発表用データ - 熊本大学 政策創造研究教育センター

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Transcript 発表用データ - 熊本大学 政策創造研究教育センター

政策コンペ
「持続可能な社会の形成」のために・・
「一人ひとりが主役のむらづくり」
~お互いさまのむらづくりを目指して~
社文研アダルトチーム
熊本大学大学院社会文化科学研究科
M2 猿渡寛良 寺本伸子 濱田大造 M1 柳田紀代子
4/25/2020
1
はじめに
大学院のプロジェクト研究及び「山間地の集落
機能維持システム構築のための政策研究会」
活動の一環として調査。
1
2
3
4
5
4/25/2020
文献調査 多くの関連文献を読破
予備調査 8月16日に実施
面談調査 9月18~20日、2泊3日の合宿調査
聞取調査 五木村役場や県川辺川ダム総合対策課
調査結果分析 1~4の調査結果を総合的に分析
2
はじめに
はじめにー2
<五木村の概況>
ニュータウンと見まがうばかりの頭地代替地
立派な道路や道の駅や温泉センターなどの施設
今なお止まらない人口減・・。
地理的な位置や歴史、
ダム問題の影響もあり。
五木温泉「夢唄」
<提案>
五木の歴史、多くの笑顔、清流川辺川を大切に引き継い
でいくために、五木のコミュニティの再生策を提案。
4/25/2020
3
テーマと目標
<テーマ>
「一人ひとりが主役のむらづくり」~お互いさまのむら
づくりを目指して~
<目標>
五木村民が住み慣れた村で最後まで自分らし
く暮らしていくためには、自助・共助・公助のバ
ランスのとれた社会が必要である。
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4
調査結果(回答者属性)
図2 家族の年齢
図1 1世帯当たり人数
(戸)
16
(人)
25
14
20
12
15
10
1
2
3
4
5
6
7 (人)
~
0
10
0~
9
2
明
0
~
4
不
5
90
6
20 19
~
30 29
~
40 39
~
49
50
~
60 59
~
70 69
~
80 79
~
89
10
8
(歳)
4/25/2020
5
集落外からの生活支援
図3 集落外の家族から生活を支援される世帯
頻繁
6%
不明
30%
週2~4
10%
月2~4回
6%
頻繁
3
相良村、五木村、
週2~4
2
月2~4回
5
人吉市
五木村、人吉市、熊本市
月1回
8
人吉市、熊本市、城南町、八代市
年3~6回
年3~6回
5
人吉市、熊本市、佐賀県、福岡県
年2回未満
年2回未満
28
ーーー
不明
17
ーーー
合計
68
頻繁
週2~4
月2~4回
月1回
月1回
16%
年2回未満
19%
4/25/2020
年3~6回
13%
表4 集落外から生活を支援する家族について
帰省の回数 人数(人)
居住地
不明
6
集落での交流
集落外に住んでいる家族からの生活支援が多
い。
お堂祭りはだんだんと簡素化。
常会は月1回程度の開催が多い。
住民の減少により、老人会、消防団は統合へ。
今後は他の集落との交流や統廃合になった学
校の活用の可能性もあり。
4/25/2020
7
表11ー1 お堂祭りについて
行政区
行事名
頭地
①春祈祷、直会(なおらい)
②綱引き
③アッカグラ(新嘗祭)草払い、直会(なおらい)
宮園
①春祈祷
②だごひゃごまつり
③阿蘇神社のお祭り
④大銀杏祭り
⑤掃除
平沢津 ①天満宮祭り
②山の神祭り
③峠の上の阿蘇神社でシャクナゲ花見(祭りと言えるか
は分からない)
④マダラのつかみ取り
⑤年に何回かの祭りの後、道うち、花替えなど掃除
表11ー2 お堂祭りについて
野々脇 ①薬師さん・飲み方
②祇園の夜、祇園祭
③秋の祇園祭(八坂神社)
九折瀬 ①堂まつり
②ハルキトウ
②アッカグラ
下谷 ①秋神楽(阿蘇神社参り)
②春祈祷(阿蘇神社参り)
③太鼓踊り(五木子守唄祭り)
白岩戸 ①春祈祷
表12 集落の自治組織
自治会の
行政区
有無
頭地
有
開催時期等
開催場所
年12回
伝承館
年12回
公民館
表14 集落の自治組織(老人会)
老人会_
行政区
行事・活動内容
有無
頭地
有
鶴亀老人会、自分は入っていないので不明
有
①運動会参加踊り等
②学校体育館周りの除草
③週間に1回グランドゴルフ
④1週間に2回ゲートボール
宮園
有
平沢津
有
野々脇
有
年12回
お堂
野々脇
九折瀬
有
年12回
集会所
九折瀬
下谷
有
年12回
集会所
下谷
有
白岩戸
有
年12回
集会所
白岩戸
有
月1回だったが4年く
学校の体育館
らい前から年2~3回
宮園
有(宮園
平沢津 と共同 宮園へ行ってグラウンドゴルフをする。
で)
無
白滝老人クラブ、週1回グラウンドゴルフ
表15 集落の自治組織(消防団)
消防団_
有無
行事・活動内容
有
集落の消防団というよりも村の消防団が主。
広域消防組合北分署もあり、救急車も配備さ
れている。
有
4分団3月15日総会?12月28,29,30日
夜警、1月7日出初め式、大雨の時も出動
平沢津
無
20年前に宮園の消防団の合併。何かあれば
電話して五木中の分団(九分団)が来るらしい
が、役場がその都度召集するのでどこが来る
かは分からない。宮園の分団は四分団。
野々脇
無
九折瀬
有
行政区
頭地
宮園
下谷
白岩戸
表17 他集落との共同作業
