電子ビーム描画装置の機能および操作方法
Download
Report
Transcript 電子ビーム描画装置の機能および操作方法
電子ビーム描画装置の機能および操作方法
大阪府立産業技術総合研究所
佐藤和郎
電子ビーム描画装置 JBX-5000SI
電子線源
LaB6
加速電圧
25KV or 50KV
試料径
ホルダーによる
最小ビーム径
8nm
つなぎ精度
60nm/40nm
重ね合わせ精度
60nm/40nm
描画方式
ベクトルスキャン
日本電子株式会社製
ホルダーについて
•1インチ□ 4枚
厚み 1mm
•2インチ○ 2枚
厚み 1mm
•1インチ□+2インチ○ 厚み 1mm or 5mm
•3インチ○ 1枚
厚み 1mm
•4インチ○ 1枚
厚み 1mm
•5インチ□ 1枚
フォトマスク作製用
EBの鏡筒部
実際のプロセス
基板
現像
レジスト塗布
プリベーク
電子線描画
作製した素子
電子ビーム描画装置を用いて作
製したバイナリータイプの光学素
子
作製した素子
電子ビーム描画装置で作
製したマルチレベルタイプ
の光学素子
微細加工フローチャート
パターンの準備
基板の洗浄
レジストの選択
描画時間計算
レジスト塗布
必要ならばエス
ペーサー塗布
EB装置の調整
必要ならばエッチング
EB描画
性能評価
現像
パターンの準備
パターンファイルの作成
パターンファイルの変換
ジョブデックファイル、
スケジュールファイル
の変換
描画パターンの準備終了
パターンファイルとは
目的のパターンを所定のフォーマットで作成する必要があります。
j01フォーマットは、0.1μmを基本単位とするテキスト形式
のフォーマットです。最小0.1μmのパターンまで記述すること
ができます。矩形やリング等を記述するコマンドがあります。
x01フォーマットは、 j01フォーマットを拡張したものです。
1μmを基本単位とし0.1μm以下のパターンも記述できます。
他の点はj01フォーマットと同じです。
GDSIIフォーマットは通常のGDSII形式です。
パターンファイルの変換とは
作成したパターンファイルをEBが理解できる形式に変換する必
要があります。
j01、x01、GDSⅡパターンファイル
convプログラム
j51ファイル
pchk6プログラム
パターンチェック
preadプログラム
スキャナーデータ
ジョブデックファイル、スケジュールファイルとは
パターンを基板上のどの位置に描画するか等の情報を記述す
るものがjdf、sdfです。これらのファイルをコンパイルすることに
より、最終的にマガジンファイル(実行)ファイルを作成します。
ジョブデックファイル
cmplプログラム
レイヤーファイル
+
スケジュールファイル
schdプログラム
マガジンファイル
レジストの種類と選択
デジタル型レジスト
名称
P/N
特徴
ZEP520
ポジ
高解像度、低感度、安定
ZEP7000 ポジ
低解像度、高感度、安定
NEB22
ネガ
高解像度、高感度、不安定
アナログ型レジスト
名称
OEBR
P/N
特徴
ポジ
低感度、安定、実績豊富
ZEP2000 ポジ やや高感度、安定、厚塗り可能
ポジ型レジストとネガ型レジスト
ポジ
露光
現像
EB
ネガ
露光
現像
EB
Normalized Film Thickness (arb. units)
デジタル型レジスト
1.0
EB
0.8
EB
EB
0.6
0.4
0.2
0.0
1
10
100
1000
Dose (mC/cm2)
• あるドーズ量を超えるとレジストが全く残膜しない
• バイナリー素子の作製に有効
Normalized Film Thickness (arb. units)
アナログ型レジスト
1.0
EB
EB
EB
0.8
0.6
0.4
0.2
0.0
1
10
100
1000
2
Dose (mC/cm )
• 与えるドーズ量によりレジストの残膜率が異なる
• ドーズ量を適切に変調することにより、マルチレ
ベルタイプの素子作製が可能
基板の洗浄
石英基板の洗浄プロセスの例
純水で5分×3回洗浄
純水で2分洗浄
セミコクリーンで15分洗浄
IPAで2分洗浄
純水で1分×5回洗浄
N2ガスでブロー
エタノールで15分洗浄
オゾン処理
レジスト、エスペーサーの塗布
プライマー(HMDS)をスピンコート
目標の厚みのレジストをスピンコート
プリベーク(ホットプレートまたはオーブン)
エスペーサーをスピンコート(絶縁基板の場合)
ジョブデックファイル、スケジュールファイルとは
パターンを基板上のどの位置に描画するか等の情報を記述す
るものがjdf、sdfです。これらのファイルをコンパイルすることに
より、最終的にマガジンファイル(実行)ファイルを作成します。
ジョブデックファイル
cmplプログラム
レイヤーファイル
+
スケジュールファイル
schdプログラム
マガジンファイル
評価(SEM)
評価(New-View)
評価(Nanopics)
最後に
実際のプロセスは条件だしなど地道な作業です
アイデア次第で様々な可能性を秘めています
まずはご相談ください