こころの領域

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こころ・自殺領域
11 こころ、12 自殺
こころ・自殺領域の代表目標項目(3)
こころの領域
[代表目標目標](2)
・ 睡眠時間が十分で熟睡している人の割合の増加
・ 最近1か月にストレスを感じた人の割合の減少
自殺の領域
[代表目標目標](1)
・ 自殺による死亡数の減少(人口10万対死亡率)
こころ・自殺領域
今後の取り組むべき課題と施策
こころの領域
① こころの健康に関する正しい理解の普及啓発
② こころの健康づくりに対する相談体制の充実
自殺の領域
① 総合的な自殺対策の推進
こころ・自殺領域
自殺の問題の深刻さ
・ 平成10年~18年に日本では年間約3万が自殺している。
(岩手県では年間約500人)
・ 年間の自殺未遂者は30万人以上と推計される。 自殺は早世の
大きな原因
・ 20、30歳代では、自殺は死亡原因の1位である。
・ 自殺者の中で、40、50、60歳代の占める割合が高い。
・ 自殺による死亡率は、40歳以上で高い。
・ 自殺が起きると、1件あたり少なくとも6人が影響を受ける。
・ 自殺が家族や地域に及ぼす心理的、社会的、経済的影響は
莫大である。
こころ・自殺領域
47都道府県における自殺の死亡状況(人口10万対死亡率)
平成18年人口動態統計
~20
20~25
25~30
30~35
35~
全国
23.7
① 42.7
③ 31.7
④ 31.7
⑤ 31.6
② 34.1
こころ・自殺領域
年齢階級別自殺死亡率の年次比較(岩手県男性)
死亡率(人口10万
100 対)
80
平成18年人口動態統計
98.4
(H 5- 9年) 5年平均
(H13-17年) 5年平均
91.9
91.2
74.9
69.0
60
61.8
60.6
55.4
54.9
46.1
40
49.3
36.3
31.0
20
19.2
2.9 4.9
0
10~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~79歳 80歳以上
年齢階級
こころ・自殺領域
年齢階級別自殺死亡率の年次比較(岩手県女性)
死亡率(人口10万
100 対)
80
平成18年人口動態統計
(H 5- 9年) 5年平均
(H13-17年) 5年平均
70.4
60
60.6
40
39.5
34.1
28.3
20
0
19.4 18.4 21.0
1.5 1.3
5.9 10.4
9.0 8.7
9.2 10.6
10~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~79歳 80歳以上
年齢階級
こころ・自殺領域
自殺の危機要因
自殺時に抱えていた
危機要因数は一人あ
たり平均4つ
家庭問題
家族の不和(親子間、夫婦間、その他)、家族の死亡(自殺、その他)、
家族の将来悲観、離婚の悩み、被虐待(過去、当時)、DV、子育ての悩み、
介護・看病疲れ
健康問題
身体疾患(腰痛、その他)、精神疾患(うつ病、その他)、アルコール問題、
病苦
経済・生活問題
倒産、事業不振、失業、就職失敗、生活苦、借金の取り立て苦
負債(多重債務、連帯保証債務、住宅ローン、その他)、
勤務問題
仕事の失敗、職場の人間関係、職場環境の変化(配置転換、昇進、降格、
転職)、休職、過労、職場のいじめ、仕事の悩み
男女問題
結婚をめぐる悩み、失恋、不倫の悩み
学校問題
進路に関する悩み(入試、その他)、学業不振、いじめ(過去、当時) 、
学内の人間関係(教師と、他生徒と)、ひきこもり、不登校
その他
犯罪発覚、犯罪被害、後追い、心中、近隣関係、将来生活への不安、
その他(医師からの告知、被災、更年期障害、冤罪、若年性認知症、身体
奇形の悩み、ギャンブル依存)、不明
特定非営利活動法人自殺対策支援センターライフリンク「自殺実態白書
2008」
こころ・自殺領域
自殺時に抱えていた危機要因全体の7割が
上位10要因に集中
① うつ病
② 家族の不和(親子間+夫婦間+その他+離婚の悩み)
③ 負債(多重債務+連帯保証債務+住宅ローン+その他)
④ 身体疾患(腰痛+その他)
⑤ 生活苦(+将来生活への不安)
⑥ 職場の人間関係(+職場のいじめ)
⑦ 職場環境の変化(配置転換+昇進+降格+転職)
⑧ 失業(+就職失敗)
⑨ 事業不振(+倒産)
⑩ 過労
特定非営利活動法人自殺対策支援センターライフリンク「自殺実態白書
2008」
こころ・自殺領域
自殺の危機の複合と進行段階
事業不振
過労
職場環境の
変化
自殺のきっかけとな
