強化
④「自転車登録料金にデポジット制度導入」
⑤駐輪場指定システム(中長期提案)
①TWITTERを用いた大学公認の
目安箱
学生が感じている学内の問題について学生から大学に直接伝わる仕組み作り
 ツイッターの会話画像
①TWITTERを用いた大学公認の目
安箱
A : 学生の不適切駐輪に対する問題意識の低さ
B : 大学・学生間の情報共有の不足
C : 大学側の規制の甘さ
D : 駐輪場利用率の飽和
E : 放置自転車の多さ
・「学内問題の発見」を行う機会を与える
→問題を発見する能力を養う
例)「なぜ筑波大学には自転車が多いのか?」
宿舎祭が終わった5月下旬or6月上旬頃に実施
・学生・大学職員で意見交換を行う
Face to Face Communicationの重要性
A : 学生の不適切駐輪に対する問題意識の低さ
B : 大学・学生間の情報共有の不足
C : 大学側の規制の甘さ
D : 駐輪場利用率の飽和
E : 放置自転車の多さ
 違反駐輪の摘発の頻度を増加させる
 ICタグの貼られていない自転車を即時撤去
 結束バンドでタイヤと泥除けを縛る
これらの方法には人手が必要・・・
→違反駐輪を繰り返す者を人員として活用!
副次的効果として
違反駐輪に対する問題意識を
喚起させられる!
A : 学生の不適切駐輪に対する問題意識の低さ
B : 大学・学生間の情報共有の不足
C : 大学側の規制の甘さ
D : 駐輪場利用率の飽和
E : 放置自転車の多さ
放置自転車の原因は?
・故障してそのまま放置
・卒業時に放置
・買い替えで放置
ここに注目
 登録料:
1000円
4000円
 内訳:
1000円 ICタグ発行料
3000円 デポジット料金
アンケート結果より導出
0円はデポジットとして不成立となるんで平均値、及び中央値の計算には除く
また、30000円、40000円の回答は外れ値として考える。
【1000円〜10000円】
平均値:2896.5
平均値以下の数:51(全体の51.7%)
中央値:2000
中央値以下の数:51(全体の51.7%)
入学時
1000円
卒業時
3000円
with
+
大学
学生
ICタグ
自転車
ICタグ
大学
学生
3000円
④自転車登録料デポジット制度
自転車の最期
卒業時
自転車
ICタグ
自分で使い続ける
with
知人にゆずる
大学
学生
捨てる
大学内の所定の場所で回収(無料)
3000円
効果
 キャッシュバック制度を設けることにより
不使用自転車の回収率が上がる
 返金されなかった金額で
ペデストリアン補修・ループ拡張・
自転車駐輪場の新設等の整備費用
自転車整理・撤去作業の人件費
をまかなうことが可能
50%の学生が自転車
を持ってくると回答
→全学で700台の
放置自転車削減
A : 学生の不適切駐輪に対する問題意識の低さ
B : 大学・学生間の情報共有の不足
C : 大学側の規制の甘さ
D : 駐輪場利用率の飽和
E : 放置自転車の多さ
自転車リサイクル:大学が回収!!
~放置せず後輩へ【愛CYCLE】~
大学を卒業及び修了する皆さん、愛用の自転車はどうする予定です
か!?
もし処分に困っているなら後輩のために提供しませんか。
本学では、つくば市シルバー人材センターの協力を得て、自転車の
リサイクルを開始します。皆さんの善意ある行動で学内の放置自転車
の撲滅にご協力ください。
以下のとおり回収を行いますので、自転車を持参してください。
回収した自転車は、全て新品のタイヤに交換(パンク激減チューブ
利用)し、整備・点検した後、安価で販売します。
回収日程 ①平成26年2月17日(月)~2月21日(金)
②平成26年3月10日(月)~3月26日(水)
※ 月~金 10:00~16:00
場 所 大学会館駐車場内(桐葉橋下)
学生部学生生活課
導入にあたっての課題
 人員が確保できるかどうか
 学校側が預かり金を管理することが手間
 制度の説明・回収時期の周知の徹底
 実際にどのくらいの人が返金請求してくるのか
中長的提案として
 長期的に学内にアンテナが設置された場合
・学生一人ひとりが受講している授業はTWINSに登録されている
・学生全員の受講データを下に各学生に利用する駐輪場を(区画まで)指
定する
・違反した場合はデポジット減額対象
課題
・放置自転車が完全に無いことが前提
・不適切駐輪の規制とセットで行わないと枠外に停められる
・秋C等、受講登録数と実際の受講者数がリンクしない時期に適用できな
い
・目的地の授業棟から遠くの駐輪場を指定される可能性
・授業を取っていない学生は駐輪できない?
・第3エリアのみを対象とした調査のため、所属エリアごとの駐輪行動の違い
については全学的な傾向として見ることができなかった。
・本調査では、放置自転車の発生原因について、卒業生が不使用自転車を放
置
していくことのみに注目したが、故障した自転車を放置している可能性も
ある。
・ICタグの貼られていない自転車は持ち主の所属が不明であったために、
所属エリアによる利用駐輪場の違いが精密には分析できなかった。
・ICタグによる規制が本格化されていない段階であったので、
ICタグ導入による駐輪行動の変化が十分に見られなかった
筑波大学(2012)『平成24年度学生生活実態調査(学群)報告書』
筑波大学施設・土地委員会(2011)『キャンパスマスタープラン2011』
全学学類・専門学群代表者会議(2011)『駐輪場マップ』
都市計画実習社会的ジレンマ班(2006)『~迷惑駐輪を心理的方略で解決しよう~』
都市計画実習交通班(2007)『迷惑駐輪による混雑への影響の評価とその対策』
都市計画実習スマートキャンパス班(2011)『イラッとしない交通講座~たてる そめる はる~』
都市計画実習生活安全環境班(2012)『そうだ、キックボードで行こう』
リスク工学グループ演習(2013)『筑波大学第3エリアにおける駐輪の実態と避難への影響
―学生の意識調査と避難行動のシミュレーションによる検討―』
56
菊地 文武 様 (筑波大学学生生活課)
黒岩 直行 様 (筑波大学総務部総務課)
青島 俊行 様 (筑波大学システム情報工学支援室)