自分で語ろう地球環境問題配布用

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Transcript 自分で語ろう地球環境問題配布用

自分で語ろう地球環境問題
国際連合大学
安井 至
http://www.yasuienv.net/
にデジタルデータがあります。
1
本講演の意図


ご自分で、このファイルをダウンロードして
いただき、それを他人に示しつつ、説明を
してみる。
パワーポイントがインストールされていな
い方

パワーポイントビューアをマイクロソフトのサイ
トからダウンロードしてインストールして下さい。
http://www.microsoft.com/downloads/
details.aspx?familyid=428D5727-43AB4F24-90B7-A94784AF71A4&displaylang=ja
2
地球環境問題
市民の役割とは何か
地球環境問題は、市民の活動対象になりにくい=歴
史的事実
 理由:市民運動の「構造」に合わないから
 市民の役割は、
「積極的な行動を行って、地球環境のために貢献するこ
と」??
 例えば、中国黄土高原で植林事業に参加する
 最善ではあるが。。。。。

3
地球環境問題と市民の役割
Step1
 Step2
 Step3
 Step4
 Step5

知ること
それを知人に語ること
長期展望を語る政治家を選ぶ
日常の行動を持続型に変える
積極行動で貢献する
Step 1で留まると、社会は変わらない
4
環境問題の本質





環境問題は、地球環境問題と地域環境問題
からできている。
環境問題への解のもつべき共通の本質は、
=リスクの削減である。
リスクは、適切な対策によって削減できる。
リスクの対象は、ヒトと生態系である。
要するに、生命(健康)である。
5
「リスク」とは何か

専門家の考えるリスク


できごとの危なさ × 起きる可能性 ×
被害を蒙りやすさ
市民団体の考えるリスク

できごとの危なさ × 社会の不条理
6
台風のリスク

専門家型


台風の強さや大きさ × 進路が自分のところ
に来るか × 防災体制の不完全性
市民団体型

台風の強さや大きさ × 政府の対応の悪さ
7
化学物質の毒性リスク

専門家型


化学物質の毒性 × どのぐらい摂取するか
× 体質的な敏感性
市民団体型

化学物質の毒性 × 商業主義
8
地球環境問題のリスク
=グローバルリスク


専門家型
地球問題のリスク=人類生存リスク+生態系リスク




人類生存へのリスク=(食糧供給リスク+エネルギー供
給リスク+水供給リスク+汚染リスク+生態系劣化リスク
+???)
ぞれぞれのリスク = 必須要素の劣化 × 起こる可能
性 × 対策の欠如
例えば 食糧不足 = (土壌劣化+気候変動+??)
× (人口の増加+食生活の変化+??) × (配分の
不平等+??)
市民団体型

??
9
Capacity of Earth
グローバルリスクの配置
教育
温暖化&海面上昇
文化と倫理
再生可能
エネルギー
化学物質管理
医療 &
倫理
化石燃料使用
生物多様性
水供給
アフリカの貧困
原材料
リサイクル
交通問題
幸福感
10
地球環境のリスクは難しい?





多分その通り
自分の身を考えるだけでは不十分
時代を超えて未来世代を思う
非常に複雑な構造をしているので、リスク
を下げる方法が分からない
他人を責めれば良い訳ではなく、自分を含
めた責任を明らかにする必要がある
11
リスクの状態 その1
危
険
圏
安
全
圏
12
リスクのトレードオフ
13
リスクのトレードオフ
14
リスクのトレードオフ
もともと小さいリスクが対象の場合
15
日本の環境問題
実例として取り上げるべき問題(1)






(1)水俣型公害問題
(2)交通公害型問題
(3)POPs型問題
(4)日の出町型最終処分地問題
(5)豊島型不法投棄問題
(6)ダイオキシン問題・環境ホルモン問題
16
実例として取り上げるべき問題(2)








