Transcript 35.658703 139.745408 位置情報
2010 年 10 月 20 日
第
5
章 空間データの視覚的伝達
1.
視覚的伝達
湯田ミノリ [email protected]
地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
ここで学ぶこと
• 視覚的伝達 – 空間データと地図 – 視覚 とは – 地図と情報伝達 – 地図の情報伝達が適切に機能するには について学びます. 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
空間データとは
• 現実空間と対応づけられている位置情報を 持っているデータ 位置情報 北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 ・・・ 2005 年人口 ( 万人 ) 563 144 139 236 115 ・・・ 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
空間データとは
• 現実空間と対応づけられている位置情報を 持っているデータ 位置情報 緯度
35.658703
経度
139.745408
住所 東京都港区 芝公園
4-2-8
これも位置情報 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
どの表現が分かりやすい?
データだけ データを反映 させたグラフ 北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 ・・・ 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県 2005 年人口 ( 万人 ) 563 144 139 236 115 ・・・ 184 121 115 175 136 データを反映 させた地図 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
データだけだと・・・
2005 年人口 ( 万人 ) 北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 ・・・ 大分県 宮崎県 563 144 139 236 115 ・・・ 121 115 鹿児島県 これらの場 沖縄県 わからない 地理情報科学教育用スライド 175 136 ても実感が わかない © 湯田ミノリ
それではグラフは?
どこが多いか は分かるけど 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ 空間的な分布 などはすぐにイ メージできない
地図は!
どこにどのくら い集中してい るかが感覚的 に分かる 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
空間データの表現方法
• 空間データは – 視覚的に表現したほうが分かりやすい – しかも位置情報を持つため,地図と対応さ せて表現するのが一番直截的 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
地図とは? 現実空間の縮小モデル
地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
地図とは?
• 図形として平面上に空間データを視覚的に表 現したもの 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ 1:25,000 地形図 「山梨」
これも地図?地図です。
• 平面に表現されたものだけが地図ではない – 立体的な地球儀や地形模型 – 特殊眼鏡利用による飛び出す 3D 表示 – 点字のように指で触って情報を得る蝕地図 いずれも空間の縮小モデルである事は共通 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
空間データと地図
• 地図に空間データを反映させること =空間データの視覚化 → データの位置,つながり,拡がりの相互関係 が,分かりやすくなる
人間の「視覚」が関連
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五感と情報
• 人間の持つ五感 視覚 聴覚 嗅覚 味覚 触覚 – 外界の情報は,感覚器を通じて,これらの感覚と して体内に取り込まれる. – このうち視覚と聴覚は感覚器が 2 個あり,遠近や 方向が分かる. 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
視覚
• 可視光から,以下のような情報を得る – 外界にある物体の色・形・動・質感・奥行きなどに ついての情報 – 物体のカテゴリーについての情報 – 物体の位置関係のような外界の空間的な情報
→
外界の空間の把握に最適な感覚 赤い 緑の立方体 の手前にあ る 円柱 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
視覚表現
• • 視覚を通した情報伝達方法 視覚的に観察できるものに置き換えた表現 – 図 – 文字 – 模型 – 写真 これらが情報内容を適切に伝え るようになるには,情報の受信・ 発信者いずれも学習が必要 学校
School
これらはすべて教育のため の建物、または学生その他 に対して教育が行われる場 所を表している.しかし,そ れぞれが同じことを表すも のと考えられるようになる には,それをあらかじめ知 らなければいけない 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
視覚表現としての地図
• • 地図は,図・文字等を複合的に組み合わせ, 様々な情報を含む 空間データを地図で表現することは,視覚に よってデータの持つ空間の広がりを理解する ことを助ける • • 人間が地図を地図として理解するには学習 が必要 地図は,情報伝達ツールでもある 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
地図と情報伝達
• 地図の作り手と読み手の間で地図を媒介とし て情報の伝達(コミュニケーション)が行われ る. 作り手 encode 情報 地図 decode 情報 読解 読み手 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
情報伝達ツールとしての地図
• 地図作成の目的 – 意図した意味・内容が正確に読み手に伝わること • 地図作成の留意点 – 伝わりやすさ – 誤読されにくい表現 を考慮する必要がある 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
2008
年アメリカ大統領選挙結果
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1860 年 奴隷解放地域/奴隷地域地図 ピンクが奴隷州,グレーが奴隷制度のない自由州,黄色が奴隷制度には触れない準州 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
2004
年アメリカ大統領選挙
• • 赤 青 共和党 民主党 http://www-personal.umich.edu/~mejn/election/2004/ 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
各州の面積を人口数に応じて変化させて みると・・・ 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ
東京の地下鉄路線図
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地図における伝達性の適切さ
• • • 内容が物理的に見やすい 一つの記号が複数の意味を持たず,曖昧で ない 主題に関係のない情報を多く含まない 読図に時間を要すれば伝達性が劣化 誤読や意味不明の状況が生じれば伝達不能 地理情報科学教育用スライド © 湯田ミノリ