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関係性マーケティング
(Relationship Marketing)
マーケティングの定義
アメリカ・マーケティング協会の定義
「個人と組織の目的を満たすような交換を生
み出すために、アイデアや財やサービスの考
案から、価格設定、プロモーション、そして流
通に至るまでを計画し実行するプロセスであ
る」
マーケティングの4P
• Product(製品)
品質、デザイン、機能、ブランド名
• Price(価格)
価格設定、ディスカウント、アローワンス
• Promotion(プロモーション)
販売促進、広告、パブリシティ
• Place(流通)
チャンネル、カバレッジ、品揃え
関係性マーケティングとは?
Gummesson(2007)
「リレーションシップのネットワークにおけるインタラク
ションを基盤としたマーケティングである」
Morgan and Hunt(1994)
「成功した関係的な交換の構築、維持、発展を目的
とした全てのマーケティング活動である」
リレーションシップのネットワーク
RMの背景
• 企業の持っている経営資源の限界による完
全競争の非効率性
• 技術格差の短縮
• 製品ライフサイクルの短縮
• 長期的な利益の獲得への転換
RMの基層的な価値観
• 長期的協調リレーションシップ.
• ウィン-ウィンリレーションシップ.
• 全てのリレーションシップ主体の積極的な関わり.
• 官僚的-法的価値観からリレーションシップ価値観と
サービス価値観へ.
リレーションシップの形成要素
• 活動の連携
• 資源的結合
• 活動主体間の絆
関係性の中心的な概念
• パワー:他の主体をコントロールする力
• コミットメントと信頼
– コミットメント:価値のある関係を持続的に維持す
る意向。
– 信頼:信用のある取引パートナーに依存する意
志。
関係性モデル
Morgan and Hunt (1994)
離脱コスト
黙従
+
+
関係性の
ベネフィット
+
コミットメント
離脱性向
+
+
+
共有価値
+
信頼
コミュニケー
ション
協調
+
+
+
-
機能的摩擦
ご都合主義
の行動
Input
不確実性
Output
関係性のインプット
• 離脱コスト
• 関係性のベネフィット
• 共有価値
• コミュニケーション
• ご都合主義の行動
関係性のアウトプット
• 黙従
• 離脱性向
• 協調
• 機能的摩擦
• 不確実性
リレーションシップの主体
サプライヤーとの関係
製品
サプライヤー
サービス
サプライヤー
水平的関係
競合他社
事業単位
企業
従業員
非営利組織
社内組織
政府
流通チャンネル
顧客
社内関係
バイヤーとの関係
サプライヤーとの関係
• 関係性:
– 企業とサプライヤーの関係
– 企業とマーケティングリサーチ会社の関係
• 関係性のベネフィット:
– 仕入れ価格の交渉の優位性
– サプライヤー主導型新製品開発
バイヤーとの関係
• 関係性:
– 流通業者との関係
– 顧客との関係
• 関係性のベネフィット:
– 製品流通における交渉の優位性
– 流通チャンネルのプロモーション活動への参加
– 顧客のロイヤルティ
– 長期的な利益の最大化
社内的関係
• 関係性:
– 企業と従業員の関係(インターナルマーケティン
グ)
– 職能間の関係
– 戦略的事業単位間の関係
• 関係性のベネフィット:
– 従業員のコミットメントの向上
– 部門間の摩擦の削減
水平的関係
• 関係性
– 競合他社との関係
– 非営利組織との関係
– 政府との関係
• 関係性のベネフィット
– 資源の共有
– 環境の変化への対応
– 研究開発の効率化