1.6 通信用電力

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Transcript 1.6 通信用電力

第1章 電気工学の基礎
1.1
1.2
1.3
1.4
1.5
1.6
電磁気学
回路素子
直流回路
交流回路
電気計測
通信用電力
1.6 通信用電力
1.6.1 通信用電源
1.6.2 非常用電源
1.6.1 通信用電源
(1)通信用電源を構成する機器
通信用電源を
構成する機器
電力変換装置
(電気エネルギーを他のエネルギーに変換する)
発電装置
(他のエネルギーを電気エネルギーに変換する)
エネルギーを蓄積する装置
受配電装置
(2)通信用電源システムの概念的構成
商用
電源
受配電
装 置
長時間
の電源
電力変換
装 置
短時間
の電源
DCまたはAC
その他の負荷
(3)通信用電源の構成
コンバータ
信号装置
商用電源
整流装置
通信装置
蓄電池
受電装置
交流電源装置
蓄電池
予備エンジン
照明,空調等
情報処理装置
(4)負荷電圧補償方式
負荷電流による電圧降下を補償する方式
①端電池方式
②シリコンドロッパ方式
③ブースタ方式
①端電池方式
主電池の他に端電池を直接設置し,
端電池を切り替えることで,
出力電圧の降下を補償する。
AC入力
整流器
端
電
池
MC2
SW
(-)
MC1
整流器
主
電
池
DC出力
(+)
②シリコンドロッパ方式
出力側蓄電池に直列にシリコンダイオードを接続し,
シリコンダイオードを切り替えて,
直流電圧降下を補償する。
MC2
MC1
(-)
AC入力
整流器
蓄
電
池
SID2
SID1
DC出力
(+)
③ブースタ方式
蓄電池出力と直列に
DC-DCブースタコンバータを挿入し,
出力電圧が降下したらコンバータを動作させ,
直流電圧降下を補償する。
ブースタコンバータ
(-)
AC入力
整流器
蓄
電
池
DC出力
(+)
(5)UPSの基本的構成
UPS(静止型無停電電源装置)は,商用電
電が停止したとき,蓄電池により交流出力を
供給できるようにした装置
交流入力
交流出力
整流器
インバータ
蓄電器
1.6.2 非常用電源
(1)蓄電池
①非常用電源としては最も利用される。
②陽極,陰極,還元剤,酸化剤からなる。
③鉛蓄電池の反応は以下のとおり。
陰 極 : 海綿状鉛(Pb)
陽 極 : 二酸化鉛(PbO2)
両 極 : 硫酸鉛(PbSO4)
電解液 ; 希硫酸(H2SO4)
PbO2+2H2SO4+Pb
(+) 充電
放電 (ー)
PbSO4+2H2O4+PbSO4
[注] 充放電の結果,電気化学変化を受ける電極物質を
活物質または作用物質という。
(2)鉛蓄電池の特性
①初充電
・製造直後に75~80時間行う充電。
・10時間率 60~70%電流
・充電終期電圧 : 2.6~2.7V
・電解液比重 : 20℃で1.215±0.005または1.240±0.005
②浮動充電
・自己放電を補う微小充電電流が蓄電池に流入するように
一定電圧(浮動電圧)で充電すること。
・日本では,浮動電圧 2.15~2.18 V/cell
③サルフェーション
・充電不足により,活物質が硫酸鉛の結晶になる現象。
・この現象により充電能力が落ちてくる。
(3)均等充電の必要性
① 長時間使用により自己放電量の差により
電圧差・電解液の 比重差が生じる。
② この不均等を直すために,
充電終了後2~5時間程度過充電を
行う必要がある。
③ 特に浮動使用中は,
事故がなくても3ヶ月に1 回くらい
充電すること。