姿勢制御系の設計

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姿勢制御の必要性
外力が働かない時、姿勢は保持される。
地球を周回する衛星には様々な外乱が
作用するため、姿勢制御が必要
ミッションの流れ
ロケットからの切り離し
分離
カメラ衛星
スクリーン衛星
スピン
姿勢制御方式
分離前の衛星
ゼロモーメンタム方式
(3軸制御)
カメラ衛星
ゼロモーメンタム方式
(3軸制御)
スクリーン衛星
スピン安定方式
※ 分離前の衛星の姿勢制御はカメラ衛星に搭載された機器を用いて行う
衛星に作用する外乱
地球を周回する衛星に作用する主な外乱
太陽ふく射圧トルク
 重力傾斜トルク
 地磁気トルク
 空気力学トルク

各外乱値
分離前の衛星
カメラ衛星 スクリーン衛星
太陽ふく射圧トルク [Nm]
3.04×10-7
5.14×10-8
4.23×10-8
重力傾斜トルク [Nm]
1.77×10-8
3.93×10-9
3.80×10-8
地磁気トルク [Nm]
5.11×10-5
5.11×10-5
5.11×10-5
空気力学トルク [Nm]
2.68×10-7
6.71×10-8
1.34×10-7
3軸衛星の姿勢制御
分離前およびカメラ衛星に作用する外乱の総和


分離前の衛星
カメラ衛星
5.17×10-5 [Nm]
5.12×10-5 [Nm]
分離前の衛星に作用する外乱が最大。
分離前の衛星に作用する外乱をもとに
リアクションホイールの設計を行う。
リアクションホイール
材料
鋳鉄
形状
厚肉円筒
外径 [mm]
70.0
内径 [mm]
55.0
高さ [mm]
33.5
重量 [kg]
0.382
最高回転数 [rpm]
4000
慣性モーメント [kgm2]
3.81×10-4
最大蓄積角運動量 [Nms]
0.157
駆動モーター電力 [W]
4.7
※ アンローディングは1/2周期毎に行う
姿勢制御用スラスタ
形式
コールドガスジェットスラスタ
個数
12 (カメラ衛星)
12 (スクリーン衛星)
推進薬
N2
比推力 [s]
69
推力 [N]
0.2
推進薬供給圧 [MPa]
0.15
ノズルスロート径 [mm]
1.0
開口比
100
推進薬流量 [g/s]
0.295
※ 分離前の衛星の姿勢制御にはカメラ衛星に搭載した
スラスタを用いる
スピン衛星の安定性
MOIRの条件
内部にエネルギー消散があっても、
スピン軸周りの慣性モーメントが
最大の場合にはスピン衛星は安定。
スクリーン衛星の各軸周りの慣性モーメント
Ix = 1.23 , Iy = 0.66 , Iz = 0.71
単位:kgm2
スクリーン衛星はx軸まわりに回転をする
スピン衛星であるため、十分安定である。
スピン衛星の姿勢制御
角速度ω[rad/s]でスピンしている衛星に、
スピンと直角方向にトルクT [Nm]が作用したときの
 [rad/s]は
スピン軸の変化率θ
T

θ
Iω
 = 2.65×10-6 rad/s
本衛星においてはθ
1周期あたりのスピン軸のずれ角は0.015 rad= 0.84 ゜
1周期毎にずれ角の修正を行う
カメラ衛星に必要な推進薬量



ロケットからの切り離し後の姿勢修正
衛星間分離後の姿勢修正
アンローディング
3.90 g
1.30 g
197 g
上記の合計 に、残留N2量とマージンを加え
総推進薬量は 228 g
スクリーン衛星に必要な推進薬量





衛星間分離後の姿勢修正
両衛星間の距離修正
スクリーン反転
スピン発生
スピン軸のずれ角修正
2.60 g
14.1 g
0.50 g
136 g
58.5 g
上記の合計 に、残留N2量とマージンを加え
総推進薬量は 238 g
タンク形状
形状
材質
内径 [mm]
肉厚 [mm]
長さ [mm]
重量 [kg]
カメラ衛星
バレル形
CFRP
60.0
1.7
198.4
0.089
スクリーン衛星
球形
CFRP
100.0
1.5
0.087
搭載センサー
太陽センサー
地球センサー
IRU
レーザー距離測定器
衛星の姿勢を決定
衛星の3軸の角加速度を
検出
衛星間の距離測定
※ レーザー距離測定器はカメラ衛星のみに
他のセンサーはカメラ、スクリーン両衛星に一基ずつ搭載