かだってけらいん - 公衆衛生ねっと

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Transcript かだってけらいん - 公衆衛生ねっと

平成24年度 第4回 陸前高田市
保健医療福祉未来図会議
平成24年8月10日(金)13:30~15:30
陸前高田市役所 第4号棟 第6会議室
※このPowerPointは、8/10(金)に行われた平成24年度第4回陸前高田市保健医療福祉未来図会議において使
用した内容に、当日の出席者の皆様からのご意見等をふまえ、加筆修正し作成したものです。
※内容についてのご意見、お気づきの点等お問い合わせは下記までお願いします。
陸前高田市地域包括ケアアドバイザー 日本赤十字秋田看護大学 佐々木亮平 [email protected]
本日(8/10)の会議資料
①本日の次第
②本日のPowerPoint
③「はまってけらいん かだってけらいん運動」
④「畑に“はまらっせん”プロジェクト」経過報告
・・・岩手県立高田病院 高橋祥先生
⑤居場所(未来図)・・・仮設住宅、病気の人が安心、子どもたち
⑥平成24年度健康・生活調査について
⑦「フォーカス・グループ・ディスカッション法による子どもをもつ家
庭のニーズ調査」
・・・NPO法人 HANDS
⑧月刊「公衆衛生」7月号
⑨前回(6/29)会議議事録ほか・・・
本日(8/10)の会議資料もHPに公開します
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今日の包括ケア会議の内容は、来週中にホームペー
ジ上に公開します。
これまでのこの会議内容や未来図、全戸訪問結果等も
同じく公開しています。
「災害時の公衆衛生」、「陸前高田市」で検索していた
だきますとヒットします。
http://www.koshu-eisei.net/saigai/saigai.html
未来図会議の基本主旨
(Keyword: “出会い”、“語る”ことの大切さ)
◆陸前高田市の未来(来月・・・10年後)を語る場
※決して決定機関(組織)ではありませんが・・・
陸前高田市の保健医療福祉、公衆衛生の復興に向けて・・・
①住民の力(お互いの実践が確認できる)
②先が見える(課題と解決策の確認)
③方向性を具現化(できることから一つずつ形に)
改めて・・・、陸前高田市保健医療未来図
(たたいてちょう台)
復興計画との整合性と、意識の持ち方を・・
※保健福祉医療未来図(たたいてちょう台)
応急対応期
(H23.5月明け)
応急対策期
(H23.半ば)
回復支援期
(~H25.3月)
復興期
(H25.4月~)
未来期
本日(8/10)の会議の進め方
1 テーマ:「はまってけらいん、かだってけらいん」
運動のスタート(具体化)
※“みんなで集まりましょう、お話ししましょう”
の実践
本日(8/10)の会議の進め方
2 協議内容(意見交換、情報共有)
(1)はまってけらいん、かだってけらいん運動の確認
(2)のぼり旗の具体化について
・・・NPO法人 HANDSの取組例
(3)仮設住宅という居場所
・・・「畑に“はまらっせん”プロジェクト」経過報告
(4)平成24年度健康・生活調査について
(5)病気の人が安心な居場所
(6)子どもたちの居場所
「フォーカス・グループ・ディスカッション法による子どもをもつ家庭のニーズ調査」
※デザイン?