(7)リサイクル問題
(8)温暖化問題
(9)持続可能先進国型問題
(10)持続可能途上国型問題
(11)RoHS型問題
(12)CSR・EPR問題
(13)BSE型問題
(14)自然保護などの問題
17
日本の環境問題の推移






1960年代:経済成長と公害の時代
1970年代:急速な環境規制の時代
1980年代:バブル経済と物量の時代
1990年代:地球環境と廃棄物の時代
2000年代:持続可能な社会の時代
2010年代:新しい価値の創生の時代
18
環境問題のトレンド
ローカルリスク(日本)
公害
ダイオキシン
環境ホルモン
BSE
.......
|
1970
|
1980
|
1990
グローバルリスク
温暖化
人口爆発
資源不足
食糧不足
鳥インフル
.......
|
2000
|
2010
|
2020
|
2030
19
ローカルリスクの状態
安
全
圏
20
市民はなぜリスクを理解できないか
21
理由その1: 知らない=単純な思い込み

ミネラルウォータは安全


割り箸を使う方が清潔



真実:ミネラルウォータの基準は、水道水よりも、5倍
程度緩い
真実:防腐剤、防カビ剤が含まれている
真実:そもそも洗っていない
食事の前に手を洗うべき


真実:ヨーロッパなどでは、お手拭はでないし、パンも
手づかみ。テーブルにじか置き。それでも別にお腹を
壊すことはない。
真実:インフルエンザの予防には、手を洗うのが正解
22
水道水-ミネラルウォータ比較



水道水の方が基準が緩い項目 なし
ミネラルウォータの方が基準が緩い項目
ヒ素(0.05mg/リットル) 5倍
フッ素(2mg/リットル)
2.5倍
ホウ素(~5mg/リットル) 約5倍
亜鉛(5mg/リットル)
5倍
マンガン(2mg/リットル) 4倍
水道水の発ガンリスクはヒ素が突出
6×10^-5 ミネラルウォータは?
23
理由その2:原理原則を知らない

ビタミンにしてもミネラルにしても、生理活
性物質は、実は毒物。過剰摂取は危ない





ビタミンA
ビタミンD
亜鉛
銅
多目に摂取しても良いものは、もともと薬
効の無いもの=毒にも薬にもならない
24
化学物質の毒性 コア知識




物質が毒かどうかは、量が決める。
量を多く摂れば、すべての物質は天然食
品を含めて毒物である。
生物は、食物(=毒物)を摂取することを前
提として防御システムを備えている。
動物の中では、ヒトはもっとも精緻な防御
システムをもっている。
25
物質が毒かどうかは量が決める



通称:パラケルスス
本名:アウレオルス・フィリップス・テオフ
ラストス・ボンバストス・フォン・ホーヘン
ハイム(1493ー1541)
スイス人医師。錬金術師。後にバーゼ
ル大学教授。
26
理由その3:死なないのが普通

確かに、乳児死亡率の推移、平均余命の
推移などを見ると、そう思えなくも無い。
27
WHO日常的なリスクによる損失余命比較 単位・年
低体重
鉄欠乏
VA欠乏
亜鉛欠乏
高血圧
コレステロール
体重オーバー
野菜果物不足
運動不足
危険な性交渉
避妊の欠落
たばこ
酒
ドラッグ
不衛生な水
大気汚染
煙の室内汚染
鉛暴露
気候変動
怪我(職業上)
発がん物質
SPM
ストレス
騒音
注射
幼児虐待
世界
20.73
4.22
4.25
4.35
9.07
5.71
3.78
3.83
2.59
12.57
0.69
7.45
5.34
0.79
8.04
1.05
5.74
0.46
0.81
1.16
0.22
0.24
0.00
0.00
1.50
0.28
日本+
0.01
0.05
0.00
0.00
5.94
3.01
1.92
1.87
1.78
0.23
0.00
6.15
1.61
0.49
0.03
0.54
0.00
0.05
0.00
0.23
0.23
0.06
0.00
0.00
0.00
0.16
北米
0.01
0.18
0.00
0.00
7.03
6.44
6.58
3.65
3.03
0.98
0.00
13.81
2.80
1.27
0.02
0.48
0.01
0.12
0.01
0.20
0.28
0.21
0.00
0.00
0.00
0.12
EU
0.00
0.09
0.00
0.00
8.86
6.97
5.71
2.53
2.95
0.46
0.00
11.43
3.01
0.97
0.02
0.28
0.00
0.13
0.00
0.23
0.35
0.17
0.00
0.00
0.00
0.07
28
乳児死亡率、死産率推移
29
日本人の平均余命推移
30
理由その4:自分の体は繊細


