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キリン・アサヒ企業比較
千葉大学 内山ゼミナール 横尾将享
小川尊司
近藤宏彰
目次
序章 企業イメージ
第1章 財務力
第1節
第2節
第3節
第4節
第5節
第6節
第7節
横尾将享
はじめに
財務分析
EVAとは
キリンビールにおける経営管理
アサヒビールにおける経営管理
MVAによる企業比較
まとめ
2
第2章 社会貢献・倫理性
第1節
第2節
第3節
第4節
はじめに
キリンビールの取組み
環境報告書比較
まとめ
第3章 商品開発力
第1節
第2節
2-1
2-2
小川尊司
近藤宏彰
はじめに
アサヒとキリンの商品開発(事例)
アサヒの商品開発~スーパードライ~
キリンの商品開発~淡麗<生>、氷結~
3
第3節 商品開発力比較
第4節 まとめ
終章 総括
参考文献
4
序章 企業イメージ
企業イメージ140社 総合ランキング
順位
1
2
3
4
5
5
7
8
9
10
11
12
13
14
15
社名
トヨタ自動車
ソニー
ホンダ
ヤマト運輸
セブン-イレブン
花王
キャノン
シャープ
セコム
アサヒビール
富士写真フィルム
日清食品
NTTドコモ
TOTO
イトーヨーカ堂
得点
88.3
86.8
86.2
80.1
79.4
79.4
77.2
77.1
75.1
74.2
73.9
73.0
72.7
72.6
72.5
1位~30位
昨年順位 順位
社名
得点
昨年順位
1
16 サントリー
72.0
15
3
16 日産自動車
72.0
34
2
18 三洋電機
71.9
36
5
19 日本IBM
71.7
16
11
20 京セラ
71.6
9
4
20 武田薬品工業
71.6
13
8
22 味の素
71.5
32
6
23 キリンビール
70.9
25
14
23 セイコーエプソン
70.9
40
6
25 ニコン
70.6
39
19
26 オムロン
70.5
35
26
26 資生堂
70.5
27
10
28 任天堂
70.4
47
21
29 コカ・コーラG
70.2
23
27
30 松下電器産業
69.6
41
出典:『週刊ダイヤモンド2003年1月25日号』
6
個別評価
製品・サー
ビスの優位
性
順位 得点
アサヒ
15 85.8
キリン
34 79.5
サッポロ 120 62.4
サントリー 40 78.2
体質転換・
社会貢献・
人材の育
自己開発能
倫理性
成・活用
力
順位 得点 順位 得点 順位 得点
13 76.9 9 84.9 9 82.3
11 78.0 31 77.3 41 72.1
58 68.9 89 65.9 74 66.7
17 76.3 27 79.2 16 78
技術力・商
成長力
品開発力
順位 得点
26 77.7
35 74.1
94 62.4
28 77.5
順位 得点
21 83.4
29 80.5
96 64.9
30 80.0
財務力
順位 得点
29 77.9
12 84.1
103 62.1
28 78.1
7
第1章 財務力
横尾 将享
第1節 はじめに

企業イメージランキングの個別評価
キリンビール12位 アサヒビール29位
キリンビールの方がやや優勢
9
第2節 財務分析
資料1・2・3から考察される経営比較
 貸借対照表
短期金銭貸借
アサヒ ↑
 損益計算書
税引前当期純利益
キリン ↑
当期未処分利益
 財務分析
各項目とも キリン↑
安全性分析 アサヒ 経営自体の不安定
(流動比率 理想値:200%以上 下回る)
10
アサヒビール

営業利益 ↑ (「スーパードライ」「本生」の大
ヒットに伴う)
 棚卸資産回転率 ↑
 成長性分析 ↑
どちらか優勢かとはいい難い
11
第3章 EVAとは

経営管理について
キリンビール:EVAを用いている
アサヒビール:EVAを用いていない
(EVA:Economic Value Added 経済的付加価値)
12

EVAとは?
スタンスチュワート社が提唱する経営指標
株主価値を向上するための経営
(VCM:Value Creation Management)を追求

導入の背景
経営管理の不合理性の指摘
13

バブル崩壊前
株式持合いという形式を用いて長期的な視点の下経営を
行っていた
株主を軽視

バブル崩壊後
株式持合いの解消
機関投資家などの投資による企業財源の確保
14
税引後営業利益を純利益とする形式
株主資本コストを引いたものを純利益とする形式(EVA)

