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情報教育論 第7回
HCPチャートを用いたプログラムの設計
~中級編~
2004・11・29
政策・メディア研究科 修士課程2年
杉浦
学
CreW Project-Keio University SFC
授業の前に
 課題の提出確認
– 授業中に前回出題した課題を使用します
– 提出していない,提出が遅れたのに印刷していない人はいますか?
 配布物(自分のログイン名が書かれた封筒)
– 授業のレジュメ
– 前回の課題
• HCPチャート×2種類
• スライド×1部
– レビュー対応表
– プレゼンテーション・レビューのワークシート
– レビュー票のサンプル
 注意
– 授業ではPCを使用しませんから,しまっておいて下さい
– 筆記用具がない人は申し出てください
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学習目標
目的/手段の関係を整理することの意義を理解する
こと
目的/手段の関係を整理し,明解な階層構造を作れ
るようになること
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授業の流れ
復習+感想に対するフィードバック
目的/手段の関係を整理することの意義
レビューの分類と公開レビュー
レビューの演習
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前回の授業に対する感想
とフィードバック
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チャートの意義とは何か?
 感想(一部抜粋)
– 私自身プログラムを書くときは簡単なプログラムならどのようなものか,
入出力をコメントしてそのまま書きシステムなどを組む場合でも簡単な
システム図を作って(プレゼンに使うようなものに毛がはえた程度のも
の)を書いて実装に取り掛かっているのでいまいちチャートの必要性が
理解できませんでした.
– HCPチャートがプログラミングの授業で習ったブロックコメントや行コメン
トなどとどう違うのかがよく分かりませんが
 フィードバック
– チャートを作成することは,コメント(目的)を書いて入出力を考える作業
と同じ(厳密?)
– 自分一人でやっている場合は頭の中にあるだけでいいかもしれないが,
多人数ではそうはいかない
– HCPチャートの時点で分かりにくければ(目的を抽出できていなければ)
プログラムにしたときも分かりにくいものになる
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どの階層まで書けばいいのか?
感想
– HCPの階層構造は,一般的なプログラム言語も階層構造に
なっている場合ように思えるので,このような言語に対応し
ているもののように感じました.しかし,あまり細かく記述す
ると,プログラムを実際に書いたほうが良いように感じまし
たが,一般的にはどこの階層まで記述するものであるのか
が気になりました.
フィードバック
– プログラムの一文に対応するまで落としては意味がないと
いうはその通り(プログラムを書いた方が早い)
– 「どこまで書くか」以上に,「どのように書くか」が重要です
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難しい・・・
感想
– 自分の書いたものがよいのかどうかがまったくわからなかっ
たため,何となく混沌としたままでした.
– 難しい!!勉強します.
– 描き方が理解できなかった.
– まだ,使いきれていないので,まだ良さが分かっていない状
態です・・・
フィードバック
– 目的/手段の整理は,当たり前のことのようだが,難しい
– 今回はチャートを改善していくという活動を通じて,理解を
深めてもらいます
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振り分け処理,繰り返し処理の復習
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[復習]振り分け処理
健康管理をするプログラムとは
– 身長と体重を入力すると,ローレル指数を計算する
– 計算したローレル指数をもとに,健康状態を診断する
実行例
身長を入力してください
> 168
体重を入力してください
> 55
健康のようです,この調子でいきましょう
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[復習]振り分け処理
振り分け処理の制御の移行
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[復習]繰り返し処理
オウム返しプログラムとは
– オウムのように入力した文字列をそのまま表示する
– 終了コード(Q)が入力されるまで,上記の動作を繰り返す
実行例
> こんにちは
こんにちは
> どうも
どうも
> ねむいです
ねむいです
>Q
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[復習]繰り返し処理
繰り返し処理の制御の移行
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目的/手段の関係を整理すること
の意義
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目的/手段を整理する意義
人間の知的活動を実践/洗練するのに役立つ
–
–
–
–
(プログラムの設計)
仕事
教育を作る,行う
コミュニケーション
明確か?
