お酒のメディアコミュニケーション史

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Transcript お酒のメディアコミュニケーション史

お酒のメディアコミュニケーション
史
ビール・ワイン・ウイスキーの宣伝史を中心に
伊藤麻耶
問題意識
今では日本人に定着している洋酒の飲酒文
化はどのように広まったのか。
飲酒文化の広がりには「広告」が大きな役割
を果たしてきた。「広告」の大衆への影響につ
いて考察。
近年の飲酒文化の傾向を社会背景を踏まえ
て考察。
本論の構成
1章 日本の飲酒文化の歴史
2章 ビールの普及と宣伝活動
3章 ワイン・ウイスキーの普及と宣伝
活動
4章 現代の飲酒文化
飲酒文化とコミュニケーション
古代
江戸時代以降
神との交流を図るため
祭りやハレの日のみ
村の民衆との群飲
女性とのコミュニケーション
女性と酒がセットでサービス
民衆のみでのコミュニケーション
ハレの日以外での飲酒
人々の交流を円滑に
酒場の登場
居酒屋
料亭
大衆化・酒のコミュニケーション的要素の強化
遊郭
ビールの広告 「美人画ポスター」
明治初期~大正
現代
訴求ターゲットが男性に限定
「ビールや酒=女性」
ビールの広告 「サッポロ1963年」CM
1960年代 「海」「男性」「勢い」
白黒映像 「波しぶき=ビールの泡」
ビールの広告 「サントリーCANビール」C
M
アニメキャラクター 「ビール=男のロマン」
CMキャラクターの独立化
クロスメディアコミュニケーションの先駆け
洋酒の広告 「トリスウイスキー」
「うまい やすい」
・戦後、密造酒の出回り
・庶民でも手の届く安さなのにお
いしい
「トリスバー」
・トリハイの楽しみ方
・人々と酒の接点を提供
洋酒の広告 「トリスウイスキー」
PR誌「洋酒天国」
・「洋酒のある生活」の定着
・フリーペーパーの発想
アンクルトリス
・性格を持ったキャラクター
・サラリーマン層の共感を得る
洋酒の広告 「アンクルトリス」CM
プロフィール設定のあるキャラクター
人間らしさが表れたストーリー
現代の飲酒文化
少子高齢化
健康志向ブーム
ℓ
100
100
95.5
95
90
89.7
88.5
87.7
85
80
1995 2000 2003 2004 2005 年
飲酒運転罰則強化
成人一人当りの酒類消費数量
市場の成熟
近年のビール広告 キリン「スパークリングホップ」
ターゲット=飲酒離れが進む若者
ビールの新しい一面を表現
近年のビール広告
キリン「淡麗グリーンラベル」CM
健康志向の消費者向け
「いいんだよ、グリーンだよ」
サントリー「プレミアムモルツ」CM
中高年層の贅沢品への誘導
商品の世界観強調
結
コミュニケーションを
円滑にするアイテム
広告・宣伝による
文化の定着
飲酒目的の変化
酒場の登場による
飲酒の大衆化
広告を通じた
飲酒文化の創造
人々の嗜好の
多様化
女性と酒の関わり
様々な広告手法
の先駆け
新しい飲酒文化
の創造が必要
⇒広告・宣伝への反映