他集落と
開催
開催場所
行政区 の共同作
期間
業_有無
行事・活動内容
頭地
宮園
平沢津
無
有
話し合いや、野々脇・瀬目・葛八重(く
不定期、
数回
ずのはえ)・大平・宮目木(ぐうめき)・
山
小浜集落の人が集まる
下谷
有
子供の時は田植え、稲刈りなどに近く
の集落にいる親せきを手伝う程度
行っていた。正式のものではない
白岩戸
有
運動会、ゲートボール、グラウンドゴル
フ、盆踊り。
野々脇
九折瀬
頭地地区の一分団
有
小学校区で1つずつ。五木全体で東、西、北
に。下谷は1分団
有
3分団で活動、人捜し(認知症の方の徘徊な
ど)
交通関係(行先と用件)
4/25/2020
11
交通関係(頻度と交通機関)
4/25/2020
12
交通関係
人吉市との結びつきが強いが、概ね満足。
買い物は、週1回程度人吉市が多い。
巡回バスはスクールバス混乗は4、巡回バスは
3コースで今年から運行、1日1往復。
総利用者数は7ケ月で629名と定着。
交通手段としては、主に自家用車。
今後の高齢者が自家用車の運転ができなくな
った時の対応が課題。
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13
楽しみと居住の意思
図5 あなたの楽しみは何ですか?
(人)
図4 現在住んでいる所から移り住みたいですか?
6
5
ここに住むし
かない
4%
4
3
移りたい
7%
住みたい
89%
2
1
0
ここに住みたい
5
飲 G 孫 ゴ い げ 井 仕 村 お 畑 藤 魚
み ゴ の ル き ん 戸 事 の 茶 仕 の 釣
会 ル 帰 フ い ぞ 端
行 の 事 手 り
等 フ 省
事 み
入
き う 会
等
大 会 議
学
れ
猪 木 手 陶 T 外 買 外 デ
鹿 工 芸 芸 V 出 い 食 イ
狩 加
物
サ
・
・
旅
り 工 裁
ー
縫
行
ビ
ス
ここに住むしかない
移りたい
総合的に見た現状と課題
<生活と交通>
買い物などの生活関連施設や保健・医療・福祉
の公的サービスについては、人吉、八代圏域ま
で含めて考えると概ね満たされており、住民の
方々も満足度が高い。
今年から巡回バスやスクールバスの混乗が始
まっており、評価が高い。
4/25/2020
15
総合的に見た現状と課題-2
<日々の生きがい>
グラウンドゴルフやゲートボールを楽しみにし
ているおり、他に、畑作業や自分で漬け物を
漬けたり、木工品を作ったり、帽子や洋服をつ
くったりと自慢のものを持っている。
4/25/2020
16
総合的に見た現状と課題-3
<集落への愛着>
ずっと今の地に住み続けたいとの気持ちが強
く、集落への愛着や集落の人たちとのつき合
い、交流を大切にしていることが伺える。しか
し、他の集落との交流や共同作業よりも、村
外に居住する家族との交流の方が活発であ
る。
4/25/2020
17
総合的に見た現状と課題ー自助
狭いながらも自分の畑で自給自足の生活を行い、
病院やスーパーも自分の車や子どもたちの車で行
き、スクールバスの混乗にも感謝の気持ちの忘れ
ない村民の方々に接すると十分に自律し、矜持を
保たれている。
巡回バスはこれ
家までは申し訳なかけん、下
ん道に郵便をとりに行くたい。
以上望むとバチ
んあたる。
バス停まで40分、歩く
とは当たり前たい。
4/25/2020
18
総合的に見た現状と課題ー公助
<頭地の生活関連施設>
<新たな試み>
「ふるさと五木村づくり計画」から
◎スクールバスの混乗(診療所などへ無料で利用)
◎巡回バス(バス路線以外の地域)
◎野菜の個別集荷(各集落週1回)
◎送迎つきのげんぞう会(健康体操教室)、村内8箇所
充実した公的サービスである。
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19
総合的に見た現状と課題ー共助
道の駅の物産館・・実は五木産の物は1割程度個
別集荷は参加が少ない。
私のつくった
たくさん作らな
んならきつか。
野菜はお金
にはならんど。
お堂祭りや太鼓踊りなどの伝統行事は年々担
い手が減っている。
4/25/2020
20
提案の概要
なぁ~ん。遠慮しなすな。お
互い様だけん。
そがんたい。お
互い様だけんね。
集落
個人
村全体
個人レベル、集落レベル、村全体レベルでそれぞれで提案。
自助・共助・公助のバランスのとれた社会の実現を目指す。
将来
現在
自助 共助 公助
提案
自助
共助
公助
提案プロジェクトⅠ
「ちょこっとやってみようキャンペーン」
~道の駅の物産館に、自分の自慢のものを出
品する~
<具体的内容>
謙虚な気持ちや負担感
解
決
まずは、一品出品
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22
提案プロジェクトⅠー2
<出品しやすい仕掛け>
◎物産館に特設「五木のちょこっとコーナー」
◎「五木のちょこっと」統一ブランド戦略
鶴喜さんのだんだん畑で
取れたタマネギ
次郎さんは子どもの頃からの
付加価値アップ
手先が器用でした:手作りの花瓶
アサエさんのおばあちゃん
直伝の手作りおはぎ
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23
提案プロジェクトⅠー3
◎「一品だけでも喜んで伺います」運動&
「ジュニア集荷ヘルパー」
一品だけでも喜
んで!
