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糖尿病の診方
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糖尿病の診断基準
IGT = impaired glucose tolerance
IFG = impaired fasting glycemia
DM
空
腹
時
血
糖
値
126
IFG
IFG+IGT
normal
IGT
110
140
200
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OGTT2時間値
(mg/dL)
糖尿病の診断基準
臨床診断
1.空腹時血糖値
126 mg/dl
75gOGTT2時間値 200 mg/dl
以上
随時血糖値
200 mg/dl
のいずれかが別の日に行った検査で2回以上確認できる
2.糖尿病型を示し、
かつ下記のいづれかの条件が満たされる場合。
① 糖尿病の典型的症状(口渇・多飲・多尿)
② HbA1c 6.5%
■.■%
③ 確実な 糖尿病性網膜症の存在
■■■■■■■の存在
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1日の血糖の推移
~正常人の場合~
食事の度に血糖があがりますが、正常人の場合すぐにインスリンが分泌され、
血糖がある程度(160mg/dl)までしかあがらない。
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糖尿病患者の食後の血糖の推移
食事
2時間たっても
血糖値は高いまま
血
糖
値
糖尿病・糖尿病初期
食後2時間
正常な人
糖尿病患者は、インスリンの分泌が正常に比べて遅れます。
そのため食事による血糖の上昇が抑えられず血糖があがります。
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血糖の目標値
~どれぐらいならうまくいっているの?~
可
指標
H bA 1 c
優
5 .8
8 0 ~1 1 0
空腹時血糖値
食後2 時間血糖値 8 0 ~1 4 0
良
5 .8 ~6 .5
不十分
不良
6 .5 ~7 .0 7 .0 ~8 .0
不可
8 .0 以上
1 1 0 ~1 3 0
1 4 0 ~1 8 0
1 3 0 ~1 6 0
1 6 0 以上
1 8 0 ~2 2 0
2 2 0 以上
空腹時血糖130mg/dl以下、食後2時間値180mg/dl以下を
まずは第一目標!!
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糖尿病の合併症:糖尿病腎症
微量アルブミン:24時間蓄尿にて 15~70μg/分以上
時間尿にて 20~200μg/分
随時尿にて 30~300mg/gCr
30~300mg/日
クレアチニンクリアランス測定法
Ccr=(U cr×V )/P cr
C cr:クレアチニンクリアランス(mL/分)
U cr:尿中クレアチニン濃度(mg/dL)
V :単位時間当たり尿量(mL/分)
P cr:血清中クレアチニン濃度(mg/dL)
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糖尿病の合併症:糖尿病腎症
糖尿病腎症の病期分類
検査値
GFR(Ccr)
第1期
正常~高値
第2期
正常~高値
尿蛋白
陰性
(腎症前期)
微量アルブミン尿 (早期腎
症)
第3A期
60ml/min以上
1g/日未満
(顕性腎症
前期)
第3B期
60ml/min未満
1g/日以上 (顕性腎
症後期)
第4期
全期)
著明低下 (血清Cre上昇)
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蛋白尿
(腎不
糖尿病の合併症:糖尿病腎症
糖尿病腎症の食事基準
総エネルギー
(kcal/g/日)
第1期
蛋白質
(g/kg/日)
25~30
食塩
(g/日)
カリウム
(g/日)
制限せず 制限せず (腎症前
期)
第2期
25~30 1.0~1,2 制限せず 制限せず (早期腎
症)
第3A期
25~30 0.8~1.0
7~8
30~35 0.8~1.0
7~8
制限せず (顕性腎症
前期)
第3B期
制限せず (顕性腎症
後期)
第4期
血液透析
30~35 0.6~0.8
5~7
軽度制限
35~40 研修医.com
1.0~1.2http://kensyui.com
7~8
(腎不全期)
< 1.5g/日
薬物療法
(A) インスリン分泌促進薬
① SU剤
② グリニド薬(速攻型SU
剤)
量が少ない
(分泌不全)
効きが悪い
(抵抗性)
(B) インスリン抵抗性改善薬
③ ビグアナイド剤
④ チアゾリジン薬
(C)
⑤
⑥
⑦
その他
αグルコシターゼ阻害剤
DPPー4阻害剤
GLP-1 analog
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インスリンの量が少ない要素が強い
量が少ない
(分泌不全)
遺伝的因子
日本人は民族的に
インスリン分泌能が弱い。
<問診から疑う>
<検査から疑う>
① 家族歴
① 血液・尿中Cペプタイド
② 痩せ型の糖尿病患者
② HOMA-β
③ 発症から長期間経過
③ 75gOGTT検査での
ΔIRI/ΔBS (15分値)
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1日の血糖の推移
~正常人の場合~
食べたら出るべき
インスリン
(追加分泌)
食後血糖が参考に
考えてみる
正常人と比較して、どこの量が足りないのかな??
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効果はどれくらいあるのかな?
