個体電解質型燃料電池の開発に関する研究

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固体電解質型燃料電池の
開発に関する研究
電子システム専攻2年
指導教官
木下祥次 教授
遠藤圭斗
固体電解質型燃料電池とは・・・
・燃料(水素)と酸素の化学反応を利用した発電シ
ステムを持つ電池
・気候に左右されやすい水力発電や風力発電に比
べ、出力が安定している
・電解質に固体を使用しているためシステムの構成
が容易である
・発電の際に、地球を汚す物質(2酸化炭素、窒素
酸化物)をほとんど出さない
燃料電池の発電原理
1.電解質の中を酸化物イオンが酸素極から燃料極に移動する.
2.燃料側に移動した酸化物イオンは水素と結合し蒸気になる.
3.イオンの一部を構成する電子が余り,電子は負荷をへて,
酸素極に還流する.
4.電子は酸素極の酸素と結合して酸化物イオンとなる.
O2
この反応は電解質が十分
なイオン導電率を示す
1000℃付近の雰囲気で
起こる.
酸素極
2e
電解質
O22e
燃料極
H2
H2 O
単電池の作成
~焼き付け方法~
1400℃(4h)
電解質
(YSZ
板)
酸素極
(コバルトー
ランタン)
燃料極
(ニッケルー
酸化ジルコニウ
ム)
発電実験結果(板厚0.5mm)
1.080
1.070
起電力E[V]
1.060
1.050
1.040
P (O 2)=111[kP a]
P (O 2)=126[kP a]
P (O 2)=150[kP a]
1.030
1.020
1.010
1.000
100
120
140
水素圧力P (H 2 )[kP a]
160
直流法による内部抵抗測定
E(SW OFF)
EL(SW ON)
IL
e0
内部抵抗
V
単
電
池
e0  I L r0  I L RL
RL
r0
sw 1
内部抵抗測定回路
e0  I L R L
r0 
IL
E  EL
r0 
IL
E  E L 
r0 
RL
EL
r0
E

1
EL RL
直流法による内部抵抗測定
120
100
r0=68.9
(E/E L) =( 68.9/R L) + 0.99
E/E L
80
電源としては
大きすぎる
60
40
20
0
0.0
0.5
1.0
1/R
1.5
内部抵抗を
低くする事が必要
従来の実験装置の問題点
・圧力測定位置が発電部から離れているため
正確な燃料圧力を測定できているか不明
・発電用電気炉内の温度制御が手動であり
不安定
・電極の焼き付けに必要な1400℃までの加
熱が装置の性能上不可能
・発電用電気炉が半割円筒型で構成されてい
るので機密性に欠ける
実験装置の改善と高出力化(電気
炉)
ISOWOOL1600HAボ-ド
900*600*30
φ17
420
280
160
240
100
60
φ10
360
240
180
280
100
200
新電気炉
未定(制御機器に依存)
100
60
120
電気炉計算モデル
実験装置の改善と高出力化(発電装
置)
120.00
100.00
100.00
5.00
20.00
50.00
20.00
15.00
15.00
15.00
20.00
20.00
5.00
φ 20.00
φ 15.00
50.00
15.00
20.00
ねじきり
R1/8
15.00
φ 2.00
15.00
100.00
100.00
120.00
15.00
φ 4.00
15.00
φ 5.00
φ 4.00
4.00
10.00
2.00
2.00
7.00
2.00
9.00
9.00
20.00
φ 4.00
温度測定部
45.00
燃料供給部
圧力測定部
セラミック加工板
今後の展開
・新たな装置の完成(発電装置、電気炉)
・新装置での単電池の性能試験
・新装置での高出力実験(単電池直列9個
目標)
・内部抵抗の測定(内部抵抗の減少)
電気炉内部温度による放熱量計算
450
400
放熱量Q[W]
350
300
250
200
150
100
50
0
0
200
400
600
800
1000
1200
1400
温度T[℃]
内部温度による電気炉の総放熱量
1600
従来の発電装置全体の写真とモデル
O2入
上面固定板
ガイシ管
ステンレス管
炉心管
断熱材
半円筒ガイシ
円筒ガイシ
下面固定板
ガイシ管
H2入
装置の写真
装置のモデル図