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キャリア教育について 1 キャリア教育とは 「キャリア」とは 個々人が生涯にわたって遂 行する様々な立場や役割の 連鎖及びその過程における 自己と働くこととの関係付け や価値付けの累積 1 キャリア教育とは 「キャリア発達」とは 社会の中で自分の役割を果 たしながら、自分らしい生き 方を実現していく過程を「キ ャリア発達」という 1 キャリア教育とは キャリア教育とは 一人一人の社会的・職業的 自立に向け、必要な基盤となる 能力や態度を育てることを通し て、キャリア発達を促す教育 中央教育審議会 「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)」 平成23年1月31日 2 キャリア教育の必要性 キャリア教育の必要性と背景 ◆「学校から社会・職業への移行」が 円滑に行われていない。 ・完全失業率や非正規雇用率の高さ ・無業者や早期離職者の存在 2 キャリア教育の必要性 キャリア教育の必要性と背景 ◆「社会的・職業的自立」に向けて 様々な課題が見られる。 ・コミュニケーション能力等職業人としての 基本的能力の低下 ・進路選択に対する目的意識の希薄さ ・職業意識・職業観の未熟さ 2 キャリア教育の必要性 キャリア教育の必要性と背景 ◆学校での生活や学びに対する 目的意識の希薄さが見られる。 ・将来への不安や学校での学習と将来との 関係が見出せないことから、学習意欲が 低下、学習習慣が確立しない。 3 一連の法改正・改訂の流れ 教育基本法の改正(平成18年) ○第2条(教育の目標)第2号 ・個人の価値を尊重して、その能力を伸ば し、想像力を培い、自主及び自立の精神 を養うとともに職業及び生活との関連を重 視し、勤労を重んずる態度を養うこと 3 一連の法改正・改訂の流れ 学校教育法の改正(平成19年) ○学校教育法第21条(義務教育の目標)抜粋 1 学校内外における社会的活動を促進し、自主、自律 及び共同の精神規範意識、公正な判断力並びに公 共の精神に基づき主体的に社会の形成に参画し、そ の発展に寄与する態度を養うこと。 10 職業についての基礎的な知識と技能、勤労を重ん ずる態度及び個性に応じて将来の進路を選択する 能力を養うこと。 3 一連の法改正・改訂の流れ 中央教育審議会答申 • 「今後の学校におけるキャリア教育・職業 教育の在り方」 ~平成23年1月31日~ 幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学 校、特別支援学校、大学、高等専門学校、専修学 校、の各学校段階、また、初等中等教育及び、高 等教育を通じて、組織的・体系的にキャリア教育・ 職業教育を行う必要性及びその方途が述べられて いる。 3 一連の法改正・改訂の流れ 学習指導要領改訂までの経緯 平成17年2月 学習指導要領の見直しに着手(大臣からの要請) 平成18年12月 教育基本法改正 平成19年 6月 学校教育法改正 平成19年11月7日 中央教育審議会教育課程部会「審議のまとめ」 平成20年1月17日 中央教育審議会「答申」 平成20年3月28日 幼・小・中学校学習指導要領改訂 平成20年7月1日 閣議決定 教育振興基本計画 平成21年3月 9日 高等学校学習指導要領改訂 平成23年1月31日 中央教育審議会答申 「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」 4 4領域8能力から基礎的汎用的能力へ これまでに提言された各種能力の特徴と課題 ・「人間力」(内閣府) ・「社会人基礎力」(経済産業省) ・「就職基礎能力」(厚生労働省) ・「キャリア発達にかかわる諸能力(例)」 ~いわゆる「4領域8能力」~ 「4領域8能力」の課題 ・高等学校卒業までを想定しているため、生涯を通じて育成 される能力という観点が薄い ・社会人として実際に求められる能力との共通言語となって いない ・例示にもかかわらず固定的に捉えられている 4 4領域8能力から基礎的汎用的能力へ 