総会方針学習パワーポイント
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Transcript 総会方針学習パワーポイント
全日本民医連第40回定期総会
運
動
方
針
2012年
3月
全日本民医連
い(
全
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る01日
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生 診別
か本療・
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重革ら療
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と綱ざ
よな領し
うっ て
決
て定」
第40回総会スローガン
●住民本位の「震災復興」、平和と「権利としての社会保障」を実現する新しい
福祉国家の展望を創りだそう
●原発ゼロ、TPP不参加、社会保障・税の一体改革阻止、米軍基地再編阻止
など日本の将来を決める運動の「架け橋」になろう
●「健康権」の実現をめざした保健・医療・介護の実践と医師をはじめとする担
い手づくりを一体に追求しよう
はじめに①
閉塞感の広がりとせめぎあいの時代
変化を作り出す可能性の時代
自公政権の悪政(新自由主義的構造改革)
(財界利潤応援体制)→深刻な貧困・格差、医療崩壊
反構造改革の期待を集めて民主党・政権交代
→財界、アメリカからの圧力と政権の動揺(公約不履行)
東日本大震災、原発事故……未曾有かつ複雑な大災害+人災
民主党の原点(構造改革)回帰、公約投げ捨て
貧困・格差拡大、復興の遅れ……政治不信と国民的憤り
原発推進、TPP参加、社会保障・税一体改革、米軍基地再編強化
→構造改革と国民生活との深刻な矛盾→閉塞感の広がり→
政治・社会のあり方についての模索→国民的共同の運動発展
せめぎあい
構造改革 VS 憲法にもとづく福祉国家
民医連……新民医連綱領実践、震災支援で「民医連ここにあり」の大きな役割
⇒憲法、綱領の立場から、8万の職員、350万の共同組織が力をあわせ
国民的共同の「架け橋」に…………「変化を作り出す可能性の時代」
はじめに②
総会方針の特徴
総会議案の構成と特徴
*第1章
2年間の活動のまとめ
(8つの特徴・前進面、克服すべき4つの課題のとりくみ)
*第2章
情勢の特徴
(国づくり、社会保障をめぐる対決軸と運動の課題)
*第3章
今後2年間の重点方針
(貧困と超高齢社会に立ち向かい、権利としての社会保障を)
総会スローガン(案)
1、住民本位の震災復興、平和と権利としての社会保障を実現する
新しい福祉国家への展望を創り出そう
2、原発ゼロ、TPP不参加、社会保障・税の一体改革阻止、米軍基地再編阻止など
日本の将来を決める運動の「架け橋」となろう
3、健康権の実現をめざした保健・医療・介護の実践と
医師をはじめとする担い手づくりを一体に追求しよう
第1章(2年間の活動のまとめ①)
①東日本大震災と原発事故への全日本民医連の取
り組み
②受療権を守る無料低額診療活動などの前進
③総合的な医療の質向上のとりくみの前進
④介護・福祉事業の大きな前進
⑤辺野古基地建設反対、NPTなどの平和活動の前進
⑥日医、JA、他の医療・福祉関係団体との医療・福
祉を守る活動の前進
⑦V字回復傾向にある看護師確保や看護活動の前進
⑧韓国、キューバなどとの国際交流の深化
日本医師会・原中会長と懇談する藤末全日本民
医連会長~あらゆる運動の「架け橋」に!
第1章
新しい綱領策定後の民医連の活動
2年間をふりかえって
<新民医連綱領の特徴>
*基本的理念・目標
無差別・平等の医療と福祉の実現
*社会的使命
憲法の理念を高く掲げ、すべての人が
等しく尊重される社会をめざす
*目的・使命達成の方法
共同組織と力をあわせ
多くの個人・団体と手を結び……
*半世紀の歴史的発展(理念・実践)の
内容を反映
「介護・福祉」「共同組織」「安心して
住み続けられるまちづくり」など
⇒ 誰が読んでもわかりやすく
⇒ 「額に飾っておく」だけのものではなく、
実践し、民医連運動の新しい発展を!
