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直流回路
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2008.5 for ●●高校普通科
回路を学ぶ
I?
Q?
R1
E1
C1
E1
R2
R3
P?
Point
回路内に電位(山野高さ)の差がある。
そのため、あたかも水が流れるように電流が流れる!!
直流回路
回路とは、複数の素子を導線でつないだもの。
回路内の電位差によって、電位の高→低に電流が流
れる。パラメーターは、電流と電圧。
・電流と電荷の関係
電流とは、単位時間当たりに流れる電気量
Q
I
t
dQ
I
dt
電源
回路に電位差を生じさせる素子。
電流の流れる方向に電位を上げる場合が多い。(起電力)
ポンプのようなもの。内部抵抗を含む。
・電源がする仕事
起電力Vの電源がQクーロンの電荷を運んだとき、仕事Wは、
W QV
抵抗
電流が流れる方向に電位が低下する素子。(電位降下)
(滝のようなイメージ。)
電位降下は、オームの法則による
抵抗値Rの抵抗にIの電流が流れたとき、電位降下Vは、
V RI
右の表の抵抗-電位降下の欄に記
入して下さいませ。
Point 電流流れなければ、電位降下は0。
I
I-V図は比例のグラフ。
傾き1/Rで、V大きければ大きい程
Iが流れる。
こうならないのが、非オーム抵抗。
V
導線
・導線のルール・
導線でつながっている部分は、等電位である。
(電位差=0)
Point 等電位であることは、電流が流れないことの必要条件。
A点の電位とB点の電位は等しいか、等しいとは限らないか。
A
B
VA VB
VA VB
VA VB
回路の大事なルール
「キルヒホッフの法則」
第1法則
回路上のどの点についても、
流入する電流量=流出する電流量 が成立する。
キルヒホッフ
I1
R1
I2
I1
I3
R2
I1 I 2 I3
I4
I2
I3
I5
I1 I 2 I3 I4 I 5
つまりさ、電流って、いきなり現れたり、
消えたりしないんだよね。
導線ルールとキルヒホッフ第1法則から言えること。
①等電位の部分を色分けして下さい。(問題編)
②電位差(電圧)はどうなるでしょうか?
・並列回路
R1
E
E
R1
R2
E= | 紅 - 青|
VR1 = | 紅 - 青 |
R2
VR2 = | 紅 - 青 |
③キルヒホッフの第1法則から、IはIR1 IR2を用いてどう書けるか?
・並列回路
R1 I
R1
・直列回路
IR1
IR2
R1
R2
R2 I
R2
I
I I R1 I R2
V R1 V R2
・直列回路
E=
| 紅 - 青|
VR1 =
| 紅 - 緑|
VR2 =
| 緑 - 青|
I
I I R1 I R2
いや、つまりさ、並列は電位差(電圧)が等しくて、
直列は電流が等しいって事が言いたいんだよね。
V R1 V R2
コンデンサー
電荷を蓄える素子。
より、電荷Q蓄えられた
コンデンサーの電位降下は、
Q CV
Q
V
C
右の表のコンデンサー-電位降
下の欄に記入して下さいませ。
特徴:回路中での振る舞いが、状況、時間によって大きく変化する。
次のような回路を考える。(問題編)
・スイッチを入れた直後、回路に流れる電流はいくらか。
E
I
R
Q0
コンデンサーの
電位降下
Q 0
オームの法則から
I
Q
から、
E
R
V 0
導線と考えて良い!
・スイッチを入れ、充分時間がたった後、電流はいくらか。
Point コンデンサー、満充電されると、絶縁体に。
だから、電流
流れません。
t
I 0
V R 0 VC E
ってことは、
Q Q0
C
V E
コンデンサー
素子の振る舞い
コンデンサーのルール
回路つなげた
瞬間
充分な
時間経過で
スイッチ
切り替えで
電位差
(電圧)
コンデンサー
の状態
導線(抵抗0)
0
(前後等電位)
空っぽ(充電開始)
絶縁体
(抵抗∞)
V=Q/C
の電位降下
満充電
電源
起電力
(徐々に減少)
放電
ピカッ
Q
Q
抵抗とコンデンサーのまとめ
素子
抵抗
電位降下
V RI
(オームの法則)
大事な式
l
S
ρ:抵抗率
l :長さ
S :断面積
エネルギー
R
2
V
Q IVt I 2 Rt
t
R
ジュール熱
テストでるんちゃう?
