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資料２－２
環境総合計画の重点的な点検評
価
～健康で安心して暮らせる社会の構築に向けて～
Ⅰ 良好な大気環境を確保するために
Ⅱ 良好な水環境を確保するために
Ⅲ 化学物質のリスク管理を推進するために
環境農林水産部環境管理室
1
Ⅱ
良好な水環境を確保するために
１．目標及び達成状況
２．現状
３．大阪湾が抱える課題と解決に向けた取組
み
2
１．目標及び達成状況
目標
 年次
2020年度（平成32年度）
 目標
 人と水がふれあえ、水道水源となりうる水質を目指し、
水環境をさらに改善する。
• BOD（生物化学的酸素要求量）3mg/L 以下（環境
保全目標のB 類型）を満たす河川の割合を８割にす
る。
 多様な生物が棲む、豊かな大阪湾にする。
• 底層DO（溶存酸素量）5mg/L 以上（湾奥部は
3mg/L 以上）を達成する。
• 藻場を造成する。（藻場面積400ha を目指す）
3
１．目標及び達成状況
河川の目標達成状況
目標
ＢＯＤ３ｍｇ／Ｌ以下（環境保全目標のＢ類
型）を満たす河川の割合を８割にする。
平成24年度
の状況
平成21年度
の状況
74.1%
（63.8%）
（60水域/81水域）
（51水域/80水域）
4
１．目標及び達成状況
大阪湾の目標達成状況
目標
平成24年度
の状況
平成21年度
の状況
底層ＤＯ（溶存酸素量）５ｍｇ／Ｌ （湾
奥部は３ｍｇ／Ｌ）以上を達成する。
25%
（58.3%）
藻場を造成（藻場面積を４００ｈａを目指
す）する。
（3地点/12地点）
（7地点/12地点）
362ha
（352ha）
 大阪湾の底層DOについては改善が進んでいない。
5
２．現状
河川の水質の現状
30
淀川（鳥飼大橋流心）
神崎川（新三国橋）
25
寝屋川（京橋）
BOD(mg/L)
20
大和川（浅香新取水口）
大津川（大津川橋）
15
河川BODは
減少傾向
10
5
0
46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 元 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
昭
平
（年度）
和
成
主要河川のBOD年平均値の経年変化
河川BODの
環境基準
達成率は
上昇傾向
河川BODの環境基準達成率の経年変化
6
２．現状
大阪湾の水質の現状
5
大阪湾CODは
横ばい
ＣＯＤ （mg/L）
4
3
2
1
0
A類型(2mg/L)
B類型(3mg/L)
C類型(8mg/L) ( )内は環境基準値
大阪湾
48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 元 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
昭
平
(年度)
和
成
36%
29%
バックグラウンド
内部生産
35%
陸域COD負荷
大阪湾のCODの経年変化（兵庫県域を含む全層年平均値）
赤潮は
減少傾向
大阪湾の赤潮確認件数の推移
7
２．現状
大阪湾の水質の現状
1.2
窒素
全窒素 (mg/L)
1
1.1
0.82 0.84 0.78 0.80
0.8
0.64
0.6
0.46
0.4
0.2
0.58 0.57
0.87 0.83
0.72
0.75
0.65 0.66
0.52
0.49
0.69 0.71
0.62 0.60 0.61
0.69
0.55
0.47 0.48 0.44
0.60
0.55
0.39 0.42 0.43
0.39 0.41
0.34
0.39 0.37 0.35 0.35 0.39 0.36 0.34
0.29 0.29 0.29 0.26 0.28 0.26
0.25
0.21
0.26
Ⅱ類型(0.3mg/L）
Ⅲ類型(0.6mg/L)
Ⅳ類型(1mg/L) ( )内は環境基準値
0
7
平成
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
年 度
大阪湾の全窒素の経年変化（兵庫県域を含む表層年平均
値）
りん
0.100
全燐 (mg/L)
0.080
0.060
0.075 0.076
0.071 0.069
0.053 0.055 0.052
0.065
0.070
0.052
0.047
0.074
0.057
0.043 0.044
0.040
0.040
