情報化社会と 学習情報提供システム

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Transcript 情報化社会と 学習情報提供システム

情報活用能力の育成と
学習支援
三重大学教育学部
附属教育実践総合センター
須曽野 仁志
[email protected]
情報化社会の中での
私のこだわり
 いつでも、どこでも
 わかりやすく
 紙を少なく(ペーパーレス)
 地方・郷土からの情報発信
I
T (情報技術)は
相手 が大切
わが国でコンピュータの教育利
用は進んでいるか?
 学習環境整備の遅れ
 使えるソフトが不足
 教員の操作・指導能力
 教師が多忙
 使える授業時間の問題
 受験体制の問題
情報教育の枠組み
コンピュータリテラシー
Aboutの教育
Throughの教育
Withの教育
CAI
ツール「ワープロ」
「ドリル」
「グラフ作成」
「データベース」
コンピュータ教育の見直し
 クラスサイズ(わが国最大40人)
 一斉指導型授業を変える
 教科教室型のクラス
 情報学習支援コーディネータの位
置付け
 メディア活用の見直し
情報機器を学習利用するコツ
(1)
 コンピュータだけにこだわる必要
はない → OHP、ビデオ、デジカ
メなどもうまく利用
 コンピュータソフトは100%操作
できなくても OK
 操作法を教えすぎないこと
情報機器を学習利用するコツ
(2)
 情報機器が得意とすることを活か
す
 教師同士でのチームワーク
 ネットワークで結ぶ → 人と人が
結ばれる
デジタル化のメリット
 前に作ったものを活用
 手軽に複製が可能
 修正・加工・削除が容易
 学習成果が保存・継承されやすい
機器の特徴を活かして
例 デジカメ(デジタルスチルカメラ)
 液晶画面で確認できる
 撮り直しが可能
 テレビにつないで写せる
 画像をホームページ化しやすい
 選んだ画像をプリント
機器利用 発想の転換

教師が利用 → 児童生徒が利用

一斉指導型授業 → 個別・グループ
で
の学習

情報受信型 → 情報発信型学習
情報活用能力と
は?
教育用語としての情報活用能
力
臨時教育審議会2次答申(1986年4月)
「情報化社会に対応する初等中等教育の
在り方に関する調査研究協力者会議」
(1985年~ )
情報教育に関する手引き
(文部省、1991年7月)
臨時教育審議会2次答申(1986年4
月)
「社会の情報化の進展に伴い、情
報活用能力をどの程度身につけ
るかによって、個人が情報手段を
主体的に活用できるか、情報化の
弊害の中に埋没してしまうかがか
なり左右される」
臨時教育審議会2次答申(1986年4
月)
(つづき)
情報活用能力
= 情報リテラシー
情報および情報手段を主体的に
選択し活用していくための個人の
基礎的な資質
「情報教育に関する手引き」
(1991)における情報活用能力
1) 情報の判断,選択,整理,処理能力
及び新たな情報の創造,伝達能力
2) 情報化社会の特質,情報化の社会や
人間に対する影響の理解
3) 情報の重要性の認識,情報に対する
責任感
4) 情報科学の基礎及び情報手段(特に
コンピュータ)の特徴の理解,基本的
な操作能力の習得
新しい
情報活用能力の内容
 情報活用の実践力
 情報の科学的な理解
 情報社会に参画する態度
「情報化の進展に対応した初等中等教育に
おける情報教育の推進に関する調査研究
協力者会議」第1次報告(1997)より
情報活用の実践力
 課題や目的に応じて情報手段を
適切に活用することを含めて,必
要な情報を主体的に収集・判断・
表現・処理・創造し,受け手の状
況などを踏まえて発信・伝達でき
る能力
情報活用の実践力(わかりや
すく言うと)
 子どもたち自身が、自分の解決の
ために、情報を収集したり、考えを
まとめたり、発信したりするときに、
コンピュータやネットワークなどの
情報手段を自在に活用できる能
力
情報の科学的な理解
 情報活用の基礎となる情報手段
の特性の理解と,情報を適切に
扱ったり,自らの情報活用を評
価・改善するための基礎的な理論
や方法の理解
情報の科学的な理解
学習範囲
として
情報の表現法
 情報処理の方法
 統計的見方・考え方やモデル化
の方法
 シミュレーション手法
 人間の認知的特性
 身近な情報技術の仕組み
 代表的な情報手段の機能や特性