⇒ この2年間
重視してきたこと
①あらゆる場面で
無差別・平等を貫く
②多くの団体・個人との
共同・連携を強める
③あらゆる活動を
共同組織とともに
④全国はひとつ
オール民医連の立場
1-① 2年間の総括……8つの特徴(前進面)
克服すべき4課題(前総会で提起)のとりくみ
①震災支援
⑤平和の
たたかい
②受療権を
守る活動
(無低など)
⑥社保運動
など国民的
共同の広がり
③医療の質向上
8つの医療
重点課題
④介護、
福祉分野
⑧国際交流
⑦看護
後継者対策
④県連機能
②経営、
管理の課題
①医師問題
③幹部養成、
民医連運動
の担い手
づくり
利根中央
病院への
全国支援
1-② 受療権を守る活動の前進
無料・低額診療事業
*民医連 270超……日本の実施事業所の半数
*受診できない人の急増という現場の実態ふまえ
*マスコミ、学校や行政関係者らから大きな注目
高知市……薬局への薬代補助
「室料差額なし」とともに、民医連の存在意義を示す実践
世界でも有数の医療費高負担の国・日本
*外来がん患者の医療費負担軽減を求める署名(京都)
*15歳までの医療費無料化(群馬)、など
の今会市方改高
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民 月、の条
医 議 処の
連
1-③
総合的な医療の質の向上
医療活動8つの重点課題のとりくみ
……貧困と超高齢社会に立ち向かう医療実践
8,地域医療の連携の
構築・発展と
民医連病院・診療所の
ポジショニング
7、チーム医療の
実践と発展のた
めに-スキルアッ
プ
1,健康格差を
克服するヘルス
プロモーション・
保健予防
総合的な医療の
質と医療安全・
倫理の向上
-医療指標と組織機
構の具体化
6,介護、居住施
設と結びついた在
宅医療の新たな
展開
5、リハビリテー
ション医療の新た
な展開
2,慢性疾患医療
にこだわる民医連
の医療活動-が
ん医療も含む
3,オール地域で
救急医療を支え
る民医連病院・診
療所の役割と実
践
4,安心して子ど
もを産み育てる地
域社会と「子ども
の貧困」に立ち向
かう運動と実践
1-④
医療活動、介護・福祉分野の前進
徹底した地域分析と役割・課題の明確化
*民医連ならではの医療・介護のネットワーク、地域連携
*医師・職員養成とも結んで
全国会議で経験交流
*分野毎の自主研究会・代表者会議、慢患医療交流会、在宅医療交流会など
QI(医療の質評価・公表)
*2011年度厚労省の事業に、民医連の実績が高く評価され、採択
「住民に身近な中小病院」「指標の適切さ・豊かさ」「現場にフィードバック」
*患者満足度、転倒転落発生率、剖検率、救急車受入割合、退院後30日以内
再入院、カンファレンス実施割合、社会支援活用相談など21指標
→質の可視化で改善目標が明確、職員のモチベーション向上、患者への情報提供
健康権を守りぬく医療活動
*原爆症・水俣病
勝利和解……被爆者医療、患者掘りおこし健診など
介護・福祉分野の活動の前進
*小規模・多機能、「住まい」など多彩に急成長
1-⑤
平和活動、国民共同の運動、
看学対、国際交流
平和活動
*「辺野古」支援・連帯活動(25次)、9万人沖縄県民集会
名護市長選、沖縄県知事選(全国から1800人)、宜野湾市長選
→「米軍基地撤去、移設反対」はオール沖縄の声に
*核兵器廃絶へ国際世論高揚……NPT再検討会議へ230人(100万の署名)
国民共同の運動の広がり
*地域医療再生、医師増員……医師会や病院協会などとの懇談・協力
50年ぶりのドクターズデモンストレーション(2011年11月)
*TPP、脱原発、介護、9条の会、首長選など、かつてない人々との共同
*民医連……現場の実態を告発、社会問題化……国保死亡事例調査記者会見など
看護後継者対策
*看学生奨学生数過去最高(2000人超) *12年卒受け入れ1000人突破
*民医連看護の輝きへの共感を広げて
国際交流
*キューバ(3回の視察団) *韓国(医療のあり方で共同シンポなど)
名護に「やんばる協同クリニック」がこの4月1日にオープン。市長も駆けつける!!
1-⑥
東日本大震災・原発事故と民医連運動
支援活動の基本スタンス
①被災者の立場に立った長期的継続的支援
②広大な被災地域……他団体との共同・連携
③原発事故災害被災者への支援
④現地民医連事業所の早期の復旧
⑤被災者、支援者の心のケアの重視
DMAT、
JMATなど
⑥国、行政への提言、運動
支援活動の規模
活動の記録
*動画ニュース
全国で医師500人含む3000人、のべ15000人
義援金……3億6千万円……直接、被災地・被災者へ
*「被災者に寄りそう医療~震災最前線の絆」
……君と好きな人が百年続きますように……(一青窈さん・ハナミズキ)
私は両親共に病院で亡くしました。母が入院中には婦長さんが気風良く
笑う素敵な方でお見舞いに行くたびに笑顔と元気をもらいました。
きっとあのときの母が受けていたやさしさとか気持ちとか技術とか同じ
ものを今、支援して下さってるみなさまが被災地のかたがたに与えて下
さってるのだと思います。……本当にほんとうにありがとうございます。
どうか頑張りすぎないほどにがんばってください。
1-⑦ 地震・津波被害への支援活動
支援活動の内容
①坂病院中心に救急・救命活動
②松島、長町を拠点に
③岩手三陸海岸での活動
厳しいスタッフ体制
自分たちが被災者なの④宮城野の里など福祉避難所
でも、わが身、わが
に、家にも帰らず、休
⑤こころのケアチーム
⑥気仙沼市立本吉病院支援
⑦避難所、仮設住宅支援
お互い初めて会った
事としてただちにか
み無しで、しかも素敵⑨国や県への要請行動 ⑩医薬品など物資支援
支援者たちが、何の
⑧宮城県山元町での活動
