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String Phenomenology 標準模型への一つのストーリー 京大 高橋圭次郎 @阪大 関西地域セミナー String theoryは… 何でも説明できる、らしい。 標準理論を含む、らしい。 超対称性を自発的に破る、とも言われる。 宇宙項を説明する、らしい。 では、どんな感じでそれができそうなのか? 弦の色々な状態が粒子の種類に weak 弦はとても小さい -1 (Mstring) ~10 gravity -35 m つまり励起状態はすごく重い Mstring ~10 19 -8 GeV = 10 kg strong 弦の状態が様々な粒子をつくると考えられるが… そんなに単純じゃない! mu md ms mc mb mt 13 me mμ mτ ( mν ) 2 3 mh e <v> gw gc Effective theoryとしての場の理論 Mstringより小さい(僕達の)エネルギースケールからは、 弦の相互作用は粒子の相互作用と等価。 弦の相互作用 励起しない弦は粒子と同じようなものなので 結合定数を合わせると場の理論で書ける。 →超重力理論(SUGRA) 粒子の相互作用 標準理論までの道のり おおざっぱに言って、こんな感じ?? 必要と思われること。 0.自発的コンパクト化 1.アノマリー相殺などの整合条件 2.クォーク・レプトンに相当する状態 3.超対称性と、自発的に破る機構 4.ダークマター、ダークエネルギー 5.宇宙項がほぼ0である理由 etc. 超弦理論の非摂動的アプローチ 弦の場の理論(String Field Theory) ポテンシャル 行列理論(Matrix theory) 4次元? 摂動論的アプローチ 4次元時空+6次元コンパクト空間を仮定してしまおう。 超弦理論のconsistency conditionを満たすためには、 N=1の超対称性を持たなければ難しい。 Tachyonがないこと, Tadpoleの相殺→空間の安定性 6次元トーラスだとN=4の超対称性を持ってしまう。 (V.Bouchard et.al. hep-th/0512149, V.Braun et.al. hep-th/0512177) コンパクト空間→Calabi-Yau空間 (W.Buchmuller et.al. hep-ph/0511035 , オービフォルド空間 J.Kim et.al. hep-th/0608085) 非幾何学的アプローチ→フェルミオン形式 CFTによる手法 非対称オービフォルド コンパクト化がキーワード 内部空間の幾何学と構造が弦のスペクトルと相互作用、 つまり低エネルギー有効理論のほぼ全ての要素を決めている。 例えば、世代数とオイラー数(幾何学できまる)の関係は、 χ/2 = h1,1 – h2,1 = (left-handed) – (right-handed) = 世代数 コンパクト空間の中で境界条件を満たす状態が全て現れる。 オービフォルド空間 Z2オービフォルド(2次元部分空間) θ: X4,5 → -X4,5 Z2の作用を2つの方向の反転で定義 2次元トーラス T2 固定点 Twisted sectors が出現! Untwisted sectors θ v Mode expansions untwisted twisted → graviton, gauge, matter,… → matter,… Z3オービフォルド模型 コンパクト空間は6次元なので、 3x3x3=27世代 twisted sectors 3世代模型の例 (Ibanez et.al. PLB191(87)282) The embedding Wilson lines 5 3世代 一般的なオービフォルド 6次元的に構造を持つオービフォルドを考えた。 JHEP03(07)103, K.T SU(3) SU(4) ZnxZmオービフォルドについて 新しいオービフォルドが得られた。 factorizable Nonfactorizable E6だと3世代っぽい模型ができそうで、 Yukawa結合にも変化が?? E6 ArXiv:0707.????, K.T GUT(大統一理論)とE8 E8xE8ヘテロ弦はE6のゲージ群に導かれ易い E8 E6 E5=SO(10) E4=SU(5) SU(3)xSU(2)xU(1) String → GUT → 標準模型というシナリオも当然あり得る。 もう一つのE8は? → hidden sectorと呼ばれることが多いが、、 どうやって超対称性を破るのか? E8xE8ヘテロ弦の場合 masslessモードは、 E8のadjoint表現で (248,0)+(0,248) 2つのE8は互いに相互作用しない。 (ただし、masslessのみの場合) 超対称性が自発的に破れる(ゲージーノ凝縮)と weak gravity →重力などを介して伝わる(messenger機構) Wsuper = Wvisible +Whidden G(Φ,Φ*) = K(Φ,Φ*) + log|W|^2 Type II stringの場合 上記の他、Horava-Witten的シナリオなど 弱結合 X1..X4 伝播 X5 強結合 susy strong Hidden sector? A road to standard model scale 18 10 GeV String theory UV completion effective theory mass 0 1×Mst 2×Mst 3×Mst ・・・ 重い状態は低エネルギーからは見えない 10D 超重力理論 コンパクト化 16~? 10 GeV 3~? 10 GeV N=1 gauge N=1 Gravity matter 6~? 10 GeV Hidden sector 4D 超重力理論 破れの伝播 超対称標準模型 m m m moduli 強結合ダイナミクスによる 自発的な超対称性の破れ SUSY breaking SUSY partner mu md ms 2 10 GeV m c mb mt 標準模型 me mμ m τ mh mν mν mν U(1) SU(2) SU(3) Gravity なんとか標準理論を超えたいものだ 超弦理論はゲージ群も物質場もSUSYも現象論に必要な要素を 全て含んでいる…ようだ。それぞれの要素を見ると、とてもうまく出 来ているような気もする。 にもかかわらず、摂動論的真空で現実的な模型構築にはまだ成 功していない。 もちろん摂動論的真空(模型)は超弦理論として正しい真空である 保証はないが、超弦理論の低エネルギー理論のあるべき姿や、 逆に標準模型の高エネルギー側の理論のヒントを含んでいると思 う。 もう少し精密に、プランクスケールから電弱スケールまでの一貫し た模型(ストーリー)を作れたらいいなぁ。 おしまい♪