基礎で必要な
インスリン
(基礎分泌)
空腹時が参考に
インスリン分泌促進薬
① SU剤
<商品名> グリミクロン・オイグルコン・アマリール など
グリミクロン ・・・ 効果弱め 作用時間も他剤と比べて短め
SU の starting drug として使用すること多い
オイグルコン ・・・ 効果強い 作用時間も長い
他剤でどうしても下がらない場合にやむなく使う
膵疲弊きたしやすいので積極的には使わない
アマリール ・・・ 効果中くらい
PPAR-γ活性あり抵抗性も改善させる
内因性低下している肥満患者にはこれ!!
<作 用> 膵臓からのインスリン分泌を促して血糖を下げる。
一日を通して効くタイプの、インスリン分泌促進薬
<副作用> 低血糖 体重増加
<ポイント>
・ 低血糖が生じやすいので注意。高齢者・腎機能障害患者には慎重投与。
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・ 長期的に見ると膵疲弊を起こすので長期的な安定はあまり望めない。
インスリン分泌促進薬
② 速攻型インスリン分泌促進剤 (グリニド)
<商品名> スターシス or グルファスト
3錠 3×毎食直前
<作 用> 膵臓からのインスリン分泌を短時間のみ促して血糖を下げる。
<副作用> 低血糖(SU薬と比して頻度は稀)
<ポイント>
・ 食後短期間のみインスリン分泌を促す。空腹時血糖は低下しない。
ぶっちゃけ効果は弱い、糖尿病初期に使用すること多い。
・ 必ず食直前に服薬。
・ SUと併用しても、基本的には効果がない。
normal
DM
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グリニド薬のイメージ
糖尿病患者の食後の血糖の推移
食事
2時間たっても
血糖値は高いまま
血
糖
値
糖尿病・糖尿病初期
食後2時間
正常な人
糖尿病患者は、インスリンの分泌が正常に比べて遅れる。
そのため食事による血糖の上昇が抑えられず食後血糖があがる。
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グリニドは、ここを改善するイメージ
インスリン分泌促進薬
② 速攻型インスリン分泌促進剤 (グリニド)
<商品名> スターシス or グルファスト
3錠 3×毎食直前
<作 用> 膵臓からのインスリン分泌を短時間のみ促して血糖を下げる。
<副作用> 低血糖(SU薬と比して頻度は稀)
<ポイント>
・ 食後短期間のみインスリン分泌を促す。空腹時血糖は低下しない。
ぶっちゃけ効果は弱い、糖尿病初期に使用すること多い。
・ 必ず食直前に服薬。
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DM
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グリニド薬のイメージ
⑥ DPP-Ⅳ阻害薬(商品名:ジャヌビア・エクア)
⑦ GLP-1 analog
インスリン分泌
小腸
上部
Kcell
GIP
R
βcell
DPP-Ⅳ
不活化
R
DPP-Ⅳ阻害剤
DPP-Ⅳ
GLP-1 analog
Lcell
GLP-1
下部
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インスリンの効きが悪い要素が強
い
効きが悪い
(抵抗性)
環境因子
太りすぎ・食べ過ぎ・運動不足、、、。
脂肪がインスリンの働きを邪魔します。
<問診から疑う>
<検査から疑う>
① 肥満患者
① TG・LDL・UA等
② 肥満患者
② HOMA-R
③ 肥満患者
③ 血液・尿中Cペプタイド
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インスリン抵抗性改善薬
④ ビグアナイド
<商品名>
メルビン 錠(300mg)
3錠 3×毎食後
<作 用>
肝臓からの糖新生を抑えたり、筋肉への糖の取り込みを良くすることで
血糖を下げる。
<副作用>
消化器症状(腹痛・下痢・便秘)
乳酸アシドーシス ・・・ メルビン単剤で生じることは極々稀。というかない。
肝・腎・心不全患者に使うとリスク出る、使用禁忌。
★造影剤検査にて乳酸アシドーシスが生じた報告もあり、
造影剤検査前後48時間は使用は極力控えましょう。
<ポイント>
・ 昔からあって歴史があるし、安い(1錠10円ぐらい)。
・ 抵抗性主体の欧米では圧倒的に first choice の薬。
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インスリン抵抗性改善薬
④ チアゾリジン誘導体
<商品名>
アクトス 錠(15mg)
1-2錠 1×朝食後
<作 用>
脂肪細胞に働き、インスリンの効きを良くすることで血糖を下げる。
<副作用>
体重増加 ・・・ 食事療法が遵守できない人は特に太るので使わない。
浮腫
・・・ 女性・高齢者に出現しやすい。
心不全患者には使用禁忌!!
他、腎機能障害患者にも使用は控えて下さい。
<ポイント>
・ インスリン抵抗性改善だけでなく、動脈硬化進展予防効果あり!!
