地域をつむぐ協議の場推進事業 第1回企画検討会議資料 地域の事情や

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Transcript 地域をつむぐ協議の場推進事業 第1回企画検討会議資料 地域の事情や

新しい公共支援事業「NPO等活動基盤支援事業」
地域をつむぐ協議の場推進事業 NPO法人・地域福祉サポート ちた
地域をつむぐ「縁結び人」養成塾 集合研修
「対立をどうする?
―熟議のデザイン―」
対立していない協議の場にも使える
2012.9.6
リニモねっと 島田善規
2012.9.12
1
今日の事例(リニモとことん語る会)の話は万能薬ではない
協働、協議の場では、ニコニコしていられない時もある。
今日のお話し=
合意形成の適切な
・ステークホルダーが
方法が必要
協調的、大きな目的が共通
∵行政は怖がっている
・住民の意見がほぼ一致
・対立的 ・論争的
ワークショップの手法
は一旦忘れて
激しい紛争
2
ニコニコしていられない場合もある
合意形成(協議) の場の背景
〇コミュニティの衰退と 広域行政化
・小さなコミュニティでの「支えあい」「交流」の場だけでは不十分
⇒ 広域行政化へ対応する新しい手法が必要
⇒ 旧自治体レベルと広域レベルの合意形成の場 が必要
〇市民参加の制度化は進みつつあるが・・・
・代議制デモクラシーへの信頼の低下 ⇒ 「直接参加 → 決定」を急ぐ傾向
・行政への信頼の低下 ⇒ 参加の制度化がすすんだが、形式化
〇NPOという新しい市民組織の発展と 直面する困難
・NPOの社会的機能・役割=政策形成能力 の育成・発揮を
・従来からある住民組織など とのコミュニケーションの課題
〇紛争的・論争的・むずかしい 高度な 課題への対応
・例:リニモ、原発、震災ゴミ、長良川河口堰 etc. ・・・お金で買えない
もの(市場化できないもの)・・・ たくさんあることに気が付いた?
3
対立しているときの解決方法・理論編①
.
対立・論争
個
人
を の
求 利
め 益
た
行
動
協働の場面でも
現れる!
対話、討議、コミュニケーション
個
人
取引、市場、お金(価値)を間に入れる
を の
求 利
法律、制度、社会のルール、規範
め 益
投票、多数決で済まされない場合もある
権威、暴力、社会的コスト増
た
行
動
4
対立しているときの解決方法・理論編②
.
対立・論争
協働の場面でよく現れる!
社
会
を の
求 利
め 益
た
意
思
対話、討議、コミュニケーション
による改善が望ましい
取引、市場、お金(価値)を間に入れる
法律、制度、社会のルール、規範
投票、多数決で済まされない場合もある
社
会
を の
求 利
め 益
た
意
思
5
熟議(対話)が必要になる場合
地域組織の状態と 協働の戦略
ステークホルダー少ない(利害一致),単純,協調的
行政の先導的事業
主体の生成・育成
主体の形成が
遅れている
「熟議の場」の育成
情報公開,専門知識
公共性の委任
連携組織の育成
主体の形成が
進んでいる
運営資源の提供
ネットワーク形成
の支援
ステークホルダー多い(利害対立) ,複雑,対立的
6
話合いのデザインの全体像と
今日の事例の位置
能動的:創造、理解、アウトプット
「協議の場」のデザイ
ン
アート
事例の
デザイン
今日報告の
内向き
個人の変容・
成長
心理療法、宗教
参考:中野民夫
学校教育、
社会教育
外向き
社会変革・
問題解決
実践的教育、研修
今日の研修
受動的:学び、気づき、プロセス
7
熟議(=話し合いの方法のひとつ)のデザイン ①
☆「とことん語る会」の 熟議のデザイン とは・・・
・市民が(ステークホルダーではない)自由に参加できる