目的
達成できるか?
手段
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教育を作る,教育を行う
教育の目的を明確にできなければ
– 具体的に何を教育すれば良いかは考えられない
– 教育効果の評価はできない
– 選択した手段について議論の余地がない
教育の目的/手段の関係が整理できなければ
– 受講者は「やらされている」と感じてしまう
– (情報教育ではとくに)手段を習得することに目的がすりか
わってしまう
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仕事をする
 仕事の目的を明確にすることが必要な場面が多い
– 仕事の目的が明確に指示されないことが多い
– 目的を考えて,最適な手段を自ら選択する必要がある
 仕事の目的を考える人と考えない人には差がでる
– 目的を考えないと,指示された手段を実行するだけ(ルーチンワーク化)
– 目的を考えると,手段の提案もできる
 例:ファイリング
– 部長 「杉浦ぁ~,さっきの資料をファイリングしといてくれ」
– 部下 「あっ,はい 分かりました」
• 保存しておくだけが目的かな
– それだったら痛まない紙に印刷して,頑丈なファイルにしまうほうがいいかな
• 閲覧が主な目的かな
– インデックスをきちんとつけて,めくりやすいようなファイルにしまった方がいいかな
– コンピュータに入れといた方が検索はしやすいかもしれないな
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コミュニケーションをする
 コミュニケーションにおける目的/手段
– 手段だけを伝達しても目的を理解するのは難しい
– 目的を伝達して共有できれば,手段を理解(推測)するのは易しいこと
が多い
 例:サークル活動のイベント準備で残留…まだ作業がある
– 目的が共有できてないと
• 後輩:「今日はまじで早く帰りたいっす」
• 先輩:「うーん」 (こいつやる気がないってことかな…)
– 目的が共有できれば
• 後輩:「今日は7時から彼女とデートなんです,一旦家に帰って着替えたい
んですが…」
• 先輩:(早く帰りたいってことか)「ああ,じゃあ早めに終わらせよう」
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前回の授業内課題のレビュー
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レビュー概説
レビューとは?
– 改善活動(≠ケチをつける)
よいレビューの条件
– なぜ改善すべきなのか(理由)が示されている
• レビューに納得してもらうことが重要だから
• 「ケチをつける」のに理由はいらないよね
– 具体的な改善案が示されている
• レビューを受けた人が修正しやすくなるから
• レビューした理由の理解を深める効果があるから
• 改善案が浮かばない時はレビュー自体が怪しいことが多いから
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レビュー項目の分類
 分類を導入する目的
–
レビューの理由を相手に伝えやすくなる
•
–
~症候群,~タイプ
分類を使って考えることでレビューしやすくなる
•
「なまはげ」方式
 4つの分類
1.
2.
3.
日本語として意味が分からない(日本語不良)
目的が明確に分からない(目的不明確)
目的と手段の構造がおかしい(構造不良)
3-1. 上位の目的が下位の手段だけでは達成できない(構造不良・不足)
3-2. 上位の目的と下位の手段の関係が矛盾している(構造不良・矛盾)
4.