0.036 0.035 0.034
0.062 0.061
0.069 0.069
0.065
0.059 0.062
0.050 0.049
0.037
大阪湾の栄養
塩類（窒素、
りん）濃度は
減少傾向
0.069
0.060 0.058
0.045 0.046 0.044
0.041 0.042
0.030 0.028 0.033 0.032 0.028 0.030 0.031 0.033 0.027 0.032 0.031 0.032
0.028
0.030
0.020
Ⅱ類型(0.03mg/L)
Ⅲ類型(0.05mg/L)
Ⅳ類型(0.09mg/L) ( )内は環境基準値
0.000
7
平成
8
9
10
11
12
13
14
15
年 度
16
17
18
19
20
大阪湾の全りんの経年変化（兵庫県域を含む表層年平均
21
22
23
8
３．大阪湾が抱える課題と解決に向けた取組み
大阪湾が抱える課題
流入負荷
直立護岸
流入負荷
貧酸素水
塊・
青潮の発生
C類型
B類型
内部生産
A類型
窪地の存在
貧栄養化・養
殖ノリの色落
ち
藻場・干潟の消失
湾奥部：
富栄養化状態にあり、
夏は貧酸素水塊が依
然として発生してい
る。
流入負荷
中南部：
冬に窒素、りんの濃
度が減少し、養殖ノ
リの色落ちが発生し
ている。
流入負荷
水域により異なる課
題が存在
9
３．大阪湾が抱える課題と解決に向けた取組み
栄養塩類の適正な管理
 大阪湾を多様な生物が生息する「豊かな海」にするためには、栄養塩類のき
め細やかな管理が必要
 栄養塩類と生物生産性との因果関係等の調査研究の推進による知見の集積
が必要
窒素 Ｎ
漁 獲
リン
Ｐ
生活排水など
生
活排水な
栄養塩
ど
富栄養な海
健全な海
魚
介
類
植物プランクト
植物プランクトン
ン 過剰に繁殖
食物連鎖
動物プランクト
ン
底生動物
沈降
Ｎ
Ｐ
有機懸濁物（にごり）
有機懸濁物(にご
溶出
り)
微生物が分
解
酸素消費
貧酸素水塊の発
生
有機汚泥（ ヘド ロ）
海に流れ込んだ栄養塩の循環 イ メ ージ図
10
３．大阪湾が抱える課題と解決に向けた取組み
陸域負荷削減対策
 工場・事業場への水質規制・指導
 生活排水対策
工場･事業場での採水検査
 下水処理場の高度処理化・合流式改善
 浄化槽の整備
 河川浄化
大阪府生活排水対策キャラク
ター
かっぱ忍者せせらぎ
11
３．大阪湾が抱える課題と解決に向けた取組み
海域環境改善対策
窪地位置図
 藻場の保全・再生
 干潟の保全・再生
堺北泊地
 窪地の埋戻し
 ブロック撹拌
阪南２区沖
■現在の埋戻し状況(H 2 5 .3 末時点)
窪地位置
埋戻量
残量
堺北泊地
3 1 万m 3
約1 0 0 万m 3
阪南２区沖
1 9 5 万m 3
約9 0 万m 3
阪南4 区沖
2 万m 3
約1 ,3 5 0 万m 3
阪南４区沖
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３．大阪湾が抱える課題と解決に向けた取組み
調査・研究の推進
〔（地独）大阪府立環境農林水産総合研究所における研究結果〕
・大阪湾の窒素･りん
⇒水質総量規制に伴い河川からの負荷量が削減され、海域の栄養塩が減
少
・魚介類資源
⇒栄養塩(Ｐ)の流入量との関係については、魚種により異なる。
（例）シャコ類、シタ・カレイ類 →正の関係
タコ 類、えび･カニ類 →負の関係
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⇒その他の要因(気候変動・外来種・生態系阻害要因・漁獲圧等)も影響
３．大阪湾が抱える課題と解決に向けた取組み
今後の方向性
 大阪湾再生行動計画に基づく取組み
（平成25年度（目標年度））
事業成果の取りまとめ・評価、次年度以降の方針の検討
 引き続き関係機関と連携して施策を推進
 栄養塩類のきめ細やかな管理方策の検討
（国の動き）
• 中央環境審議会答申（平成24年10月）
「湾･灘ごと、季節ごとのきめ細やかな栄養塩管理を基本的考え方
とし、栄養塩と生物多様性･生物生産性との関係に係る知見の集
積･目標の設定、栄養塩濃度レベル管理について今後重点的に取り
組むべき」
• 瀬戸内海環境保全基本計画の改定（平成25年度予定）
• 第8次総量削減の在り方検討（平成26年度以降）
 国の動きも見据えて栄養塩類の管理方策について検討
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