「開放性」があり メンバーは固定 = 出入り自由ではない
・理性的な討議ルール(倫理)が守られ
・専門家とのコミュニケーションを含む 適切で十分な情報を基に
ワークショップでの情報の出し方とは異なる
・何回も、長時間、(長期間)の
例:議論を整理する資料
2、3回ではダメ
・性急な合意形成を求めない
・少数意見を排除した決定を求めない ・・・ 討議
=話し合いの「成果」として、行動するかどうかは参加者個人の判断
☆「論争的」な場合以外にも重要 なルール
8
とことん語る会の 熟議のデザイン ②
☆WSの手法は 一度忘れよう
デザインが異なる
☆適切な資料 + 理性的な討議 ⇒ 異なる意見を知る
⇒ 理解・共感 共同作業、自分の気づき、発見(これは別の手法)
⇒ 意見(意思・好み)が変わる
個人の創造的プロセス(これは別のプロセス)
個人の行動の変化プロセス(これは別のプロセス)
⇒ 意見の集合(意見が似てくる、異なる意見の理解・容認・共感)
⇒ 合意形成(少数意見は残っている、異なる理由による同意も含む)
⇒ 決定 (決定には手続き的正当性(デモクラシーの手続き)が重要)
∵少数意見を排除できる正当性=代表性 が必要
⇒ 政策化 実行プロセス
(多くは行政も加わる別のプロセス。
政策への反映を約束する代表性はない=代議機関ではない。)
注:市場で実行する場合は行政の協力なしでも政策化できる
9
WSとは違う 協議の場のデザインのタイプと
タイプ
タイプ
情
報
討
議
・
対
話
理
解
・
共
感
意
見
の
集
合
タイプ
タイプ
Ⅳ
Ⅴ
合
意
形
成
決
定
発見・気づき
共同作業
体験、ワーク
タイプ
Ⅷ
タイプ
Ⅵ
「優れた」 強い
リーダーの存在
事
業
の
実
行
Ⅶ
タイプ
個人の意識→行動の変化
市場(価値の交換)中心の活動
政
策
化
⇒
.
場
の
設
置
Ⅲ
Ⅱ
Ⅰ
タイプ
目的
実行グルー
プの形成
実行
グループ
の行動
10
協議の場のデザイン と熟議のプロセス
.
共同作業
体験、ワーク
発見・気づき
少数意見は残っている
討
議
・
対
話
理
解
・
共
感
意
見
の
集
合
合
意
形
成
意見が
近寄ってくる
個人の意識・行動の変化
政
策
化
決
定
⇒
場
の
設
置
適
切
な
情
報
事
業
の
実
行
少数意見
は排除
グループの行動
別のプロセスが必要
熟議(とことん語る会)
のデザイン(タイプⅢ)
11
タイプⅠ
ステークホルダー型の場の課題
*普通のケース
つながりが作れない。
呼びかけても消極的
ステーク
ホルダー
仲が悪い
ステークホルダー
決定できる者が
参加しない。
決定は持ち帰りになる。
態度を変えられない。
決定しても実行しない。
ステーク
ホルダー
協議の場
主催者は中立的か?
ステーク
ホルダー
裏の根回しの場
が必要になる
ステーク
ホルダー
ステークホルダーである
一般市民に どのように
参加してもらうか
利害関係があるのに、
気が付かない、呼びかけ
忘れてないか?
12
タイプⅠ
場を設置するだけでも「成功」の場合とは
*ステークホルダーの活動領域がもともと重なっているケース
ステークホルダ―
ステークホルダー
ステーク
ホルダー
協議の場
設置されるだけでも
効果が期待できる
ステーク
ホルダー
主催者の
意欲・能力・倫理
の問題が重要
サービス利用者(消費者)である
一般市民に どのように参加
してもらうか?
それでもステークホルダーの立場・役割の違いは残るのでは?
13
場を設置するだけでは「成功」は保障されない場合
*〇〇実行委員会を 公募で立ち上げた・・・
*WSの成果を形に残そうと呼びかけた・・・
*呼びかけて、NPOをとにかく立ち上げた・・・
etc.
