TPPについて正しい理解を!

Download Report

Transcript TPPについて正しい理解を!

TPP (環太平洋経済連携)に
ついて正しい理解を!
メッリト と デメリット を正しく評価しなくてはならない
メリット
貿易の促進?
デメリット
国内農業の崩壊?
国の体制が変わる?
平成22年11月9日付けの新聞記事
論調が大きく違うマスコミ報道
特に農業問題に関して
読売、毎日、朝日の
各新聞 →
← 河北新報
日本農業新聞
日本経済新聞
TPP(環太平洋経済連携)
Trans-Pacific Partnership Agreement
FTA/EPAの発展系ではあるが、、、、
2006年 P4協定
シンガポール、NZ、ブルネイ、チリ
4ヶ国間の地域FTA
2008年
米国、豪州、ペルー、ベトナムがTPPに参加表明
2010年3月、TPP交渉を開始。
マレーシアの参加が認められる。
10年以内の関税撤廃が原則!!!
関税とは
国内産業の保護を目的、又は財政上の理由から、
輸入貨物に対して課される税金
18,000円
12,000円
値段
関税
2,000円
TPP と FTA/EPAは
似て非なるもの
FTA(自由貿易協定)
特定の国や地域とのあいだでかかる関税や企業への
規制を取り払い、物やサービスの流通を自由に行える
ようにする取り決めのこと
EPA(経済連携協定)
物流のみならず、人の移動、知的財産権の保護、投
資、競争政策など様々な協力や幅広い分野での連携
で、両国または地域間での親密な関係強化を目指す
協定。通商政策の基本ともいわれる。
関税撤廃の例外品目が認められる
• FTA/EPAは、バイ交渉が基本
• 関税を除外する例外措置を設けることができる
例えば、 米はだめ、牛肉は、だめ
自動車は、いいよ
•日本が、FTA/EPAを締結している国
ASEAN(ブルネイを含む)、タイ、インドネシア、マレーシア、シンガ
ポール、フィリピン、ベトナム、スイス、メキシコ、インド
関税格差による影響
パナソニック
12.5 万円
サムソン
11.5 万円 → 9.8 万円
韓仏FTAが締結されると
日本勢のシェア低下、国内生産減少、雇用の海外流出の可能性
夏の平均気温が1℃高いとGDPを0.1%押し上げる効果。
今年は、1.6℃高かったので、GDPは、0.16%の伸び。
2008年 GDP 508兆円
「国を開く」と言うが、、
世界でも最も農産物の関税が低い国
日本
高関税の農産物
主な国々のGDP比較
EU
16.4兆
ロシア
1.2兆
中国
5兆
日本
5兆
ベトナム
0.09 兆
マレーシア
インド
1.2兆
ペルー
0.12 兆
シンガポール
0.18兆
0.2 兆
インドネシア
0.5兆
米国
14.1 兆
豪州
1兆
NZ
0.12兆
ブルネイ
0.01兆
P4
チリ
0.16兆
ブラジル
1.6兆
TPP = 日米自由貿易協定
アメリカと自由貿易を行って、日本に経済的な
メリットはあるか?
アメリカの経済政策
2008年 リーマンショック
現在 アメリカの失業率 約10%
消費意欲低迷(特に、住宅と車)
FRB(米連邦準備制度理事会、米の中央銀行)
ゼロ金利政策&金融の量的緩和政策
金利をゼロにして、株式や資産投資へ
ドル安の誘導
オバマ大統領発言
「FTA(TPPも含む)を利用して、アメリカの輸出を、5年間で2
倍にする」
「アメリカの経済のために、正解に市場開放を求める」
アメリカの経済の国際戦略
日本の地域別輸出額
アメリカへ殆ど自動車の輸出 約10兆円
日本車のアメリカでの関税は、僅か2.5%
85円
2.5%
20,500ドル
170万円
85円
83円
20,000ドル
20,481ドル
2円の円高進行で、関税廃止の効果は、無効になる
しかも、北米向けの日本車向上は既にアメリカ国内に進出
ドル安、関税障壁なし
米ウィスコンシン大学のある教授の大学の授業で、「食料は軍事的武器と同じ
武器であり、直接食べる食料だけでなく、畜産の餌が重要。日本
で畜産が行われているように見えても、餌をすべて米国から供給
すれば、日本を完全にコントロールできる。これを世界に広げてい
くのが米国の食料戦略だ」と教えていた。
アメリカ大統領ブッシュは、その就任まもない2001年7月、米国農業団体の集まりで、暗
に日本の食状況を皮肉るように次のように演説したという。
「自国の食料さえまかなえない国がある。信じられるか? それは
国際的な圧力と危険にさらされている国だ」。いうまでもなく米国の食料
自給率は優に100%を超えている。食料は軍事とエネルギーと並ぶ対外的戦略物資で
あることを主張した。
世界の穀物生産量と消費量
