研究内容power point版
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中間報告資料 2003年11月12日
超小型燃焼器の開発に関する研究
工学研究科機械系
航空宇宙工学分野博士前期課程1年
辻川研究室
永田 研太郎
研究背景
ウルトラマイクロガスタービン(以下UMGT)は米国DARPAの
MEMS(Micro Electrical Mechanical System)計画に始まり
極超小型システムの開発が各国研究機関で進められている
1. 特徴は
高エネルギー密度である。電池のLiSo2に対して30~150倍
2.用途として
・ロボットなど自立型動力機器の動力源
・衛星用姿勢制御エンジンなどの推進動力源
これまでの研究
極超小型燃焼器を想定した燃焼実験を行った
燃焼実験器
2~10cc容積程度の小領域でも
安定燃焼が行えることを確認した。
これを受けて燃焼器の設計に着手した。
燃焼器の設計
2次元微細加工に関するノウハウを持たない我々は
既存のGTから3次元形状のUMGTを製作する
然后
構造的により単純かつ小型であるMEMSレベルの
UMGTを目標とする
燃焼器の設計(仕様、サイクル)
構造的に単純
低Noxバーナ缶型燃焼器
目標サイクルを100W出力とし,流速を調整しサイクルを構成した
Hth=0.07
燃料流量
燃料流量0.1220
3.2f g/s
g/s
P3=278kPa
T3=1173K
2
B
P2=303kPa
T2=444K
スペック表
3
排気流量 2.220 g/s
T
C
P1=101kPa
T1=288K
Rc=3.0
Ηc=0.68
Lc=155 W
1
4
Rt=2.67
Ht=0.70
Lt=298W
P4=101kPa
T4=966K
空気流量 2.098 g/s
図1:出力100W(目標条件)
W
Ht=0.78
Ltotal = 100.03W
寸法
Type
チャンバー材料
SUS304
着火方式
圧電素子
燃料
メタン
空気流量
2.1
単
位
g/s
燃焼器の設計(モデル用寸法)
燃焼器の容積
80
70
代表長さは10~20mm程度
熱散逸/熱生成
60
空気流量2.1g/s
燃焼器容積を2ccとする
Qd
4(t1 t2 )
Qg
dqa
50
40
30
20
火炎長さ
設計point
10
0
ホッテル・ホーソンの火炎長推算式
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
代表スケール(mm)
燃焼器のスケールと熱散逸の相関
1 at
1 at
d 2U
V
L
1 / 4 ln{
}
1 / 4 ln{
}
4D
a0 at D
a0 at
火炎長さ 約17mm
at 噴射ガス中のモル比
a0 完全燃焼のモル比
100
燃焼器の設計(燃焼器原型)
以上の考察をもとに燃焼器の
プロトタイプを設計した
Air
内径
長さ
外径
長さ
24.5mm
内径
17mm
外形
25mm
容積
2.7cc
Fuel
燃焼器プロトタイプ
UMGTの全体構成(プロトモデル)
圧縮器
チャンバ
点火プラグ
タービン
燃焼場の数値シミュレーション
空気は下方のタンクから、燃料のメタンは空気流れに垂直流れ
込む。火炎は拡散噴流火炎 解析にはSIMPLE法を用いた。
Exhaust Gas
Center Line
Adiabatic
Wall
Cylindrical
Coordinate
System
x
Ignition Point
r
Fuel
Air
u
w
u
w
支配方程式の整理
一般系保存式
*
u
v
r v
S*
r
r u
t
x
x y
x
支配方程式
v運動方程式
w運動方程式
エネルギ保存式
S
0
1
質量保存式
u運動方程式
u
v
u
u ref
v
u ref
w
w
u ref
T
T Tref
Tref
v vt
u ref Lref
