看護師レポート作成の基本②論理的な構成

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基本姿勢と態度
専門職のビジネススキル
レポート作成の基本
②論理的な構成
適度な分量
分量を考える
はじめに全体の分量を考える
• 書きながら考えない
内容に応じた最適な分量がある
分量に制約がある場合
限られた中で論じる
多くを語れない場合でも、要点は述べられる
概要が数ページに及ぶことはありえない
• 所定の分量で説明できるまで要点を絞り込む
• 必要があれば、補足資料で説明できる
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構成とテーマ
文章の構成を考える
結論が無い文書は無意味
結論に至る原因も重要
• 話の流れを意識して章立てを考える
書き始める前に構成メモをつくるとよい
段落ごとのテーマ
目的に合致した章立てを工夫
段落ごとに、何を書くかを決める
起承転結の
バランスが大切
• その際も分量を意識する
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章立てを工夫する
並列する概念
小項目を立てて並記
• 本文中で連ねて述べない
箇条書きで対比することも考える
各章や項のバランスを保つ
大、中、小項目に至る順に具体化、個別化する
• 同じレベルの項目で具体性に差が出ないこと
見出しに工夫をする
• 見出しを見ただけで、全体の論旨が見えること
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理解を促すために
問題意識を明確に
言いたいことを一言で言えるか
言えない場合・・・
• 自分自身の理解が十分でないため、
文書を作っても伝わらない
導入や背景の重要性
いきなり本論に入らない
話題の背景を述べて理解の土壌をつくる
• 読み手の事前理解に応じて対応する
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焦点を絞る
多くのことを詰め込みすぎない
言いたいことより伝わることを優先
一つの文書には一つのテーマが望ましい
• 複数のテーマがある場合は、異なる文書で
焦点を絞る(フォーカス)
浅く広い話よりは深く掘り下げた話が価値がある
どこにフォーカスするかが重要
フォーカスがしっかりしていると論を立てやすい
• 焦点がぼやけていては、わかりにくい文書になる
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因果関係と一貫性
因果関係
常に原因と結果の関係性を意識する
• 原因は一つとは限らない
• 原因の優先順位や影響の差異を考える
述べたい結論の最大の原因を明確にする
一貫性
論旨を見失わない
冒頭で掲げた問いかけに答えているか
• 論文では特に重要なポイント
結論に向かって議論が積み重なっているか
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論理性を保つために
感想文ではない
論文、レポートの類は感想文ではない
事実とその背景にある因果関係が重要
読み手の疑問に答えることも大切
安易に原因を決めつけない
「原因であること」と、
「すべての原因であること」は違う
決めつけは他の検討の余地を排除する
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周辺の議論
既に言われていることは無いか
一般的なことよりも、新しい知見が重要
自らの意見の新規性を強調する
• 事前に十分な文献調査が必要になる
他の結論の可能性
客観性を大切に
答えが一つとは限らない
他の可能性と自分の意見の関係を示す
• 多様な見方、前提条件による違い・・・など
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ポイントをまとめる
理解を得るために
最後に重要なポイントを箇条書きにする
• 時間のない読み手には便利
• 論文の場合には冒頭に概要を記す
明らかになったことと不明なことを区別する
• 限界ではなく議論の範囲を明確にする
論旨の流れを見直す
途中で論旨がずれてないか確認をする
• 別の人に読んでもらうことも効果がある
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