な笑顔でがんばる職員、 けつける。民医連と
不自然さもなくチー
いう組織の、全国に
松島海岸診療所にて
共同組織の人たちの姿
ムになって、被災者
つながる強さと、地
に、これからの自分の
<「町が死んでしまった」>
に寄りそい、何でも
域に根づいている強
あり方を考えさせられ
やる。交流会でも仲
「観光、漁業、農業という松島の3大産業が死んでしまった。私の時計も3月11日で
さをつくづく感じた
た(看護師)
良くなる。すばらし
(事務)
止まっている。でもこれから、住民のいのちとくらしの守り手民医連(医療生協)
かった。日頃の実践
が元気で役割を果たしていかなければならない」……大友医療生協理事長
と組織の理念が発揮
された(事務)
<地域訪問を通して>
*被災でも災害関連死でも、支援でも、高齢者に深刻なしわ寄せ
地域に新しい絆
*「来て頂いてうれしかった。3週間ぶりに人と会話して笑うことができました」
復旧・復興をめぐる対決
*「水産特区」、TPP
★便乗的な構造改革か、住民本位か
*義援金を収入認定し生活保護打ち切り
*医療費窓口負担免除、保険料支払い猶予など cf被災地3県議選、革新政党躍進
各県連・法人・事業所で、災害対策の見直し・強化を
高田病院4Fから撮影
上野医師から提供
地が え 領ろ 東
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て ンを 連こ
現 パ超 綱
愛媛
尼崎
石川
長野
福岡
ケアハウス「宮城野の里」
福祉避難所への道は帰れない
利用者と
認知症ケアから始まった
福祉避難所としての「宮城の里」
要介護者の避難所としての役割
を果たした。全国の民医連の介護
職員や「21世紀老福連」の仲間が
続々と支援に駆けつけた。
また、地域の避難所である岡田小
学校に24時間、民医連の看護師
が常駐し、被災者の健康を守り
つづけた。
人口10万人あたり医師数
G-1
300
250
200
150
100
50
0
北海道東北
関東
北陸甲信越 東海
近畿
中国
四国
九州沖縄
G-4
100平方
KMあたり病院数
35
30
25
20
15
10
5
0
北海道東北
関東
北陸甲信越 東海
近畿
中国
四国
九州沖縄
フランスの自治体制度
フランスの自治体数は36500(日本は1800)。
パリは人口220万都市ですが、「人口5万人以上の
自治体は112しかなく、人口700人未満・・が6
7.6%」。国は合併させたがっているが「住民がそ
れを許さない。」
「コミューンは・・まぎれもなく、民主主義の学校」
(76年「地方団体の役割の発展に関する委員会」報
告書)
住民の命とくらしを守る、生活密着型の「顔の見え
る」自治体が必要。
32
3月20日、20キロ圏内の双葉町
住民1600人が避難してきた埼玉
スーパーアリーナ。
全日本民医連の調査を受けて、早速
埼玉民医連の医師、看護師、助産師
など仲間達が、支援に駆けつけた。
このような避難所は「人間の尊厳」を
守る場所にはなりえない。
神戸ではどこに避難したかでその後
の死亡率に5倍の「格差」が生まれた。
1-⑧
人災・原発事故
民医連……内部被ばくと晩発性障害の危険をいち早く告発
*国・東電に、廃炉、正確な情報提供、除染、健康対策(特に子ども・妊婦)、
食品の安全確保、完全な賠償を要求
*福島県内外の避難者への相談、支援活動
*5月連休に12会場で現地住民学習会(1600人)、今日まで継続
*6/18全日本民医連シンポ開催 *学習パンフ発行
*福島民医連への看護師・医師支援
看護師という自分の
職業を恨んだ……
*現地へ「心のケアチーム」支援
*夏休み、親子招待
全国の仲間に支えられている
と実感した……
*放射能測定器・物資支援
*全国で「あらゆる可能性を排除せず、住民の健康を守る」活動
原発ゼロ、自然エネルギーへの転換めざして
……一点での国民的共同を
*脱原発へ……スイス、ドイツ、イタリア、フィリピンなど
*日本……「9・19」東京6万人集会、「10・30」福島集会
各地で「原発ゼロの会」など運動が高揚
*原発問題は、今後の日本のあり方をめぐる最も鋭い対決点
福島民医連無数の学習会、5千人を超える
福島の仲間のみなさん、家族のみなさん
わずかですが、お一人、お一人にタマネギ
を送ります。全国一の生産高を誇る北見産
です。豊かな大地で育ったものです。安心し
て食べて下さい。
これから福島もだんだん寒くなっていきま
すね。今年の雪はどうでしょう。心配は尽き
ません。だから私たちも一緒に悩みます。
福島のみなさんと力を合わせることは出来
ないかと考えています。山があり海峡があり、
隔てるものは沢山ありますが、でも、いつで
も心は一つです。冬のあとには必ず春が来
て、豊かな実りは戻ってきます。
いのちの平等を守る、民医連の団結と連
帯のように、それは間違いありません。
北海道の私達から、福島のみなさんへ
また明日につながるように、タマネギを送り
ます。
オホーツク勤医協他
職員一同
原水禁も原水協も一般市民も福島
県民も、みんな集った9/19さよなら
原発集会 6万人以上が参加
いのちの輝く国にしよう
これから生まれてくる人が、みなさんに
敬意を表する時代が必ずくると信じて
います。原発が輝く国ではなく、いのちが
輝く国にしましょう。(内橋克人)
1-⑨
利根中央病院支援
利根中央病院問題
*群馬県利根地域(沼田市など)の中核的病院
*医師集団の多数が群馬大学からの派遣人事
*大量の医師退職→救急など医療活動の維持・継続が困難に
病院リニューアル・医療構想論議などで、医師集団の法人指導部(=民医連?)不信
大学の医師補充がない原因は「民医連加盟」にあるという声
→指導部「民医連脱退」検討
*全日本民医連……現地(指導部や大学派遣医師など)とねばり強く懇談