自分はヒトである
ヒトは高級哺乳類だから繊細



真実:ヒトは、最高性能の自己防衛システムを
備えている
真実:だから、これほど蔓延ることができる
ただし、ある人々は、以前よりも繊細かもし
れない=乳児死亡率の推移
31
GDP vs. 平均寿命 1995年
32
理由その5:人類の思い上がり




地球は人類のためにあるから、人類に最
適な生活環境というものが提供されるべき
である。
例えば、食糧
最後に地上に現れた人類は、すでに存在
している他の生命を食糧として生きてきた。
食は常にリスクとの戦いだった
33
食による中毒統計 H14年


件数1850件 患者27629名
死者18名






サルモネラ菌
O-157
自然毒動物
自然毒植物
化学物質
2名
9名
6名(フグ)
1名(H14はキノコではない)
0名(ヒ素、酸敗油脂、、)
cf.米国:サルモネラで500名の死者?
34
後半
グローバルリスク
35
2000年からの環境問題


持続可能な社会を作る時代
特に重要な概念が




グローバルサステナビリティ
ローカルサステナビリティ
この両者を両立させることが重要な国
ローカルサステナビリティが重要な国
36
日本の国の状態
食糧(水も、元素も)
エネルギーも
米国のエタノール
燃料化は、食糧
危機を早める
グローバルサステナビリティが
実現されていない限り、存続
が危ない
37
以下、各種問題について、カーブの傾向を見ながら、
未来への外挿を試みる。
温暖化問題
38
2005年 京都議定書の発効




日本の状況は極めて悪い
カナダと日本は達成不能だろう
2013年以降の枠組みをどうするのか
排出量取引による売買は、日本経済にな
んら良い結果をもたらさない
39
Temperature Increase
K)
(
40
Emission Scenario
Acceptable?
41
Total CO2 Emission(Global)
Now
JAPAN
1980 1990 2000 2010 2020 2030 2040 2050 2060 2070 2080
42
国立環境研によるシナリオ
43
Total CO2 Emission(Global)
≒475ppm
Now
1980 1990 2000 2010 2020 2030 2040 2050 2060 2070 2080
44
日本はどのように対応すべきか?個人的案





温暖化ガス発生削減の努力を最大限行う。
万一削減不足になれば、30%増の借金として背負う。
世界最高の省エネルギー・省資源技術を開発し、さら
なる国内排出削減で2013年以降に借金返済
同時に、世界へCDMなどで貢献。同時に途上国に気
候変動枠組みへの参加を要請。
排出量取引(ホットエア)を行うべきでない。


600億円/年ぐらいか???
環境税=国民へのメッセージとして必須である。
(原油価格の高騰による効果の方が大となる可能性はあるが)



全エネルギーを原油輸入量に換算し、1Lあたり1円課税す
ると、6000億円/年
Cf.ガソリン税: 600億L × 53.8円 = 3兆円
Cf.軽油取引税: 470億L × 32.1円 = 1兆円
45
エネルギー消費の供給の問題
46
GDP 一人あたり vs. SOx 濃度
環境クズネッツ曲線
after Prof. SIMON KUZNETS
47
発展段階とデカップリング
物質/エネルギー
4
問題領域
二酸化炭素排出
量
的
因
子
3
破壊的生態系
利用:その1
2
廃棄物や
破壊型生態系利用
その2
自然災害による被害
環境汚染による被害
1
発展段階
48
Energy and CO2
49
Bad
Good
Costa Rica
50
Costa Rica
51
Thermohaline Circulation
海洋大循環モデル
52
Temperature Variations in the Past
Little Ice
Age
Younger Dryas
ヤンガードリアス期
10,000 years from Now
53
Oil Production and Resources Found
1980
Found
Production
産出量
発見量
54
エネルギー使用量の長期推移
55
(9)持続可能先進国型問題


