Transcript 配置と昇進・昇格
配置と昇進・昇格 2014年10月28日 人事労務管理論B (第6回) LT1011教室 LT1012教室 先週の復習から 昇進と昇格 内部昇進制 ・適材適所主義の日本的な形態 ・仕事への動機付け、労働意欲の向上 資格(企業内資格) ・職位とは別の ・昇格とは: ・社会的に通用する資格ではない ・社内での ・役職序列と 2 資格制度と能力主義管理 社内資格制度の意味 ・戦前は ・戦後の年功的資格制度: ・社内資格制度: 能力主義管理 ・日経連「能力主義管理」(1969年) ・目的は: 3 「能力主義管理」 (1970年代以降の人事管理制度) 日経連が1969年に打ち出した ねらいは年功制の弊害の克服 各人の職能( 能力一般ではない 職能資格制度 )による処遇 4 5 「能力」とは何か 能力一般ではない 配置の基本原理 職務と労働力の適合性: 人事管理とは( 向けた意識的・計画的な活動(行為) )の実現に 人事制度の実際 6 職務遂行能力 日本の職務は 職務と職務の境界が不明確:職務の無限定性 → → 不明確な職務なのに「職務」遂行能力? 職務遂行能力の真の姿 能力=職能=体力×適正×知識×経験×性格×意欲 適正や知識のみならず 経験、性格、意欲もが「能力」とされている 7 職能資格制度(1) 処遇基準としての職能( ) 役職や具体的な仕事で処遇するのではなく、仕事を する能力( )=( )で処遇 職務遂行能力に基づく社内資格 社内の職務を分析し、それを遂行するために必要な 「能力」を序列化→ 資格と仕事の分離 仕事を担当する「 」で処遇する 役職(仕事)には限りがあるが、「能力資格」には定 員がない 8 職能資格制度(2) モラールアップ機能 人材ストック 内部昇進を基本とする日本では、上位職務への昇 進可能な人材を常に確保しておく必要がある 能力育成と開発 昇格の( )方式と( )方式→能力育成・開発 9 人事考課・査定 人事考課・人事査定・勤務評定 ・勤務状態(働きぶり)職務遂行情況を評価すること ・評価方法: 人事考課の普及率 90年代まで約半数の企業が導入 大企業では 中小零細では 10 日本の人事考課の仕組み 何を査定するのか(→ ) 絶対考課と相対考課(→ ) 考課結果が非公開(→ 能力考課: 情意考課: 業績考課: 相対考課が多い ) 公開企業は2割(1999年) 、46.1%(2010年) 結果が本人に知らされない(→ ) 11 欧米の人事考課の特徴 ノンエグゼンプト層には適用していない 主観性の入りやすい項目は排除 絶対考課 利用目的は処遇・コミュニケーション・教育 本人への公開、面談、承認のためのサイン 不同意許容:不服の場合の救済措置 12 職能資格制度の問題点・限界 「底なしの」競争主義 従業員同士の相互競争 年功的な運用 経験を考慮: 意欲を考慮: 13 ところが・・・大変化がおきている! これまでの人事制度を支えていた前提 大量生産・大量消費: アメリカではフォード生産システム → 日本ではトヨタ生産システム → 前提の崩壊 大量生産・大量消費の崩壊:高度成長の終焉 → 14 新しい人事制度 なぜ新しい人事制度か これまでの人事制度では仕事(職務)と労働力(ヒト) の適合性を確保できなくなった 仕事の変化 ヒトの側の変化 ・ ・IT化 → ・グローバリゼーション→ → ・ ・ 15 今という時代を概観すれば(1) IT革命(情報処理と通信技術の進化) → 仕事の質的変化(労働の2極分化) 膨大な情報入力作業: 情報解析・開発・交渉: 16 今という時代を概観すれば(2) グローバリゼーション 市場原理の拡大、規制緩和、 地球的規模の大競争 アメリカのホンダ VS 日本のフォード(マツダ) デルのソリューションセンターは中国に そして最近ではインドが! コストダウンが至上命令! 17 旧日経連「新時代の日本的経営」 ① 雇用: 雇用ポートフォリオ ①長期蓄積能力活用型 ②高度専門能力活用型 ③雇用柔軟型 18 旧日経連「新時代の日本的経営」 ② 処遇の多様化 長期蓄積能力活用型(正規雇用従業員) 業績・実績重視 雇用柔軟型(非正規雇用) コース別雇用管理から雇用形態の多様化へ 19 能力主義から成果主義へ ヒト基準からシゴト基準へ 「能力主義」:潜在能力を評価し、企業目的達成に向 けてガンバラせる ↓ がんばっても成果が出ない 「成果」は簡単には計れない 職務等級制度 役割等級制度 コンピテンシー 20 コンピテンシー! 職能からコンピテンシーへ Competency (能力) 「~ができる」ではなく 潜在能力ではなく 能力というよりは 処遇基準の変更 → 役割と職務等級を重視 仕事と期待された役割にどれだけ貢献したか 21 コンピテンシー の概念図 スキル 成果 行動 知識 自己概念 性格 動機・気質 図の中で重なり合う部分が コンピテンシー 22