*現地……「脱退」撤回、指導部体制再確立、医師支援要請
全国的医師支援(1年間、常時5人)
*目的……利根・沼田地域の医療崩壊を防ぎ、利根中央病院の再生をはかる
(大学の医師と民医連医師との共同)
*全国的に厳しい医師体制のなか、「約束」を基本的に貫徹
*重要な変化……医局朝会開始、退職医師復職、民医連への現地職員の信頼・確信
再生は道半ば
*総括の視点……民主的管理運営(指導部と医局)、自前の医師養成、
地域分析と事業構想論議不足、民医連運動の理解・結集、県連機能
1-⑩
克服すべき最重要課題-医師問題
民医連医師数の減少、各地で医師体制深刻化、医師幹部の世代交代
*この傾向は脱していない→医師の確保・養成は引き続き民医連の存続に関わる課題
そのなかでの前進面
①医学生の奨学生数、2000年代最高(400人台)
*高校生対策、奨学生活動の発展
*「低学年からの奨学生」の医師3年目後期研修残存率75%(全体55%前後)
②オール民医連のとりくみを通して、初期研修、後期研修の充実で努力
*12年卒受け入れ150人(11卒130人) *民医連の初期研修満足度80%
*新卒医師統一オリ、民医連医師研修センター「イコリス」、など
→民医連の医師養成・医学対が他団体(佐久病院、徳州会)から「注目」
「アンダー3000件問題」(中小病院を研修制度から排除する動き)の
たたかいで大きな前進……研修の優位性を前面に、多くの関係者と共同
*厚労省の中小病院研修訪問調査団が民医連を絶賛、方針転換の可能性
*神奈川・汐田総合病院
「小規模病院での研修医は、
大学病院はじめ大規模病院の
研修医と比べ、取得した知識、
技術はむしろ秀でている」
*長崎・上戸町病院
「全人的対応のできる医師の育成
が適切に実践されていた。研修医
は、研修の成果に満足している。
同年度の研修医のなかでも上位を
占める優秀な者と判断された」
*石川・城北病院
「理想に近い研修環境の下、研修
医たちが意欲的に研修に取り組ん
で成長」「入院年間3000例以上と
いう基準に何の意味があるのか、
むしろ小病院の方が優れた環境」
1-⑪ 経営・管理、幹部養成と民医連
運動の担い手づくり、県連機能強化
経営問題・管理運営の水準向上の課題
*2000年代最高の経常利益率(2.2%)、財務状況改善(自己資本比率18.6%)
4回の診療報酬下げ(7.73%)のなか室料差額を徴収せず、大変な努力の成果
*中小病院(特に大都市部)の経営環境は引き続き困難
*事業キャッシュ獲得能力向上は依然として大きな課題
*経営の質……組織全体の質、民医連活動の質(単に利益の大小ではない)
→情報公開・目標共有・参加型経営・正確な実務を
幹部養成、民医連運動の担い手づくりの課題
*幹部の世代交代期……半数を占める35歳未満の職員養成は「待ったなし」
*「自己責任論」を乗りこえる教育と体験を
*時間、費用を惜しまず、
管理研修、綱領学習、教育的職場づくりを
意識的に育てない限り、
民医連運動の主体的
担い手は確実に減少する
県連機能強化の課題
全日本民医連の基本単位
単なる交流の場ではない
*県連機能……県全体を視野に民医連運動を総合的に推進する役割
県連・法人の事業・人事方針の一体化、団結による諸困難の克服など
→あらためて県連機能が問われる! 県連体制の見直し・強化と自覚的結集を
第2章 情勢の特徴
日本の現状と今後のあり方をめぐって
新自由主義的構造改革
*国際競争を勝ち抜く大企業応援体制……大企業負担の軽減
(規制緩和、市場万能、雇用・社会保障破壊)
税制・社会保障に通じ
た行動力のある政治
リーダー。ジャパン・
ドリームの実現だ
(野田内閣誕生時に、
米倉弘昌経団連会長)
米倉が喜ぶということ
は、この国の終わりに
一歩前進したという事
(ネット上の
ツイッター)
→圧倒的多数の国民の利益と矛盾
貧困と格差、自己責任論・競争的価値観の蔓延
反新自由主義、世界の変革の運動
*アメリカ発「99%」の運動
*中南米での民主的政権づくり
*北アフリカ・中東での反独裁「民衆革命」
日本での国民共同の広がり
政府が矛盾をごまかそうとしても通用しない状況に
なってきた。どの矛盾も、みんなが本気を出し始め
たと考えるべき
(経済同友会終身幹事・9条の会、品川正治さん)
⇒
情勢を「変革の視点」で捉え
「時代の主体者」として役割発揮を
2-①
平和をめぐる情勢、
国民生活の状態悪化
平和をめぐる情勢
*アメリカの世界戦略と野田政権
……中国脅威論 →
焦点は沖縄
日米軍事同盟強化 →在日米軍再編強化
辺野古……普天間の代わりではなく、元々の戦略による最新鋭基地
*軍事同盟やめれば大軍縮(軍事費5兆円、思いやり予算1800億円)、凶悪犯罪防止
国民生活の状態悪化
2-②
貧困と格差の拡大
貧困率16.0%(2009年)
*貧困ライン112万円(前年114万円)……2000万人以上
自殺13年連続3万人、無縁死3万人
*過労死・過労自殺過去最高、就活自殺急上昇
失業率高止まり、非正規雇用増
*女性の54.4%が非正規雇用
生活保護過去最
*生活保護207万人
*働ける世代を含む世帯2倍以上
*1000万世帯近くが保護基準以下の生活
*保護率人口比1.6%
ドイツ9.7%、イギリス9.3%
経済格差は健康格差
(国保死亡事例調査、医療費・介護費相談調査など)
*受療権・生存権侵害
国保料滞納、資格証明書、財産差し押さえ、無保険
手遅れ死亡事例調査
“第6弾”
助かったはずの67人の「いのち」
2011年国保など死亡事例調査報告
2012年2月20日
全日本民主医療機関連合会
非正規保険証群の特徴 1
減らない「無保険者」~6割が保険がない
非正規保険証群の6割が無保険者。改善方向にない。すぐに全国調査を実施せよ!
