楕円型量子ドットの電子・フォノン散乱
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楕円型量子ドットの電子・フォノン散乱
栗原研究室 B4 柳 至
1.Introduction
2.楕円型調和振動子モデル
3. Electron-Phonon散乱
4.結果と考察
5.まとめと今後の課題
1.Introduction
1.1 題材となっている実験
Fujisawa,T.,et al.Nature, vol 419, 278, (2002)
InGaAs/AlGaAsヘテロ構造による2D電子系
XY方向には調和的な閉じ込めによる複数準位
Z方向には単一準位
電子軌道は数百Å
2.2D楕円型調和振動子モデル
2.1 Hamiltonian
2 1 * 2 2
1
2 2
H xy
( p eA) m ( x x y y )
*
2m
2
H xy n1 ,n2 ( x, y) En1 ,n2 n1 ,n2 ( x, y)
En1 ,n2
1, 2
1
1
1 ( n1 ) 2 (n2 )
2
2
1
1
( x2 y2 c2 ( x2 y2 c2 ) 2 4 x2 y2 ) 2
2
c :cyclotron frequency
eB
c *
m
2.2 波動関数の形状と特徴
B=0[T]
B=0[T]
100
-50
50
0
0
x
nm
y
nm
-50
-50
0 50
xnm
100
B=1.5[T]
100
50
50
0ynm
-50
100
x 1[meV]
y 2[meV]
左図:基底状態
右図:第一励起状態
100
50
0
-50
-50
xnm 0
50
100
ynm
特徴的な長さ
lx, y
m* x , y
c 2
1
( x y ) 2
X方向(Y方向)の特徴的な長さがωy(ωx)に依存する。
磁場なしの場合
lx, y
m x , y
強磁場の極限の下では
lx, y
x y
m c x , y
x , y の大きさではなく、比に依存。
3. Electron-Phonon散乱
(n1 , n2 ) (1,0)
から
1電子が
(0,0)に散乱される場合
Z方向に散乱するフォノンも考慮して
H H xy H z He p
2
Hz
とHamiltonianを設定する。
pz
Lz
V
(
z
)
*
2m
2
H e p
Lz 5nm
(V→∞)
d
r
(r ) D (r ) (r )
(Deformational approximation)
Fermi Golden Ruleを用いて散乱を評価。
4.結果と考察
B=0[T]
1[1/ ns]
20
30
6
0
y meV 6
0 x
3
4
6
40
8
0
meV
8
3
8
0
6
0
B=3[T]
B=1.5[T]
8 0
8
0
8
4
0
4
8
0
4
8
楕円変形にともなう変化
B=3[T]
[1 / s]
1
10
4
10
´
10
10
3
10
´
2
10
´
1´1010
0
8
y meV
x meV
8
強磁場の極限の下では
解析解を求めることが可能。
x4 y4 x2 y2
const
4
2
c
c
8
4
0
等高線の振る舞いは
双曲線的である。
が等高線となる。
4
8
5.まとめと今後の課題
楕円型調和振動子の解析的な解をもとめた。
フォノン散乱による励起状態から基底状態への
遷移確率をωx ωy 磁場の関数として計算。
実験との比較
楕円型閉じ込め中の多体問題。
強磁場極限での特徴的な長さを摂動で扱った
場合と比較してみる。etc...
Appendix
GaAsの物質パラメータ
5300[kg / m ]
3
cs 3700[m / s]
D 8.6[eV ]