ラクナ梗塞や狭心症患者には積極的に使用する価値あり。
脳卒中ガイドライン2009でも推奨されている。
・ 膵臓のβ細胞が温存され、SU剤みたく膵臓が疲弊しない。
・ 効く人(responder) と効かない人(
non-responder) が二つに分かれる。
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・ 効果発現は1w以内くらいに発現するが、最大効果には3~4w程度必要
チアゾリジンの働き
アディポネクチン
TNF-α
インスリン
抵抗性↑
FFA等の
チアゾリジン
液性因子の不均衡
PPAR-γ活性化
肥大した脂肪細胞
(Peroxisome proliferator
activated receptor)
前駆脂肪細胞
アポトーシスの促進
TNF-α 正常
FFA 正常
アディポネクチン
正常化
成熟脂肪細胞への分化↑↑
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インスリン
抵抗性
改善
⑤ αグルコシターゼ阻害剤
⑤ αGI
<商品名>
ベイスン ・セイブル・グルコバイ 3錠 3×毎食直前
強さ・副作用
<作 用> 糖の吸収を遅らせて食後の血糖上昇を抑える。
<副作用>
腹部膨満・放屁・嘔気・下痢・食思不振 などの消化器症状
(←吸収が遅れた糖類が大腸内で分解される為)
使用しはじめが最も症状が強く徐々に身体が慣れてきます。
イレウスのリスクがあるので腸管術後には使用禁忌。
肝機能障害
肝性脳症のリスクもあげるので末期肝硬変には慎重投与。
<ポイント>
・ 食後の血糖上昇(glucose spike)を抑える。いろんな薬と併用される。
・ 単独では低血糖はまず来さないから安心。
・ ベイスン、グルコバイは吸収されないため透析患者でも使用可能
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αGIの働き
なので、αGI内服患者の
低血糖予防には、
砂糖でなくブドウ糖を携帯
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インスリンも
色々ありすぎて
訳わかりません
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1日の血糖の推移
~正常人の場合~
食べたら出るべき
インスリン
(追加分泌)
食後血糖が参考に
考えてみる
正常人と比較して、何が足りないのかな??
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基礎で必要な
インスリン
(基礎分泌)
空腹時が参考に
インスリン注射
食事用のインスリ
ン
追加分泌
食事による血糖上昇を抑える為に
放出されるインスリン
基礎分泌
正常のインスリン分泌
24時間持続的に
放出されるインスリン
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一日効くインスリン
インスリン注射
食事用のインスリ
ン
混ぜたインスリン
①②
④
一日効くインスリン ③ ⑤
インスリンの作用時間
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インスリン注射
食事用のインスリ
ン
① 超速攻型
ノボラピッド注フレックスペン
ヒューマログ注ミリオペン
② 速攻型
混ぜたインスリン
ノボラピッド30ミックス注フレックスペン
④ 混合型
ヒューマログミックス50注ミリオペン
一日効くインスリン
ノボリンN注フレックスペン
③ 中間型
ヒューマログN注ミリオペン
⑤ 持効型
レベミル注フレックスペン
ランタス注ソロスター
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腸管再建後で経口摂取できず
ずっと中心静脈栄養をしてました。
ひさしぶりに血糖はかったら
血糖 400 mg/dl!!
手術前の HbA1c は正常範囲だったんだけど‥
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1
同じように血糖値があがっても、、
血糖値
time
2
① 点滴と ② 経口摂取 ではインスリン分泌が変化します。
インスリン
2
GIP / GLP-1等の
消化管ホルモンが
影響してます。
1
time
点滴内の糖分投与は生理的でなく糖代謝に影響を与える。な
ので、施行前に正常範囲内のHbA1cでも
長期にわたる中心静脈栄養の場合は糖尿病発症に注
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意!!
定期的に血糖をモニタして必要あれば混注して下さい。
点滴内にインスリンは
何を
どれくらい
混ぜたらいいですか?
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点滴内のインスリン量
混注してよいインスリン
速攻型インスリン (当院ではヒューマリンR) のみしか
認められてない。
他の製剤は安全性が確立されてないので注意!!
インスリン混注量の目安
インスリン抵抗性
軽
ブドウ糖10 g につき
1 単位
平均するとブドウ糖
中
2 単位
大
3-4 単位
6-7 g に 1単位程度と覚えましょう。
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点滴内のインスリン量
インスリン注射用のシリンジは2単位で1目盛りです。
偶数単位の使用が一般的です。
たとえば
ブドウ糖含有量 (g)
ヴィーンF(5 0 0 m l)
ヴィーンD(5 0 0 m l)
ソルデム1 (2 0 0 m l)
ソルデム3A (5 0 0 m l)
ソルデム3A G(5 0 0 m l)
ツインパル(5 0 0 m l)
ソルデム6(5 0 0 m l)
トリフリード (1 L)
フルカリック1号
フルカリック2号
フルカリック3号
0
25
5 .2
2 1 .5
3 7 .5
3 7 .5
20
60
120
175
250
混注量 (単位)
0
4
0
4
6
6
2
10
20
28
40
インスリン量が多くなると
点滴バッグ・ルート内に吸着してしまうので
あまりに多い場合は別ルートから投与します。
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ちなみに、、、
インスリン1単位 =
勘違いしている人が多いのでしっかり覚えましょう。
100単位で1mlです。
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0.01
ml