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素粒子実験
素粒子?
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物質を細分化していくとどこまで
行くか?それ以上分けられない
物質は?
⇒究極の粒子
= 素粒子
物質の中の素粒子
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物質はクォークとレプトンか
らなっている
3つの世代がある
それぞれに対して反粒子
が存在
力を伝える素粒子
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4つの基本的な力
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重力 ⇒ 重力子
電磁気力 ⇒ 光子
弱い力 ⇒ W、Zボソン
強い力 ⇒ グルーオン
β崩壊
物質に質量を与える素粒子
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質量を担う粒子 ⇒ ヒッグス粒子
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理論上、すべての素粒子の質量は厳密にゼロで
なくてはならないがそうではない
物質はヒッグス場(粒子)の海のなかにあり、ヒッ
グス場と反応する粒子は抵抗を受けて光速では
飛べなくなる
素粒子理論の統一
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なんとかひとつの理論ですべての力を記
述することはできないか?
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統一理論
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大統一理論
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電+弱
1967年完成
電弱+強い力
超大統一理論
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電弱強+重力
標準理論(標準模型)
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グラショウ、ワインバーグ、サラム等
電磁気+弱い力+強い力を記述
現在の観測事実は、ゲージ理論に基づくこの模
型でほぼ説明できる
問題点
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重力相互作用を無視している
実験で決定すべきパラメータが多すぎる
クォークとレプトンの世代の説明ができない
ヒッグス粒子が未発見
ニュートリノの質量を無視
超対称性
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すべてのフェルミオン
(ボソン)には超対称粒
子のボソン(フェルミオ
ン)のパートナーが存在
する
この超対称性を仮定す
ると、三つの力の大統
一がある高温状態で成
り立つ
決定的な実験がないと模型が氾濫
超対称模型
超対称性のために2次
発散がない。
余剰次元模型
時空は4次元以上。標準
模型の粒子はブレイン上に。
プランクスケールは実は小さい。
Little Higgs 模型
ヒグス粒子は対称性の破れの
NGボソンなので質量が軽い
ことは保障されている。
Higgsless 模型
ヒグス粒子が実は5次元にすむ
ゲージ場の一部。ゲージ対称性
で軽い質量を保障。
Technicolor 模型
強い未知の相互作用で
標準模型のゲージ群が破れた。
実験的検証:粒子衝突実験
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衝突により生成された素粒子を調べる
衝突するエネルギーが高いほど、より小さな
世界を調べられる
どうやって調べるのか?
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終状態をみて、何が起こったかを調べる
例) 終状態にミューオンが二つある場合
ミューオン
E1=m1c2
?
ミューオン
E2=m2c2
エネルギー・運動量保存則を使って元の物質の質量を計算
終状態の検出に用いられる技術(例)
プラスチックシンチレータ
光電子増倍管
微弱な光を電気信号に変
換する。
左のシンチレータと組み合
わせて荷電粒子をとらえ
る。
荷電粒子の通過に伴い微弱な光を出す。
ワイヤーチェンバー
荷電粒子の通過した
位置を数十ミクロン間隔
で埋め込まれた電極により測定
シリコンマイクロストリップセンサ
荷電粒子が通ると充満さ
れているガスが電離してワ
イヤーに信号を残す
我々の研究室でやってること
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CDF実験 @ Tevatron
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ATLAS実験 @ LHC
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実験中
2009年ぐらいまで
2007年から実験開始
リニアコライダー実験(ILC)
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現在は開発研究中
実験開始は20XX年
CDF実験
フェルミ国立加速器研究所
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米国 イリノイ州 シカゴ
郊外
通称Fermilab , FNAL
加速器実験、ニュートリ
ノ実験
テバトロン(Tevatron)
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陽子・反陽子衝
突型加速器
今のところ世界
最高の衝突エネ
ルギー(2TeV)
陽子・反陽子の生成・加速・衝突
Collider Detector at Fermilab
•エネルギーを測定
•電子、光子の同定
•粒子の軌跡を測定
•磁場による軌跡の曲率から運動
量を測定
•ミューオンを同定
粒子の同定
CDF
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Control Room
CDF実験参加機関
トップクォークの発見@CDF
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1994年
CDFでの物理
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トップクォークの測定
ヒッグス粒子の探索
標準理論の検証
その他理論で予想される粒子の探索
CP-Violationの研究
etc.