v vt
u ref Lref
v vt
u ref Lref
v / Pr vt / Prt
u ref Lref
p
u
v
r
r
r
y x
y y
y
r (1 cx )
2 1/ 2
Gr
v
T 2 w 2
2
Re
r
w
v w (r )
r r
0
【解析条件】
計算諸元
物性値
進行中
初期条件
粘性係数
化学種ごと μi hapmann-Enslogの式
混合気体 μ Sutherland-Wassiljewaの式
熱伝導率
化学種ごと λi Euckenの式
混合気体 λ Wassiljewaの式
拡散定数
Sutherlandの近似式
境界条件
数値計算
条件
円管半径
R = 0.00085m
円管長さ
Z = 0.018m
流入口半径
ro = 0.001m
反応速度式係数
R = ATαexp[-E/Eo](Arrheniusの
式)
比熱(化学種ごと)
Cp =
a0+a1T+a2T2+a3T3+a4T4J/mol・
K
エンタルピー(化
学種ごと)
H=
H0+a0T+1/2a1T2+1/3a2T3+1/4a3T
4+1/5a4T5
流速
u = w =6m/s
温度
T(r,x) = 300K
圧力
P(r,x) = 1.0×104Pa
壁面
断熱
流入口流速
温度
圧力
v = 5.0 m/s
T = 300K
P = 2×105Pa
時間差分
SIMPLE法による完全陰解法
対流項差分
運動方程式
ハイブリッド式
低レイノルズ数⇒中心差分
高レイノルズ数⇒風上差分
コールドフローでの解析
プログラムの解析結果の妥当性を確認し、燃焼器の燃焼無しの流れ場を解析した。
円管内の強制、自然対流
Re=500
Gr=1000
Pr=0.71
• 断熱壁
• 壁面はノンスリップ
燃
焼
器
壁
面
無
次
元
温
度
分
布
t* 1
初期温度、流速
t * 10
無次元時間
t * 100
t * 500
今後の解析方針
化学種の保存式を一般化式に追加し燃焼反
応を離散式に追加する。
壁面における対流熱伝達を評価する。
燃焼器各部における温度、流速の分布を計
算する。
研究目標
燃焼器の性能や、特性を可能な限り
数値計算によって検討し、
設計を変更、再設計する
熱流体解析プログラムSUNSETの概要に関して以下に要点をまとめた。
概要
SUNSETは熱流体解析用汎用のプログラムで、MAIN,入出力ファイル成ファイルから成り、
全体として以下の特徴がある。
○定常、非定常両方の問題が扱える。
○任意の幾何学形状の境界条件、初期条件が設定できる。
○自然対流、強制対流、それらの複合対流が扱える。
○層流、乱流があるかえる。
○一般形保存式で記述すれば、支配方程式を加えることができる。
一般形保存式:
r
t
x
r
(
u
)
x y
r
(
v
) S
y
SIMPLE法の計算手順
1. 初期条件より、従属変数(速度、圧力、温度)の初期値を設定する
2. 時間ステップを進める
3. uおよびvの運動方程式を解く
4. 圧力補正式を解き、u,vを再計算
5. その他の支配方程式を計算
6. 境界値を更新3へ戻り繰り返し計算
7. 収束した値を得る。
長所
○汎用性が高い
○初期条件の設定が簡単
○支配方程式を追加して、燃焼モデルなどの解析も可能
短所
○収束の判定を結果を見ながら自分で判断し、調節しなければならない
○コードが古いため新しいコンパイラに部分的に対応していない箇所がある。
設計Process
ガスタービン全体の仕様を決める
燃焼器の構成要素とその仕様、型を決める
仕様とスペック、目標値を元に空気
流量などを決め、計算から仮の
寸法値を決定
修正
燃焼器のモデルを作成し、燃焼場の
数値シミュレーションを行う
燃焼器の実験用モデルを作り基
本的な性能の試験を行う
実機を制作し、性能を試験、評価する
Tube
Inner
Flow
vector
field
10
8
6
4
2
5
10
15
20