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幼児なりの問題解決過程を知的・意欲的・
情動的側面から一体的に捉えることの意味
幼児期の科学教育に関する研究(3)
瀧川 光治
(樟蔭東女子短期大学)
[email protected]
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探索・探究活動と認識変容のモデル
気付き・発見
まなざし
探索・探究活動
「表にみえる活動」と
「内面」の両側面
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問題解決の過程
?→!
子ども
問題解決
対
象
① 「こうしてみたらいいのではないか?」という目的意
識・見通し・予想などの「知的な側面」
② 「やってみたい・確かめてみたい」などの「意欲の側
面」(=子ども自身の主体性)
③「楽しい」「どうなるのだろう?」というわくわく感、おもし
ろそうなど「情動的側面」
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問題解決の過程を含む活動
かかわり方
知的な側面
?→!
探索活動
探究活動
子ども
対
象
意欲の側面、情動的側面
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研究方法
常磐会幼稚園(大阪市内、私立)
2005年6月~12月までの参与観察(月1~
2回)
探索・探究的な活動の事例を収集
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事例
〔事例1〕 2005年度の5歳児の「ビー
玉ころがし」の遊びの展開(事例の中
心は5月下旬から6月頃の事例)
〔事例2〕 2005年度の4歳児の「あま
がえるの飼育」の活動の展開
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事例1
7
事例1
8
事例2
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考察(事例1)
〔展開1 〕 「どうしたらおもしろいか」と段差の
あるコースをつくり、「どのボールがいいのか」
と試しながら問題解決。
ビー玉で成功したときに「やったー成功!」と自
分達の見通しがよかったことに喜び、面白さを
追求している。
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考察(事例1)
〔展開3〕 「飛び出さない」「見えない」の 2つ
の問題解決。
それによって「やったー、ペットボトルのトンネ
ル通って、ゴールについた!」「Gちゃんすごい
なぁ、ありがとう」という喜びの共有も図られて
いる。
問題解決の過程が知的な思考面だけでなく,「やってみよう」
という意欲,楽しい・うれしい・わくわくするという情動的な面
が一体として現れている。
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考察(事例2)
「なんで色変わったんやろう?」という疑問が子ども達に生
じている → 気づきと新たな問題(疑問)の芽生え
保育者は意図的に答えを出さずに,問題解決のきっかけ
として“黒い石”を留まる場所として用意
→ 問題解決のための「環境」づくり
案の定,次の日にかえるの色が変化し,「なんか黒い
なぁ。」と驚きと、不思議な気持ちが更に起こる。
→ “昨日とは違う”という色の変化(差異)の気づき、そ
れが何故起こったのかという新たな疑問が芽生え
保育者は子どもたちの気づきをもとに、保護色の話へ方
向付け、対話している。 → 新たな概念の獲得
このことが更に「虹色にしたい」といった探究心につながっ
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ている。
考察(事例2)
かえるの色の変化に対して,「なんでかな?」
という疑問から保護色の話へと保育者と子ど
もたちの対話はつながっていく。保護色という
新たな視点を得た子どもたちは,「こんどは,
虹色にしたいわ。」とさらに意欲が芽生えてい
る。このような場面においても,幼児なりの問
題解決の過程が知的・意欲的・情動的側面か
ら一体的に捉えることができる。
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結論
子どもたちにとって困った
事態(解決しなければなら
ない問題) に出会う
知的な側面(目的
意識・見通し・予想)
探索活動
探究活動
子ども
対
象
意欲の側面、情動的側面
幼児の問題解決の過程を、知的な側面、意欲的・情動的側
面から一体的に捉えることが必要
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ご清聴ありがとうございました。
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