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位相シフタの説明 遅い取り出し制御打ち合わせ 2008年11月17日 武蔵工業大学 計測制御研究室 市川 武 • 現在のアルゴリズム • アルゴリズム案 – RQ信号追加 – PID制御 – 位相シフト 試験した制御システム Spill Ref QDS Intensity dif Spill KEK-EQ Algorithm G(t) Phase Shifter (600Hz or 1200Hz) Amp • 600Hzまたは1200Hzの位相シフタを搭載 • 現在の処理速度で搭載できるのは1つだけ • 将来はプログラムを改良し、複数搭載を目指す 位相シフタの原理 三角関数の加法定理に基づく。 θを設定することで位相を任意に動かすことができる。 sin[ X (n) ] X (n) sin X ( n) cos Y (n ) cos X (n) 90度 位相進ませ sin 三角関数の加法定理 sin x sin x cos cos x sin sin xを入力信号と考えれば、90度位相を進ませた信号 cos xを用意すれば実現可能 ヒルベルト変換器 位相をπ/2遅らせた信号を作ることができる。 離散システムではM次のFIRフィルタで実現する。 このフィルタでは、M/2の遅延が発生するので、入力信号も遅延させて同期を取る。 sin X ( n) 遅延器 Z M 2 sin X (n M 2) ヒルベルト変換 M次FIRフィルタ cos X (n M 2) X (n) 実際に使用するときは出力を反転させ、結果としてπ/2進ませる。 sin X (n M 2) Z 1 X (n) h0 Z 1 h1 h2 cos X (n M 2) -1 Y (n ) ヒルベルト変換器の周波数特性 •1~10kHz付近まで一定に増加している。 • 高周波が増幅されすぎる。 →ノイズ発生! •実際のフィルタでは完全なπ/2遅れにはならない。 •使用できる範囲を決めておけばOK 入力 X(n) 600Hz 正弦波 出力Y(n) ヒルベルト 変換後 バンドパスフィルタを使い、 周波数ごとに補正を行う バンドパスフィルタ(BPF) 2次のIIRフィルタで構成。 ヒルベルト変換の振幅特性の影響を避けるため通過域を狭く設定。 応答速度を重視するため、チェビシェフ特性でフィルタ係数を設計した。 X (n) Y (n ) b0 入力 X(n) Z 1 600Hz バースト信号 a1 b1 Z 1 b2 出力Y(n) a2 ターゲットの周波数は、前回実験結果のスペクトル解析から 以下の周波数に絞った。 50,100,200,300,400,600,1200,1800 BPFの周波数特性 100Hz振幅特性 100Hz位相特性 1200Hz振幅特性 1200Hz位相特性 •応答速度を重視、応答速度を犠牲に •ターゲットの周波数では移送のズレはないが、 すればさらに、シャープにできる 外に外れるとすぐに変化する。 完成した位相シフタ sin[ X (n) ] sin X (n) X (n) BPF cos 遅延器 Y (n ) cos X (n) Phase Shifter ヒルベルト 変換器 補正 ゲイン sin 1200Hz位相シフタ 振幅特性 BPFを導入したことにより、ヒルベルト変換で 発生する高周波の増幅を抑えることができた。 位相シフタ 出力波形(動作チェック) 信号発生器から入力された正弦波をパソコン側から任意に位相を進めてみた。 600Hz Phase Shifter 600Hz 正弦波 θパラメータ 0 180 45 225 90 270 135 315 入力 X(n) 位相シフト前 出力 Y(n) 位相シフト後 位相シフタ 出力波形(リサージュ[1]) リサージュ波形を表示したところ 位相差が確認された。 遅延時間を確認 遅延時間 約34μs θパラメータ = 0 位相差を算出すると t 2 f t 遅延時間tを34μs、周波数を600Hzとすると、7.3°の位相差となった。 位相シフタ 出力波形(リサージュ[2]) 先ほどの結果を元に補正をしたところ、うまくいった。 補正前 θパラメータ = 0 θパラメータ = 90 θパラメータ = 7 θパラメータ = 97 補正後