協議の場=
とにかく、まずは人が集まった・・・
ステークホルダー
(組織、個人)、
一般市民が集まった 「そのまんま組織」
学習の場(タイプⅥ)は、 そのまんまでは
実行の場(タイプⅦ)にならない。
参加の場は(タイプⅠⅡ)は、 そのまんまでは
決定の場(タイプⅣ)や 実行の場(タイプⅤ)にならない。
・・・どうすればよいか? 実はよくわからない?
14
熟議の場の設置、会議のデザイン
.
デザインは、事前に綿密に
・課題 ・目的、目標
・討議ルール
なぜ、何のために場をつくるか
合意形成方法、対等、
グループ(1グループ、多グループ)、
理性的になる仕掛け、発言
機会の保障、批判の扱い、
時間・回数、成果物…
・討議のテーマ
何を話し合うか、具体的に
全体のテーマと 毎回の…
実施体制 = 主催者・運営委員会・
事務局(ファシリテータ・司会)・専門家
会議参加者
・当事者ステークホルダー型
・一般参加型 企業、行政も
個人として参加、無作為抽出・公募
・ミックス型
選定方法
専門家
との対話
広報、情報公開、
説明責任、評価
・情報、知識を事前に
・論点整理の資料
熟議
の場
司会
(議長)の
リード
+
具体的
運営は
柔軟に
一気には
うまく
いかない
15
16
「リニモとことん語る会」での具体化例
☆実は、市民代表型の会議(ステークホルダー型とは違うところがある)
①実施時期 2009.11~2010.3 準備・整理2009.3~2010.7
②主催者 「リニモねっと」 :市民団体 行政は、傍聴席!
「総働」・マルチ ステークホルダー プロセス(川北)との違い
③全体テーマ:「リニモ・コンパクトシティづくり」+毎回の議題
主催者(運営委員会)がテーマを提案
④参加者は公募 (無報酬、参加者16名)
⑤討議 のべ9回、約20時間
(原則毎回出席、原則公開)
講演会2回を含む
⑥討論の成果を「提言書」にまとめ、公表する
・ただし多数決しない
・特定相手先への提言ではなく、社会全体への「公表」
17
「とことん語る会」のデザインの方針
①「手続き的公正さ」
a
b
c
d
誰もが参加の機会がある開放性
正確かつ十分な情報の提供
自由・平等で互恵性のある意見表明の保障
会議運営の決定への関与の保障
目
標
・
方
針
②「主催・運営者の公正さ(良識ある市民性)」 に
a 主催・運営者の自己情報の開示
し
て
b 実施に当たっての自由、公平、自律的な運営
い
c 情報公開と説明責任(運営方法の)
な
③「合意の正当性と有意性目的にてらして意味があったかい」
a 少数意見の保留と表明の権利の保障
b 合意や決定内容についての説明責任 (目的にてらして)
参
加
者
が
楽
し
か
っ
た
か
と
か
、
創
造
性
、
発
見
が
あ
っ
た
か
と
か
は
、18
運営方法の例①=理性的な討議をうながす仕組み
①公開 = 会議の傍聴、取材は自由
ただし、傍聴者の発言は原則としてできない
②氏名、会議録、質問書、提言書 = すべて公開
ただし、オフレコ発言は認める
・運営委員、専門家委員 = 氏名等公開
・市民委員 = 氏名等原則公開 詳細な公開範囲は協議
実際には、議事録は名前入りにした
③司会(議長)の強いリード
誹謗中傷、発言者(回数・時間)の片寄りetc.