基礎的・汎用的能力 人間関係形成・社会形成能力 4領域8能力 自己理解・自己管理能力 課題対応能力 キャリアプランニング能力 16 4 4領域8能力から基礎的汎用的能力へ これまでの蓄積を生かした実践を 自他の理解能力 人間関係形 成能力 コミュニケーション能 力 情報活用 能力 将来設計 能力 意志決定 能力 情報収集・ 探求能力 人間関係形成・社会形成能力 自己理解・自己管理能力 職業理解能力 役割把握・認識 能力 計画実行 能力 選択能力 課題解決能力 課題対応能力 キャリアプランニング能力 4 4領域8能力から基礎的汎用的能力へ 人間関係形成・社会形成能力とは何か 多様な他者の考えや立場を理解し、相手 の意見を聴いて自分の考えを正確に伝え ることができる力 自分の置かれている状況を受け止め、役割 を果たしつつ他者と協力・協働して、社会に 参画し、今後の社会を積極的に形成するこ とができる力 4 4領域8能力から基礎的汎用的能力へ 自己理解・自己管理能力とは何か 自分が「できること」「意義を感じること」「したい こと」について、社会との相互関係を保ちつつ、 今後の自分自身の可能性を含めた肯定的な理 解に基づき主体的に行動すると同時に、自らの 思考や感情を律し、かつ今後の成長のために、 進んで学ぼうとする力 4 4領域8能力から基礎的汎用的能力へ 課題対応能力とは何か 仕事をする上での様々な課題を発見・分析 し適切な計画を立ててその課題を処理し、 解決することができる力 4 4領域8能力から基礎的汎用的能力へ キャリアプランニング能力とは何か 「働くことの」意義を理解し、自らが果た すべき様々な立場や役割との関連を踏 まえて「働くこと」を位置づけ、多様な生 き方に関する様々な情報を適切に取捨 選択・活用しながら、自ら主体的に判断 してキャリアを形成していく力である。 5 キャリア教育推進のポイント 小学校キャリア教育推進のポイント 『社会的・職業的自立にかかる基盤形成の時期』 ★自己及び他者への積極的関心の形成・発展 ★身の回りの仕事や環境への関心・意欲の向上 ★夢や希望、憧れる自己イメージの獲得 ★勤労を重んじ目標に向かって努力する態度の育成 ① 「何をしてもキャリア教育」という意識からの脱却 ② 発達の段階に応じた意図的な指導への取組 5 キャリア教育推進のポイント ① 「何をしてもキャリア教育」という 意識からの脱却 キャリア教育の視点を持って、教育活動の 中にあるキャリア教育の断片をつなぎ、体系 的・系統的な教育活動として実現させる意識 的な取組が必要 5 キャリア教育推進のポイント ② 発達の段階に応じた 意図的な指導への取組 低学年:自分の好きなこと、得意なことやできること を増やし、様々な活動に意欲と自信を持って 取り組めるようにする。 中学年:友達のよさを認め、協力して活動する中で、 自分の持ち味や役割が自覚できるようにす る。 高学年:苦手なことをや初めて挑戦することに失敗を 恐れずに取り組み、そのことが集団の中での 有用感や自尊感情につながるようにする。 6 具体的な改善点 キャリア教育の充実に向けて改善すべきこと 小 学 校 ・キャリア教育を通して、身に付けさせたい能 力や態度を確認し、共通理解を図る ・学級だけでなく、学年単位や学校の教育活 動全体を見通し、計画を立てて取り組む ・キャリア教育担当者を決め、推進体制を作 り、取り組む 7 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」におけるキャリア教育の位置づけ 平成23年 完全失業率 目 標 雇用情勢の 全国並み改善! 全国:4 . 5% 沖縄県 7 . 1% 30歳未満 完全失業率 全国:7 . 2% 沖縄県11 . 