色、大きさ、
数、内容・・・
NPO法人 HANDSの取組例
http://www.ipss.go.jp/
http://www.ipss.go.jp/
http://www.ipss.go.jp/
http://www.ipss.go.jp/
「“はまってけらいん”
“かだってけらいん”運動」のスタート
集まること・話すこと…
人と人との繋がりを創ること
「“はまってけらいん”
“かだってけらいん”運動」のスタート
 のぼり(旗)の作成・・・市で予算化
 こころのケアを意識するための象徴
⇓
市内様々な場所に掲示する
(病院、スーパー・商店、居酒屋、コミセン、集会所等)
未来図会議・・・
「はまってけらいん・かだってけらいん運動」発祥の地
日々の活動が、住民の心のケアになっていることを確認しあう場
「“はまってけらいん”
“かだってけらいん”運動」のスタート
住民同士によるこころのケア
誰でも・いつでも・どこでもできる
⇓
必要なのは…心のケアを意識すること
普段の生活の中で“している”
「“はまってけらいん”
“かだってけらいん”運動」のスタート
「“はまってけらいん”
“かだってけらいん”運動」のスタート
金・土・日・月
「“はまってけらいん”
“かだってけらいん”運動」のスタート
支援者ができること(確認)
→きっかけづくりをすること
→住民同士で自然と心のケアができる“しかけ”
→繰り返すこと
「畑に“はまらっせん”プロジェクト」
フォーカス・グループ・ディスカッション法
(Focus Group : FG)
による子どもをもつ家庭のニーズ調査
中村 安秀
西原 三佳、平野 志穂、山中 郁、井出 りえ
NPO法人HANDS
(Health and Development Service)
せっかく流されたんだから
いいものつくろうや!
「安心して子育てできるまちづくり」
(陸前高田子育てシンポジウム)での男
性住民の発言
★お母さんから
子どもが泥んこになって
あそべる場所がほしい♪♪
★行政から
この高田で子どもを生み育てたいと思 「陸前高田子育てシンポジウム」
(2012年2月)
えるまちにしたい☆☆
行政、NPO、大学など、地元の方と
東北発のビルド・バック・ベター
に期待したい!!
外部支援者が半々。保健・医療・福祉の
分野横断的な集まり
(主催:NPO法人HANDS、
後援:陸前高田市、日本ユニセフ協会)
フォーカス・グループ(FG)の目的と対象
目的
陸前高田市で未就学児を持つ保護者の子育てに
関する現状と課題を明らかにし、今後の陸前高田
市の子育て環境改善策を検討する際の一助とする
。
対象
陸前高田市内2地区(小友地区、米崎地区)に住む
未就学児を持つ保護者 10名
フォーカス・グループ(FG)の長所と短所
FGの長所
・対象者が自分の言葉で話すため、対象者に近い視点で情報を得
ることができる
・予想していない結果が得られることも少なくない
・大規模な量的調査に比べ、「早い」「安い」
FGの短所
・司会者がバイアスを与える影響が大きい
⇒司会者のトレーニングと観察者による評価を行なう
・事象の因果関係を検証することは困難
⇒量的調査との組み合わせがよく行われる
・内容がセンシティブな時は本音が聞き出しにくい
⇒質問の仕方を工夫する。内容によってはFGに向かない
場合もある
FGの実施方法
実際のFGセッション
2012年6月18日(月)モビリア仮設内集会所
参加者は仮設住宅居住者
6月19日(火)モビリア仮設内集会所
参加者は仮設住宅外の居住者
6月19日(火)米崎地区集会所
調査に関する倫理的な配慮
FGの実施については、陸前高田市健康推進課との協議のもとに準
備した。モビリア仮設および米崎地区仮設住宅の責任者と事前によ
く相談を行い、了解を得た。
参加者の方には、FGの目的や趣旨について説明し、口頭による理
解と同意を得たうえで実施した。
FGの結果(1)
対象者
居住地域
小友地区
米崎地区
住居
仮設住宅
仮設住宅外
仮設住宅
仮設住宅外
人数
4名
3名
1名
2名
家族あたりの子どもの平均人数:2人
子どもの平均年齢:4.9歳
録音データのテープ起こしを行い、KJ法(川喜田二郎「発想