目的/手段のまとめ方(粒度)がそろっていない(粒度不良)
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日本語として意味が分からない
名称
– 日本語不良
現象
– 意味が分からないので,目的/手段の議論ができない
原因の例
– 何をやりたいかまったく分からない
– 何をやりたいか分かりすぎていて,読み手が不在
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目的が明確に分からない
名称
– 目的不明確
現象
– 目的が明確に理解できない
原因の例
– 記述が不十分
– 徐々に詳細化せずに,目的を省略して手段を記述した
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CreW Project-Keio University SFC
目的と手段の構造がおかしい
名称
– 構造不良(矛盾/不足)
現象
– 矛盾:上位の目的と下位の手段の関係が矛盾(逆転・無関
係)している
– 不足:下位の手段だけでは上位の目的が達成できない
原因の例
– 目的を見失っている
– チャートを確認する方法を知らない
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目的/手段のまとめ方がそろっていない
名称
– 粒度不良
現象
– あるレベル内にある目的/手段のまとめ方(抽象度)が統一
されていない
原因の例
– 思いつくままに書いて,全体を見渡すのを忘れた
– 手段から目的を抽出することをサボった
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プレゼンテーションを用いた
レビュー演習
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レビューの演習
演習の目的
– レビューの分類に対する理解を深める
プレゼンテーションを用いる理由
– HCPチャートの処理記号に惑わされにくい
– 苦手意識を持っている人にも抵抗感がない
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レビュー対象
設計が重要な理由
プログラミングが苦手な人の場合
– 思いつくままにソースコードを記述して自爆する
– 設計していれば質問もしやすい
大規模で複雑なプログラムを作る場合
– 頭の中で考えただけでは分担作業ができない
– プログラムが得意でも、頭の中だけで考えられる量には限
界がある
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レビューの例
「設計をまったくしていなかった人が設計をする
場合の利点」と「頭の中で行っている設計を表現
することの利点」が混じっていて,スライドの目
的がはっきりしない
– スライドを分けたほうが良い
– 何が言いたいのかを絞った方が良い
このスライドの目的を「設計が重要な理由」だと
仮定しても,理由が一目で分からない
– スライドの内容が場合わけされているため
– 理由の下位に場合分けを記述した方がよい
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演習の手順
 二人組みを対応表に従って作る
 お互いにプレゼンする
– 1スライド/3秒程度でプレゼンを見せあう
•
紙芝居をしてください
– 何が分かったかを作成者に簡単に伝える
 ワークシートに記入を行う
– 作成者が意図していた点が伝わったかどうかを確認する
– 二人で議論や相談をしながらでよい
– 作成者の知見はメモ程度でよい(今週の課題で考察する)
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スライドに適用できるレビューの分類
 日本語不良
– 日本語として意味が不明な記述
 目的不明確
– プレゼンテーション全体の目的設定
– 各スライドの目的設計(と表現)
 粒度不良
– スライドの分け方
– 箇条書きの粒度
 構造不良(矛盾・不足)
– タイトルと内容の目的/手段の関係
– 箇条書きにおける目的/手段の関係
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プレゼンテーションとHCPチャート
前岡さんのプレゼンテーションの構造
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課題に取り組むにあたって
簡単な作業ログをとってください
– 課題と一緒に提出してください
– 簡単で構いません
作業時間のめあす
– 課題その1:2時間程度
– 課題その2:1時間程度
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次回までの課題 その1
今回までの課題の設計をレビューせよ
– 自分のチャート(相性判断と肉屋のレシート)をレビュー対応
表に記入してあるレビュアーにレビューしてもらうこと
– 授業が終わるまえに,チャートを渡しておく
– 結果はレビュー票に記入すること
• レビュー票は情報教育論のWebページにUPしておきます
提出物
– レビュー票(ワードのファイル)
• 相性判断のレビュー票
• 肉屋のレシートのレビュー票
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次回までの課題 その2
プレゼンテーションのレビューで学んだことをま
とめたプレゼンテーションを作成せよ
– HCPチャートで設計してから作成すること
– 学んだ知見を生かしたスライドをつくること
– 5枚程度にまとめること
提出物
– プレゼンテーション(パワーポイントのファイル)
– プレゼンテーションの設計(HCPチャートのソースファイル)
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提出方法と注意
次回までの課題について
– Subject:report07
– [email protected] まで
– 12/4(土) 24:00締め切り
注意点
–
–
–
–
感想をメール本文に記入すること
ログイン名.zipに圧縮して添付すること
ワークシートは次回授業時に持参すること
次回授業時は必ずPCを持参すること
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今日の授業は終わりです
お疲れ様でした
– 感想が間に合わなそうな人はメールで構いません
– 課題がんばってください
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