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日本と東アジアの環境と貿易(二)
アジア研究所
小山 直則
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今日学ぶこと
教科書 第6章 再生不可能資源
(1) ホテリングのルール
(2) Cake-eating Problem(wordの資料を配布
します。
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6.2. ホテリングのルール
●ホテリングのルール
⇒教科書の(6-4)式と(65)式がホテリングの
ルールである。
⇒(6-5)式の意味は、最適
な石油の採掘条件は、
「石油の価格の上昇率が
利子率に等しくなる」
ということである。
⇒石油の価格上昇率が
高くなることは、石油の
現在価格に対して将来
価格が高騰しているこ
とを意味する。
⇒すなわち、将来の石油
市場で超過需要(石油
不足)が発生しているこ
とを意味する。
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6.2. ホテリングのルール
●現在価値と将来価値
⇒ホテリングのルールに
入る前に現在価値と将
来価値について検討す
る。
●複利計算
⇒現在価値から将来価値
を計算する方法。
現在価値×(1+金利)
=将来価値
●割引計算
⇒将来価値から現在価値
を計算する方法。
現在価値
=将来価値/(1+金利)
⇒これは理論株価の計算
で用いられる。
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6.2. ホテリングのルール
仮定1. 現在(t時点)と将来
(t+1時点)とで石油資源
を使い切る。
仮定2. 現在の石油価格
p(t)、将来はp(t+1)、現
在の一単位当たりの採
掘費用c(t)、将来は
c(t+1)となる。
⇒石油を一単位採掘した
とき、
(1)現在の利潤=
⇒石油を一単位採掘した
とき、
(2)将来の利潤=
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6.2. ホテリングのルール
⇒石油を一単位採掘した
とき、
(1)現在の利潤=
⇒石油を一単位採掘した
とき、
(2)将来の利潤=
⇒(1)式と(2)式は、比較で
きないので、(2)式を現
在価値に直して比較す
る。
(3)将来利潤の現在価値
=
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6.2. ホテリングのルール
●ホテリングのルール
⇒(4) p(t)-c(t)
={p(t+1)-c(t+1)}/{1+r(t)}
⇒現在利潤と将来利潤の
現在価値が等しくなる
ような採掘が最適であ
る。
⇒ p(t)-c(t)
>{p(t+1)-c(t+1)}/{1+r(t)}
ならば、現在の採掘量
を増やした方がよい。
⇒ p(t)-c(t)
<{p(t+1)-c(t+1)}/{1+r(t)}
ならば、将来の採掘量を
増やした方がよい。
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6.2. ホテリングのルール
●ホテリングのルール
⇒(4) p(t)-c(t)
={p(t+1)-c(t+1)}/{1+r(t)}
⇒(4)式を変形すると、
(5) [p(t+1)-p(t)-{c(t+1)-c(t)}]/{p(t)-c(t)}=r(t)
⇒採掘費用がゼロのとき、
(6) [p(t+1)-p(t)]/p(t)=r(t)
資源価格の上昇率=利子率
となる。(6)式は教科書の(6-5)式と同じである。
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