タイタニック号の沈没について

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Transcript タイタニック号の沈没について

タイタニック号の沈没に ついて

82138047 小谷 仁

 巨船誕生の背景  概要  不沈船  試運転  出航  衝突  脱出・救命

目次

 査問委員会  勧告  賠償請求  公判  安全運転規則  陰謀説  事故の予言

巨船誕生の背景

 ドル箱航路 *アメリカでの急激な人口の増加 *新しい職場・一攫千金・新しいマーケット etc … ⇒ 北大西洋航路の需要  ホワイトスター・ライン社 *乗客の乗り心地を優先する独自性 *比較的健全な経営 ⇒ IMM 社が1900年の収益の10倍で買い取る

概要 船歴 船籍 :イギリス 所有 :ホワイト・スター・ライン 母港 :リヴァプール 起工 進水

1909

3

31

1911

5

31

日 処女航海

1912

4

10

日 その後

1912

4

15

日に沈没 性能 総トン数 :

46,328

トン 全長 :

269.1 m

全幅 :

28.2 m

全高 :

10.5 m

機関 : スコッチ式ボイラー

24

基補助

5

基、 レシプロ

4

気筒エンジン

2

基、 蒸気タービン

1

基、

50,000hp

37 MW

) 推進器: 混成

3

軸、

3

枚羽スクリュー推進、 速力: 定員 :

23

ノット(

42.6km/h

) 船客数:

1

329

人、

2

285

人、

3

710

人 乗組員数:

899

概要

不沈船

 ブルーリボン賞を目指さず *スピードよりも豪華さに重点  安全対策 *16の防水区画 *2区画に浸水しても沈没しない設計 *防水隔壁がブリッジから操作可能 ⇒ 「不沈船」と宣伝

オリンピックとの差異

 プロムナードデッキ(遊歩道) *北大西洋の強風からの保護

試運転

 半日だけで終了した試運転 *フルスピードで走らず *左右操舵試験 *旋回試験 *18ノットで走行中の最大停止距離、時間 ⇒ 後の事故ではこれらの数値は役にたたず

出航

 サウザンプトン出航 *前部マストの見張り台から双眼鏡が消える  クイーンズタウン(アイルランド) *ダミーの煙突に煤だらけの船員 ⇒ 亡霊?!

出航

 ボイラー室での火災 *船体強度を弱めるため?!  無線室 *電報をさばくのに忙殺 *電信会社からの派遣社員 ⇒ 重要な情報(氷山情報)が見過ごされる

衝突

 双眼鏡の不在 回避に十分な距離がなかった  つながっていた水密区画 完全な水密でなかった構造 ⇒ 16区画に浸水するのは時間の問題 

CQD

SOS

の発信

脱出・救命

 右舷・左舷での運命の分かれ目 ●右舷(マードック一等航海士) 婦人・子供を優先 ⇒ 男性にも寛大な対応 ●左舷(ライトラー二等航海士) 婦人・子供のみ

脱出・救命

 定員以下のボート *ボートの安全性に対する不安 テストの結果について船員は知らず *ボートフォールへの扱いの不慣れ 定員いっぱいまで乗せることへの不安

査問委員会

 アメリカの査問委員会 事故の責任の所在について  イギリスの査問委員会 事故の原因、今後の対策について *立場のちがい* アメリカ:船客・裕福な階級・被害者 イギリス:建造・検査・運行の当事者

査問委員会の結論

 スピードの出しすぎ  不適切な見張り員の配置  救命ボートに対する船内組織の不確立  カリフォルニアン号の救助の怠慢  三等船客に対する差別はなし

勧告

 乗客全員数の救命ボートの設置  救命艇訓練の徹底、頻度の増加  通信士を24時間勤務とすること  大西洋横断の航路をより南にすること  水密性の確保について改善措置

賠償請求

 責任制限の原則 船を大海に出すには相当の危険が伴う 海上における仕事はオーナーの管理が不可能 ⇒ 海洋国家としての発展を 目指すためには特別の奨励策が必要 *海上で何か事故が起こった場合、不注意や過失が あった場合でもオーナーが当事者として「関知また は認識」していないかぎり、その責任には制限が設 けられる*

賠償請求

 異なる算式 *イギリス* 1トンにつき15ポンド ⇒ 69万ポンド(345万ドル) *アメリカ* 目的地まで到達できなかった分の運賃の合計 ⇒ 10万ドル (結果)アメリカの法律による責任制限を申し立て

公判

 論点 「関知または認識」の有無 ⇔ 責任制限の適用の有無 *スーパーキャプテン:イズメイ社長の存在*  和解点 原告:1600万ドル W社:10万ドル ⇒ 66万4000ドル

安全運転規則

一、安全運行の徹底 二、自信過剰についての諌め 三、事故発生の場合の会社や乗組員自身に及ぼす影響の重大さ 四、時間的なロスや一時的な不都合は、どんな些細な事故よりもマシ であることを銘記すること 五、視界不良・狭水道通過・陸地接近などの時の船長に対する注意 事項 六、海上衝突予防法の遵守 七、水密扉の検査・各種操練などの規則 八、船長に対する各条項の慣熟と改善意見の要請

安全運転規則

 国際的な動き ・1914年1月 「海上における人命の安全のための国際会議」 ・アメリカでの無線装置配備の義務付けの強化 ⇒ 無線通信が普及するきっかけに

陰謀説

 保険金目的 * J ・ P モーガンと知人55人のキャンセル ⇒ 事故が起こることを知っていたのでは?!  すり替え説 オリンピック号の事故 ・スクリューブレード・キールへの損傷

事故の予言

 “The wreck of the Titan” 船名・大きさ・構造・航路・沈没原因の一致 「事故を予言した小説」として話題に ⇒ 事故後、大きな売り上げを記録

参考文献

「不沈・タイタニックー悲劇までの全記録」 ダニエル・アレン・バトラー著 「タイタニックがわかる本」 高島 健著