品質管理 - nifty

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品質管理
建築生産学講義資料
JISにおける品質管理の定義(JIS Z
8101)
買い手の要求に合った品質の品物またはサービ
スを経済的に造りだすための手段と体系
品質管理の手順
1. 管理しようとする対象の品質特性値を決
める.
2. 品質の標準を決める.
3. 作業の方法を決める.
4. データを採る.
5. 品質規格値を満足しているか確かめる.
6. データに異常がある場合,原因の追求,
再発防止の処置をとる.
(1)品質特性
• コンクリ-ト強度
コンクリ-トの強度管
理材齢
通常・・・・28日
• 受入検査時の
スランプ試験
空気量
フレッシュコンクリ-
トに異常がある場合,
調合等に誤りがある
可能性大
コンクリ-トの品質特性
スランプ,空気量
(2)品質特性値
管理するコンクリ-トのスランプが18cmの時
JISレディーミクストコンクリ-トでは
±2.5cmまで受け入れることになる.
品質特性値18cmに対して,その受け入れ
範囲は→15.5~20.5cm
(3)作業標準
スランプ値18cmを目指して所定の調合とし,
セメント,水,骨材の質量を決定する.
(1),(2),(3)を品質管理の計画(PLAN)という.
(4)データの採取
作業標準に基づき混合して,その時のスラ
ンプ値を測定する.
このことを実施(DO)という.
(5)比較・検討
計画した品質特性値の18cmとデータを比
較して,許容差内にあるかどうか判断し,
許容差に入らない不合格の原因を調査検
討する.
これが検討(CHECK)である.
(6)処置
検討の結果から,作業標準を変更し,計画
を修正する.
これを処置(ACTION)という.
デミングサークル
④
①
処置(A)
計画(P)
③
②
検査(C)
実施(D)
回転を繰
り返しつ
つ前進
ヒストグラム
1. 規格値:品質特性値を
10cmと決めたとき,許容
差±2.5cmで,7.5~
12.5cmが受け入れ範囲で
ある.
2. 一般に,製品のデータを
無限回採取して,棒グラフ
に整理すると,①一つの
山形で,②ゆとりがあり,
③山の頂点が品質特性
値になっている.
ヒストグラムからの製品判断
1.
2.
3.
4.
5.
分布が左または右にずれた場合
山が二つに分かれた場合
山がほとんどなかった場合
上限か下限を割り出すものがあった場合
ゆとりがなかった場合
よい製品とはいえない.
管理図
1. 管理図:製品の良否
ではなく,製造工程
の良否を判断するた
めに描かれる図
2. 管理限界線:確率的
にこの線をこえるこ
とはめったにないだ
ろうと定められた線
±2σもしくは±3σ (σ:標準偏差)
工程に異常がある場合
1. 周期性が認められる.
2. 平均値より上側または下側に続けて何
点もでる.
3. 逐次上昇したり逐次下降を続ける.
4. 平均値のまわりしか動かない.
5. 何度も限界線に近づく.
正常な工程→確率的にばらつく
全数検査
• 必要があるとき
1. 製造工程が安定せ
ず品物に不良品が
多数混入している場
合.
2. 検査が容易で安価.
3. 不良品を見落とすと
人命にかかわるなど
の危険性があるとき.
• 欠点
1. 検査の費用や手間
がかかる.
2. 時間がかかる.
3. 検査個数や検査項
目が増えると判定や
選別の誤りが増す.
抜取検査
• 長所・短所
1. 全数検査より検査個
数が少なくてすみ,コ
ストを抑えることがで
きる.
2. ロットの中にある程度
不良品が含まれてい
ることを認めざるを得
ない.
3. よいロットを悪いロット
にまたはその逆に見
誤る可能性がある.
・抜取検査を用いるケース
1. 多種大量のもので,ある
程度の不良品混入を許
されるもの.
2. 検査項目が多い場合.
3. 鉄板,布地,ロール紙な
ど,連続体の場合.
4. 破壊検査の場合.
品質改善の道具
1. ヒストグラム・管理図:製品の良否,工程
の良否を判断する図.
2. 特性要因図(魚の骨):結果から原因を見
出す図.
3. パレート図:棒グラフと累計の組合せ図
で,合理化の目標を設定する.
4. チェックシート:手近な記録紙に,データ
を整理して改善点を見出すもの.
5. レーダーチャート:各項目のバランスをみ
る図.
TQC(Total Quality Control)
品質管理を効果的に
実施するために生産
のすべての段階およ
び企業活動の全段階
に行われるもの
1. 方針管理
2. TQC教育(QCサーク
ル活動,提案活動を
含む)
3. 標準化
4. 品質保証
5. 技術開発・受注・原
価などについての機
能別管理
ISO 9000s
品質保証の国際規格
顧客の立場から要求
される「品質管理・品
質保証のための組織
のしくみの規格」
1. トップがコミットメント
する(トップダウン).
2. 責任と権限を明確に
する.
3. 情報伝達は,文章と
記録化で明確に行う.
4. 計画的かつ積極的
な教育訓練を行う.
5. トップが見直しを行う
(継続的改善を行う).