日本理学療法士協会会員を対象とした託児室設置に関するアンケート調査

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Transcript 日本理学療法士協会会員を対象とした託児室設置に関するアンケート調査

日本理学療法士協会会員を対象とした
託児室設置に関するアンケート調査
公益社団法人
神奈川県理学療法士会
ライフサポート部
○西山昌秀、寺尾詩子、清川恵子、大槻かおる、萩原文子
大島奈緒美、杉山さおり,久保木あずみ、石田輝樹、佐藤史子
研究背景
・(公社)神奈川県理学療法士会ライフサポート部では、会員の就業継続の支援を
図る事を目的として、情報提供および復職支援事業を実施。その中の事業の一つ
に託児室付研修会・交流会がある。
・日本理学療法学術大会でも託児室を設置しており、その利用者は年々増加傾向。
(H22年:31名、H24年:38名︎、H26年:66名、日本理学療法学術大会報告
書)
・託児室の利用料については学会によってばらつきが大きい。
・規模の大きい学会では託児室の規模が大きく、規模の小さい学会では託児室が
ないか、利用がない。
(白井千晶、学会託児の現状:http://homepage2.nifty.com/~shirai/pdf/gakkai.pdf)
・今後も託児室利用者は増加していくと考えられ、託児室運営の継続・拡大には
運営費、会場の確保、保険料等様々な問題が発生してくると思われる。
・協会会員が託児室運営に関して、どのように考えているかはわからない。
・研修会・学会への託児室(学会託児室)設置に関する報告は非常に少なく、不明な
点が多い。
目的
学会・研修会等への託児室設置事業継続および
拡大にあたり、日本理学療法士協会会員を対象に
利用者のニーズや幅広い立場での学会託児室
設置に対する認識を調査し、託児室運営の一助に
すること。
方法①
・調査対象:
第49回日本理学療法学術大会に参加した理学療法士
・方法:
日本理学療法学術大会会場にて当部部員がアンケート用紙を
無作為に手渡しおよび会場設置にて配布。用紙の回収は回答者
からの直接回収と回収箱の設置にて実施。
・調査期間:
平成26年5月30−31日
方法②
アンケートの内容
1.基本属性
・年齢
・性別
・子育て経験の有無
2.託児室事業について
・託児室の利用料
・利用料の設定に対する根拠
・優先して設置すべき学会・研修会
方法③
アンケートの内容
3.託児室利用状況について
・学会託児室利用の有無
・本学術大会での託児室利用の有無
・託児室が設置されていない場合の対策
※利用料の設定に対する根拠は自由記載。さらに託児室
の利用料、 優先して設置すべき学会・研修会、託児室が
設置されていない場合の対策は複数回答を可とした。
倫理:
アンケートにて目的や学会などでの公表を明記し、回答
を得た時点で同意を得たものと判断した。
結果①
回答率および調査対象の基本属性
回答率
平均年齢
性別
子育て経験
471名/814名中(57.9%)
34.0±10.0(歳)
男性 206名(43.7%)
女性 265名(56.3%)
あり 203名(43.1%)
なし 268名(56.9%)
結果②
託児室事業について(託児室の利用料)
284(60.2%)
無料
161(34.1%)
有料(自治体と同程度)
24(5.1%)
有料(民間の事業と同程度)
11(2.3%)
その他
0
50
100
150
200
250
300
(名)
結果③
託児室事業について(託児室の利用料)
利用料の根拠
・あり 120名(25.4%)
無料の理由 1.参加しやすい 17名
2.参加者を増やす 11名 など
有料の理由 1.財源の確保 12名
2.多少の負担はしょうがない 10名 など
・なし 348名(73.8%)
・未記載 4名(0.8%)
結果④
託児室事業について
(優先して設置すべき学会・研修会)
243(51.7%)
学会
専門・認定PT取得に必要な研修会
231(49.1%)
全国研修会
212(45.1%)
86(18.3%)
新人研修プログラム
13(2.7%)
わからない
0
50
100
150
200
250
(名)
結果⑤
託児室の利用状況について
(託児室の利用の有無)
1.過去
1名
(0.5%)
2.本学術大会
29名
(14.3%)
8名
(3.9%)
あり
なし
173 名
(85.2%)
未記載
184 名
(90.6%)
11名
(5.4%)
結果⑥
託児室の利用状況について
3.託児室が設置されていない場合はどうするか?
家族や知人に預ける
144(70.9%)
44(21.6%)
あきらめる
10(4.9%)
一時預かり
シッター依頼
2(1.0%)
0
20
40
60
80
100
120
140
160
(名)
考察①
託児室の利用料
無料
有料(自治体と同程度)
有料(民間の事業と同程度)
60.2%
34.1%
5.1%
多くの会員が無料での託児室設置を希望
託児室は今後も無料で運営が望ましい
考察②
託児室を設置すべき学会・研修会
学会
資格取得に必要な研修会
全国研修会
243名(51.7%)
231名(49.1%)
212名(45.1%)
会員は学会託児室設置を望んでいる
今後も多くの研修会・学会で託児室設置を行っていくべき
考察③
託児室利用(子育て経験あり)
過去の学会・研修会 14.3%
本学術大会
5.4%
学会託児室に関する報告が非常に少なく
この利用率が高いかどうかは不明
学会託児室の継続的な調査が必要
考察④
託児室が設置されていない場合
家族、知人に預ける 70.9%
あきらめる
21.6%
託児室が設置されておらず、家族・知人に
子供を預けられなければ、研修会・
学会に参加出来ない会員が多数存在する
子育て世代の学会・研修会参加者を増やすためにも
学会託児室の設置を行って行くべき
今後の課題
• 学会託児室の設置に関して、財源確保など様々な
問題が存在すると考えられるが、報告が非常に少なく
不明な点が多い。
• 学会・研修会への参加者を増やすためには、学会
託児室設置が重要である事が明らかになった。
しかし、利用者の割合が明らかでないため、どの程度
の規模で託児室を設置したら良いか分からない。
• 今後も調査の継続が必要。
結語
・日本理学療法士協会会員を対象として学会託児室設置に
関するアンケート調査を行った。
・回収率は、57.9%であった。
・学会託児室事業に関して、利用料はどの程度が妥当か
きいたところ、無料60.2%、有料(自治体と同程度)34.1% 、
有料(民間の事業と同程度)5.1%であった。
・学会託児室利用状況に関して、過去に利用した事があるが
14.3%、本学術大会で利用したが5.4%であった。
・学会託児室が設置されていない場合、どうするか聞いた
ところ、あきらめるが21.6%、家族・知人に預けるが70.9%で
あった。
日本理学療法士協会
託児室設置
公益社団法人
○西山昌秀、寺尾
大島奈緒美、
会員を対象とした
に関するアンケート調査
神奈川県理学療法士会 ライフサポート部
詩子、清川恵子、大槻かおる、萩原文子
杉山さおり,久保木あずみ、石田輝樹、佐藤史子
日本理学療法士協会
託児室設置
公益社団法人
○西山昌秀、寺尾
大島奈緒美、
する事リスト
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アンケートの具体的な内容を記載(6/2)
写真を撮る(6/3)
印刷する(6/4)
レジュメを印刷(6/4)