1週目資料(序論)

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豊橋技術科学大学工学部
機械工学課程3年生用
2014年後期授業
A1-101
制御工学
講師 寺嶋一彦
TUT, System & Control laboratory
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授業の概要
第1週 10月7日:
制御工学概説
第2週 10月14日: システムのモデリング
第3週 10月21日: 伝達関数
第4週 10月28日: 休講(海外出張)
第5週 11月4日: ブロック線図
第6週 11月11日: 時間応答(1)
●11月25日: 全学休講: (休講振替)時間応答(2)
第7週 12月 2日: 中間テスト
第8週 12月 7日: 周波数応答(1)
TUT, System & Control laboratory
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授業の概要
第9週 12月16日: 休講(学会) 振替:周波数応答(2)
第10週 1月13日: 制御系の安定性
第11週 1月20日: 制御系の安定性
第12週 1月27日: シーケンス制御
第13週 2月 3日: フィードバック制御系の特性と
内部モデル原理
●2月10日: 全学休講
第14週 2月17日: 制御系の設計(PID制御)
第15週 2月24日:
第16週 3月3日:
講義予備日(制御系の設計)
制御期末テスト
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第2週 制御工学概説
今週の大きな目的
制御工学を学ぶ上での下地となる概念や実用例を大まかに
理解すること.
 これまでの制御工学を知ることで制御工学に対する概念を学ぶ.
 実際の適用例などを交えながら,制御工学を学ぶことで,何ができるの
かを学ぶ.
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はじめに
システム制御は横断的科学技術である.
システム制御とは(System Control):
時間とともに動いているシステム(動的システム:
Dynamical System)を,われわれの思いどおり動かすよう
に人為的に操作(制御/政策)する行為である.すなわち
システムは自動制御(Automatic Control)される
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自動制御沿革
1.18世紀の産業革命
James Watt の蒸気圧の制御(遠心調速機,Governor)
2.20世紀
二つの世界大戦
兵器の自動照準.追跡用レーダのサーボ機構
3.1948年 米国フォード社
自動工作機械+自動運搬機=オートメーション
4.1950~1960年
米ソの宇宙開発競争,アポロの月面着陸,
原子炉の制御,化学プラントの制御,コンピュータの開発
5.1980年~
ロボット,バイオロジー,医用,社会システム,経済システム,家電製品
6.21世紀
医療福祉,エコロジー,人文・社会システム,ナノテクノロジー,
バイオテクノロジー
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制御理論の体系化
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制御の起源(遠心調速機,Governor)
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自動制御とは何か 目次(1)
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自動制御とは何か
早大名誉教授・北陸先端科学技術大学院大名誉教授 工博
示村悦二郎 著
第1章 制御とはどういうことか
身近にたくさんある制御
制御とは制し御すること
いろいろな分野にある制御
自動制御と手動制御
なぜ自動制御をするか
制御技術は働かせる技術
「あれば便利」から「なくてはならない」自動制御へ
第2章 制御システムの基本的な構成
制御の対象は何か
制御量と操作量・外乱
ブロック線図で表す
制御量と操作量は1つずつとは限らない
多変数システムに特有の相互干渉
制御システムの操作係:アクチュエータ
制御システムの頭脳:コントローラ
制御のシステム
フィードバック制御とフィードフォワード制御
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自動制御とは何か 目次(2)
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第3章 フィードバック制御の起源
蒸気機関とフィードバック制御
負荷で変わる蒸気機関の速度
ワットの発明を生んだ1通の手紙
リフトテンタからガバナへ
ボイラにもあった自動制御装置
浮きを巧妙に利用した制御
紀元前からあった(?)浮きを使った制御技術
ボイラに必要な安全弁
大規模なワットの制御システム
第4章 フィードフォワード制御
ご飯をおいしくたくには
ご飯はフィードフォワードで
外乱にはお手上げのフィードフォワード制御
フィードフォワードはホワイトボックスに
センサがないとできないフィードバック
間接的なフィードバック制御
間欠的な直接フィードバック
ブラックボックスと特性の同定
フィードフォワード制御とオートマトン
フィードバックと自由主義思想
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自動制御とは何か 目次(3)
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第5章 制御理論の芽生え
最初の観察
フィードバックの本質を見抜く
安定問題への挑戦
マクスウェルとラウス
学問の世界から出なかったマクスウェルとラウス
ヴィシュネグラードゥスキーの貢献
ストドラとフルヴィッツ
第6章 サーボメカニズム
位置や姿勢を制御するサーボメカニズム
サーボメカニズムのアクチュエータ:サーボモータ
即応性の尺度:時定数
速応性はシステム固有の性質
定常状態に達する仕組み
システムの感度:ゲイン
サーボモータは無定位なシステム
サーボメカニズムのセンサ
サーボメカニズムの構成
コントローラで決まるサーボメカニズムの特性
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自動制御とは何か 目次(4)
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第7章 プロセス制御システム
プロセスオートメーションの立て役者:プロセス制御
制御量の種類は多くない
標準化の効果が上がるプロセス制御
プロセスコントローラにも標準品が
制御システムに要求されるもう1つの特性:定常特性
定常偏差の残るP制御
定常特性と応答特性のジレンマ
定常偏差をなくすI動作
動特性を改善するD動作
相互干渉の多い制御対象
外乱対策が主目的のプロセス制御
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自動制御とは何か 目次(5)
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第8章 近代制御技術の展開の系譜
ワット以後の制御技術
サーボメカニズムの誕生
ファルソのサーボメカニズム
プロセス制御技術の展開
ガス工業の生んだ圧力制御
巨大な水車の出現
蒸気機関のガバナが水車に
電信時代を開いたサーボメカニズム
フィードバック増幅器の誕生
フィードバック増幅器が生んだ安定性の理論
電気の制御技術・制御の電気技術
近代制御技術の系譜
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自動制御とは何か 目次(6)
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第10章 古典制御理論の成立
問題解決形ツールから理論系へ
古典制御理論の成立
主役は周波数特性
線形システムを前提とした古典制御理論
非線形システムを近似的に扱う
古典制御理論の成果
古典制御理論の限界
古典制御理論のサバイバルストラテジー
古典制御理論の不滅の栄光
第11章 新しい制御理論の誕生と展開
10年目のブレークスルー
理論の流れを変えた状態の概念
最適な制御を求めて
制御の概念の確立
新しい制御理論の枠組み
リャプノフの安定論
対象をぐんと広げた新しい理論
限界に挑む新しい理論
特性変動に取り組むロバスト制御
適応制御にみるニューフロンティア
果てしなく広がる制御の宇宙
TUT, System & Control laboratory