情報社会に参画する態度
 社会生活の中で情報や情報技術
が果たしている役割や及ぼしてい
る影響を理解し,情報モラルの必
要性や情報に対する責任につい
て考え,望ましい情報社会の創造
に参画しようとする態度
情報社会に参画する態度
学習範囲と
して
情報技術と生活や産業
 コンピュータに依存した社会の問題点
 情報モラル・マナー
 プライバシー
 著作権
 コンピュータ犯罪
 コンピュータセキュリティ
 マスメディアの社会への影響

アメリカ学校見てある
記
2000年2月~2001年3月
4回の訪米で、数校の学校を訪問して
アメリカの学校に興味をもつ
パソコン通信でのWellesley中学校
John D`Auria校長との出会い
 芭蕉データベースについて、英語でプ
レゼン 1992年
 大学院授業での驚き 1995年

– オハイオ州立大学での質問が飛び交う
授業
訪ねた学校








Wellesley Middle School(MA)
Agassi Elementary School(MA)
St. Peters School(MA)
ボストン日本語学校(補習校 MA)
David D.Jones Magnet School(NC)
Kiser Middle School(NC)
Guilford High School(NC)
Santa Barbara Charter School(CA)
日本の学校にはない職種
 メディアスペシャリスト
 カウンセラー
–心理、ガイダンス
情報教育の枠組み
コンピュータリテラシー
Aboutの教育
Throughの教育
Withの教育
CAI
ツール「ワープロ」
「ドリル」
「グラフ作成」
「データベース」
「総合的な学習」の実践で
機器を使う場面が増える





見つける
– データベース
調べる、取材する、交流する
– インターネット、デジカメ、テレビ電話
まとめる
– ワープロ、グラフ作成、ホームページ作成
発表する
– プレゼンテーション、ホームページ
振り返る

「総合的な学習」の学習活動と機器
の活用
情報活用能力の育成を目指す
学習活動&支援
デジタルカメラの利用
 ホームページを用いた情報検索
 協同でのホームページ作成
 学習したこと(成果)をプレゼンテー
ション
 児童生徒用の統合ソフトをうまく用い
る

デジタルスチルカメラの利用
数人に1台のデジカメ
 撮った画像をどう活かすか

– ホームページで使う
– クラスで見せる
– プリントしたものを壁新聞に貼り付ける
– CD-Rに焼く

画像情報の取捨選択
ホームページを用いた情報検
索
 子ども用の検索ページ
 学習用のリンク集
 ページから入手した情報の活かし
方
–ワープロにコピー&貼り付け
–さらに情報の加工
協同でのホームページ作成
クラス・学年で、学習したこと(成果)を
ホームページにまとめる
 テーマが重要

– 例 小学校 地域のゴミ問題
– 例 中学校 職業体験データベース
入力する際、共通のフォーマットが必
要
 協力してくれた人や地域へ情報発信

学習
成果
学習したこと(成果)をプレ
ゼンテーション

使いやすい提示機器を用いる
– OHP、プレゼンテーションソフト、ビデオ
子どもが興味を示すプレゼンソフト
 文字、画像、図などの用い方
 プレゼンには学習者の個性が出せる

OHPシートの例
児童生徒用の
統合ソフトを
うまく用いる
 子どもの立場で作られたソフト
 グラフや図を簡単に作成
=5
35
35
30
30
25
25
20
20
15
15
10
10
5
5
0
0
津市 四日市 鈴鹿
久居
松阪
津市 四日 鈴鹿 久居 松阪
こんな情報学習活動をしてみ
ませんか
 後輩のためのソフト作成
–中学生が校区内小学生のための学
習ソフト作成
 遠隔地にいる仲間のための請負
学習
–県庁所在地津市の紹介
おわりに
教師が自分で使えることから
 使用方法を丁寧に教えすぎない
 学習成果物は学校内外で共有しよう
 学校・地域から個性的な情報を発信
 わかりやすさを重視
 著作権、情報モラル等に十分注意
 保護者・地域住民のサポートを得る

– 地域でのWebコミュニティの広がり
連絡先
須曽野 仁志
susono@edu.mie-u.ac.jp
〒514-8507
三重県津市上浜町1515
三重大学教育学部
附属教育実践総合センター
TEL 059-231-9341
FAX 059-231-9343