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摂動論的繰りこみ不可能な理論
の繰りこみについて
伊藤 悦子
金沢大学 素粒子論研究室
東島氏との共同研究に基づく
1.Introduction
摂動論的に繰りこみ不可能な理論が、非摂動論的にも繰りこみ不可能とは限らない。
非摂動論的アプローチは、すべて同じ結果を示すか?(β関数・相転移)
繰りこみ可能とは?
S行列など物理量を有限するような理論かどうか。
●摂動論的繰りこみの場合
●large-N展開の場合
●WRGの場合
有限個のcountertermで、すべてのグラフの発散
が各次数で消去できるか。
繰りこみ群の流れを逆にたどって、無限時間か
かっても理論空間の中に収まることができるか。
存在しないときには、繰りこみ群のflowを逆にたど
ると、有限回で、結合定数が無限大に発散してL^(n)が定義できなくなる。
場の量子論を構成できない。
具体的な例 (3次元O(N)模型)
ラグランジアン
拘束条件:
N番目の成分を消去して摂動展開すると・・・
ターゲット空間のメトリック
λの次元は-1/2: 摂動論的には繰りこみ不可能
ラグランジュ未定乗数場を導入して、線形化
未定乗数場を先に積分すると、元のラグランジアン
αを先に積分
を先に積分
ゲージ固定
非線形シグマ模型に対するWRG方程式
Large-N 展開
2つの方法で調べてその結果を比較してみる。
特にβ関数について。
2.Wilson的繰りこみ群
一般なWilson的繰り込み群方程式
カットオフをΛ→Λ(δt)=Λexp[-δt]に変化させたときの
Wilson有効作用の変化。
Wilson的有効作用
経路積分
場Ωを高い運動量部分と低い運動量部分にわけ、高
い運動量部分だけ積分して得られる。
カットオフをΛ→Λ(δt)=Λexp[-δt]に変化させる。
仮定:Zはカットオフにあらわに依存しない
結合定数の数を減らすための近似:対称性と微分展開
●理論に適当な対称性を課す。
●相互作用の微分の次数で展開する。
LPA
微分展開2次までの近似
=2の超対称性
NLσM
最も簡単な模型
超対称な非線形シグマモデル
3次元非線形シグマ模型の繰り込み群方程式
K:ケーラーポテンシャル
ここで、
i=1~N
ターゲット空間の計量
(スカラー場の関数)
この手法によって得られる結果
得られたβ関数:
ターゲット空間がEinstein-Kaehler多様体の場合
Einstein-Kaehler条件
結合定数に対する、β関数と、スカラー場の異常次元。
●定数 h が負の場合 ( Poincare 計量でかける円盤)
b(l)
IR
i, j=1
l
l=0 に IR固定点
The value of h for hermitian symmetric spaces.
G/H
Dimensions(complex)
h
SU(N)/[SU(N-1)×U(1)]
N-1
N
SU(N)/SU(N-M)×U(M)
M(N-M)
N
SO(N)/SO(N-2)×U(1)
Sp(N)/U(N)
SO(2N)/U(N)
E6/[SO(10) ×U(1)]
E7/[E6×U(1)]
N-2
N(N+1)/2
N(N+1)/2
16
27
N-2
N+1
N-1
12
18
●定数 h が正の場合
Renormalizable
IR
UV 固定点では
IR
Bare な結合定数のカットオフ依存性。
M is a finite mass scale.
3.Large-N展開
ボゾニックなシグマ模型:O(N)模型
Phys. Rev. D43 (1991) 3428
V.G.Koures and K.T.Mahanthappa
ラグランジュ未定乗数場
を使って
ユークリッド化した経路積分
を積分して、有効作用を求める。
ルジャンドル変換
O(N)対称性を使って、
の真空期待値を
ととる。
有効ポテンシャル
ポテンシャルの停留点を求める。(Gap方程式)
mを定義
2つの相が存在することがわかる。
のとき、臨界。
1.
O(N)対称性が破れて、(N-1)個の場はmassless
NG場。(broken phase)
2.
O(N)対称性はexact。Dynamicalな場がすべて質
量( )を獲得している相。(symmetric phase)
Gap eq.
leading order :
Symmetric and
massive phase
Broken and massless
phase
The βfunction (leading order)
繰りこみ不変質量
繰りこみ
ルジャンドル変換したleading orderでの1PIの生成
汎関数としての有効作用
O(N)対称な相(
)でのFeynman rules
Counterterm ラグランジアン:
Gap eq.
next-to-leading orderで出てくる
対する寄与
プロパゲータに
N-1
CP model
Inami, Saito and Yamamoto Prog. Theor. Phys. 103 (2000)1283
U(1) gauge スーパーフィールド:
2つの相:
:SU(N)-symmetric, massive phase
:SU(N) broken, massless phase
Next-to-leading order ででる
の寄与
プロパゲータへ
Next-to-leading orderの発散はゼロ。 → SUSYのおかげ?
The βfunction (next-to-leading order)
WRGの結果と比較
WRG
model
´t Hooft coupling:
model
1/N next-to-leading?
Q(N-2)model
model
O(N) 条件:
2種類の補助場
3つの相
①
SO(N)-symmetric ,massive theory
②
New phase
SO(N) broken, massless theory
①と②の違い
①
Chern-Simons 相互作用でゲージ場は質量
を得る
②
補助場Aの虚数部分を吸収してゲージ場は
質量を得る。
Gap eq.
leadingでは
Symmetric and
massive phase
Broken and massless
phase
のプロパゲータに寄与する、next-to-leading orderのグラフ。
ここで、繰りこみ不変質量は
β関数
グラフを計算する
と、next-toleading orderの
発散がでる。
繰りこみ点での
の定義を変えてみる。
このβ関数は、WRGの結果と完全に一致する。
一般に
Large-N
WRG
ここで
ならば2つは一致。
Large-N展開における、2つのβ関数の違いは何か?
有限量
4.β関数のスキーム依存性
●WRGの場合・・Wegner-Houghtonの場合なし。
スムースカットオフにすると、シグマ模型の場合依存する可能性あり。
●摂動論、Large-N展開などcountertermを導入する場合
Bareな結合定数(
)は、繰り込まれた結合定数(
繰りこみ点
nループででる発散量を引くと同時に引く有限量
mループででるn次の発散量の係数
)を使って次のように書ける。
繰りこみ点を少し変化させる。
を求める。
Anomalous dimension、臨界指数などのユニバーサルな量を調べましょう。