世界の人口の推移
億人
億トン
100
25
80
20
60
15
40
10
20
5
0
0
1750
1850
1950
2050 (年)
1960年 - 現在
世界人口の増加率 2.2倍
1960
1970
1980
穀物消費量
1990
2000 (年)
穀物生産量
穀物生産量の増加率 2.2倍
世界の農産物の耕作地は減少している
栄養不足人口比率
乾燥地の分布
B
A
アラル海の水量の減少
C
乾燥地の大陸別比率
D
36億ha、世界の陸地面積の1/4が砂漠化
地球温暖化の証拠
-氷河の融解1970年
2000年
1928年
2004年
キリマンジャロ
アルゼンチン
ウブサラ氷河
1932年
アメリカ
グレシア国立公園
1988年
穀物市場の高騰
アメリカの金融緩和政策も穀物市場の
高騰に影響
世界的な食糧不足は不可避
1)
2)
3)
4)
5)
世界人口の急激な増加
地球温暖
砂漠化、水不足などによる農耕地の減少
技術的限界による農産物生産高の頭打ち
中国の経済発展(世界人口の1/4は中国人)
食糧問題 = エネルギー問題
世界的穀物が再び高騰
平成23年4月1日より政府の小麦買い入れ価格も18%アップ決定
海外からの農産物が、安く、安定的に買える時代は終わった
国連食料農業機関の警告
日本経済新聞
日本農地を外資から守る
ニュージーランドの事例
16万ha(香川県の面積 約18万ha)農地が外国資本に買収
農業に対する保護や規制を撤廃し、規制緩和の最優等生と評価を受けている。
平成22年11月19日付 日本農業新聞
ランドラッシュの事例
アフリカや東欧の農地を外国企業が囲い込む「ランドラッシュ」と呼ばれる争奪戦が激化している。多くは
国の後押しを受けた進出である。韓国は国内需要の4分の1を賄う食糧基地を国外に建設しようとロシア
等に大農場を建設している。リビアは原油の供給と引き替えにウクライナに大規模な農地を確保した。一
昨年の食糧危機で穀物市場のもろさを知った輸入国は、自ら国外に農地を確保する危機管理を始めた。
今後の人口爆発と、新たに開拓できる農地の限界を見越した中国やインドも農地確保に乗り出している。
進出国と現地住民の間に摩擦も起き始め、マダガスカルでは、全農地の半分を韓国企業に提供しようとし
た政府が、暴動で転覆する事態となった。「新植民地主義」との批判を受けながらも、進展するランドラッシ
ュ。このままでは締め出されると焦る最大の輸入国・日本は、将来の食をどう確保するのか。慢性的な食
糧不足の時代に備える国家の戦略に迫る。
平成22年2月11日 NHKスペシャル ランドラッシュ
新しい食料・農業・農村基本計画
平成22年3月閣議決定
今後、10年間の農政の計画書
食料・農業・農村政策を日本の国家戦略として位置付ける
非関税障壁の撤廃
1, 国民皆保険制度の崩壊 ← アメリカは、民間保険中心
2, 外国人労働者の受け入れ問題
介護、看護に影響大
3, 安い労働力を求めての企業の海外移転が促進
→ 雇用機会の低下
4, 政府調達、公共事業の入札 → 加盟国への公告
5, 第2の郵政民営化
TPP参加交渉において、
24の作業部会(交渉項目)
未だ、各国がこれらの作業部会ごとに何を要求し
てくるか不明である
日本医師会のTPP参加に対する意見
郵政民営化の真意
ゴールドマンサックスをはじめとする「米の金融
機関」が、株式会社化された「郵貯」や「簡保」の
株を数兆円で買い取り、これを支配して300兆円
以上の日本国民の「郵便貯金」と「簡保資金」を自
由に運用する目的であった。
TPPの交渉条件に対して
アメリカからの要望には、「郵政民営化見直し
法案」に懸念を示している
参考) 歴史は繰り返す!
1914~1918年 第一次世界大戦
軍需物質の輸出増大
株式、土地への投機ブーム
1920年
恐慌
1923年 関東大震災
1927年 昭和金融恐慌
1929年 民政党の政権
財政再建、構造改革
1929年 ニューヨーク株式大暴落
1930年 米価の下落→農村の疲弊
1930年代 ブッロク経済
1931年 政友会政権
財政出動
軍事費増大←失業者対策
1933年 ニューディール政策
1987年~1992年 バブル景気
株式、土地への投機ブーム
1993年
バブル崩壊
1995年 阪神大震災
1998年 長銀、拓銀、山一破綻
2001年 小泉政権
財政再建、構造改革
→ 格差社会、地方の疲弊
2008年 リーマンショック
アメリカTPP参加表明
2009年 民主党政権
財政出動
満州事変
第二次世界大戦へ
WTOは、ブロック経済が大戦を引き起こした反省を掲げている。
TPP(FTA、EPA)は、ブロック経済