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エレクトロニクスII
第11回トランジスタの等価回路
2003.12.19
佐藤勝昭
増幅回路(教科書p45)
• 微弱な信号を大きな信号に変えるために使う回
路
• 交流信号のみを増幅するために、入出力部にコ
ンデンサと抵抗による交流結合が用いられる。
• バイアス回路で動作点を決める。原理的には、こ
れまで学んだように特性曲線と負荷線の交点で
決めるが、実際には線形の領域を用いるので、
等価回路の考えで、設計する。
エミッタ接地交流増幅回路
hパラメータ
• 非線形な特性の線形部分を
i1
i2
係数として表す。
v1
v2
ブラックボックス
• hi : 出力端短絡入力インピー
ダンス
• hr : 入力端開放電圧帰還率
v

h
i

h
v
1
i
1
r
2
(定電圧源) 通常は無視
• hf : 出力端短絡電流伝送(増
i2  h f i1  hov2
幅)率 (定電流源)
• ho : 入力端開放出力アドミタン 1: 入力、2: 出力
i: input, r: reverse, f: forward, o: output
ス:抵抗値=1/ ho通常は無視
e: エミッタ接地、b: ベース接地
hパラメータの定義
• エミッタ接地での4つの特性とhパラメータ
VCE=const
IC
IB=const
(1)
hfe=IC/IEE
(3)
hoe=IC/VCE
IB
VCE
(2)
hie=VBE/IB
IB=const
VCE=const VBE
(4)
hre=VBE/VCE
コレクタ電流により変わるhパラメータ
• トランジスタの特性はもと
もと非線形なので、これか
ら線形パラメータを引き出
すと、コレクタ電流ICに依
存するものとなる。
• IB-IC特性はもともと線形
なので、ICにあまり依存し
ない。
hfe
hie
hパラメータの例(エミッタ接地)
バイアス
VCE(V)
IE(mA)
hfe
hie()
hre(10-4)
hoe(S)
6
-1
55
1.68k
3.1
16.3
6
-1
40
1.26k
3
15.8
6
-1
60
1k
0.8
15
6
-1
600
16k
1.2
12
10
-2
250
5k
0.8
20
10
-2
250
5k
0.4
20
等価回路の考え方(教科書p. 51)
hie : ベース入力抵抗
hre : 電圧帰還率: 定電圧源 vbe=hrevce 通常は無視
hfe : 電流増幅率: 定電流源 ic=hfeib
hoe : 出力アドミタンス: 抵抗値=1/ hoe 通常は無視
等価回路:非線形な特性の線形部分を利用して、
電源と抵抗による回路に置き換えて考える。
簡略化した等価回路(p.52)
• 実際には、hreは無視できるし、多くの場合hoeも考慮しなく
てよいので、下図のような簡易等価回路が用いられる。
交流等価回路を描く
• コンデンサ、電源は交流的に
は短絡していると考えて、等価
回路を作る。
交流等価回路
hパラメータを使って書く
• 交流等価回路におけるトランジスタ部分を簡易等
価回路に置き換える
ミニテスト回答コーナー
• 問題1 図1のRC回路について下の各問に答えよ。
1. 図の回路において、はじめにV=Vi(直流電圧)であった
とする。時刻t=0においてViをゼロにしたときに抵抗Rの
両端の電圧Voの時間変化のようすを図示せよ。 [図の
代わりに式で表してもよい] (4点)
2. R=100k、C=0.01Fとする。このとき、VoがViの1/e
になる時間(これを時定数という)を求めよ。(4点)
t=0でVo=0と書きましたが、Vi=0の誤植でした。従って、
全員に4点をさしあげます。
(1)の答え
• Vi0τ=RC
t>0でI=C d(0-Vo)/dt,
IR=Vo,従って、dVo/dt=Vo/CRこれより
Vo=a exp(-t/RC)
t=0でVo=Viとなるので
Vo=Vi exp(-t/RC)
(2)の答え
τ=RC=1ms
Vi
0
τ=RC
(3)(4)(5)の答え
3 コンデンサCのインピーダ
ンス
• Z=1/jωC=-j/ωC=-
100j/ω[MΩ]
4. ωc=1/τ=1000[rad/s]
5.直流(0)のときVoは?
Vo→0
6.