オオサンショウウオの生態調査

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Transcript オオサンショウウオの生態調査

2004年
岐阜県立郡上高等学校
生物部
郡上市
岐阜県
オオサンショウウオの
捕獲調査に向けて
研究目的
オオサンショウウオの生活史を明らかに
する
産卵の直前、直後にどのような行動をす
るか明らかにする
本流とその支流間の移動について明ら
かにする
オオサンショウウオを保護するために何
をしたら良いかを考える
郡上を流れる川
本流 長良川
白鳥町
支流
高鷲町
明宝村
大和町
和良村
八幡町
美並村
オオサンショウウオの棲息河川
本流 長良川
白鳥町
支流
高鷲町
指定河川
明宝村
小間見川
大和町
和良川
和良村
八幡町
美並村
おんだにがわ
鬼谷川
調査河川
本流 長良川
小間見川
大和町
支流
指定河川
調査風景
2004年度小間見川調査
8月
9月
産卵期
10月
孵化期
1夜
間
2夜
間
捕
獲
調
査
捕
獲
調
査
産
卵
巣
穴
調
査
個体の捕獲調査
オオサンショウウオ体長測定器
個体の識別方法
個体を実際に捕獲し、体長、体重、眼中心間距
離などを測定し、傷などの特徴を記録する
尾の左右の側面、全身の写真を撮影する
眼中心間距離
体長
測定の様子

ムービー挿入
同一個体の行動を追跡して
オオサンショウウオの生態に
迫ってみよう。
C10Ⅰ42
同一個体比較方法
固体名
 平成10年
体長
体重

:D15
C10Ⅰ42
:73cm
:2.95kg
平成10年 C10Ⅱ20
体長
:70cm
体重
:2.95kg
成長の様子
体長
:-3.0cm
体重
:±0kg

C10Ⅱ20
尾右側面比較
H10/8/1夜間
H10/8/18夜間
F
この個体例の
移動の様子
堰堤
E
個体の移
動
8月1日~8月18日
D
C C´
B
D15
500m
A
今までの個体相互比較調査
平成8年度9月17・18・19日
平成8年度10月17・23・24日
平成9年度8月2・3日
平成9年度8月18・19日
平成10年度7月31日・8月1日
平成10年度8月18・21日
平成11年度8月2・3日
平成11年度8月19日
3年連続で見つかった個体
~個体名:D14~
個体番号
日時
C09Ⅳ08
H9.8.19
C10Ⅰ44
H10.8.1
C10Ⅱ30 H10.8.21
C11Ⅱ34
H11.8.3
C11Ⅲ28 H11.8.19
地点
500~1000
500~1000
1500~2000
500~1000
500~1000
堰堤間 体長(㎝)
体重(㎏)
目幅(㎝)
前肢左 前肢右 後肢左後肢右
A~B
66
2.5
6.0
A~B
63
2.2
5.5
F~G
63
2.2
5.5 全
A~B
63
1.8
A~B
63
1.8
12
6 1234欠 1欠
5.5 全欠
成長の様子
体長:-3cm 体重:-0.7kg
123
判別に利用した写真一覧
個
体
番
号
尾
左
側
面
尾
右
側
面
C9Ⅳ08
C10Ⅰ44 C10Ⅱ30 C11Ⅱ34 C11Ⅱ28
D
この個体の
移動の様子 CC´
B
堰堤
個体の移
動
H9.8.19~
H10.8.1
H10.8.1~
H10.8.21
500m
H10.8.21~
H11.8.3
H11.8.3~
H11.8.19
A
同一個体の F
河川移動の様子
E
小間見川におけ
る同一個体の移
動(一部)
D
堰堤
個体の移
動
産卵予
想地点
C C´
B
500m
A
堰堤を
越えた個体
F
堰堤
E
直接は越えられ
ない堰堤を越え
た個体の一部
個体の移
動
D
C C´
B
500m
A
移動の様子考察等ビデオで言う
他河川
一日平均50m
小間見
一日平均3m
移動式人工巣穴設置にあたって
「産卵⇒受精⇒発生⇒ふ化⇒40cmま
でに成長した個体」の過程を明らかに
する。
生息数を増やすことによる保護活動。
以上を目的として、生息の中心地に
設置した。
移動式人工式巣穴の利点
河川に大がかりな
工事を必要とせず、
用意に設置できる。
 管理や整備が簡単
である。
 長期にわたった定
期的な調査が可能
である。

人工巣穴平面図
固定用ナット
出入口
240
固定用鎖
440
巣内
0
10cm
尺度
鉄部
コンクリート部
人工巣穴設置断面図
蓋
を
固
定
す
る
金
具
固定用鎖
蓋
680
170
水面
巣内
出入口
150
H500
410
140
0
10cm
尺度
鉄部
コンクリート部
設置された人工巣穴
保護のために
多くの個体は堰堤を越えられない
でいる。堰堤が移動の障害となっ
ていることは明らかである
オオサンショウウオの移動の障害とな
らない堰堤の構造を考える必要があ
る
保護のために
生息密度の高い地点3ヶ所は身を隠
すのに適した岩が多数あり、常時生息
するのに適した環境にあるといえる
河川改修工事はブロックで固めてし
まわない