MARC21による国内交換フォーマットの提案
Download
Report
Transcript MARC21による国内交換フォーマットの提案
MARC21による国内交換フォーマットの提案
丸善株式会社 情報システム統括室
佐藤 康之
2002年11月
第5回ライブラリーシステム研究会
国内交換のために求められることは?
日本語書誌独特の並列記述に対応できること
漢字かな混じり(標準記述)
カタカナ読み(配列)
ローマ字読み(配列及び万国共通のアクセスポイント)
分かち書き(索引語抽出)
既存の目録レコードが流用できること
国内の各種MARCからの機械的な変換
必要最低限の記述の追加
国際標準との互換性が維持されること
UTF-8対応
逐次変換(On the fly)を可能とする容易な変換ロジック
アクセスポイント(検索対象)の共通化
拡張への容易な対応 Ex) XML、デジタルコンテンツ、メタデータ
著者、件名典拠などの国際標準化への寄与
第5回ライブラリーシステム研究会
MARC21 Multiscript モデルの検討
MARC21 Concise Bibliographic: Multiscript Records
http://lcweb.loc.gov/marc/bibliographic/ecbdmulti.html
モデル A
ラテンへの字訳・音訳による記述と母国語による記述の併記
Field 880 Alternate Graphic Representation と Control Subfield $6 によ
るリンク
例1、例2:ラテン(英語)への字訳・音訳による通常(Regular)フィールド記述
例3:非ラテン系言語による通常(Regular)フィールド記述
モデル B
シンプルな多言語記述
880、$6 を使用しない(リンクを持たない)
例1:英語の場合
例2:ロシア語の場合
第5回ライブラリーシステム研究会
Control Subfield $6 - LINKAGE
$6<linking tag>-<occurrence number>/<script identification code>/<field orientation
code>
Linking tag
リンクする通常(Regular)フィールドのタグ
Occurrence number
1レコード中の各リンク関係を識別する2桁の番号
00 は通常(Regular)フィールドなし
Script identification code
記述の識別コード
(3 : Arabic
(B : Latin
$1 : Chinese, Japanese, Korean
(N : Cyrillic
(2 : Hebrew
(S : Greek
Field orientation code
記述の向き
r : 右から左
第5回ライブラリーシステム研究会
モデル A : 例1 (画像出典:The Library Corporation http://www.tlcdelivers.com/tlc/crs/bib3277.htm)
ラテン(英語)への字訳・音訳による通常(Regular)フィールド記述
第5回ライブラリーシステム研究会
モデル A : 例2 (画像出典:The Library Corporation http://www.tlcdelivers.com/tlc/crs/bib3277.htm)
ラテン(英語)への字訳・音訳による通常(Regular)フィールド記述
右から左へ記述する言語の場合 – 880 の $6 に注目
第5回ライブラリーシステム研究会
モデル A : 例3 (画像出典:The Library Corporation http://www.tlcdelivers.com/tlc/crs/bib3277.htm)
非ラテン系言語による通常(Regular)フィールド記述
第5回ライブラリーシステム研究会
モデル B : 例1、2 (画像出典:The Library Corporation http://www.tlcdelivers.com/tlc/crs/bib3278.htm)
第5回ライブラリーシステム研究会
日本語の記述を想定すると?
モデル B
シンプルな多言語記述
リンクを持たないため、カタカナ読み・ローマ字読みが記述しにくい
インディケータ又はサブフィールドの拡張が必要?
モデル A : 例1、2
ラテン(英語)への字訳・音訳による通常(Regular)フィールド記述
北米における CJK(中国、韓国、日本)レコードの標準
カタカナ読みは記述しにくい
ローマ字読み、漢字かな混じりは記述できる
$6 の Script identification code の拡張が必要?
通常(Regular)フィールドへのラテン以外の記述が制限される
既存のレコードから変換する場合、ローマ字形の自動生成又は記述の追加
が必要
第5回ライブラリーシステム研究会
国内交換のための提案
MARC21 Multiscript モデル A : 例3
日本語による通常(Regular)フィールド記述
Field 880 と Control Subfield $6 による カタカナ読み・ローマ字読みの対応
$6 Script identification code を拡張できれば、分かち書きも対応可能
第5回ライブラリーシステム研究会
実装例
第5回ライブラリーシステム研究会