ヨハネスブルグサミットWSSDでの指摘
持続可能でない生産・消費形態の変更




先進国が主導し、すべての国が持続可能な生
産・消費形態を促進しなければならない。
そのための10 年事業計画の策定を促進する。
途上国の持続可能な生産・消費を阻み、環境
に有害で貿易をゆがめる補助金の改革を促
進する。
環境コストの内部化や経済的手法を促進する。
56
他の資源供給の問題
57
資源採取と環境破壊




これは相当ひどい
ニッケル、銅、鉄、石炭、、、、、、、
特に途上国では、残渣が環境破壊
銅鉱石の品位


1930年 2%以上
2000年 0.5%以下
58
リサイクル、リユースも良いが



資源問題を本当に解決するには、
資源採掘量を減らすリデュース
それには、



超長寿命の製品を大切に使う
修理可能な期間を長くする
サービスを買う
59
交通システムの問題
60
個人活動のLCA
消費活動
プリウス
航空機
紙
お湯
照明
冷房・暖房
太陽電池
太陽温水
6000
60000
200
150
438
2250
-3300
-6000
購買活動
普通の車
冷蔵庫
デジカメ
コンクリートの家
木の家
km
km
kg
回
kWh
時間
kWh
MJ
830
6660
524
50
178
375
-1343
-67
kgCO2
kgCO2
kgCO2
kgCO2
kgCO2
kgCO2
kgCO2
kgCO2
4000
200
6
20000
4464
kgCO2
kgCO2
kgCO2
kgCO2
kgCO2
61
平均乗車率 1.2人
国内線
62
63
64
交通に要するエネルギー







飛行機 = 車を1名で運転
車を1名で運転
車を4名で乗車
バイク
電車
船
自転車
1
1
0.25
0.2
0.1
0.2
0
65
都市計画のやり方

将来型




まず、路面電車+高架電車のネットワーク
それから街づくりを考える
隙間に道路を走らせる
従来型



道路を既存の道路を拡張して作る
土地を造成する
あとはビジネスに任せる
66
水供給の問題
67
安全な水の観点
68
WHOデータに基づく日常的なリスクによる損失余命
69
水の供給量の観点
70
水資源の特徴 Water Resource
循環型、持続型の資源 しかし、一部に化石水と
いう枯渇型
=Renewable with some Fossil Water
 他の資源に比べ重く、体積あたりの価格が安い
=Heavy and Cheap
 必要な場所で必要なときに必要な質の水という
条件が重要
=Geographical Distribution, Quality for Use

71
日本の水資源 in Japan






生活用水:130m3/年・人 Daily Life
工業用水:110m3/年・人 Industry
農業用水:460m3/年・人 Agriculture
間接水の輸入量:600m3/年・人
=Indirect Import of Water, Virtual Water
牛肉、トウモロコシ、大豆、小麦が4大間接水
輸入である。=Beef, Maize, Soy, Wheat
合計すると、水使用量は多目
=More than Average
72
世界の水資源総量 Total Amount


40、000km3が最大限=Max Available
現在の使用量




農業用水に2500km3 Agriculture
工業用水に750km3 Industry
生活用水に350km3 Daily
合計で、約3800km3:すでに10%
Already in Use
73
水ストレス Water Stress
すでに、利用可能量の40%を利用してい
る地域を、「水ストレス」の高い地域。
= Availability Ratio : Region with more
than over 40% of available water in use.
 アメリカ中西部、中近東、インドパキスタン
国境、インダス川流域、中国北部など
=See the Map

