P2P型教育情報システムの開発

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P2Pによる協調学習システム
唐澤 信介
北海道工業大学 電気工学専攻
目次
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はじめに
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学習支援の最新研究について(人工知能学会誌2006年1月)
本研究について
今後の展望
学習支援の研究分野(人工知能学会誌2006年1月)
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学習科学
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認知科学を基礎として、学習モデルや理論の構築
実践的に検証する為、学習支援システムの開発や授
業のデザインを試みていく
ユビキタスラーニング、メタ認知支援
学習工学
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学習活動の促進
支援システム、要素技術の開発
学習モデルを分析・探求する場を提供する役割を担う
e-Learning、Learning Grid
学習支援システムにおける
学習科学と工学の位置づけ
学習活動の分析・モデル化・理論構築
学習科学
実験システム
支援システムの
設計開発の指針
学習支援システム
支援システム
学習工学
構成的に要求技術開発・システム構築
分析データの提供
本研究について
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P2Pによる協調学習システム
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P2P(Peer-to-Peer)環境で教育情報共有システムの
提案と構築
学習情報検索の効率化
ピュア型P2P
学習履歴の自己モニタリング
他者の学習履歴のモニタリングおよび比較、特徴分析
類似する情報に対して重複チェックを行うことにより、
有用性の高い情報を提示可能
履歴情報を用いることで、最新の情報が取得可能
概要1
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P2P環境の構築
⇒JXTA 2.3.3(P2Pフレームワーク)
起動端末をピアと呼ぶ
「広告」という概念を用いて共有情報を始めとする様々
なやり取り
共有する情報はIE(Internet Explorer)の
「お気に入り」と「履歴」
”タイトル名”,”URL”,”更新日”を含む
取得した情報と既知の情報との重複度チェックを行い、
有用評価を行う
概要2
検索要求広告
広告の公開
お気に入り広告
:
<PeerID>ピアID</PeerID>
<URLTitle>URLタイトル</URLTitle>
<URL>URL</URL>
<LastUpDate>最終更新日</LastUpDate>
:
お気に入り、
履歴広告の
探索
:
<KeyWord>
検索キーワード
<KeyWord>
:
ピア2
•取得した情報と既知の情報の
重複チェック
•有用性を評価し、ユーザに提示
履歴広告
ピア1
:
<PeerID>ピアID</PeerID>
<HisToryTitle>履歴タイトル</HisToryTitle>
<URL>URL</URL>
<LastUpDate>最終更新日</LastUpDate>
:
広告の発見・取得
応答広告
:
<KeyWord>検索キーワード
<KeyWord>
<Advertisement>
お気に入り広告or履歴広告
</Advertisement>
:
図. P2P型教育情報共有システムの概要
処理の流れ
教育情報ネットワーク
1.教育情報ネットワークへ接続
5.検索要求広告の取得と解析
2.共有する情報の広告
作成と公開
3.検索する情報を入力
ピア4
4.検索要求広告の作成と送信
ピア2
6.応答広告の作成と送信
ユーザ
8.要求元の端末へ
情報表示
ピア1
7.応答広告の受信と解析
ピア3
図. 処理の流れ
実験
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実行環境
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
OS:WindowsXP
JDK1. 5
JXTA2. 3. 3
実験方法

被験者6人

被験者5人(No.1~5)



課題を与え、30分間検索を行わせ、そのサイトをお気に入りに
登録させるように指示
「Javaに関する有用なURLを検索しなさい」
被験者1人(No.6)

その後1人の被験者に、提案システムを利用し課題に関する情
報を検索させた
実験結果1
被験者 被験者 被験者 被験者 被験者
計
1
2
3
4
5
お気に入りURL
履歴URL
5
129
134
7
126
133
7
88
95
10
99
109
5 34
113 555
118 589
実験結果2
検索キーワード入力
検索結果
(他のピアのお気に入り・履歴)
利用者のお気に入り・履歴
実験結果3
被験
者
6
お気に入りURL
履歴URL
被験者 被験者 被験者 被験者 被験者
1
2
3
4
5
3
5
7
7
10
5
42
129
126
88
99
113
45
134
133
95
109
118
まとめ
P2Pを利用した教育情報共有システムの構築




自分のお気に入り・検索履歴の情報を取得し、他の
ピアへ公開することができた
他のピアのお気に入り・履歴の情報を取得すること
ができた
ピアIDを指定することにより、そのピアのお気に入
り・履歴情報を取得することができた
今後の課題

1.
2.
大人数での実験と評価
お気に入り、履歴以外のデータの共有・検索
1.
扱えるコンテンツの種類を豊富にさせる
今後の実装案

履歴情報の図示化



ユーザの検索手順はどのような特徴があるのかをわ
かりやすくさせる
他人の履歴情報を図示することで、その検索の特徴
をわかりやくさせる
URL先読み機能

自他のお気に入り・履歴情報・検索キーワードを利用
することで、有用なURLを表示
今後の実装案

URL先読み機能

例:http://①/②/③/④/⑤/⑥/⑦/

Peer1の履歴


Peer2の履歴


http://①/, http://①/②/, http://①/②/③/
http://①/②/, http://①/②/③/④/,
http://①/②/③/④/⑤/,http://①/②/③/④/⑤/⑥/
Peer3の履歴

http://①/②/③/, http://①/②/③/④/⑤/⑥/⑦/,
http://①/②/③/④/⑤/⑥/
Peer1は④ ⑤ ⑥ ⑦ のURLを知ることができる
⑥はPeer2,3からも参照されているので有用性あり
P2Pによる協調学習システム
唐澤 信介
北海道工業大学 電気工学専攻