④自由記述の多いアンケートによる発言を認める
∵発言できなかった人の発言権 ∵非理性的発言の振り返り
⑤1グループでの話し合いがおすすめ ⇒参加人数は10数名
∵異なる意見を理解することが目的、全員の意見を聞く
19
運営方法の例②
⑥原則として、結論を多数決で一つにしない。
運営については、多数決で決める場合がある。
⑦意見の分布を調べるため、アンケート投票を
一人複数票、重みづけ票などの工夫
⑧運営への参加の保障
提言書作成委員会、運営委員への立候補
⑨ファシリテータ、司会・進行役強いリード役、運営委員
…はどうするか? 実はNPOには負担が重い。「司会は交互」は疑問
⑩知る権利の保障 = 質問書作成委員会
⑪基本的な討議ルール、運営ルールは、最初に確認・了解。
その他は、一般的なルール、良識で →うまくいかないときは追加
誹謗中傷の禁止 など・・・ 実際にはいろいろな事態! 柔軟に
20
運営方法の例③
⑫論点を整理する資料、専門家との対話を基に討論する
気づき、発見を目的にした資料や共同作業・ワークを基にした話し合いとは違う
⑬テーマから外れた(関係の薄い)批判等は、記録に残す
だけという扱い 司会・議長のリード
作成するものは決めておく、 例:議事録、質問書、提言書
⑭テーマと関連する要望事項等は、議論の材料とし、
議論の結果を公表 例 リニモの料金を値下げして欲しい
∵行政の事業を決定する場ではない。
∵行動する場ではない = 決定はしない(=少数意見を排除しない)
協議の場と行動の場は、別のプロセス
⑮様々な悩み、問題も 話し合いを記録に残すだけ
∵個々の具体的な問題の解決能力はない
⑯さまざまな価値意識の違いは残る ⇒ わかりやすい整理を
21
以下、論点を整理する資料の作り方①
話が山ほど出た時の整理法
目的、目標
全般的⇔個別的、中間目標⇔上位目標
理念
あるべき姿
環境条件
実現方策
テ
ー
マ
外
協働による
実現方策
議論の
範囲、
枠組み、
進め方
協働から離れる実現方策
問題の課題・現状、出発点、悩み、困りごと・・・
22
5W1H法 例
いつ・・・〇〇までに、早く
協働の5W1H
どこで・・・地域で
何を② = 目標・目的(地域につくり出す最終の姿)
誰が③、どのように④
= 方法
(協働での解決方法や制度)
なぜ ①= 原因(解決すべき地域の課題・問題、背景)
23
樹形図 法 例 実現方策の相互関連図
財政支援
経営を立て直そう
収入の増加
費用の節減
料金収入の増加策
乗客を増加
注:KJ法とは違う
+ (経営効率化)
広告
企業宣伝
グッズなど
イメージアップ
本業以外の収入の増加策
料金制度
値上げ? 値下げ?
施設改善等
サービス改善
沿線(定住)人口の増加 + 交通ライフスタイルの変更
交流人口(自由行動客)の増
沿線開発
フィーダ(枝)交通整備
イベント
大学・施設との連携
バス、自転車、P&R、歩きやすい道
人と環
境にやさ
しい交通
体系
24
フロー図法 例
公共投資の財政問題を考える視点
悪い公共投資とは
地域が発展しないのは
インフラの不足が原因ではない
税収増加しない
にもかかわらず
公共投資によるムダ
な工事
借金
地域経済、生活向上、人口
増加・・・それほど伸びない
25
座標軸法 例
注: 座標軸は1本でも良い
活動の仕方からみたNPOのタイプ
社会、政策、経営への成果志向
新しい公共の
狭い理解
行
反対運動型
育政
容易に
てに
アドボカシー型 移行
非営利的事業型
よ都
う合
との
対抗性
補完性
容易に移行
しよ
例:有償ボランティア
緊張的
宥和的 て い
も団
ダ体
ボランティア型
調査研究型
メだ
お手伝い型
学習型
け
起業型
受託型
自己実現、非政策的・非収益的志向
26
整理資料の作り方
.
区 分
作表(マトリックス) 法 例
市民討議会
とことん語る会
テーマ
身近なテーマが多い
論争的な社会問題
委員の選定方法
原則として無作為抽出
公募
報酬
原則として有償
無償
政治的・制度的背景 政治的背景は強くないテ 代議制、参加制度の機能が不十分
ーマが多い
行政・政策への接続 接続を目標とする
効果
接続を期待する
合意より進んで協働によ 市民の意思の合意形成を期待
る市民参加を期待
日程
短い場合が多い
長期間長時間の討議
討議グループ人数
少人数
状況により可変
27
論点対比法 例
リニモ問題の対立点
・
しかし
公共交通を
活かしたまち
づくりは大切
リニモには多
くの 問題があ
る
いろいろな意見の違い
では、どうすればいの?
