緊急時の電源が確保できるよう高台に非常用発電機

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Transcript 緊急時の電源が確保できるよう高台に非常用発電機

大間原子力発電所における
安全強化対策について
平成23年6月8日
電源開発株式会社
1 大間原子力発電所計画について
1
1(1) 計画概要
【大間原子力発電所の概要】
建 設 地 点: 青森県下北郡大間町
着
工: 平成20年5月
営業運転開始: 平成26年11月(予定)
電 気 出 力: 138万3,000kW
原子炉型式 : 改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)
燃
料: 濃縮ウランおよびウラン・プルトニウム混合酸化物
(MOX)
【大間幹線の概要】
着
工: 平成18年5月
使 用 開 始: 平成24年8月(予定)
区
間: 大間原子力発電所~東北電力㈱むつ幹線
(東通原子力発電所敷地内)
亘
長: 61.2km
電
圧: 500kV
2
【建設地点】
3
【建設工程】
3月11日以降、
本体工事休止中
工事進捗率
37.6%
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2 今後の安全強化対策
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2(1) 福島第一・第二原子力発電所の事故
海水ポンプ(屋外)
の機能喪失
津⇒
波
(⇒①津波対策)
建屋への浸水
原子炉等の冷却機能※の喪失
(⇒③緊急時の最終的な除熱機能の確保)
非常用ディー
ゼル発電機
の停止
(⇒①津波対策)
(⇒①津波対策)
所内電源
の喪失
事
故
へ
進
展
(⇒②緊急時の電源確保)
外部電源の喪失
冷却水ポンプ
※ 原子炉等の冷却機能
熱交換器
海水ポンプ
熱交換器
海
・原子炉の冷却
・使用済燃料貯蔵プールの冷却
・非常用ディーゼル発電機の冷却
他
G
ポンプ
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2(2) 安全強化対策の概要
福島第一・第二原子力発電所事故を踏まえ、
以下の安全強化対策を建設中に実施する方針
① 津波対策
② 緊急時の電源確保
③ 緊急時の最終的な除熱機能の確保等
(安全強化対策の概要図)
原子炉建屋
タービン建屋
外扉の防水化
海水ポンプ
電動機等
予備品の配備
防潮壁の設置
非常用発電機
の設置
原子炉
タービン発電機
使用済燃料
貯蔵プール
消防自動車
の追加配備
水タンクの補強
外扉の防水化
変圧器
非常用
ディーゼル
発電機
電源車
の配備
防潮壁の設置
高台(T.P.+20m以上)
海水ポンプ
想定津波高さ(T.P.+4.4m)
敷地高さ
(T.P.+12m)
電源盤
基準(T.P.±0m)
T.P. :東京湾平均海面からの高さ
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① 津波対策 ~大間地点における津波の想定~
60°
N
過去の津波
想定津波
大間原子力発電所
30°
N
0°
1741年(渡島半島西方沖)津波
日本海東縁部
30°
S
日本海溝沿い
チリ沖
大間原子力発電所
1960年チリ地震津波
1856年(青森県東方沖)津波
60°
S
150°
180°
W
120°
150°
E
E
120°
W
90°W
W
60°
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① 津波対策
~現計画~
想定津波を評価した結果、敷地における設計最高津波水位は日本海東
縁部に波源を設定したケースで、 T.P.+4.4m
これに対し、原子炉などの冷却に必要となる設備は、敷地高さT.P.+12mの
主建屋内に設置
敷地 T.P.+12.0m
タービン建屋 原子炉建屋
T.P.+3.5m
最高水位 T.P.+4.4m程度
原子炉補機冷却
海水ポンプ
通常の水位
T.P.(東京湾平均海面)
取水ピット
敷高 T.P.-4.0m
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① 津波対策
福島第一原子力発電所における浸水高さ(14~15m)を踏まえ、15mを考慮
し対策を講じる。
• 津波による海水の浸入の可能性を低減するため、12mの敷地に設置される
主建屋の周りに高さ3m程度の防潮壁を設置
• 主建屋への海水の浸入対策として、主建屋の外扉、主建屋に繋がるトレンチ、
建屋貫通部等を防水構造化
• 安全上重要な機器を設置する部屋の水密性向上
原子炉建屋
タービン建屋
原子炉
タービン発電機
外扉の防水化
使用済燃料
貯蔵プール
変圧器
非常用
ディーゼル
発電機
防潮壁の設置
外扉の防水化
防潮壁の設置
海水ポンプ
想定津波高さ(T.P.+4.4m)
敷地高さ
(T.P.+12m)
電源盤
基準(T.P.±0m)
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② 緊急時の電源確保
~現計画~
• 外部電源として、500kV送電線2回線、66kV送電線1回線を設置
• 非常用ディーゼル発電機(水冷式)3台を原子炉建屋1Fに設置
500kV
66kV
開閉所
開閉所
東北電力系統
大間幹線
タービン
発電機
所 内 電 源 設 備( 安 全 設 備 等 へ 電 気 を 供 給 )
蓄電池
非
常
蓄電池
用
デ
ィ
ー
蓄電池
蓄電池
ゼ
ル
発
電
機
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② 緊急時の電源確保
緊急時に発電所外部からの電源がなくなり、さらに非常用ディーゼル発電機
(水冷式)が使用できなくなった場合に備え、以下の対策を実施する。
• 緊急時の電源が確保できるよう高台に非常用発電機(空冷式)と燃料タンク
を設置
• 電源盤やケーブルが損傷した場合にも対応できるよう、電源車、可搬式発電
機、予備ケーブルを配備
原子炉建屋
非常用発電機
の設置
原子炉
電源車
の配備
使用済燃料
貯蔵プール
非常用
ディーゼル
発電機
高台(T.P.+20m以上)
電源盤
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③ 緊急時の最終的な除熱機能の確保等(原子炉)
• 福島第一原子力発電所にて蓄電池が消耗した。
これに伴い、ポンプの制御が不能となり、原子炉への注水が停止したことから、
蓄電池が消耗する前に、非常用発電機あるいは電源車等から電源供給を考慮
• 本設のポンプの故障などを想定し、代替の注水手段(復水移送ポンプ、ディーゼ
ル駆動消火ポンプ、可搬式動力ポンプ、消防自動車)により注水できるよう考慮
• 水源として、復水貯蔵タンクのほか、代替の水源(純水タンク、貯水タンク、碍洗
水タンクの水など)から注水できるよう考慮
• タンクの信頼性向上のためタンクや基礎を補強
• 海水ポンプの電動機を予備品として確保
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③ 緊急時の最終的な除熱機能の確保等(燃料プール)
• 使用済燃料貯蔵プールの除熱のためのポンプの電源が喪失しないよう、
非常用発電機や電源車等からの電源供給を考慮
• 本設のポンプが故障した場合を想定し、代替の注水手段(復水移送ポンプ、
ディーゼル駆動消火ポンプ、可搬式動力ポンプ、消防自動車)により注水でき
るよう考慮
原子炉建屋
タービン建屋
海水ポンプ
電動機等
予備品の配備
非常用発電機
の設置
原子炉
タービン発電機
電源車
の配備
消防自動車
の追加配備
水タンクの補強
使用済燃料
貯蔵プール
非常用
ディーゼル
発電機
高台(T.P.+20m以上)
海水ポンプ
電源盤
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