74
水ストレス比の高い地域
75
将来、食料を自給すると。。。





日本でも水が不足する可能性
温暖化などによって、降水の分布が変化し
て、穀物生産に影響を与える可能性
米国中西部のように、化石水を用いた灌
漑は、そのうち不可能になる
結論
水資源問題は、食料問題である。
76
食糧危機の概要
77
食糧供給問題を考える要素

需要側



人口の増加をどこまで見込む
食肉の摂取をどこまで見込む
供給側




耕作面積の増減
単位面積あたり収量の増加
農地の劣化傾向
農業用水資源の限界
78
食糧供給事情 2005年

穀物の生産量は20億トン


一人あたりにすると



1950年は7億トンだった
1950年 7億トン/25億人=0.77kg/日
2005年 20億トン/64億人=0.85kg/日
カロリーにすると


1950年 3068kcal
2005年 3419kcal
79
食糧供給の未来像





やはり人口を減らすことだろう
食生活を変えること、「牛肉から養殖魚へ」
はかなり重要な要素
食糧生産に伴うバイオマスの有効活用
水は、マイクロ灌漑技術など
地下水の過剰使用が最悪だろう
80
農業生産物の生産量
8.0E+09
7.0E+09
Gums
rubber
6.0E+09
production [t/y]
tabacoo
fiberes
5.0E+09
peppermint
coffee&tea
fruit
4.0E+09
vegetable
oilcrops
nuts
3.0E+09
pulses
sugar
2.0E+09
root
cereal
1.0E+09
0.0E+00
1,961
1,971
1,981
Year
1,991
2,001
81
食肉生産量推移
3.0E+08
ROW
Viet Nam
2.5E+08
Meat Production [t/y]
USA
Thailand
Philippines
2.0E+08
Myanmar
Malaysia
Laos
1.5E+08
Japan
Indonesia
India
China
1.0E+08
Canada
Cambodia
Brazil
5.0E+07
Australia
Argentina
0.0E+00
1,961
1,971
1,981
1,991
2,001
Year
82
人口問題
83
国連の人口予測
12000000
10000000
8000000
中位予測
上位予測
下位予測
6000000
4000000
2000000
2050
2040
2030
2020
2010
2000
1990
1980
1970
1960
1950
0
84
140000
120000
100000
Korea
Japan
Italy
Ukraine
Uganda
80000
60000
40000
20000
0
1950
1970
1990
2010
2030
2050
85
GDP vs. Life Expectancy
86
GDP vs. Life Expectancy
87
88
8種のゴール in MDG








1.貧困と飢餓の克服
2.初等教育の世界的実現
3.性の平等、女性の活力増大
4.幼児乳児死亡率の改善
5.妊婦の健康
6.HIV/エイズ、マラリアの克服
7.環境面での持続可能性の確保
8.開発のためのパートナーシップ
89
1600000
1400000
1200000
1000000
USA
India
China
800000
600000
400000
200000
0
1950
1960
1970
1980
1990
2000
2010
2020
2030
2040
2050
90
2100年の日本


人口は何人になっているか?
現在







韓国
オランダ
スウェーデン
フィンランド
アイスランド
4600万人
1600万人
900万人
500万人
30万人
文化の維持が大変
翻訳本はまず出ない
91
2010年:新しい価値の創生
大きいことは良いことか?
エコプレミアム発想
92
日本の環境のトレンド
日本モデル
環
境
負
荷
現在
価値
エネルギー消費、 CO2 排出量
1970
価
値
軸
目標
1991
最終処分量
環境汚染, 一般的な負荷
GDPのような経済的な指標
93
各種のプレミアム