調査年
短期保険証
資格証明書
無保険
合計
無保険割合
2005~06年
1
10
13
24
54.2%
2007年
7
5
15
27
55.6%
2008年
13
7
11
31
35.5%
2009年
6
4
27
37
73.0%
2010年
10
7
25
42
59.5%
2011年
10
7
25
42
59.5%
合計
47
40
116
203
57.1%
制裁としての「短期保険証」「資格
証明書」の交付がもたらした犠牲者の17人
非正規保険証群の特徴
滞納世帯の減少は、強化されている人権無視の滞納処分の「成果」
500.0
480.6
470.1
461.0
454.7
474.6
448.3
450.0
442.0
436.4
414.5
滞納世帯数
400.0
短期被保険者証交付世
帯数
350.0
300.0
被保険者資格証明書交
付世帯数
250.0
200.0
150.0
94.6
100.0
50.0
122.5
107.2
104.5
124.2
115.6
128.4
121.0
125.5
単位:万世帯
35.1
31.9
29.9
25.8
34.0
33.9
31.1
30.7
29.6
度
20
11
年
度
20
10
年
度
20
09
年
度
20
08
年
度
20
07
年
度
20
06
年
度
20
05
年
度
年
04
20
20
03
年
度
0.0
厚労省資料:「平成22年度
国民健康保険(市町村)の財
政状況について」より
■日本は子育て世帯への所得再分配が皆無に等しい
―子どものいる家庭の相対的貧困の減少に対する税と所得移転の影響(2000年)―
2-③
医療、介護、社会保障をめぐる情勢
社会保障・税一体改革
*消費税増税……2014年8%、2015年10%、さらに将来15~20%
ほとんど財政赤字対策(一方で法人税引き下げ)
*社会保障大改悪
年金……支給額減、支給年齢先延ばし
生活保護改悪……保護要件に求職支援制度の訓練参加、保護費引き下げ
医療・介護……入院入所削減、「特定看護師」、介護職の医行為拡大
地域医療圏減・広域化、病床削減、国保広域化
生活援助時間短縮、要介護1.2の利用料2割に、ケアプラン有料
*国の責任放棄、営利企業チャンス拡大
国民負担増
*後期医療保険料、介護保険料引き上げ(各1万円)
協会けんぽ・国保料引き上げ
2012年診療報酬・介護報酬
TPP
実質マイナス改定
*食糧自給率13%に *医薬品・材料・保険の大量輸入、医療従事者の移動など
増税と一体で、衆院比例定数80削減……重大な民主主義破壊
超高齢化は世界の流れ
日本だけの問題ではない。しかし、日本はそのト
ップを走っている。その日本で、「長生きしてよ
かった」という社会をつくるのか、自己責任を基
調とした社会をつくるのかが問われ、世界中が注
目している。「2025年」には団塊の世代が75歳
を迎え、高齢化率は30%を超える。
「新しい福祉国家」を提起した「心」は、憲法原
則(理念)を踏まえた「人間が輝く国」づくり。
しかし、政府や財界が向かおうとしている方向は
真逆。「福祉国家」がそなえるべき項目を2章5
節で6点に渡り提起。
今後の高齢化の地域差
(65歳以上の人口の増
加数
島根
秋田
鳥取
山形
東京
神奈川
埼玉
千葉
大阪
万人)
2005年:A
2025年
2035年:B
20.1
30.8
14.6
31.0
233
149
116
106
165
22.9
35.6
17.7
35.6
343
243
201
178
240
20.7
32.1
17.1
33.6
390
272
212
188
246
BーA
0.6
1.3
2.5
2.6
157万人
123
96
82
81
出展 : 将来の都道府県別老齢人口(2007) 国立社会保障・人口問題研究所
59
「一般病床」の改革(2011年→ 2025
年)
現状投影
107万床
129万床
103万床
19~20日程度
(75%程度)
19~20日程度
(75%程度)
高度急性期 22万床 15~16日
一般急性期 46万床 9日
亜急性期等 35万床 60日
自分で働き、あるいは年
金で、自分の生活を支
え、自らの健康は自分で
維持する
インフォーマルな
相互扶助 例えば
近隣の助け合い
ボランティア
医療保険
介護保険
自助・互助・共助
では対応できな
い困窮などの状
況に対し、所得や
生活水準・過去
状況の需給要件
を定めた上で必
要な生活保障を
行なう
Q:終末期医療の適切な評価とは、
ホスピタル・ターミナルケア病棟と考えていいのか。
A:違う。家で死ねということ。家で死にやすいよ
うに、在宅の概念も変える。グループホームで
も、ケアハウスでも、有料老人ホームでもいい。
住民票さえ移せばそこを家と見なす。往診にも
訪問看護にもいける。とにかく病院につれてく
るな。そのために在宅支援チームを作ってもら