どこまで意見は一致するかな?
論点棚卸法 例 リニモへの支援は誰が負担するか
.
地域エゴではないか
リニモの便益は直接乗
客が受ける利便だけか、
社会的便益は大きいの
ではないか
長久手へ来る通勤
通学者は長久手に
何の便益ももたらさ
ないか
愛知県(他の市町)が
負担する便益を特定で
きるか
理愛
由知
長 県
長
久 が
久
手 も
手
以
市
外 っ
と
民
に
もの負
便乗担
益客す
がは
少る
なべ
いき
長久手は固定資産税・
法人税が入るではないか
愛知県も財政難、財源は
どうするか。
名古屋市の地下鉄費用
を長久手も負担するか
県に負担を求めるので
はなく、財源を移譲する
べきでは
開発で税収が増えたら、
県へ還元するか
シナリオ法 例
.
運営費
人件費、経費、修
繕費、利息、原価
償却費 等
建設費
(補助対象外)
建設費
(出資金)
建設費
(補助対象)
鉄道の費用負担
シナリオ①
シナリオ②
シナリオ③
現行制度の
利用者負担の
建設費はす
べて税金で
(上下分離方
式)
運営費の一
部も税金で
(料金でまかなう)
範囲
注:ごく一部運営費
補助がある
日本は世界
でも利用者
負担が多い
国 ⇒ 現実に
は経営でき
ない事業
税でまかなう
範囲、財源
が問題
補助制度
の改善
=税金の投入
VS
シナリオ④
経営できないならやめる
30
手段と目的整理法 例
.
aインプット
下水道啓発予算**万円
仕事の流れ
bアウトプット
仕事(協働)の目的と手段…を考えるのは 難しい
★「手段⇒目的」の
混同が起きやすい
手段がいつの間にか目的になってしまう
啓発パンフ**部、配布
∵ 手段・目的の相互関係
∵中間目標が何段階もある
手段 ⇒ 目的
bは、前のプロセスaの目的で、
後のプロセスcの手段
cアウトカム
= 協働は手段、目的ではない
接続家庭**戸増加
手段 ⇒ 目的
dインパクト
河川環境が**良くなった
★協働の目的・目標は、
市民にはうまく書けない
市民と一緒に考えよう
31
応用編 例:ストーリーをわかりやすく
NPOの疲弊化の原因
NPOの経営資源は、人、もの、金、情報、ネットワーク
全て不足だが、一番足りないのは資金!!
人材の
投入(獲得)
は続いているが、
先細り?
NPOの
経済的機能
社会的機能・
政策的機能
市場競争、行政の
予算制約の中で
不十分な資金
(量と契約関係)
機能の低下
=疲弊化
人件費なし・・・では、
よほどの使命感があるか、
単なるお手伝い以外は、
モチベーションが続かない
32
応用編 例
行政
財政
危機
新しい公共 と 財政危機 のよくある説明
社会的
ニーズ
の拡大・
多様化
小さな
政府
依存的な
住民・市民
新しい公共
実は
何をどう育てるべきか
見えてこない
33
応用編 例
**実現の仕組み(政策)づくり
内部、自分達の条件
資源を考えよう
人、ネットワーク、
お金、もの、情報
弱み
実現の
仕組み
の案を考えよう
強み
強み、弱みを考えよう
外部、行政・企業・政治・社会の条件
34
(以下のスライドは質問に答えて) 会議の流れから
意見が拡散したときの収束の持って行き方
①2、3回の会議では拡散しっぱなし、 もともと収束は無理
市民参加型会議など、収束する必要はない場合も …タイプⅡⅢⅥ
②とはいっても、収束しなければならない時はどうする?