る最初の危機要因が
発生した段階
身体疾患
失業
職場の人間
関係
負債
家族の不和
生活苦
うつ病
最初の危機要因から
問題が連鎖を起こし
始めた段階
危機要因の連鎖が複
合的に起こり事態が
深刻化した段階
自殺
自殺実態白書2008 一部改変
こころ・自殺領域
自殺のサイン(自殺予防の十箇条)
次のようなサインを数多く認める場合は、自殺の危険が迫っ
ている。
① うつ病の症状に気をつけよう(気分が沈む、自分を責める、
仕事の能率が落ちる、決断できない、不眠が続く)
② 原因不明の身体の不調が長引く
③ 酒量が増す
④ 安全や健康が保てない
⑤ 仕事の負担が急に増える、大きな失敗をする、職を失う
⑥ 職場や家庭でサポートが得られない
⑦ 本人にとって価値あるもの(職、地位、家族、財産)を失う
⑧ 重症の身体の病気にかかる
⑨ 自殺を口にする
自殺総合対策の在り方検討会報告書
⑩ 自殺未遂におよぶ
「総合的な自殺対策の推進に関する提
こころ・自殺領域
自殺予防の基本方向
危険な状態に追い込まれないよう、追い込まれる前に心の悩み
を解消すること
心の健康を損なってしまった自殺の危険性の高い人を医療機
関での治療に確実につなげること
(自ら心の不調に気づき、適切に対処することができるようにする)
(自分の身近な人が発している自殺のサインに早く気づき、精神科医など
の専門家につなぎ、その指導を受けながら日常生活の中で見守っていく)
自殺や精神疾患についての正しい理解を進め、偏見をなくして
いくこと
自分自身がストレスに気づき、これに対処するための知識、方
法を身に付け、実践することができるようストレスに強い心の
健康づくりに日頃から努めること
自殺総合対策の在り方検討会報告書「総合的な自殺対策の推進に関する提
こころ・自殺領域
うつ病について
・ うつ病は特別な人がかかる疾患ではなく、誰でもかかる
可能性がある。
・ 心配や過労、ストレスが続いたり、孤独や孤立感が強く
なったり、将来への希望が見いだせないと感じた時などに
うつ病にかかりやすい。
・ うつ病は心身のエネルギーを低下させ、いろいろな病気
の原因になったり、病気を悪化させたり、最悪の場合は自
殺の恐れもある。
・ うつ病は早期発見、早期治療が大事である。
厚生労働省地域におけるうつ対策検討会「うつ対策推進方策マニュアル-都道府県・市町村職員のために
こころ・自殺領域
うつ病を疑うサイン
自分で気づく変化
憂鬱、気分が重い、気分が沈む
悲しい、イライラする
周りから見てわかる症状
元気がない、集中力がない
表情が暗い、涙もろい
好きなこともやりたくない
反応が遅い、落ち着きがない
細かいことが気になる
飲酒量が増える
大事なことを先送りする
物事を悪いほうへ考える
身体に出る症状
決断を下せない
食欲がない、便秘がち
悪いことをしたように感じて
身体がだるい、疲れやすい
自分を責める
死にたくなる、眠れない
性欲がない、頭痛、動悸
胃の不快感、めまい、喉が乾く
自殺総合対策の在り方検討会報告書「総合的な自殺対策の推進に関する提
こころ・自殺領域
うつ病が疑われたら
[自分がした方がよいこと]
・ 専門家(医師、保健師など)に相談・受診する。
・ 休養と、場合によっては服薬が必要。
・ 早い段階で対応すると、早く回復する。
[周囲の人がした方がよいこと]
・ うつ状態について質問し、原因について尋ねる。
・ うつ状態が強くて日常の仕事、家事などが困難であれば、
休養と治療を勧める。
・ 医師などへの相談を勧める。(その際、誰かが付き添って行く)
・ 本人が受診を拒否したら、本人が信頼している家族、友人
などから受診を勧めてもらう。
・ 治療開始後は、本人の回復ペースに配慮して支援する。
うつ対策推進方策マニュアル-都道府県・市町村職員のために- 一部改変
こころ・自殺領域
うつ病にならないために
○ 毎日の小さな苛立ちに対しては・・・
ストレス解消法(スポーツ、趣味、レジャー、睡眠など)が有効
○ 少し深刻な問題に対しては・・・
・ 問題を整理して、解決のための選択肢を考える
・ 自分の手に余る問題に対しては、誰かに相談する
・ 事故や失敗などに対しては、気持ちの整理をして、これ
からのことを考える
○ 病気にかかりそうになったら・・・
休養をとり、医師などに相談 (健康は何をするのにも基本)
うつ対策推進方策マニュアル-都道府県・市町村職員のために- 一部改変
こころ・自殺領域
県民の皆さんに心がけて欲しいこと
こころの健康づくりの実
践とうつ病などの精神疾
患への理解と早期発見!
☆ 自分にあったストレス解消法を実践しましょう!
☆ 悩みや不安は早めに相談しましょう!