3% 経済の活性化 自立した豊かな社会の実現 将来を担う子ども達に夢と希望 26 7 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」におけるキャリア教育の位置づけ 高い進路未決定率 (平成23年度末) 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 進路未定率 3.8 2.3 4.4 2.9 1.7 3.4 鹿児 沖縄 島 2.8 16.2 7 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」におけるキャリア教育の位置づけ 学びの機会は多いのに なぜ、自分の未来を踏み出せないのだろう つながっていない 学校生活 社会生活 今の自分 未来の自分 学校での学習 仕事でのスキル 7 沖縄県におけるキャリア推進教育 沖縄県学力向上におけるキャリア教育の位置づけ 夢・にぬふぁ星プランⅢ 虹色・未来への架け橋 にぬふぁ星(北極星)は、先人にとって、大海原を航 海するときの道しるべであった。 学力向上推進の施策が、本県の幼児児童生徒に とって、自分の「夢や希望」に向かってひたむきに前 進することを支援する。(引用) 目的 幼児児童生徒一人一人の「確かな学力」を向上させ、 「生きる力」を育む。 気づく 身につく 「学ぶ」 目的 確かな学力 <学力向上> 自分らしい生き方 夢や希望を叶える 自分の未来像 生きる力 <キャリア教育> 7 沖縄県におけるキャリア推進教育 施策の基本構想図 生きる力の育成 意図的計画的な地域人 材等の活用により学ぶ 意義や目的意識の向上 を図る。 参日 画常 的 な 授 業 学校教育 確かな学力 豊かな心・健やかな体 基本的な生活習慣 学習規律 還学 元校 で の 学 び の 学校での学びが社会で活 かされることを実感できる 「わかる授業」の構築によ る授業改善を行う。 キャリア教育 経験や体験活動を通して、 人や社会と関わり人間関 係形成能力を育成する。 社会教育 基本的な生活習慣 キャリア教育 家庭教育 基本的な生活習慣 「早寝・早起き・朝ごはん」 や、家庭学習時間の設定、 家庭読書の充実を図る。 7 沖縄県におけるキャリア推進教育 取り組みの重点 ○ 幼児児童生徒一人一人に夢や希望を持たせ、目的意 識や学ぶ意欲を向上させるためには、キャリア教育の視 点を踏まえた「確かな学力」の向上を推進する必要があ る。 ○ 学校は、「わかる授業」の構築による「確かな学力」の 向上に焦点化した取組を推進する必要がある。 ○ 学力向上マネジメントによる「目標管理型評価システ ム」を構築し、学力向上に係る学校課題の解決を図る取 組を推進する必要がある。 「取り組みの重点」と「基本構想図」の共通キーワード • 普段の授業の中でも、生活と結びついた学習 を行うことで、児童生徒に「学ぶ意義」を実感 させ、意識づける取組……を実施する必要が ある。 • 学校での学びが社会で活かされることを実感 できる「わかる授業」の構築による授業改善 を行う 学びと社会・生活とをつなぐ 7 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」におけるキャリア教育の位置づけ 取り組みの重点 1 キャリア教育の視点を踏まえた 「確かな学力」の向上の推進 (1) 目的意識の高揚と学習意欲の向上 (2) 「なりたい自分」と「なれる自分」を広げ、「学ぶ意義」や 「働く意義」を実感させる授業 7 沖縄県におけるキャリア推進教育 (2) 「なりたい自分」と「なれる自分」を広げ、「学ぶ意義」や 「働く意義」を実感させる授業 7 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」におけるキャリア教育の位置づけ 学力向上に係る取り組み事項 ① キャリア教育の視点を踏まえた教育課程の編成 ② 児童生徒にとって「学ぶこと」が実社会とつながっていること を実感できる日常 的な学習や体験活動等を通して、「なりたい 自分」と「なれる自分」を広げることのでき る授業を実施し、児 童生徒の進路選択の幅を広げる。 ③ キャリア教育の視点を踏まえて、職場見学や職場体験のあ り方を見直し、教科等の内容と関連づけることで、取組の充実 を図り、「学ぶ意義」や「働 く意義」を実感させ、勤労観や職業観 の育成を図る。 ④ 「地域教育資源」の活用にあたっては、保護者等が学習に参 画するための 具体的な計画を立案する。 学校の特色を生かした キャリア教育の実践を