ブランドプレミアム


超小型プレミアム


信頼できる製品作り・安心できる製品作り
地域プレミアム


寿命が長く、修理が利くために価値が高い
信頼プレミアム・安全プレミアム


使い心地に気を配った手作り製品で価値が高い
長寿命プレミアム


超小型にすることで価値が高い
使いここちプレミアム・手作りプレミアム


同じような製品でもメーカーが違うため価値が高い
地域特性を活かした製品作り
エコプレミアム(3Rプレミアムを含む)

製品の環境負荷が低いために価値が高い
94
New PriusのLCA

TOYOTA製のハイブリッド車
Engine
Power Splitter
Generator
Ni-H Battery
Inverter
Motor
Transmission for Hybrid
95
二酸化炭素放出量の比較
New Prius
Materials
Assemble
Gasoline
Maintenance
Waste
Gasoline
0
5
10
15
20
25
30
35
40
tons
Assumptions: 100,000km Driven in Tokyo
Fuel Consumption: 18km/L for Prius, 8km/L for Others
96
プリウスと燃料電池車の効率
97
製品のエコプレミアム化
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
実績:個人的なエコプレミアム商品認定
No.000:太陽電池
No.001:エコキュート(ヒートポンプ型給湯器)
No.002:プリウス(ハイブリッド車)
No.003:リアプロジェクションテレビ
No.004:電球型蛍光灯
No.005:Ni-H型充電池
No.???:ガスエンジン型コジェネ
No.???:農業共生型ゴルフ場
No.???:電気自動車カーシェアリング
No.???:再生可能エネルギー型住宅
98
地球共生型シナリオ
人
間
活
動
の
総
量
・
地
球
へ
の
イ
ン
パ
ク
ト
化
石
燃
料
・
原
化石燃料依存から核融合依存へ
子
力
地球の持続能力
300年必要
100年間で人口の半減は厳しい
1800
2000
2300
99
国連の人口予測
12000000
10000000
8000000
中位予測
上位予測
下位予測
6000000
4000000
2000000
2050
2040
2030
2020
2010
2000
1990
1980
1970
1960
1950
0
100
地球のエネルギーバランス
国際協力の本当の意味
緊急援助だけが援助ではない
インフラ整備だけが援助ではない
102
想像力テスト:アフリカの農家
この形態は持続可能か?




4人の子どもがいる夫婦は、2haの農地をもち、トウ
モロコシを栽培し、日干しレンガの小屋に住んでいる。
取り入れたトウモロコシは、すべて自家消費。
子ども達は、薪を拾い、近所の泉から飲み水を汲む
→ そのために子どもは多い方が生活は楽である。
地元市場で、トウモロコシは1トン150ドル。この年、
4トンの収穫があった。統計上、この家の稼ぎは、一
人当たり$100ということになる。
ジェフリー・サックス 「貧困の終焉」 を変形
103
この形態は持続可能か?






答えられないというのが正解ではあるが。。。。
当然のことながら、土壌は疲弊する。
来年は、1ヘクタールあたり2トンは取れないだろ
う。
化学肥料を買う金が有れば、維持できるかもし
れない。
雨が降らないかもしれないし、降りすぎて洪水に
なるかもしれない。
気候変動が起きれば、まず、持続不能。
いかにして、自立的な成長を可能にするか?
先進国に責任の大部分がある気候変動の影響をミニマムに。
104
課題:あのトウモロコシ農家の一人当たりの収入を
翌年までに増やす方法を考えなさい。

国際商品であるバニラの栽培に切り替えて、トウモ
ロコシはその売り上げで買う。


生産性を高める。例えば、窒素固定作物を植えて、
1ヘクタールあたり2.5トンの収量を得る。0.5ト
ンは市場で売って貯蓄し、家畜を買う。


しかし、バニラを港まで輸送する輸送手段が無い。
窒素固定作物を植える貯蓄がない。
オンコセルカ症を媒介するブユを絶滅できれば、こ
の家の耕作面積を拡大することができる。