現在の状況
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1992年~1996年 Run1
検出器&加速器のアップグレード
2001年 実験の再開 ( Run2 )
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2005年11月現在でRun1の10倍のデータ
実験データを使った物理解析
データ取得とCDF検出器のメンテナンス
~2009年まで実験を続ける予定
おわり
Backup
素粒子物理学の歴史
〜BC4c. 「物質はすべて均質で不可分のA-TOM〔原子〕からできてい
る。」
古代ギリシャ自然哲学者デモクリトス
19〜20c初め
1900
1950
物質の構成要素である原子の発見。
1897年:電子の発見(J.J.Thomson)
1905年:特殊相対論(A.Einstein)
前期量子論(M.Planck, N.Bohr)
1911年:原子の構造=原子核+電子(E.Rutherford)
1913年:一般相対論(A.Einstein)
1913年:陽子の発見(E.Rutherford)
量子力学(W.Heisenberg, E.Schrodinger, P.Dirac)
1932年:中性子の発見(J.Chadwick)
1933年:陽電子の発見(C.Anderson)
1935年:中間子論(湯川秀樹)
1937年:μ粒子の発見(C.Anderson)
1948年:量子電磁力学QED(くりこみ理論)
(朝永, R.Feynman, J.Schwinger)
1960
1970
1980
20c半ば:1947年のπ中間子の発見を皮切りに
多くのハドロン(中間子、バリオン)発見
1956年:νeの発見(F.Reines)
1956年:反陽子の発見(O.Chamberlain, E.Segre)
1956年:パリティ保存則の破れ(T.D.Lee, C.N.Yan)
1962年:νμの発見
(L.Lederman, M.Schwartz, J.Steinberger)
1964年:クォーク模型(M.Gell-Mann, G.Zweig)
SU(3)3重項の u, d, sクォーク
1964年:CP保存則の破れの発見(J.Cronin, V.Fitch)
1967年:電弱統一理論 (S.Weinberg, S.Glashow, A.Salam)+QCD=素粒子標
準模型(1973年)
1969年:パートン模型(R.Feynman)
1969年:電子陽子深非弾性散乱=パートン模型で説明 (J.Friedman,
H.Kendall, R.Taylor)
1971年:Yang-Mills 場の理論はくりこみ可能
(G.’t Hooft)
1974年: J / (cc) の発見=cクォークの発見
(S.Ting, B.Richter)
1976年:τの発見(M.Perl)
1976年:  e    e の発見(Gargamelle Group)
1977年:Υ( bb )の発見=bクォークの発見
(L.Lederman)
1980年:グルオンジェットの発見(at PETRA)
素粒子物理学の歴史
CDFの歴史 素粒子物理学の歴史
1980
1990
2000
1979年:CDF実験グループ結成
1981年:CDF実験設計報告書
1983年:W, Zボソンの発見
(UA1, UA2)
1985年:CDF実験で陽子・反陽子衝突を初観測
1987年:CDF実験開始(Engineering Run)
ジェット、Wの観測
1988年:CDF実験Run 0(Physics Run)
〜1989年
W, Zの質量、bクォーク生成断面積
1992年:CDF実験Run I
〜1996年
1991年:軽いνの世代数=3
(SLC, LEP)
1994年:トップクォークの発見
(CDF)
Wの質量、
トップクォーク生成断面積と質量、
b-ハドロンの質量と寿命
BC中間子の発見(1998年)
2001年 : CDF実験Run II 開始
粒子の同定2
電離エネルギー(dE/dx)
飛行時間(TOF)
素粒子物理と宇宙の歴史

素粒子を研究
等価

宇宙の創世を
研究