4/25/2020
僕もわたしも取りに行くよ!
24
提案プロジェクトⅠー4
一石三鳥
<期待できる効果>
◎お年寄りの生きがい、健康づくりに。
◎物産館の売り上げアップ、五木ファンの増加
◎子ども達の愛村心アップ
<事業遂行上の問題点>
◎統一ブランドマーク作成費用等が必要。
◎横断的な取り組みになるので、関係機関の
連携が不可欠。
4/25/2020
25
提案プロジェクトⅡ
「自分の集落をもっと知ろうキャンペーン」
~~それぞれの集落の歴史、資源を見直し皆
で共有しよう~
<具体的内容>
集落の資源:歴史、お堂や祭り、料理など
4/25/2020
五木の子ども達が作った頭地の資源マップ
26
提案プロジェクトⅡー2
◎「集落の歴史をまとめてみよう」
村外に住む
子どもや孫
この集落の
お堂で祭りが
ありよった。
五木ファン
クラブ
◎「集落のマーク、看板」を立てよう
村外の人も集落巡りを楽しめる。
集落のシンボル「お堂」
4/25/2020
27
提案プロジェクトⅡー3
◎「集落の語り部」になろう
「集落の歴史」「鮎つり」「おまじない」「薬草」
「郷土料理」などなど。
将来は社会科見学にも対応・・。
◎「集落応援団」を結成しよう
常会に年に1回は村外の家族も参加。「集落応援団」を結成。
村外家族も一緒に地域の行事に参加、集落皆で支え合う雰囲気に
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28
提案プロジェクトⅡー4
一石四鳥
<期待できる効果>
◎集落への愛着、お年寄りの生きがいも。
◎観光客の増加、五木ファンの増加。
◎子ども達の愛村心アップ。
◎集落内外の家族の団結アップ
<事業遂行上の問題点>
◎看板設置費、集落歴史編纂作業費が必要。
◎編集作業のパワーが必要。
4/25/2020
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提案プロジェクトⅢ
「五木村をもっと好きになるキャンペーン」
~自分の集落だけでなく、他の集落とも知り合
いになろう~
<具体的内容>
集落間の交流や五木村全体での交流を行い
村民としての一体感、愛村心を醸成する。
宮園地区合同運動会
4/25/2020
30
提案プロジェクトⅢー2
◎「五木村まるごと図鑑」をつくろう。
各集落や村民ひとりひとりを紹介。
新たな交流や観光客向けのコーディネート
が可能に
◎年に一度は大集会をしよう!
年に一度、全村民が一堂に会し、大集会。集落ごとの出し物や、自
慢の郷土料理で、全村民顔見知りの関係を築く。
4/25/2020
31
提案プロジェクトⅢー3
一石三鳥
<期待できる効果>
◎五木村への愛着と住民同士の繋がりアップ。
◎観光客、五木ファン、物産の売上アップ。
◎個人、集落レベルの取り組みの集大成。
<事業遂行上の問題点>
◎図鑑作成費、集会費用等が必要。
◎村民のパワーをどう結集するか。
4/25/2020
32
3つのプロジェクトにより
「ちょこっとやってみよう
キャンペーン」
「自分の集落をもっと知ろうキャンペーン」
「五木村をもっと好きになるキャンペーン」
一人ひとりが主役のむらづくり
4/25/2020
33
おわりに
五木村の方々
自立心・独立心が旺盛
診療所や巡回バス、自然の恵みに感謝
絆を大切にし、自然と共生
日本のふるさととも言えるここ五木の歴史、自
然、笑顔がいつまでも残るむらづくりに少しでも
助けになれば幸いです。
ご静聴ありがとうございました。
4/25/2020
34