法」:中公新書)を用いて分析した。
現在の子育て環境
【仮設住宅居住者】
住宅の狭さによる家族間の問題や、近所への気遣いに対する大変
さ。一方、子どもにとっては居心地がよさそう。
「一部屋に家族6人できつい」
「姑とも近すぎるとちょっとしたことでお互いに気まずくなったりする」
「近所のおばあちゃんたちがすごく声をかけてくれる」
「子どもは新しいおうちを建てなくても“ずっとここでいい”というんです」
【仮設住宅以外の居住者】
近所に同世代の子どもが居ないため友達同士で遊ぶ機会がほとん
どない。
「地区の中に子どもと同世代の子が本当にいない」
「仮設は子ども同士も含めた近所付き合いがあってうらやましい」
母親のストレス
【仮設住宅居住者】
子どもを叱る声が近所に聞こえる、といった住環境に起因したストレ
スが多い。
「時間を守りなさいと言っているけれど、みんな外で、帰らないで遊んでいるんです。」
「仮設の中はすごく狭いので、こっちもイライラしてきて前より子どもに当たっていると
いうか、怒ることが多い」
【仮設住宅以外の居住者】
友達と遊ぶ機会が無いため、親が一緒についていかなければならな
い。家があるから仮設のイベントには行きにくい。
「近くに子どもが居なくて遊ぶ機会が無いので、親も一緒について行ってあげないと遊
ばせられない」
「家がある人は仮設のイベントには誘われても入りづらいし、情報も来ない」
こどもの病気と医療
【仮設住宅居住者】
夜間や週末にも受診できるので、特に困っていない。子どもが急に
病気になった時に預けられるところがほしい。
「高田病院が午後も診てくれるようになったから良かったです」
「震災で余計に両親に頼れなくなってしまったので、(病気の子どもの一時預かりがで
きる)半日なりの施設だけでもあると助かります」
「外からの支援によって、子どもの病気を診てもらって、スムーズに大学病院で治療を
受けることができて、それは本当に助けられました」
「震災後、妊婦健診が再開した情報を知りませんでした。妊婦さんへの情報はちょっと
入ってきづらかった気がします」
「医療費免除は助かりました」
【仮設住宅以外の居住者】
特に気がかりなことは無い。病後児保育があると助かる。
「病後児保育というのがあればいいなと、ずっと思っていました」
子育てしやすい環境づくりへの希望
現在子どもの遊び場が無いため、遊具がある公園や泳げるところが欲
しい、という方がほとんどだった。
【仮設住宅居住者】
「やっぱり海が。高田と言ったら海ですもんね」
「泳ぐところが欲しい」
「公園が欲しい。広いだけじゃだめなんですよね。遊具とかがないと」
「雨の日の遊び場所が欲しい」
【仮設住宅以外の居住者】
「2,3歳でも行けるような遊具があれば」
「高田沿岸を強調した町を作ればそれが売りになると思うんです」
「リプルに近いようなショッピングセンターが欲しいです」
居住環境別のまとめ
仮設住宅
住宅の狭さなどによる大変さはあるが、子どもの友達が多い、近所付
き合いがあるので、比較的満足している。住宅の移転先が決まってい
ないため、子どもが通う保育園や小学校をどこにするかが悩ましい。
子どもの健康や医療については、現状に不安は無いものの、震災に
よって将来子供へ何らかの影響が出るのではないかという漠然とした
不安がある。
仮設住宅以外
近くに同世代の子どもがおらず保育園から帰ってくると子どもが友達と
遊ぶ機会が無い。また自宅が流されていないため、仮設住宅でのイベ
ントや、子育て支援センター等へも行きづらい。見なし仮設や孤立した
人への心配、震災後の母親への後追いなどもあり、母子ともに現状に
対する不安がある。
よりよい子育て環境への期待
子どもの遊び場
遊具のある身近な公園
子どもが泳げる場所
病後児保育
祖父母などのサポートが少なくなったため
仮設・仮設外を区別しないイベント
仮設外の子どもが参加しやすい環境づくり
次回(第5回)未来図会議予定
◆日時
平成24年9月13日(木)13:30~15:30
◆場所
陸前高田市役所 第4号棟 第6会議室
◆次々回(第6回)
平成24年10月19日(金)13:30~15:30