患者・医療者双方にとって 満足度の高い医療を展開できる 効果的な方法

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Transcript 患者・医療者双方にとって 満足度の高い医療を展開できる 効果的な方法

医療情報共有化のための
看護職の役割
第4グループ
○山本由美、米原陽子、大藤美幸
竹中和代、西垣弘子、茅山早苗
〈提案趣旨〉
住民の「セルフケア」を
サポートする
医療情報には
診療記録(カルテ)の他に
医師からの説明用紙
手術(検査)承諾書
薬剤情報リスト・・・など
共有することで
1.的確で迅速な医療の提供
2.医療事故防止
3.個人の健康への関心が高まる
医療情報は誰のもの?
住民一人一人が有する
大切な個人情報
↓
共有することで医療に活かせる
〈現状の問題点〉
こんな状況に
遭遇していませんか!
事例 1
交通外傷で救急外来を受診したAさん。
緊急手術の適応であったが、他院で
の心疾患の治療内容を確認するのに
時間を要した。
事例 2
祖母が発熱した孫のBちゃんを近医に
受診させ解熱座薬を使用した。夜間、
再び発熱したため母親が別の救急病院
を受診し、解熱座薬を使用した。
⇒低体温になり、意識も低下した。
事例 3
手術前に他院で処方されている内服薬
を調べるのに、患者のCさんは現物を持
参した。散薬が含まれていたため、確認
できなかった。
「心臓のくすりだったかな」と本人弁
これらのことは
医療情報がタイムリーに提供され
なかったために起きた事例
↓
個々のセルフケア意識が低く
医療情報が共有できていない
意識調査
「医療情報提供に関する
アンケート調査」
調査方法
対象者:医療機関を通院中の患者、家族
方 法:アンケート用紙への直接記入または、
聞き取り調査
期 間:平成19年3月19日~23日
対象者:273名
医療機関は調査にかかわるスタッフの所属する
智頭病院、鹿野温泉病院、野島病院、鳥取市立病院
設問項目
1.医療機関受診時に病名を伝えているか
2.どんな方法で伝えているか
3.薬の名前や作用を伝えることが出来るか
4.どのように伝えているか
5.医療情報を伝えることが重要と考えるか
6.医療情報が診断治療に影響すると思うか
1.病名を伝えているか
どちら
ともい
えない
12%
無回答
1%
その他
2%
ハイ
80%
イイエ
7%
無回答
1%
記録物
12%
覚えて
いる
85%
2.どんな方法で伝えているか
3.薬の名前や作用を
伝えられるか
薬は飲
んでいな
い
14%
どちらで
もない
14%
イイエ
16%
無回答
2%
ハイ
54%
無回答
2%
覚えて
いる範
囲
33%
薬を持
参する
20%
メモなど
2%
4.どう伝えるか
処方内
容、薬
手帳
43%
5.医療情報を伝えることが
重要と思うか
わからな
い
6%
無回答
1%
わからな
い
9%
イイエ
2%
イイエ
3%
無回答
2%
ハイ
86%
ハイ
91%
6.診断治療に影響すると思うか
調査結果
1.医療情報を正しく伝えることは
重要で、診断治療に影響すると
考える人が、約9割を占める。
2.方法論を正しく実践できる人は
少ない。
(薬剤情報に限っては全体の
24%)
この調査でわかったこと
情報を正確に提供するための
方法を具体的に示すことが必要。
〈提案内容と利点〉
記憶ではなく、
「記録物提示」のススメ
↓
1.お薬手帳、薬剤情報リストを
提示する
2.マイカルテを作成し携帯する
その方法は
1.診療現場での案内
2.ポスター掲示
3.薬剤師との連携
〈代替案との比較〉
① ICチップ化
⇒保険証、住民基本カード
② 携帯電話
電子化のためには
1.データの標準化
2.情報項目の選別、整理、管理
3.個人情報保護などリスク管理
4.全国レベルでソフト、ハードの整備
5.住民への周知、教育指導
6.運用手順(小児、高齢者、意思疎通困難
な方への対応)
など。
〈提案内容のリスクと条件〉
地味な活動が役立つのか
看護職は、
○患者との時間を確保しやすい。
○気軽に接していただける。
○信頼関係を結びやすい。
○職域人口が最大である。
〈実現までの準備計画〉
1.診療現場で丁寧に説明する。
2.施設内にポスターを掲示して
視覚に訴える。
3.薬剤部、院外薬局と情報交換
交換するなど連携を図る。
セルフケアをサポート
1.医療情報は、責任を持って自分
で管理すること。
2.記憶ではなく、「記録物」で提示
すること。
おわりに
住民一人一人が認識できてこそ
真の「医療情報共有化」といえる。