う。「これはターミナルだ」と複数の医師が判
断すれば点数はとれる。そのかわり、死なな
かったら点数はゼロになる。とにかく病院には
きてくれるなと思っている。
2008診療報酬改定・厚生労働省・麦谷医療課長講演より
減り続ける全国の病院
9300
9271
9239
9227
9200
9159
9082
9100
9034
9005
9000
8894
8900
8815
8800
8747
8700
8600
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
東京民医連医科法人
消費税納税額(2009年度)
(法人名)
(消費税 千円)
(法人名)
(消費税千円)
健和会
214,003
西都保健生協
7,195
勤医会
189,800
健愛会
3,368
共立医療会
3,342
北多摩中央医療生協
2,944
健生会
180,000
東京保健生協
97,515
東京西部保健生協
2,690
ほくと医療生協
66,332
養成会
1,941
城南福祉
62,768
はたがや協立
1,228
健康文化会
62,555
ひこばえ会
1,004
健友会
39,593
南葛
(合計)
30,028
約10億円
目黒医療生協
900
東京葛飾医療生協
718
アカシア会
675
ゆうの会
501
2-④
財政危機の実態
大企業栄えて民滅ぶ
*大企業……空前の利益、内部留保過去最高266兆円(資本金10億円以上)
*大企業役員報酬増……東電平均4200万円
欧米の富裕層
「我々にもっと課税
を」「億万長者に増
税を」
*全労働者の年収減……平均352万円
徹底した財界・大企業優遇政治による赤字財政
*法人税率下げ30%(1984年43%)
大企業は各種優遇税制で実質15.9%
*GDP増(1990年452兆円→2010年479兆円)にもかかわらず、税収減
*法人税・所得税減、消費税増 →
景気悪化 →
*海外と比べても低い日本企業の税・社会保障負担
財政危機
GDP452兆円
GDP479兆円
49兆円
4.6兆円
30.6兆円
26.0兆円
10.2兆円
12.8兆円
18.4兆円
7.6兆円
GDPは横ばい。法人税40%→30%、所得税最高税率50%→40%、
上場株式売買利益税率 → 10%(いくら儲けても10%)
富裕層・大企業の社会的責任を強く求める
リーマンショック後も儲かっている
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.209005322506192.51966.100001901767
498&type=1
68
2-⑤ 3・11が示したもの、
これからの国と社会保障をめぐる対決軸
災害は社会の断面を一気に浮上させる
*構造改革の傷跡(東北)……自治体リストラ、医療崩壊、原発密集
→特に社会的弱者(高齢者・障害者)が犠牲に
*「惨事便乗資本主義」……震災特需・復興バブル、「自己責任」による復興強要
*原発利益共同体……安全神話崩壊、にもかかわらず原発輸出・原発推進
→原発問題
日本社会のあり方を根本から
転換させる転機……未来への責任
これからの国と社会保障をめぐる対決軸
*構造改革か
過去は変えられないが、未来は変えら
れる。原子力のメリットは電気を起こ
すこと。しかし「たかが電気」でしか
ない。そんなものより、人間の命や子
供たちの未来のほうがずっと大事だ。
私たちは原子力以外にエネルギーを得
る選択肢をたくさん持っている(小出
裕章氏・京都大原子炉実験所助教)
憲法による福祉国家か
*分断攻撃を乗りこえて、「99%」が連帯を!
民医連の医療・介護再生プラン(2008年)のバージョンアップへ
*本来の医療・社会保障制度のあるべき原則、消費税に頼らない財源論など
*福祉国家と基本法研究会(社会保障基本法・憲章の提言)の成果などをふまえて
TPPのねらい
〈ねらい〉
1994年以来のアメリカ政府からの「対日要望書」
、すなわち「日米安保条約」が根底。
「TPP」とは「アメリカのアメリカによるアメリカの
利益」を保障するシステムであり、経済面での「市場の
全面的解放要求」である。
日本以外の参加表明(検討)国は、「ダミー」にすぎ
ない。
国民皆保険の崩壊・混合診療の拡大
は日米資本の最大のねらいの一つ。
TPPの「一体改革」の根は一つ。
これに対し、日本医師会、全中JAなど
を含めた幅広い共同が広がっている。
狙い・本質を見抜いて、断固、この
たくらみを止めさせる
第3章
これから2年間の民医連運動の重点方針
総合的スタンス
*貧困と格差、少子・超高齢社会に立ち向かい、
権利としての社会保障の確立をめざす運動と実践
①反構造改革の運動、②震災・原発被害者支援、③平和と生存権を守る活動、
④健康で暮らせる地域づくり(健康権の実現)、⑤福祉国家への第一歩
*中心課題……原発、TPP、社会保障・税、米軍基地
「架け橋」に!