a 現状、悩み、あるべき論 etc. …とりあえずは聞くしかない
b アイデア、「発見」の乱発 etc. …WSなれ の弊害、
目的は何かファシリテータと事前打ち合わせを
c 雑談… ファシリテータが未熟、拡散を率先している場合も
WS方法論の見直し、 アイスブレイクは、必要なときに使う
③会議の目的・目標を明らかにしておく、繰返し確認する
「美しい言葉」のあいまいな目的・目標は掲げない
例 「支えあう地域づくり」「環境の良いまちづくり」「安全安心の・・・」
全体と毎回 = 会議のテーマ・議題は明確にしておく
35
④ファシリテータか、司会・進行役か
例えばタイプⅥなら、ファシリテータはリードをしない(してはいけない)
収束する必要があれば、「司会・進行する議長」 が必要
・・・熟練がいる
その運営ルールは、最初に確認(承認)を得る
☆実は、WSになじんだ人、会議を支配したい人は、
リードされることを嫌う。
⑤論点を整理する資料を提供する
(気づきのための資料とは異なる)
2、3回で収束したいなら KJ法はやらない方が良いのでは?
⑥あらかじめ運営委員会(事務局も入る)をつくっておき、
そこへ対応を預ける
⑦できれば、時間を延長する …疲れてくるとなんとなく収まる
36
(質問)
協働メンバーの探し方、仲間づくり、
中間組織との接点・情報交換
①「類は友を呼ぶ」
取組みやすい行動の積み重ねが、
ネットワーク(仲間)を呼ぶ 次のスライド
②インターネットの活用 ブログ、フェイスブック
③行政のボランティアセンターなどのサービス活用
名古屋市であれば「名古屋市市民活動推進センター」
④日頃の人間関係
⑤中間組織が地元にない時は、近くの大都市の
中間組織で広域で活動しているものとの接触を
☆行政は、NPO、市民組織の評価システムを作っ
て公表を 信頼できるNPOがわかる ・・・今はNPO法人のみ
37
NPOと協働の成長戦略(仮説)
取り組みやすい
行 動
行政の役割
協働を育てる
制度づくり
制度づくりから始めては失敗?
循環と蓄積
ネットワーク
形成
情報,
認知,理解
38
(質問)
何が人を動かし協力していただけるか
①社会心理学 人は、知識と行動の間にギャップがある
☆知識として知ること
・これは重要な問題
・関心を持とう
・何とかしなければ、自分にも責任がある
・やればムダじゃない(有効性) .
.
☆自分の行動への肯定的評価
・何とか対処しよう
・行動を起こそう
・やると大変だ、でも良いこともある
・社会からの規範、期待、圧力 .
・自分でもやればできるか、こうすればできる
②社会からの小さな期待が大きいのでは?
要は、「手つだってくれないかなぁ… 頼むよ」
◆ しかし、これだけではリーダーは育たない!! 39
協働へどう人を動かすか・・・人は何故行動するか
人は、知識と行動の間にギャップがある
目標への意図
・これは重要な問題
・関心を持とう
.
・何とかしなければ .
情報をどう認知するか
行政の
「啓発」は
これが中心
.
・リスク、深刻さの認知
・自分にも責任がある(誰の責任か)
・やればムダじゃない(有効性)
.
.
行動への意図
・何とか対処しよう
・行動を起こそう .
実際の行動
(広瀬幸雄モデルより)
自分の行動の評価
・自分の行動の費用と便益 自己実現も
.
.
(やると大変だ、でも良いこともある)
・社会からの規範、期待、圧力
・やればできるか(実行可能性)
.
.
「得」にならない話で人を動かすには、
「認知+行動評価」の働きかけ、仕組みが重要
40
(1回目質問)
声の大きい方、反対意見を持つ方といかに話し合いを
①おさらい熟議のデザイン
理性的な話し合いになる工夫を
公開、毎回出席、議事録、運営ルールの確認、司会のリード
etc.
