関ブロアーカイブ用2014 - 第38回関東甲信越地区中学校英語教育

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Transcript 関ブロアーカイブ用2014 - 第38回関東甲信越地区中学校英語教育

平成26年11月14日(金)
栃木県総合文化センター
第38回関東甲信越地区中学校英語教育研究協議会栃木大会
他者とのつながりのなかで、生き生きとコミュニケーションを図ることができる生徒の育成
~4技能の総合的な指導を通して~
つながり、つなげ、分かち合う授業
~個人化、共有化、文脈化をめざしての授業~
宇都宮大学
渡辺浩行
つながり、つなげ、分かち合う授業
(固有化、共有化、文脈化をめざしての授業)
3つの学習観
学習観の見直し
学習観
目的・指導・教材
形態
評価
行動主義
できる
個人
結果
認知主義
わかる
個人
結果
社会構成主義
分かち合う
共同体 過程
インプット
アウトプット
インタラクション
子どもたちが求める授業
活動A(約4分)
活動B(約4分)
子どもたちが求める授業
活動Aは一定の表現を理解し繰
り返して覚える行動・認知主義
学習観にもとづく。
活動A(約4分)
活動Bは意味重視の教師生徒間で
豊かなインプット・インタラクションを
図る社会構成主義学習観にもとづく。
活動B(約4分)
子どもたちが求める授業
児童・生徒の反応
項 目
どちらが好きですか
対 象
活動
小学5,6年生
A
909 (32%)
B
1,453 (51%)
A,B
472 (17%)
どちらを受けたいですか
中学1年生 小学5,6年生
中学1年生
580 (19%)
550 (19%)
852 (30%)
1,588 (53%) 1,464 (52%)
832 (28%)
499 (18%)
1,505 (50%)
933 (31%)
子どもたちが求める授業
教師の反応
項 目
どちらが好きですか
対 象
活動
小 (111人)
中 ( 54人)
どちらを指導したいですか
小 (111人)
中 ( 53人)
A
14 (12%)
5 ( 9%)
16 (14%)
5 ( 9%)
B
83 (75%)
38 (70%)
73 (66%)
31 (59%)
A,B
14 (13%)
11 (21%)
22 (20%)
17 (32%)
子どもたちが求める授業(A,B活動の比較分析)
(Fの8要素数で)
Activity Re
El
FI
C
SD Rf RQ QIL TOTAL
A
0
0
0
0
0
0
0
0
0
B
10
4
1
4
6
3
10 10
48
つながり、つなげ、分かち合うために(比較分析の要素)
聞きたくなる、言いたくなる Fの8要素
Re: Repetition
繰り返し
El: Elaboration
詳述
FI: Further Information 情報付加
I: 教師の働きかけ
R: 生徒の反応
F:教師のfollow-up
C: Comment
コメント
SD: Self-Disclosure
自己開示
Rf: Reformulation
言い換え(正しい、よりよい)
RQ: Referential Question 尋ねないと答えがわからない質問
QIL: Question to Individual Learner 個人への質問
つながり、つなげ、分かち合うために
専門家の分析
第二言語習得研究者
・活動Aはインプットが少なくアウトプット中心
・活動Bはインプット重視で自然なインタラクションがあり第二言語習
得的に望ましい。
授業研究者
・活動Aでは考えることがなく、つまらない表情をしており、他者の発
言へ関心を持っていない。
・活動Bの、発言に対する児童生徒の注目と反応は関心を持って聞
いている証拠であり、これはcomprehensible inputである。
授業研究(分析)で授業改善(変容)
小・高の授業を例に
プレ授業を例に
各授業をF8要素で分析し、改善点(策)を提案
一人の百歩より百人の一歩
参考文献
苅宿俊文(2012)「まなびほぐしの現場としてのワーク ショプ」『まなびを学ぶ』
東京大学出版会pp.69-116
佐藤学(1996)「現代学習批判―構成主義とその後」『講座学校第五巻 学校
の学び・人間の学び』柏書房
白井恭弘(2008)『外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か』岩波書店
____(2012)『英語教師のための第二言語習得論入門』大修館書店
渡辺浩行・太田洋(2011)「小学校外国語活動の有効性」『第37回全国英語教
育学会研究大会発表予稿集』 pp.124-125
平成26年11月14日(金)
栃木県総合文化センター
第38回関東甲信越地区中学校英語教育研究協議会栃木大会
他者とのつながりのなかで、生き生きとコミュニケーションを図ることができる生徒の育成
~4技能の総合的な指導を通して~
つながり、つなげ、分かち合う授業
~個人化、共有化、文脈化をめざしての授業~
宇都宮大学
渡辺浩行 [email protected]