*医師の確保と養成、職員集団の成長、共同組織強化、経営の発展
放射能汚染被害と向き合う取り組み
*長期にわたって、民医連の社会的使命に関わる課題
①原発廃炉、再稼働反対の運動、②国・東電への要求運動、
③住民に寄り添う相談・健康管理、④福島民医連支援、
⑤医療機関、介護施設の存続、医療従事者確保の運動、⑥全国的国際的連帯
→県連に被ばく対策委員会設置、原発ゼロめざす運動の発展、調査・研究・提言
WHO 「健康の社会的決定(阻害)
要因 ソリッド・ファクツ(2003年)」
前提として
戦争・飢餓・貧困
③幼児期
⑩交通
④社会的排除
①社会格差
②ストレス
⑨食品
⑧薬物依存
⑤労働
⑥失業
⑦社会的支援
貧困・不健康・疾病羅患・死亡等
「健康権」と「生存権」について
●憲法25条:「①すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む
権利を有する」「②国はすべての生活部面について、社会福祉、社会保障
及び公衆衛生の向上に努めなければならない。」
●健康権:国際人権条約のひとつであり、「健康権(the right to health)と
は、『すべての人々が、到達可能な最高水準の身体的及び精神的健康を
享受する権利』と定めています。
●この2つは全く、対立概念ではなく、今、生存権保障としてたたかわれている
生活保護老齢加算廃止などは、まさに人間らしい生活を営む権利の問題であり
「貧困と格差」が進行するもとで、憲法25条の立場から、断固たたかわなければ
ならない問題です。一方、健康に生きる上では、その阻害要因である、「戦争」「環
境」「飢餓」などの克服は当然として、「社会格差」「ストレス」「長時間労働」や「失
業」「社会的孤立」「不健康な食品」「幼児期の虐待」「交通」などを克服することが
重要で、私たちは世界的に広がっている、この健康権を探求しつつ、実践的
に深めていこうと提起してます。
3-①
医療活動の新たな発展のために
国の2025年医療・介護グランドデザインに抗して
*「施設から地域へ」「医療から介護へ」……医療保険の介護保険化、脱医療化
病院・病床の機能分化・縮小、在宅「強化」・地域包括ケア、専門職確保
*「地域包括ケア」の二面性……国民要求を反映しつつ、公的医療給付抑制・市場化
民医連……各地域で、医療活動の2つの柱と医師養成を一体に、具体化・実践を
特に、中小病院の発展の展望を切り開く……日本の医療・介護の未来に関わる課題
たたかいと実践の基軸……健康権
*すべての人々が到達可能な最高水準の健康を享受する権利……国際的に定着して
いる基本的人権(国際人権法、憲法で規定109か国、WHOの健康戦略の根拠)
①健康の実現のために、さまざまな施設、物資、サービス、教育を享受する権利
②医療保障のみならず、食料、栄養、住居、環境など健康の条件にも及ぶ権利
③実現のための国の義務、意思決定への人々の参加保障
*民医連の理念・歴史・実践と共通 *憲法25条(・13条)による現代的人権
世界の多くの国で
は、具体的な指標
と目標による
とりくみが発展
貧困・健康格差克服、
権利としての社会保障へ
(「自己責任論」にもと
づく政策への対抗軸)
地域医療・介護の充実、
健康づくり・まちづくりへ
健康権実現の担い手としての専門職の
役割発揮を(共同組織とともに)
3-② 「医療活動2つの柱」の
実践の焦点と具体化
総合的な医療の質の向上
*QIの充実……21指標→28指標(カルテ開示率など)、全事業所のとりくみを
*医療安全の飛躍……「同じような事故」の防止へ、医師をはじめとして
「ノンテクニカルスキル」の向上を……意識改革、職種間の連携など
「医療活動の8つの重点課題」の強化点
*健診活動から総合的なヘルスプロモーションへ転換・発展……共同組織とともに
地域での健康づくり運動(指標・目標をもって)、HPHへの参加など
*地域での総合的ネットワーク、在宅医療強化
在宅……21世紀の医療・介護の焦点、中心課題
政策・方針を
*がん医療含む慢性疾患医療……貧困、超高齢社会の特徴が反映
全日本民医連「40歳以下の2型糖尿病と生活背景調査」を実施
*子どもの貧困問題……多くの関係者との協力を
「夏休みに10kgやせた中学生」「むし歯20本治療せず」……
*チーム医療の前進……各職種の役割強化、医師のコミュニケーション・マネジメント能力向上
*総合医、家庭医のバランスのとれた養成と連携
3-③
中小病院、診療所の役割
中小病院……国の政策による存亡の危機
*急性期病床の集約・減少(高度急性期18万床、一般急性期35万)
在院日数短縮、在宅へ
地域でのかけがえのない役割
*主治医機能……地域医療・介護、健康づくりの拠点
急性期からの受け入れ、保健予防・慢性疾患医療、在宅支援
→地域分析にもとづく役割の明確化と連携強化を
<青森・健生病院、長野・健和会などの経験・教訓>
①徹底した地域分析とその蓄積……生活・疾病、医療・介護状況
②法人・事業所の役割、医療・介護活動の目標・重点の鮮明化
③それらを職員、医系学生と共有……職員養成、後継者対策で成果
④地域連携、共同組織の健康づくり・まちづくりの活動重視
*民医連中小病院の奮闘
無低、QI、医師養成など→日本医療の展望をかけていっそうの輝きを
診療所
*保健・医療・介護ネットワークの拠点 *「24時間365日」 *医師養成
3-④ 介護・福祉、歯科の活動
介護・福祉の活動
*「地域包括ケア」をめぐって
国による「自己責任」「市場化」「困難層排除」ではなく、
共同組織とともに、「誰もが、最後まで、安心して……」の視点で
*介護ウエーブ……自治体への提案、当事者参加を重視
*総合的な事業活動方針策定……地域要求把握、制度改善と結んで