コンデンサー
Q
Q CV より、 V C
C
S
d
ε:誘電率
S :極板面積
d :極板間距離
1 2 1
1 Q2
U CV
QV
2
2
2C
静電エネルギー
ここで、ちょっと問題演習。問題編をもらっていない人は、申し出て下さい。
①
問Ⅴの続き
②
宿題の問
③
問題編 問Ⅰ
問Ⅴ 続き
・電源がする仕事
起電力Vの電源がQ。クーロンの電荷を運ぶので、仕事Wは、
E
R
W Q0 E
コンデンサーのエネルギーは、電位差Eより、公式を用いて、
1
U Q0 E
2
残り半分のエネルギーは、抵抗や導線で
ジュール熱に変わったんだよね。
Q0
抵抗の合成
I
V1
V2
R1
R2
V3
・基本理念
R3
V
R
直列接続 編
R1 R2 R3…たくさんの抵抗を…。
Rひとつにできると、わかりやすい。
このとき、R1 R2 R3…とRの関係は? これぞ合成。
I
直列接続の時
電流一定だから
V V1 V2 V 3
=
R1 I R2 I R3 I
R R1 R2 R3 …
=
R1 R2 R3 I
R
つながってるだけ足しあわせればいいだけ。
直列はかんたんだろ?
オーム
抵抗の合成
I1
I I1 I 2 I3
R1
I
I2
並列接続 編
電圧は、一定。
=
V V V
R1 R2 R3
I
1
R2
=
I3
1
1
R1 R2 R3
V
1/R
R3
V
1 1 1 1
…
R R1 R2 R3
これ逆数和っていうんだよね。
並列はちょっと難しいよな。
→練習問題 !!!
オーム
抵抗の合成
10Ω
2.0Ω
問題編
三つの抵抗と電池を図のように接続したとき、
①回路の合成抵抗はいくらか。
順番に合成していきます。まず、R1とR2について、
R1
4.0Ω
R1 R2 10Ω 2.0Ω 12Ω
2
そして、R1+2とR3について、
12V
12Ω
4.0Ω
12V
1
1
R R1
1
2
R3
1 1 1
12 4 3
よって、
R 3Ω
②電池を流れる電流はいくらか。
オームの法則から、
V 12
I
4.0 A
R 3
OK?
ポイントは、出来るところから順番に。
コンデンサーの合成
並列接続 編
Q1
C1
Q2
・基本理念
C1 C2 C3…たくさんのコンデンサーを…。
C2
Q3
Cひとつにできると、わかりやすい。
C3
Q
並列接続の時
このとき、C1 C2 C3…とCの関係は? これまた合成。
V
C
電圧一定だから
Q Q1 Q2 Q3
=
C1 V C2 V C3 V
C C1 C2 C3 …
=
C1 C2 C3 V
C
今度は「並列」の時つながってるだけ足しあわ
せればいいのか。抵抗の直列みたいやな。
オーム
コンデンサーの合成
V1
V3
V2
C1
C2
V V1 V2 V 3
=
C3
1
V
直列接続 編
Q
=
1
1
C1 C 2 C 3
C
Q Q Q
C1 C 2 C 3
電荷Qは、一定。
Q
1/C
1 1 1 1
…
C C1 C2 C3
こっちは抵抗の並列バージョンと似てるよな。
抵抗とコンデンサーで直列と並列が入れ替わ
る感じね。ふむふむ。
オーム
コンデンサーの合成
2.0F
2.0F
問題編 問Ⅳ
コンデンサーを次のように接続した。
①このとき、合成容量はいくらか。
抵抗同様順番に合成する。まず、C1とC2について、
0.2F
1
1
1
C1
C
C
C C1
②10V加えた時、静電エネルギーは?
=
よって、
C1
2
1F
2
1
2
そして、C1+2とC3 C4について、
0.8F
1
U
CV2
2
1 1
1
2 2
=
1
2 102
2
100 J
2
C3 C4
= 1.0F 0.2F 0.8F 2.0F
②20Wの電球、何秒点灯するか?
U Q U Pt
よって、
U 100
t
5.0 s
P 20
U
t
P
合成抵抗
問題編 問Ⅱ
抵抗を次のように接続した。
①合成抵抗値はいくらか。
R1
R2
R1
2
R1 R2
R1がR2に比べて非常に小さいとき、
R1
2
R2
合成抵抗
問題編 問Ⅱ
抵抗を次のように接続した。
①合成抵抗値はいくらか。
R1
1
R2
R R1 R2
1
1
よって、
R1 R2
R
R1 R2
②R1=0Ωのとき、全体の合成抵抗はどうなるか。
R1 R2
R
R1 R2
=
0
0
R2
R2
R2
=
0Ω
ショート!
③R1がR2に比べて非常に大きいとき、全体の合成抵抗はどうなるか。
R1 R2
R
R1 R2
=
R1 R2
R2
R1 1
R1
=
R2
1 0
=
R2
非常に大きい並列のRは効果無し。
電流計と電圧計
回路の電流値・電圧値を測定する装置。内部に永久磁石、
コイルがあり、内部抵抗を持つ。
電流計は、回路に直列に
電圧計は、回路に並列に
接続する。
なぜなら、直列で電流一定、並列で電圧一定だから!