②市民参加型会議の場合
行政の情報公開、説明責任が重要
複数の参加手法、運営方法との組合わせ 例小グループ討議
③長久手市「市民・市役所 知り合い塾」 の例
・政策の形成段階への市民参加+職員参加 決定段階、実行段階
・市役所職員も公募で参加
(職責に縛られない、発言の責任は問われない)
・職員も 市民も 円卓
・参加者、主催者、運営委員会(職員+市民)、事務局
・成果は「報告書」=「市政への反映を期待」
・デザインについて事前の入念な打ち合わせ
41
(質問)
概念的なこともさることながら、具体性、汎用性の
ある情報を希望します
協議の場
テーマとした
問題、課題・・・
現場の悩み、問題、
苦しみ・・・
現場の悩み、問題、
苦しみ・・・
現場の悩み、問題、
苦しみ・・・
現場の悩み、問題、
苦しみ・・・
現場の悩み、問題、
苦しみ・・・
現場の悩み、問題、
苦しみ・・・
現場の悩み、問題、
苦しみ・・・
現場の悩みが起きてくる原因は山ほどある
①具体的な問題を出し合っただけでは、「汎用的な」答え
にたどり着けない ☆対話自体を目的とした会議(タイプⅡⅢ)は、除く
∵対話で解決できること、行政ができることは、わずか
②他の現場での経験を 自分の現場に応用する「道具」
= 理論、概念
他の現場の成功体験をそのまま持ってきても失敗するかも?!
42
(質問) コーディネータの具体例とポイント、
コーディネータの視点づくり
①どのタイプの協議の場を作るのか・・・スライド10,11など
例:WSと、熟議とはコーディネートの仕方が違う
例:「発見、気づき」を重視するか 「共感、理解」を重視するか
②今の地域組織の状態と、 どのような協働の
戦略をとるかを考えよう ・・・スライド6など
③そのまんま組織については、良くわからない
④優れたリーダーが必要なことは共通の条件
⑤コーディネータの具体例は、良くわからない
43
(質問)
何のために話し合うかはもちろん、
どう話し合うのか・・・
・最初のタイトル
「市民は何のために話し合うのか ・・・」
何のために話し合うのか(協議の場の目標)
によって、
どう話し合うのか(場のデザインや運営方法)は
異なってくる
という意味です。
44
(1回目質問)
さまざまな価値観を共有し、意見交換する方法
原発問題、「決められない政治」などで最近注目! 「決める」ことは良いことか?
さまざまな価値観をもつ市民の協議 ⇔ ステークホルダー型 とは異なる
一般市民代表型の協議のデザインの課題(今までの話に加え
て)
①「代表性」をどう保つか
投票(選挙)、無作為抽出、公募…それぞれ不完全な方法・・・を知る
例:参加に熱意を持つ人に片寄る、不完全な理解のままの参加
②ステークホルダー(利害関係者)の意見を反映させる
公共的サービスの利用者は、実は少数派 例:図書館、女性会館
「そのサービスは自分は利用しないから不要・反対」が多い
③少数意見を排除しない 真の弱者は参加できない、しにくい
④難しい、専門的な問題は、一般市民は、ステークホルダーより、
理解に時間とコストが必要 説明不足はダメ・・・急ぐときはどうする?
⑤直接強い利害関係がある者が、最後まで納得しない
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例 公共工事、迷惑施設、原発ゴミ・・・ 補償金で片が付くか?「誰も死んでない」?
(質問)協議の場に参加する皆さんにどう主体的に関わっていただけるか
①社会心理学…スライド39,40 ②ステークホルダー型の問題…スライド12
③課題に適したエリアの広さがある!
松下報告の補足
なんでも、身近な地域に密着すれば良いのではない
反対の出ない(合意形成しやすい)課題 =
積極的(行動する)賛成者が得られる課題
小
さ
総
な
合
型エ
リ
ア
あらゆる課題への対応が求められる、既存住民
組織?人間関係も濃密、専門的人材は乏しくなる テ
⇒反対の出ない、やれそうな課題が選ばれるかも
ー
マ
型
多様・専門的な課題、そのテーマに意欲の
ある人材が得られる ⇒ 広域でネットワーク化
しにくい、総合的な課題には対応しにくい
大
き
な
エ
リ
ア
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