*介護の質向上
医療・介護連携……重度、認知症、終末期対応など
在宅医療の主役・訪問看護STの機能強化
24時間365日対応の追求……住まい、小規模多機能
*共同組織と連携し、介護予防、生活援助、助け合い活動を
*コンプライアンス、事業整備
歯科
*歯科酷書、大きな反響……口腔から貧困・格差などの社会問題を告発
*保険で良い歯科医療署名目標突破
13万8千超
*経営改善の課題で前進……全国的地協的援助、経験交流
*歯科医師、事務幹部の後継者対策強化を
3-⑤
平和、社保、共同組織
平和活動
*「辺野古」断念まで全力を
*活動家養成、9条の会などの活性化
社会保障運動
*「一体改革」阻止、社保協1千万署名……民医連300万の早期達成
*自治体へのとりくみ強化
*窓口負担ゼロめざして……子ども・高齢者などの医療費無料化、無低拡大など
*総選挙、参院選重視
比例定数削減阻止
*中央、地方でより広い共同を
共同組織
*この2年間で10万の純増、350万超
*「元気」過去最高57000
活動内容多彩に発展……民医連運動の最大の特徴のひとつ
*400万への接近めざす
*質的強化(活動家づくりなど)重視
*第11回全国交流集会(2012年9月、花巻)の成功を
3-⑥
医師養成、医学対活動
後期研修継続
55%の「壁」
突破を
*民医連初期研修の到達点を確信に、後期研修の充実を
医師養成
医学生、研修医に「5年後、10年後の自分の姿」を
民医連で展望できるように
*民医連医師養成……国民、地域の人々が求める医師像の追求
「地域医療のスペシャリスト」……地域で必要な技術、医師のあり方を明確に
養成の要は、総合性に裏打ちされた専門性……研修プログラムに具体化を
*医療変革、社会的視点をもった活動と教育研修の強化
カンファレンス、在宅、社会医学、学会・研究会活動など
*厳しい医師体制のなか、県連の医師・事務幹部集団の団結がカギ
医学対
医学対、医師
養成を通して、
次代の医師リー
ダーの育成を
*3・11を契機に日本の医学生の重要な変化
多くの医学生が社会問題に向き合い、自己責任論を
乗りこえ、震災ボランティア、反原発の学習会や運動に参加
*民医連医学対活動の2つの任務(医学生の民主的成長への援助、
民医連の医師後継者対策)による働きかけの強化を
→各県連の地元大学対策と地協的全国的協力の重視
<40期の目標>
①奨学生100人
増の500人に
②300人を大き
く超える新卒確
保
すべての医学部に、全体で500人以上の奨学生を生みだそう
3-⑦
各職種の課題(その1)
看護
*全日本民医連看護委員会WGの3文書の学習・討議を
「交替制勤務を中心とした労働環境課題」「若手中堅看護師の
育成と定着に向けて」「改めて民医連の看護実践のあり方を考える」
*重視すべき課題
①基礎的看護実践能力、ケアの質の向上……若手・中堅への援助
②「在宅」の力量向上・育成……訪問看護STの機能強化
③新人看護研修の見直し・整備
④県連・法人看護政策策定・見直し、管理者の計画的育成
⑤医師養成での役割発揮
*離職率低下(2009年9.3%)……「健康」「結婚・出産・育児」などの理由が45%
→健康で働き続けられる職場づくり、子育て支援、ナースウエーブの強化を
薬剤
*薬剤師政策作成、ファーマウエーブ(特に新薬創出加算撤廃)、保険薬局版QIなど
*薬学生の奨学生倍化215人 →
6年生対応の研修整備を
3-⑧
各職種の課題(その2)
介護
*キャリアパス作成指針案の具体化、管理者養成
*県連などで介護職の組織づくり
*「民医連の介護・福祉の理念」の確定
リハ
*医療・介護連携の重要なキーパーソン
*職員数急増……幹部養成、民医連運動の担い手養成が焦眉の課題
*休日リハ、訪問リハなどの重要課題に対応できる体制の確立を
技術
*重要な運動課題や民主的集団医療のなかで、専門職の役割をいっそう高めて
SW
事務
人権の担い手として大きな役割
*事務政策作成にあたっての問題提起……各県連で政策化と実践を
*事務の役割……民医連運動のコーディネーター(実務力、政策力、組織力)
3-⑨ 人づくり、経営、組織強化
民医連運動を担う人づくり
*民医連綱領・歴史の学習継続、全職員が年1回は制度教育に、医師の参加重視
*青年職員の育成強化、職員の健康対策、学び成長できる職場づくり
経営
*民医連経営の特徴と目的……非営利・協同、綱領実践・実現めざす
*職員・住民参加の出資金、地域協同基金のとりくみ強化を
*たたかう経営、診療報酬・介護報酬対応、地域分析と立ち位置の明確化
→
自らの長所・弱点を分析し新たな水準の経営管理を
(月次決算の正確さ・迅速さ、統一会計基準の徹底、事業所独立会計など)
全国組織としての飛躍めざして
*理事会機能強化(各部・委員会、地協、事務局)、機関紙誌重視
*総会方針学習月間(3月~6月)・・・総会DVDも作成
*県連機能強化の課題
県連会長・事務局長、事務局員研修会などを実施
各県連で、県連の役割、予算、体制などの見直しを
おわりに
総会方針案の学習、討議をすすめるに
あたって
★「架け橋」の役割を
果たすべく
情勢学習の強化を
*「原発」「TPP」「消費税」など、国の
あり方の根本問題に関わるだけに、
支配層は、マスコミなどを使い、様々な
「理論」やイデオロギーを打ち出す
*「自己責任」「自助・共助・公助」
「財政赤字だから消費税増税やむなし」
「世代間で公平に社会保障の負担を」
「政治家がまず身を削り比例定数減」
「原発なくせば電力がもたない」など
→民医連職員が、これらの疑問や
誤った議論を克服し、確信を
もって運動に参加できるように
★日頃の仕事について
じっくり
ふりかえる機会に
*確信にすべきこと
*改善、強化が必要なこと
→全国の仲間の英知と
経験を学び生かす