計算式
EVA = NOPAT - Capital Change ~①
NOPAT = 税引後純利益 + 税引後有利子負債
コスト ~②
Capital Change = 税引後有利子負債コスト +
税引後株主資本コスト ~③
①②③より
EVA=税引後純利益-株主資本コスト
15
第4節 キリンビールにおける経営管理

キリンビールのEVA実践
2001~2003年の3ヵ年の事業戦略
「2001年中期経営計画(略称:KG21アクション・プラン)」
最重要課題 キリングループの構造改革・連携強化
① 事業の再編成
② 企業構造の改革
そのためEVA導入
③ 企業運営の革新
自主自律の経営の実行、事業持ち株会社へ
の報告を徹底
16
EVAを実際の現場に浸透させるために
①売掛金の回収サイトの短縮
②在庫の削減
③余剰資金の有効活用
④EVAマイナス事業からの撤退
⑤EVAプラス事業のM&A(合併・買収)
①~③ 各子会社
④⑤ 事業部スタッフ
役割分担を徹底
17
第5節 アサヒビールにおける経営管理

グループ管理会計システムの導入を決定
EVAを基に独自に策定した指標を導入

IT活用
情報管理、ナレッジ・マネジメントシステム
人事・給与システムなど

システム子会社「アサヒビジネスソリューションズ」設立
専門的知識によるIT戦略を企画
18
第6節 MVAによる企業比較

経営管理の取り組みはMVAに表れる
MVA(Market Value Added:市場付加価値)
企業の市場価値=株式時価総額+負債の時価
=株式帳簿価格+MVA+負債の帳簿価格
株式
時価
株式
簿価
MVA
負債
時価
負債
簿価
19

2002年度版MVA&EVAランキング
企業名 順位 MVA
(位) (億
円)
キリン
59
アサヒ
286 346
EVA
(億
円)
4962 113
108
投下資本 投下資本 資本コ
(億円)
利益率
スト
(%)
(%)
8080
5.82
4.44
9963
3.95
2.95
20
アサヒビールの低ランクの原因
 NOPATの悪化
清涼飲料・洋酒
事業の低迷
 資本費用の微増
総合酒類・飲料メーカーへの志向が
求められる
21
第7節 まとめ

企業イメージランキングの個別評価
財務力 キリン12位 アサヒ29位
より早い経営管理に対する重要性認識、取り
組みの表れ
企業イメージランキングの個別評価の見方は
妥当
22
第2章 社会貢献・倫理性
小川尊司
第1節 はじめに

この章の目的は?
環境報告書:経営責任者の緒言、環境保全に関
する方針・目標・計画、環境マネジメントに関する
状況、環境負荷の低減に向けた取り組みの状況
などについて取りまとめ一般に公表するもの、企
業における環境ディスクロージャーのなかで最も
包括的なもの
24
第2節 キリンビールの取組み
① 情報開示開始段階(1994~)
専門用語多く、非一般向き
配布先:環境関係の行政・研究機関、要請のあった企業・団体
② 環境ISO対応段階(1996~)
報告書の小冊子化
環境ISOの考え方に沿って開示対象を広角化
配布先:報道関係、消費者団体、一般消費者、工場見学者等
の追加
写真・絵の利用、カラー化
Webによる情報開示・国際化
25
③
GRI対応段階(1999~)
GRIガイドライン公開草案対応
外部機関による監査
26
第3節 環境報告書比較
環境報告書の各項目について内容・構成
要件が基準を満たしているか
比較対象
『キリンビール環境報告書』
『アサヒ環境コミュニケーションレポート』
27
第4節 まとめ

フォーム・構成要件・必要要件において大
きな差異はみとめられない
→互いに研究
→報告書自体が成熟期に

↓
企業イメージランキング『社会貢献・倫理
性』キリン11位、アサヒ13位という拮抗す
る評価に妥当性
28
第3章 商品開発力
近藤宏彰
第1節 はじめに


2001年、アサヒがビールと発泡酒を合わせた出荷数量
でキリンを抜き、業界首位に立つ。
【主力商品】
アサヒ・・・「スーパードライ」、「本生」
キリン・・・「ラガー」、「一番搾り」、「淡麗<生>」、「極生」、
「氷結」
質ではアサヒ、量ではキリン
個別評価:アサヒ21位、キリン29位
 この評価の妥当性を商品開発力の観点から検証する。
30
第2節 アサヒとキリンの商品開発
(事例)
2-1 アサヒの商品開発~スーパードライ~