図
R
A
R
E
V
E
電流計、電圧計を接続したときに、回路に与える影響は最小限にせねばならない。
内部抵抗は…。 電流計の、r は非常に小さい。
A
電圧計の、rvは非常に大きい。
備考:オームの法則より、電流計の目盛りをrv倍すると、電圧計の目盛りになる。
分流器
最大目盛りI0の電流計でnI0の電流を測りたいとき…。
I0
このままでは、I0しか流れない。
nI0流れるようにするには…。
rA
電流計A
回路をこのように変更する。
I0
rA
電流計A
分流器 RA
(n-1)I0
RA
バイパスを作って(n-1)I0。の電流を流してやる。
このときの抵抗は、
V RI r A I 0 RA n 1 I 0
よって、
RA
rA
n 1
rA
n 1
の抵抗を電流計に並列接続せよ!
分流器
そして目盛りn倍して読め!!!!
最大目盛りV0の電圧計でnV0の電圧を測りたいとき…。
倍率器
V0までしか測れない電圧計では、
この素子は測れない。
測れるようにするには…。
nV0
倍率器RV
電圧計
左図のように、RVの抵抗とセットで接続。
rV
nV0
抵抗で(n-1)V0だけ電位降下させてやる。
すると、電圧計にかかる電圧はV0に。
R
I
V
よって、
V0
rV
n 1 V0
RV
RV n 1 rV
RV n 1 rV の抵抗を電圧計に直列接続せよ!
倍率器
そして目盛りn倍して読め!!!!
分流器
問題編 問Ⅶ
50mAまでの電流を測定できる内部抵抗9.0Ωの電流計
を用い、0.5Aまでの電流を測定できるようにするには、
何Ωの分流器を用いるべきか?
まずは何倍にせねばならんか計算すべし!
倍率器
問題編 問Ⅷ
最大目盛り3.0V内部抵抗3.0kΩの電圧計を最
大目盛15Vの電圧計として使用するには、どう
すればよいか。
アース(GND)
・アースのルール・
アースされている部分は地球と等電位(つまり、0V)となる。
・どゆこと?
二つの回路の違いを考えてみる。
質問「点A、点Bの電位はそれぞれ何Vですか?」
A
1.5V
A
R
B
AとBの差は1.5V
しかし、それぞれ幾つかは分からない。
解答できないよ…。
1.5V
R
B
A = 1.5V
B = 0 V 値がしっかり決まります。
これぞ、アース効果。
回路の大事なルール
「キルヒホッフの法則」
第2法則(難しい方)
回路のどの部分も、一回りすると
起電力の和=電位降下の和が成り立つ。
Ⅰ.電流流れる方向の検討つける。
・使い方
Ⅱ.電位の昇降の検討付ける。
E1 R2
R3
Ⅲ.機械的に式を立てます。
R1
E2
①
E3
②
③
E1 E2 R2 I 2 R1 I 1 0
② R1 I1 R3 I 3 E3 0
③ E1 E2 R2 I 2 R3 I 3 E3 0
①
一周すると、電位は元通り。
素子全部通るように方程式立てればいいんだよね。
本日、問題演習。まとめシートが埋まっているかチェックして下さい。
①
宿題 (問Ⅸ、問題文にミスが…。)
②
問題編 問Ⅵ
③
問題編 問Ⅹ
④
問題編 問ⅩⅠ
ファラデー
問題編
問Ⅵ
I1
R3
R1
I2
R2
G 検流計
E
Rx
次のような回路を組む。いま、可変抵抗の抵抗値をR3[Ω]と
したところ、検流計に電流が流れなくなった
Point
電流流れない → 等電位 (十分条件)
①R1 R2 R3 Rxはどのような関係にあるか。
R1とR2、R3とRxでの電位降下がそれぞれ一緒。
R1 I 1 R2 I 2 R3 I1 Rx I 2
I を消去して、
R1 R3
R2 R x
②R1=10[Ω]、R2= 20[Ω]、R3= 30[Ω]としたら、検流計の針は振れな
かった。未知の抵抗Rxは何Ωか?
R1 R3
R2 R x
R2
Rx R3
R1
=
60Ω
この回路をホイートストンブリッジといいます。
問題編 問Ⅵ
左のグラフは、ある豆電球のI-Vグラフである。
0.2
①この豆電球を、次のように接続したとき、豆電
球に流れる電流は何Aか?
電流[A]
0.15
電球には1.0V電圧が掛かる。
0.1
5.0Ω
0.19A
0.05
0
0
0.5
電圧[V]
1
1.0V
片方分かればそのまま読みとり。
②この豆電球を、次のように接続したとき、豆電球に流れる電流は何Aか?
何V掛かるかよく分からない。
5.0Ω
→ I流れてV掛かる、と文字で置き、キルヒホッフ2
E V RI 0
I 0.2V 0.2
解は交点
0.14A
=
1.0 V 5.0I 0
1.0V
回路に成り立つ式。とりあえずグラフに記入してみて下さい。
Point 非オーム抵抗
グラフに記入!グラフを読みとり!