ブユを絶滅させる方法も資金もない。
105
日本はODAを増やすべき





しかも、それぞれの家族が「持続的な改善」「自立的
な成長」を始められるような援助を。
過去の大規模ODAは、一部の外国政府の特権階級
を太らせた(日本企業も太った)。
最近の日本のODAはかなり変わった。
草の根ODAもやる体制に徐々になっている。
しかし、日本の政治家は、そして、財務省は、ODAは
もはや無用だと言う(選挙民やメディアのレベルに合
わせている??)。
106
実は、
ODAにはGDPの0.7%という約束あり

1970年、国連総会で議決
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
米国は、自国のみは、これに拘束されないと
主張している。
1992年、アジェンダ21の第33章13節
2002年、モンテレー(メキシコ)合意
2002年、ヨハネスブルグWSSDのPoI
約束はやはり守るべきである。
外務省のODA大綱にも、どこにも書かれていない。
107
ODAの実績(GDP比0.7%が目標)
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米国
日本
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



0.15%
0.2%
2003年の実績は89億ドル(ネット)。2005年7月のG8グレンイー
グルズ・サミットで小泉総理が今後5年間でODA事業量について
100億ドルの積み増しを表明。アフリカ向けODAについても今後3
年間で倍増を表明。
ドイツ
イタリア
イギリス
カナダ
フランス
0.25%
0.1%
0.4%
0.25%
0.4%
◎ ベルギー、スウェーデン、デンマーク、ノルウェ-、
オランダなどの各国は、すでに0.7%を達成している。
108
アフリカ諸国のGDP
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2000年のGDPと人口
ボツワナ 50億ドル 167万人 豊かな国
セネガル 40億ドル 953万人
ウガンダ 60億ドル 2325万人
日本の2004年、高額所得者 7.5万人
1000万円以上の所得税を払った人の所得税の
総額 = 約2兆円?(180億ドル)
ウガンダの全所得の10倍の所得??
高額所得者の平均所得=ウガンダ平均3000
人分
米国だと、上位400人の所得が690億ドル
109
最終結論
110
広義の環境問題の解決

技術的な方法論開発
人間の心の中の問題

やっかいな心の問題の現状




多分50%
多分50%
日本にもはびこる個人主義
米国を中心とするユニラテラル主義
一神教同士の近親憎悪
=イスラムのメンタリティーとキリスト教徒
111
発展段階とデカップリング
幸福度
物質/エネルギー
4
問題領域
二酸化炭素排出
量
的
因
子
3
破壊的生態系
利用:その1
2
廃棄物や
破壊型生態系利用
その2
自然災害による被害
環境汚染による被害
1
発展段階
112
経済行為と右肩下がり(デカップリング)
幸福度
21世紀型
環境経営
量
的
因
子
利益
売り上げ
利益再配分
売り上げ
ライフサイクル資源・エネルギー
20世紀型
環境経営
投入資源・エネルギー
製品重量
環境排出・無駄な費用
発展段階
113
中世小氷期
人類はエネルギー転換と産業革命を行った。
第二の革命
第一の革命
ヤンガードリアス寒冷期
人類は農耕文明による革命を行い生存した。
114
第三の革命

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

化石燃料文明からの離脱がその内容
人間活動を地球の持続能力の範囲内に
それには、やはり人口を減らす
総資源使用量を減らす
なんらかの価値の創造は継続
右肩下がりを良いと
考えるメンタリティー
20世紀までは、すべて
右肩上がりが良かった
115
第三の革命実現のための必須事項







第三の革命に向かうための人類の欲求は、
「社会貢献を行うことによる満足感」
「他人に感謝されることの満足感」
「他人に自慢できることを持つ満足感」
「未知の他人と交流する満足感」
いずれも共生の満足
そして、
「次の世代に残す知識・情報を作り出す満足感」
これが人類が生存する最大の意味なのでは?
116
各主体のポジション
FINAL GOAL
個人の位置
企業はビジネスリスク
で動き、迂回路を取る
可能性が高い
NPOの位置
行政の位置
優れた環境対応企業
一般社会の動き
環境対応の遅れた企業
117