1980年代前半(資料1)のアサヒの消費者イメージ
時流に乗れない、近代的な感じがしない、新商品開発に
あまり熱心でない・・・など散々なもの
CI(corporate identity)の導入
その前段階として、東京・大阪で計五千人を対象に嗜好・
味覚調査を実施
31
【結果】
「苦味だけでなく口に含んだ味わい(コク)と喉ごしの快さ
(キレ)」を消費者は求めている。
⇒「コク・キレ」ビールの開発を研究・開発部に打診


「世界初、辛口・生」のスーパードライが完成
“百万人大試飲キャンペーンを実施
現在ではビール市場の50%近いシェアを占めている(資料
2)。
32
2-2 キリンの商品開発~淡麗<生>、氷結~
「お客さんが発泡酒を求めているのだから出そう」
⇒全社的に決定
【コンセプト】
“「ラガー」より強い商品”、“ビールのヘビーユーザーに
も飲んでもらえる発泡酒”←発泡酒市場は今後成長する



副原料に大麦を使った発泡酒が完成。
現在、発泡酒市場シェア№1。市場成長の牽引役となる
(資料3,4)。
33
“新しいチューハイの開発”(トップの指示)
<特徴> プロジェクト・チームの編成
キリンビール本体、キリン・シーグラム、キリン・ビバレッジ
3社による異色のプロジェクト・チームを結成。

ウォッカ、ストレート果汁を採用することが決定
⇒まったく新しいタイプのチューハイが完成。グループ3社に
よるプロジェクト・チームは実を結んだ。

結果的に缶チューハイ市場の成長を導く(資料5)。
34
第3節 商品開発力比較
【アサヒビール】


市場調査を重視+時期が鋭い
消費者がどのような商品を求めているか
キャンペーン活動に注力
【キリンビール】


トップダウン色が強い
具体案は開発陣に委ねられる
どうしたら消費者を虜にする商品を開発できるか
35
【結論】
アサヒ:市場調査の時期と方法が他社をリード
キリン:開発陣のアイデアが他社をリード
 商品戦略ではアサヒ、商品開発力ではキリン
・ヒット商品の数
・発泡酒、缶チューハイ市場はキリンが参入して成長
 アサヒはキリンが開発した市場に時期を見て参入。
⇒・商品開発力(企画力)では引けをとる。
・“戦略ではアサヒ”
36
第4節 まとめ




個別評価:アサヒ21位、キリン29位
今後の酒類メーカーの課題 ⇒ 「経営多角化」
キリンはすでに着手、成功(発泡酒、缶チューハイ)
優れた商品開発力が背景
明らかにキリンの商品開発力は他社をリード。
個別評価の妥当性は低い。
37
終章
企業イメージランキング個別評価と
各章のまとめをふりかえって
第1章 財務力
キリン12位 アサヒ29位
妥当性あり

キリンビール:経理管理への重要性認識・取組みへの機敏な対応
第2章 社会貢献・倫理性
キリン11位 アサヒ13位
妥当性あり

環境報告書による環境ディスクロージャーに差異なし
39
第3章 商品開発力
キリン29位 アサヒ21位
妥当性低い

多角化に着手しその市場を成長させるキリンの方が商品開発力は
上回っている
40

企業イメージランキング
個別評価
妥当性の正否分かれる
全体評価
実状に反するのではないか
現在のビール業界は飽和状態にある
経営多角化の必要性
41
キリン 発泡酒・缶チューハイ市場への参入成功
アサヒは多角化に消極的
キリンがなおも業界を牽引
アサヒも独自の多角化路線の模索を
42
参考文献
第1章
桜井通晴 『管理会計[第二版]』 同文館 2000
津森信也 『EVA価値創造経営』 中央経済社
週間東洋経済 2000.11.4 2000.11.19
週間日経コンピュータ 2001.11.14
第2章
キリンビール環境報告書
アサヒビール環境コミュニケーションレポート
国部克彦/富増和彦・資源リサイクルシステムセンター 『環境報告書の理論と実際』
省エネルギーセンター 2000
吉澤正 監修 『キリンビールにおける環境マネジメントの実際』
日科技連出版所 2001
43
第3章
山田泰造 『キリンビール復活のシナリオ 新キリン宣言』 ダイヤモンド社
2003
中村芳平 『キリンビールの大逆襲』 日刊工業新聞社 1999
石山順也 『快進撃への軌跡 アサヒビ-ルの挑戦』 日本能率協会 1987
東北大学経営学グループ 『ケースに学ぶ経営学』 有斐閣ブックス 1998
『エコノミストレポート-キリンの逆襲』 週間エコノミスト2002.5.28
キリンビールホームページ
アサヒビールホームページ
44