ビームラインアクセプタンス

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Transcript ビームラインアクセプタンス

ミューオン・電子転換過程探索実験のための
J-PARC MLFミュオン標的における
μ-静止効率の測定(ビームラインアクセプタンス)
KEK-MSL 下村浩一郎
on behalf of DeeMe working group
日本物理学会第65回年次大会、岡山大学、2010/3/20-23
青木正治A,鰕原孝康A,河村成肇,久野良孝A,PatrickStrasser,
中堂園尚幸A,西口創,西山樟生,沼尾登志男B,曵田俊介A,
松下絵里A,三原智,三宅康博,吉村浩司
KEK,阪大A,TRIUMFB
目次
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MLFテスト実験overview
D2ビームラインの構造
surface muon yieldの測定値と計算値の比較
G4BLによるD2ビームラインのアクセプタンス評価
ターゲット厚みによるMichelスペクトル変形
D2の改良等将来計画
MLFテスト実験
•ミュオンターゲットに静止するμ-の収量?
•どのようなバックグランドが有り得るのか?
• 2009A0023: 3 days
• 2009A0032: 1 day
• ミューオニックアトム収量
測定
– 標的中μ-のMichel崩壊による電子を測
定して評価する。
– 時間スペクトルはカーボン中のμ-の寿
命(2.0μsec)と同じになるはず。
– J-PARC MLFのD2で実施した。
D2 Beam line at J-PARC MLF
D2ポート
本来は崩壊ミュオン輸送に使用
120MeV/cまで輸送可能
→105MeV/cの陽電子にも使える
4
D2 Beam line における表面ミュオン取り出し
表面ミュオン
p
p+
m+
Q
1
Q
2
Q
3
B
1
E
N
T
E
H
O
M
O
H
O
M
O
H
O
M
O
H
O
M
O
H
O
M
O
H
O
M
O
H
O
M
O
H
O
M
O
H
O
M
O
H
O
M
O
H
O
M
O
HE
OX
MI
OT
Q
4
Q
5
Q
6
B
2
Q
7
Q
8
Q
9
D
B
3
Q
1
3
Q
1
4
Q
1
5
生成されたパイオンが標的
中で静止して崩壊した場合
約4MeV(30MeV/c)のミュ
オンに崩壊する。
(p-の核吸収によりm-には
該当するものはない)
VH
FF
11
0
.
8
2
6
0
.
8
1
3
0
.
5
7
6
0
.
6
4
5
3
.
2
9
0
3
.
2
9
0
3
.
2
9
0
3
.
2
9
0
3
.
2
9
0
3
.
2
9
0
3
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2
9
0
3
.
2
9
0
3
.
2
9
0
3
.
2
9
0
3
.
2
9
0
3
.
2
9
0
33
..
22
99
00
0
.
4
1
2
1
.
0
2
8
0
.
6
8
8
0
.
8
8
5
D
C
s
e
D
C
s
e
0
.
2
9
5
0
.
4
9
6
0
.
4
8
1
1
.
0
8
4
0
.
5
2
2
0
.
5
2
8
0
.
2
5
4
TRANSPORT,TURTLEによる評価
通常は同一運動量の陽電子も同時
に輸送されるため静電セパレタで
除去
5
表面ミュオンと陽電子同時取り出しによるTOF
Beam Line 28.6m
200ns
陽電子速度
C
ミュオンと陽電子の到達
時間差からミュオンの運
動量を決定
陽電子
ミュオン
6
表面ミュオンのmomentum scanとyield
Yield 実測値
(崩壊陽電子数より)
1.5×107/s(1MW時)
急激な下降は
窓材のため
Yield(MC)
1.8×107/s(1MW時)
窓での減衰が
約1MeV/c
運動量アクセプタンス
約6%(FWHM)
崩壊ミュオンの数もMC
とよい一致を示している
7
G4BeamlineによるD2アクセプタンス評価
G4Beamline model of D2 beam line
28 MeV/c等方発生μ入射部アクセプタンス:40 msr
第3Leg Q-tripletでのアクセプタンスロス
8
遅延電子の運動量スペクトル
•
実験的に得られた遅延電子収量の
D2ビームライン設定運動量依存性
は、e+, e-共にMichel Spectrumが見
えている。
•
スペクトルの形はG4Beamlineによ
る計算と良く一致している。
•
Ne+/Ne- = 450
で)
(40MeV/cのところ
•ミュオンターゲット内部
•Michelスペクトルで等方発生
•Beam line 運動量を変えながらD2出口での収量
を測定した。
•図はp=40 MeV/cで規格化
9
Michel電子に対する
トランスミッション効率
• ミュオン・ターゲットから
出た直後ですでにMichel
Edgeが緩んでいる。
– 20mm厚カーボン
• After D2で5.5 MeV/c-FWHM
• D2 exitでflat分布
– 4 MeV/c-FWHM ->およそ7%
(FWHM)
•ミュオンターゲット内部
•Michelスペクトルで発生
•Beam line momentum = 40 MeV/c
10
D2ラインの改良
• 本研究を契機としてD2ラ
インについての理解が進
んだ。
小口径Q
• ボア径20cmのQが輸送効
率を約40%下げている。
→ボア径30cmのQを2台新
規作成、最終的にはミュ
オン強度として
3×107/s(1MW時)
まで増強可能
11
まとめ
•
μ-e転換探索実験の新しいアイデアの正当性を確認する為にJ-PARC MLFでテス
ト実験を行った。
超伝導ミュオンビームラインをスペクトロメータとして使用した。
ビームラインの校正には表面ミュオンを使用、その結果を元にG4BLで評価を
おこなった。
測定された遅延電子運動量スペクトルはG4Beamlineによる計算と良く一致し
ている。
遅延電子の時間スペクトルもμ崩壊起源であることを示唆している(前トーク)。
D2ビームラインのアクセプタンスは理解された。
これより、ミューオニックアトムの収量は 8 × 109 /sec/MW @ MuonTargetで
ある。これはGeant4によるMCと良く一致している。
本研究からビームライン輸送効率についての理解が進みもっか改良中。
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